【執筆者:編集部 高田ゆみ】
砂肝にはコレステロールやプリン体の含有量が多いため、食べ過ぎると体に悪い影響をもたらす可能性があると言われています。
砂肝には体に良い栄養成分も含まれているので、適量を守ることが大切ですね。
そこでこの記事では、砂肝に含まれる栄養と体への影響について、以下の項目を紹介します。
砂肝のこと
- 体に悪いデメリット
- 食べ過ぎるとどうなるか
- 適量の考え方
- おすすめの食べ方
健康維持やダイエットのために、砂肝を上手に活用したいと考えている人に役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
砂肝を食べ過ぎると体に悪い|コレステロールとプリン体が原因
砂肝を食べ過ぎると体に悪い影響をもたらす可能性があるとされるのは、コレステロールやプリン体の摂取量が多くなるからです。
ほかにも、腹痛や下痢などの症状を引き起こす可能性が指摘されています。
コレステロール | 過剰摂取で動脈硬化の危険性 ※脂質異常症の人は注意 |
---|---|
プリン体 | 過剰摂取で高尿酸血症の危険性 ※尿酸値が高い人は注意 |
腹痛・下痢 | 消化不良や食中毒の可能性 |
砂肝に含まれる栄養成分の特性とデメリットを理解して、食べ過ぎには十分注意しましょう。
高LDLコレステロール血症・高尿酸血症・胃腸が弱い人などは注意
砂肝には、コレステロールやプリン体が多く含まれています。
かかりつけの医師や健康診断の結果で「LDLコレステロール・尿酸値が高い」と指摘されている人は食べ過ぎないようにしましょう。
コレステロールは適度なバランスで摂取したいものですが、動物性脂質はLDLコレステロールの過剰摂取になりやすく、脂質異常症により動脈硬化を引き起こす危険性が指摘されています。(※2)
プリン体も体に必要な栄養ですが、過剰摂取により高尿酸血症を引き起こし、痛風や腎臓障害の原因にもなるので注意が必要です。(※3)
また、砂肝は筋肉質で固くて消化しにくいため、胃腸が弱い人は消化不良で腹痛や下痢を引き起こすこともあります。
もう一つ注意したいのが、カンピロバクターの食中毒です。
市販の鶏肉を検査したところ、7割弱の砂肝からカンピロバクターが検出された結果も報告されています。(※4)
体に悪い影響を挙げると心配になるかもしれませんが、適量を守って食べ過ぎなければ大丈夫なので安心してくださいね。
体への影響が出ないようにする適量は1日50gにしよう
砂肝の食べ過ぎで体へ悪影響が出ないようにするには、コレステロールやプリン体の含有量と、それぞれの推奨摂取量を考慮して1日50gまでを目安にしましょう。
砂肝の含有量 (100gあたり) |
推奨摂取量 (1日) |
|
---|---|---|
コレステロール | 200mg | 200mg未満 |
プリン体 | 142.9mg | 400mg |
コレステロールの基準摂取量はとくに設定されておらず、脂質異常症の重症化を防ぐ目的としては200mgまでに留めるように推奨されています。(※1)
腹痛や下痢を防ぐためには、しっかり火を通してよく噛んで食べてください。
砂肝は適量なら体に良い栄養成分を含んでいるので、ダイエット中の食材にもぴったりです。
砂肝は適量ならダイエットにもぴったり|体に良い栄養も
砂肝はタンパク質や鉄分が多く含まれており、低脂質・低カロリーなのでダイエット中にもぴったりの食材です。
砂肝 | 鶏もも 皮付き |
鶏むね 皮付き |
|
---|---|---|---|
タンパク質(g) | 18.3 | 16.6 | 21.3 |
鉄(mg) | 2.5 | 0.6 | 0.3 |
脂質(g) | 1.8 | 14.2 | 5.9 |
糖質(g) (差引き法による利用可能炭水化物) |
3.5 | 0.1 | 3.6 |
エネルギー(kcal) | 86 | 190 | 133 |
医薬品とは違い効果・効能はありませんが、不足しがちな鉄分を補うためにも役立つ食材です。
鉄分が不足すると貧血の原因にもなるため、女性やダイエット中の人は積極的に取り入れてみてください。
砂肝は焼き鳥以外にも、煮物や炒め物などにもおすすめです。
砂肝の塩胡椒炒め
①鶏の砂肝1パックをスライスして少量の油で炒めます
②茹でたアスパラを加えて火が通ったら塩胡椒して完成♪
※お好みでニンニクを効かせたら美味しいですよ。 pic.twitter.com/M042b7yXt8— 簡単☆シェフ料理 (@kantan_syefu) October 4, 2022
ちなみに、固い「銀皮(青白いスジ)」を取り除く人もいますが、気にならなければそのまま食べても良いですし、銀皮だけ塩胡椒で炒めて食べても美味しいですよ♪
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結論|砂肝は食べ過ぎなければ体に悪いわけではない
- コレステロール・プリン体が多い
- LDLコレステロール・尿酸値が高い人は注意が必要
- 生焼けはカンピロバクター食中毒に注意しよう
- 適量は1日50gを目安に
- 食べ過ぎなければ鉄分が多く脂質が少ない体に良い食材
砂肝はコレステロールやプリン体が多く含まれるため、体に悪いイメージを持たれるかもしれませんが、食べ過ぎなければあまり心配しなくても大丈夫です。
体への影響を避けるためにも、砂肝は1日50gまでを目安にして、ほかの食材からも過剰摂取にならないように気をつけたいですね。
適量を守れば鉄分が多く、脂質が少ない優れた食材なので、健康維持やダイエットを意識している人は上手に活用してみてください。