【執筆者:編集部 井上ゆうこ】
切り干し大根の茶色・黒い・緑の変色がカビであれば食べられませんが、大根自体の色や成分の変化が原因の場合は、問題なく食べられます。
この記事では、切り干し大根を安全に食べ切れるように次の項目を紹介します。
切り干し大根のこと
- 食べられる変色の例
- カビとの見分け方
- 正しい保存方法
- 消費ペースを上げるには
保存していた切り干し大根に変色を見つけて食べられるか不安な人は、最後まで読んで参考にしてくださいね。
目次
切り干し大根の茶色・黒い・緑の変色はカビじゃない場合もあり
切り干し大根に、茶・黒・緑の変色が見られても、大根自体の色や成分の変化が原因なら問題なく食べられますが、カビが生えたのなら食べるのは控えましょう。
状態 | 原因 | |
---|---|---|
食べられる | 茶色の変色 | 糖分とアミノ酸の 化学反応 |
青〜青黒い変色 | 青あざ症 | |
緑の変色 | 青首大根の皮や 青大根 |
|
食べられない | 茶・緑・黒などの ふわふわ |
カビ |
明らかなカビ臭 |
手作りの切り干し大根は、乾燥途中でカビを生やしてしまうことも多いようですね。
カビが生えた、切り干し大根です。もう少し小さく切ったら良かったです。初めて作ったので、しゃぁーねです。 pic.twitter.com/bZqXubf4Xc
— ばいくのりです。 (@baikunoriise) December 7, 2016
カビが生えたのが一部であっても、そこだけ取り除いたり洗ったりして食べるのはやめましょう。
目に見えない菌糸や胞子が全体に広がっていることがありますし、人体に有害なカビ毒が生成されていることもあるからです。(※1)
カビ毒とは(※2)
カビが産出する有害な化学物質のことで、食中毒を引き起こしたり、発がん性を示したりするものがあります。ほとんどは熱に強く加熱調理でも分解しないので、食品から取り除くことが困難です。
切り干し大根はカビ以外の理由で変色することもあり、食べられる場合が多いです。
食べられる変色とカビとの見分け方
変色の原因が、成分の化学変化や大根自体の色である場合は、食べても問題ありません。
食べられる変色の例を確認しておきましょう。
切り干し大根の糖分とアミノ酸が化学反応(メイラード反応)を起こすと茶色に変色しますが、食べても問題ありません。
お前食えるってまじかよ#切り干し大根#変色 pic.twitter.com/yvUGNEvv70
— maromaro2nd (@0301goodluk) October 22, 2017
乾燥・高温・過湿・ホウ素欠乏などが原因で、生理障害「青あざ症(ダイコン青変症)」が起こった大根は、中心部が青や青黒く変色します。
初めてこんなに青あざ症の大根買った…びっくりしたけどめっちゃ綺麗だ pic.twitter.com/4mNrs1GzSC
— HALKA (@HALKA797) November 19, 2016
青首大根の緑の皮や、中まで緑の青大根で作った切り干し大根は、緑色になります。
大雨の後の初冬の澄みきった空気に切り干し大根の季節と思いつき早速作りました。乾燥している天気の中見る見る乾きました。カラカラになったビタミン大根、青首大根、食感が変わり栄養価も増え甘く美味しくなります。これからのピリッとした天気が最適です。#切り干し大根 pic.twitter.com/b0T0wvwpZa
— 明るく元気な伊豆婆 (@hope_izu0513) December 2, 2021
詳しくはこの記事をチェック!
食べられる変色もカビのように見えるかもしれませんが、区別するには形状に注目してください。
盛り上がったフワフワした形状であれば、カビと考えていいでしょう。(※3)
保存状態が悪い・日持ち期間を大幅に過ぎている場合は、カビが生えていなくても傷んでいることがあります。
乾燥状態なら腐りにくい|水戻し後・調理後は注意
水分が抜けている切り干し大根は、微生物が増殖しにくいとされていますが、絶対に安全とは言い切れません。
保存状態によっては湿っていたり、手作り品であれば乾燥が不十分だったりすることもあるからです。
また、水で戻した後や調理後は腐りやすくなります。
見た目 変色 |
カビが生えている |
---|---|
臭い 匂い におい |
・かび臭い ・腐敗臭 |
味 食感 触感など |
・酸っぱい味 ・ネバネバしている |
乾物は腐りにくい
切り干し大根やひじきなどの乾物はカラカラになるまで乾燥させているので、腐敗菌が増殖に利用できる自由水が少なく、腐りにくい食品です、
カビや腐敗を防ぐために、正しい保存方法を知っておくといいですね。
切り干し大根のカビや変色を防ぐ保存方法|害虫にも注意
乾物は一般的に常温保存できますが、切り干し大根のカビや変色を防ぐために、開封後は密閉して冷蔵保存してください。
水戻し前 | 水戻し後 | |
---|---|---|
常温 | ・未開封 ・密閉容器 ・6ヶ月程度 |
不可 |
冷蔵 | ・開封後 ・密閉する ・お早めに |
・水気を絞って保存袋 ・2〜3日程度 |
冷凍 | ー | ・水気を絞って ラップ+保存袋 ・1ヶ月程度 |
切り干し大根はカビや腐敗以外に、害虫の被害にあうことがあるので注意が必要です。
賞味期限が切れそうなら、水戻し後に冷凍すると1ヶ月は日持ちします。
まとめて水戻ししておけば、冷蔵でも2〜3日は日持ちするので、忙しい時にさっと一品作れて便利ですよ。
火を通さない時短レシピで食卓への登場回数アップ
切り干し大根は、火を使わずに生野菜と同じ感覚で使うと手軽に調理できます。
切り干し大根のサラダ
材料
切り干し大根:適量
好みの生野菜やハム:適量
好みのドレッシングやポン酢
- 切り干し大根を水で戻します
(目安は20分) - 水気を絞り、他の生野菜やハムを加えます
- 好みのドレッシングやポン酢で和えます
他の生野菜がなければ、切り干し大根だけでも十分です。
生野菜と違って切り干し大根は日持ちするので、頻繁に買い物に行けない人はストックしておくと便利ですよ。
調理のハードルが下がれば消費ペースも上がるので、いつも余らせてしまう人は試してみてください。
結論|開封後の切り干し大根はカビ・変色予防に冷蔵保存しよう
- 黒・茶・緑のフワフワしたものはカビの可能性大
- メイラード反応による茶色の変色は食べられる
- 大根自体が緑色のこともあり
- 青あざ症の青黒い変色も害はなし
- 開封したら密閉して冷蔵庫へ
切り干し大根のカビ以外の変色は食べられる場合が多いので、よく確認して無駄なく使い切ってください。
生の大根と比べてカルシウムや鉄分などが豊富なため、健康面でもおすすめです。
カビや腐敗を防いで保存し、積極的に食卓にあげたいですね。