【執筆者:編集部 山上由利子】
ミックスチーズにカビが生えた場合は、カビの部分だけでなく全体が食べられません。
チーズのなかにはゴルゴンゾーラのように食べられる青カビもありますが、ミックスチーズの青カビを食べた場合は思わぬ健康被害を招く恐れもあり危険です。
そこでこの記事では、ミックスチーズにカビが生えるのを防いで最後まで美味しく安全に食べるために押さえておきたい事柄をご紹介します。
ミックスチーズのこと
- 使用されているチーズの種類
- チーズのカビを食べたときの対処法
- カビを防ぐ保存方法
- 冷凍・解凍方法と注意点
食べてはいけない青カビの見分け方や、誤ってカビが生えたものを食べてしまった場合の対処法がわからず困っている人にとっても参考となる内容です。
後半には余らせたミックスチーズを上手に使い切る方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧くださいね ♪
目次
ミックスチーズの青カビは食べられない|カビを食べた場合の対処法
ミックスチーズに使われるチーズはカビを使用しないタイプのチーズなので、商品にもともとカビは存在していません。
種類 | カビの使用 | |
---|---|---|
ミックスチーズ (よく使われる種類) |
ゴーダ | なし |
チェダー | ||
モッツァレラ | ||
ステッペン | ||
青カビタイプ | ゴルゴンゾーラなど | 青カビ |
白カビタイプ | カマンベールなど | 白カビ |
カビが発生するのは、商品開封後空気に触れることで雑菌が混入したことが原因と思われます。
ミックスチーズに使われる種類|青カビタイプは使われない
ミックスチーズは加熱すると糸を引くように伸びるタイプのナチュラルチーズを数種類混ぜ合わせたたものです。
チーズの特徴として伸びが良いのは、おもにモッツァレラとステッペンで、味わいが良いのはゴーダとチェダーです。
配合比率にこだわった商品もありますよ ♪
シュレッドタイプは空気に触れる面積が広くカビが繁殖しやすい環境なので、ミックスチーズにはカビタイプのチーズは使用されません。
食べてもいい青カビと食べてはいけない青カビの見分け方
青カビタイプのチーズに使われる青カビは有害物質を産生しますが、チーズが熟成する間に分解され無害になるので食べても問題ないと言われています。
青カビタイプのチーズでは、青カビはおもにチーズの内部で増殖しています。
青カビチーズについてもっと知りたい人はこちらの記事を参考にしてくださいね♪
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一方、ミックスチーズの開封後に生える青カビは、雑菌が侵入することでチーズの表面に発生し、フワフワした形状が特徴的です。
正しい保存方法を守らないと冷蔵庫でもカビが繁殖します。
1ヵ月ぶりくらいにピザ用チーズ使おうと思ったら派手にカビていやがった pic.twitter.com/rLnUUCHdX9
— えび (@ebiebiABABAB) September 6, 2019
青カビはペニシリウム属に分類されますが、なかにはカビ毒を産生するものがあるのでカビが生えたものは食べないようにしましょう。(※1)
カビが産生する代謝物質のなかには、人や動物に悪影響を及ぼす化学物質があり総称してカビ毒と言われています。現在、300種類以上が知られています。
カビ毒は熱に強く、加熱調理しても分解されずに残ります。
ミックスチーズに白い粉が見られることがありますが、チーズ同士がくっつかないようにするために加えられたセルロースです。
カビではないので食べても問題はありません。
カビの生えたチーズを食べてしまった場合の対処法
カビが生えている食品を食べたとしても、嘔吐・下痢・腹痛などの食中毒様症状があらわれることはあまりありません。(※2)
カビで問題なのはカビ毒を慢性的に摂取することで起きる発癌のリスクや腎障害です。
カビが生えた食品を食べてしまったら、取り敢えず水分を十分にとって様子をみましょう。
大抵の場合、微生物は胃酸によって殺菌されますが、体調の悪いときとか、基礎疾患のある人や高齢者・こどもなど抵抗力の弱い人では症状がきつくあらわれることがあります。
ミックスチーズにカビを生やさないための保存方法を確認しましょう。
ミックスチーズのカビを防ぐ保存方法|食べ切りたいときのレシピ
ミックスチーズはナチュラルチーズです。
熱処理してあるプロセスチーズと違い、乳酸菌は生きているので温度変化にとても弱いです。
常温に長時間放置するのは避けましょう。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 | 開封後は空気を抜いて密封保存 |
冷凍 | ラップで密封しジップ付き保存袋に入れ二重包装 |
カビは栄養・水分・温度・酸素の条件が揃うと2~3日で目に見えるほどに発育します。(※3)
特に10~30℃でよく発育するので、ミックスチーズは常温放置はせず必ず冷蔵庫(10℃以下)で保存しましょう。
冷蔵保存のコツ|冷凍・解凍するときの注意点
開封後は空気中の雑菌やカビの胞子が混入し、冷蔵庫に保存していても早ければ1週間ほどでカビが生えることもあります。
開封後手づかみで取り出したり、袋の口を開けたままにしていると雑菌がどんどん入ってきます。
カビは酸素がないと発育できないので、開封後はパッケージ袋の空気を抜いてラップでくるみ密封保存することが重要です。
- 酸素を遮断してカビを防ぐ
- 冷蔵庫は乾燥しやすいので水分の蒸発を防ぐ
- チーズは他のにおいを吸収しやすいので匂い移りを防ぐ
すぐに使う予定がない場合は、冷凍保存がおすすめです。
1回分ずつラップに薄く広げてしっかり密封し、冷凍焼けを防ぐために、さらにジップ付き保存袋で二重に包装しましょう。
冷凍すると1ヶ月程度は美味しく食べられます。
解凍する必要はなく、凍ったまま加熱すればOKです。
ただし、冷凍保存で長期間保存していても低温に強い菌もいるので、必ず焼き色がつくまで十分に加熱して食べましょう。
生ハムやナチュラルチーズ、スモークサーモンなどのように冷蔵庫に長期間保存し、加熱せずそのまま食べる食品が原因で起こり、インフルエンザのような症状がでます。
免疫機能の弱った人や、高齢者・妊婦では重症化することがあります。
妊婦が感染すると胎児に影響がでることがあり注意が必要です。
リステリア菌は加熱すると死滅するので、非加熱でも食べられると明記されているミックスチーズ以外は、必ず加熱して食べましょう。
ミックスチーズが食べきれずに残りそうなら、取り敢えずいろんな食材にかけたり、混ぜたりして使ってみましょう ♪
食べ切りたいときのおすすめレシピ
ミックスチーズはどんな食材にも合うので、かけて加熱すれば何でもそれなりに美味しく食べられます。
簡単グラタン
材料(グラタン大皿用)
玉ねぎ:大半分
ジャガイモ:中1個
かぼちゃ:1/8個
ミックスチーズ(とろけるチーズ):適量
牛乳:100cc
油、塩、コショウ:少々
お好みでウィンナーやパプリカを追加
- 玉ねぎは薄切り、ジャガイモ、かぼちゃは6㎜程度のいちょう切りにし炒めます
- ある程度炒めたら、牛乳を加えフタをして弱火で煮て火を通し、塩コショウします
- フタをとり煮詰めたらグラタン皿に移し、チーズをかけてトースターで5~8分程度焼き色を付けてできあがり
また、普段の材料に混ぜるだけで違った風味が楽しめます。
*ミックスチーズで簡単チーズケーキ* by ★☆kay×3☆★
簡単なのにとっても美味しそう ♪
ちょっとしたアイディアでいろいろ使えそうですね ♪
結論|ミックスチーズのカビは後から生えたもので食べられない
- カビが生えやすく密封保存が重要
- 青カビチーズは使われない
- カビが生えたら食べられない
- 欧米ではリステリア菌食中毒が起きたことがある
- 冷凍した場合は必ずしっかり加熱してから食べる
ミックスチーズはナチュラルチーズを単独でまたは数種類短冊状に細かくしたものです。
空気に触れる面積が広いので、開封後は保存に注意しないと数日でカビが生えてしまいます。
カビが生えたものは食べられないので、もったいないですが処分しましょう。
あらかじめ使う量ずつラップして冷凍しておけば、いつでも料理に使えて便利です。
簡単な事からフードロス対策を始めてみましょう ♪。