【執筆者:管理栄養士 黒崎佳那】
ティーパックは賞味期限切れになっても、未開封かつ多少の期間であれば飲める可能性があります。
ただし、開封後は香りや味がどんどん劣化していくので正しく保存し、早めに飲みきらなければいけません。
そこでこの記事では、紅茶やお茶などの賞味期限や、本来の風味を長持ちさせるために知っておきたい保存方法についてご紹介いたします。
ティーパック(お茶・紅茶)のこと
- 賞味期限切れでも飲めるのか
- 日持ちの目安
- 品質が劣化した時の見分け方
- 正しい保存方法と活用方法
賞味期限切れになってしまい困っている人や、正しい保存方法を知りたい人に役立つのでぜひ参考にしてみてください。
目次
賞味期限切れのティーパックは香りや味の劣化に注意
賞味期限切れのティーパックは、未開封の場合のみ多少の期間であれば飲める可能性がありますが、本来の香りや味、見た目が劣化していくので、できるだけ期限内に飲むようにしましょう。
紅茶 | お茶(緑茶・ほうじ茶) | |
未開封 |
製造から2〜3年 ※保存状態が良い場合に限る |
製造から1年 ※保存状態が良い場合に限る |
開封後 |
1〜3ヶ月程度 | 1〜4週間程度 |
開封後は、空気に触れてどんどん酸化し、風味が落ちてきてしまうため、開封後の期間を目安に飲みきるようにしましょう。
ティーパックのほとんどは、消費期限ではなく、賞味期限が記載されています。
未開封であれば賞味期限が切れてしまっても飲める可能性があるので目安を知っておきましょう。
未開封で賞味期限切れのティーパックが飲める期間の目安
賞味期限切れであっても未開封で保存状態が良ければ、まだ飲める可能性があります。
賞味期限とは、メーカーがさまざまな検査を経て安全が確認できた期間に消費者庁が定めた安全係数をかけて算出するため、余裕をもった期間で記載されています。
賞味期限=安全が確認できた期間×安全係数(0.8〜1)
この式を活用すれば、本来メーカーで安全が確認された期間を算出できます。
例えば、紅茶の賞味期限が製造から1年の場合、365÷0.8=456と算出されるので製造から91日(約3ヶ月)は日持ちすると予想されます。
ただし、開封後は劣化していく可能性があるので見分け方を知っておきましょう。
劣化の見分け方|腐るとカビやダニが現れる可能性あり
ティーパックは劣化していくと、本来の香りや見た目、味に変化が出ます。
さらに、カビやダニ・ムシが現れる可能性もあるので気をつけましょう。
紅茶 | お茶(緑茶・ほうじ茶) | |
香り | ・本来の香りがしない ・匂い移りがある ・淹れた瞬間の香りが薄れている |
|
見た目 | ・艶がない ・変色している |
・湿気ている ・変色している |
味 | あまり変化しにくい | 酸っぱい味がする |
茶葉は乾燥しているので基本的には腐りませんが、湿気の多い場所に保管してしまうと、まれにカビが生えることがあります。
また、開封後は袋の隙間からダニやムシが侵入し、茶葉を餌にして増殖する可能性があります。
必ず開封後は、封をしっかり閉じて侵入を防ぎましょう。
烏龍茶や麦茶の劣化を知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。
同時にこの記事も読まれています
賞味期限内であっても保存状態が悪いと鮮度が落ち、美味しくなくなってしまうので、正しい保存法を知っておきましょう。
開封後のティーパックを長持ちさせる保存方法
未開封・開封後に問わずティーパックは、遮光性や密封性がある容器に入れ、高温多湿な場所は避け、冷暗所に保存してください。
また、茶葉は他の食べ物の匂いを吸収するので、香りが強い食べ物の側は避けましょう。
未開封 | 高温多湿な場所は避けて冷暗所へ | |
---|---|---|
開封後 | 紙に包まれたタイプ | ・密封されていて遮光性のある 容器に移し替える ・高温多湿な場所は避けて冷暗所へ |
アルミ袋入りタイプ | ・しっかりと封を閉めて保存 ・高温多湿な場所は避けて冷暗所へ |
茶葉は空気に触れたり、直射日光を浴び続けると、酸化していき、本来の香りや味が劣化してしまうため、密封できる保存容器に保存する必要があります。
冷蔵庫や冷凍庫での保存してしまうと、他の食品の匂いを吸収してしまうので、おすすめしません。また、袋が冷えた状態で開封すると、温度差で結露が起こり、袋の中に水分が発生して、湿気てしまう原因になるので注意してください。
紅茶で有名なマリアージュフレールのティーパックタイプは紙箱で包装されているので、開封後は密封容器に移し替えるといいでしょう♪
透明の密封容器に移し替えれば、すぐに中身が確認できて便利ですね。
飲み切れずに期限切れになってしまったティーパックは、お掃除に大活躍します。
古い紅茶の活用方法|お掃除に大活躍
紅茶のティーパックは、飲む以外にも活用できるので、捨ててしまう前に1度、試してみましょう。
- 靴の中やトイレなどの消臭剤(効果は1〜2週間程度)
- フライパンやシンクの油汚れ落とし
- うがい薬や口臭予防
- お風呂の入浴剤
- 洗顔や化粧水に混ぜて作るスキンケア用品
- 麻や綿素材の衣服の染料
周りの匂いを吸収してしまう特性を活かし、消臭剤の代わりになります。
紅茶の茶殻で、消臭剤に☺️カラカラに乾いていても、紅茶の香りがする~ pic.twitter.com/g7YBRX7CL3
— Kumanoko (@Kumanok02944848) March 17, 2020
紅茶で染料すると、真っ白な紐が上品な茶色に仕上がりますね。
マスク作ったー!左上のは若い頃着てたJuliette et Justineのワンピースを再利用。
紐は紅茶染してみたんだけど、濃く染まりすぎて輪ゴムみたいになったー😂
淡いベージュ程度を予想してたんだけどなぁ。
手前のは生地がまだたっぷりあるからスカートかワンピース作って一緒にコーディネートしたい。 pic.twitter.com/OidnMwxNzX— Chiharu (@chichichichanxx) May 27, 2020
食品ロスをなくすためにも、ぜひ活用してみてください。
結論|ティーパックは開封後、密封保存し早めに飲みきろう
- 未開封で多少の賞味期限切れなら飲める可能性がある
- 開封後は賞味期限にかかわらず早めに飲みきる
- 腐る事はほとんどないが酸化して香りや味が落ちるので注意
- 開封後は密封・遮光性のある容器に入れ冷暗所で保管する
- 古くなった紅茶のティーパックは消臭剤や掃除などに活用できる
ティーパックに記載されている賞味期限を過ぎても、多少であれば安全性に問題ない場合もありますが、本来の香りや味、見た目を味わうためには賞味期限内に飲むのがおすすめです。
さらに開封後は、カビやダニが発生する可能性があるので早めに飲みきりましょう。
茶葉は直射日光が苦手で香りの強いものの匂いを吸収してしまうので、密封性・遮光性のある容器に入れ、冷暗所で保存してください。
古くなってしまった紅茶のティーパックはお掃除やスキンケア、染料などさまざまなことに使えるのですぐに捨てずに活用してみましょう♪