【執筆者:編集部 佐々木なるみ】
グラシフェッドバターはさまざまな栄養効果が期待できるため、脂質が入っているからといって体に悪いとは言い切れません。
もちろん、普通のバターと比較しても脂質量は変わらないので、食べ過ぎには注意する必要があります。
グラシフェッドバターがなぜ体に悪いといわれているのか、栄養成分を詳しくみていきながら紹介します。
グラスフェッドバターのこと
- グラスフェッドバターとは
- 体に悪いといわれる理由
- 過剰摂取が危険な理由
- バターコーヒーの作り方
「同じバターを使うならなるべく質のいいものがいい」「パンに塗る以外の使い方を知りたい」という人にとってもためになる情報を集めたので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
グラスフェッドバターはなぜ体に悪い?摂取量に注意しよう
グラシフェッドバターを食べ過ぎると体に悪いとされているのは、脂質の摂り過ぎで体に悪影響を与える危険性があるからです。
太る・肥満 | 脂質の摂り過ぎ |
---|---|
カロリー過多 |
過剰摂取すれば、摂取カロリーが消費カロリーを大きく上回り、余った脂質はどんどん体に蓄えられます。
太る・肥満のような状態に陥らないためにも、まずはグラシフェッドバターが普通のバターとどう違うのか理解しておくといいですね。
普通のバターとの違いは何?ギーとは
グラスフェッドバターとは主に牧草だけを食べて育てられた乳牛の生乳を使って作られたバターのことです。
成分に大きな違いはありませんが、味や見た目に多少の違いがあります。
グラスフェッドバター | 普通のバター | |
---|---|---|
味 | ・上品なコク ・くせがない ・後味爽やか |
・濃厚 ・くせが強い |
見た目 | 濃い黄色 | 白い |
原料 | 牛乳 | |
牛のエサ | 牧草 | ・粗飼料 ・濃厚飼料 |
成分 | ・たんぱく質 ・脂質 ・炭水化物 ・ミネラル ・ビタミン |
狭いゲージに入れられ、決まった時間にしかエサをもらえない乳牛とは異なり、グラスフェッドバターの乳牛は、牧場を自由に動き回りストレスフリーな環境で育てられます。
自然環境に恵まれた土地でしか作ることができず、その多くがニュージーランドで製造されていますが、近年日本でも徐々に浸透しつつあります。
岩手県なかほら牧場のグラスフェッドバターは、自生する化学成分0の野シバや野草、木の葉を食べて育った、完全牧草育ちの乳牛バターです。
グラスフェッドバターのような安全性・高品質・安心を求める消費者が近年注目しているのが、高純度オイルのギーです。
ギーとは、無塩バターからたんぱく質と水分、不純物を取り除いたものを指し、普通のバターと同じように料理に使えます。
不純物が含まれていないため栄養成分も豊富で、とくにグラスフェッドバターを使って作られるギーが人気を集めています。
もちろん、岩手県なかほら牧場からもギーを購入できます。
ただ、ストレス負荷な環境で育てられた乳牛であっても、ギーもグラスフェッドバターも脂質の多いバターであることには変わらないので、食べ過ぎには注意する必要があります。
普通のバターと脂質量が変わらないから食べ過ぎると太るかも!
グラスフェッドバターは一般的なバターと同じくらいの脂質が含まれています。(※1)
体の健康を保つ上で必要な成分ですが、摂り過ぎると脂質異常症のようなリスクが増加する危険性があるため、食事摂取基準を参考に、毎日の食事の中に脂質を取り入れましょう。(※2)
男女ともに20%以上30%未満
脂質は三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)の中でも最もカロリーが高く、1グラム当たり9キロカロリーを産生します。
ただ、グラスフェッドバターはうれしいメリットも期待できますよ。
グラスフェッドバターは健康効果が期待できる!栄養成分について
グラスフェッドバターにはオメガ3脂肪酸やβカロテンなどの体に良い効果をもたらすと期待されている成分が豊富に含まれています。
オメガ3脂肪酸 (不飽和脂肪酸) |
血液サラサラに働きかける |
---|---|
βカロテン | 体内でビタミンAに変換 |
ビタミンA・E | 体の機能を正常に保つ |
穀物を食べて育った乳牛で作られた一般的なバターよりも、高い栄養価が期待されています。
体内合成できないオメガ3脂肪酸とは、いったいどんな働きがあるのでしょうか。
体に良い効果をもたらす不飽和脂肪酸オメガ3とは
不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸は、簡単に言えば脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸とは
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大別でき、さらに不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。不飽和脂肪酸の一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸のうち、多価不飽和脂肪酸は体内でほとんど合成されないため必須脂肪酸といわれており、さらにオメガ6脂肪酸オメガ3脂肪酸に分類されます。
ただ、太るのようなマイナスイメージではなく、生活習慣病に働きかけたり、血液をサラサラにする働きが期待されている栄養成分です。
私たち人間は、体内でオメガ3脂肪酸を作り出せないため、食べ物から摂取する必要があります。
ただ、オメガ3脂肪酸が含まれる食べ物は限られており、魚にたくさん含まれているからといって、継続的に補っていくのは難しいでしょう。
オメガ3脂肪酸豊富に含まれる食べ物
サンマ・サバ・まぐろ・くるみ・えごま油・なたね油・あまに油など
グラスフェッドバターであれば、デザートにも食事にも活用できるので、家に1つ常備してあると便利でしょう。
生理痛でしんでおしゃカフェ予定を潰してしまった日に悔しくておうちカフェ開催した
パンはホームベーカリーに材料ぶち込むだけなのでしんでても作れた
あんこは手作りして冷凍してた
おいしいグラスフェッドバターを投下
コーヒーに見えるけどキャラメルティー温めてバター溶かして食べた優勝🏆 pic.twitter.com/7heHkkNYn5
— にょんつく大先生 (@nyontsuQ) September 29, 2022
その他にも、グラスフェッドバターをコーヒーに入れて楽しむ方法もあります。
ダイエットが期待できるバターコーヒーの作り方
コーヒーにバターとMCTオイルを入れたバターコーヒーが、ダイエットに効果的だとして注目を集めています。
エネルギー消費は通常体内のブドウ糖がまず初めに使われますが、使い切ってしまった場合は、体内に蓄えられているタンパク質や脂肪が使われます。
ただ、そのままの形ではエネルギーとして消費できないため、脂肪は肝臓でケトン体という物質に変換され、使われていきます。
バターコーヒーの作り方は簡単です。
コーヒー:1杯
グラスフェッドバター:10グラム
MCTオイル:大さじ1杯
ただ、バターの量をたくさん入れすぎるとコレステロール値が上がったり、体に悪い影響が出る可能性もあり、太らないとは言い切れないため注意してください。
脂質について詳しく知りたい人は、こちらの記事がおすすめです。
同時にこの記事も読まれています
結論|グラスフェッドバターは健康効果が期待できる成分が豊富
- 牧草をエサにしている乳牛の生乳で作られたバター
- 脂質が豊富に含まれている
- 過剰摂取すると太る可能性がある
- オメガ3脂肪酸やビタミンが豊富
- バターコーヒーはバターとコーヒーとMCTオイルで作れる
グラスフェッドバターは一般的なバターと同量の脂質が含まれているため、体に悪いといわれていますが、過剰摂取を控えれば問題ありません。
そもそも、グラスフェッドバターは牧草をエサに伸び伸びと育ってきた乳牛の生乳から作られているため、栄養成分も豊富です。
使い方も自由自在で、バターコーヒーはダイエットにも効果を発揮すると考えられているため、ぜひ一度試してみてください。