【執筆者:編集部 対島敬】
ブルーチーズは賞味期限切れでも、正しく保存した未開封であれば食べられる可能性があります。
風味のクセが強いブルーチーズは、賞味期限切れ後や開封後はどのように腐るのかよくわからないですよね。
保存方法や保存期間が適切でないチーズを食べると、食中毒のリスクもあるので注意が必要です。
そこでブルーチーズを安全に食べてもらうため、下記の項目を紹介します。
ブルーチーズのこと
- 賞味期限切れでも食べられるか
- 腐って食べられない時の特徴
- 保存方法や保存期間目安
- 冷凍後の使い方やレシピ
余ったブルーチーズも美味しく食べ切りたい人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
目次
賞味期限切れのブルーチーズは食べても大丈夫?
賞味期限切れのブルーチーズは未開封で正しく保存されていれば、食べられる可能性があります。
調べてみるとメーカーによって違いますが、製造日から2週間〜2ヶ月くらいの賞味期限のものが多いようです。
市販品 (一例) |
未開封 | 製造日から2週間~2ヶ月 (商品記載の日付までが推奨) |
---|---|---|
開封後 | お早めに(1週間ほど) |
ブルーチーズに定められている賞味期限は、ある程度腐りにくい食べ物に対して設定されています。
消費期限:安全に食べられる期限
賞味期限切れになっても、食べる上ですぐ安全性に問題がでるわけではありません。
乳に酵素を混ぜて固めたあと、青カビを繁殖させて作るチーズです。カビが使われていますが、熟成中に起こる特殊な働きにより毒素は分解されているので安全に食べられます。
こちらのようなゴルゴンゾーラは、パスタやピザに使われる代表的なブルーチーズのひとつです。
熟成がすすむと徐々に風味が変わるため、自分好みの熟成タイミングを逃さないことも大切です。
期限切れはいつまで食べられるか|開封後の場合も
賞味期限切れのブルーチーズが何日後まで食べられるのかは、人によって保存方法や衛生環境が違うためはっきりと示せません。
しかし賞味期限は実際の日持ちよりも余裕を持って定められているので、安全係数を使って逆算すると食べられる可能性のある期間を推測できます。
賞味期限 | 60日 |
---|---|
メーカーがテストした最大の日持ち日数 (推測値) |
75日 |
期限切れ後も食べられる可能性がある日数 (推測値) |
15日 |
未開封で正しく保存されたものという前提で、計算上は2週間ほどなら安全に食べられそうだと推測できます。
ただし熟成がすすみ過ぎて、食べられるけど美味しく感じられない場合もあるようです。
賞味期限内でもいつもと違う点を感じたら、食べられるかをしっかり確認することが大切です。
腐るとどうなる?カビや食中毒の危険性を紹介
ブルーチーズが腐ると味や臭いに異変が起きてカビが生えますが、中には変化が起きても食べられる場合があります。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・全体的に茶色い ・青カビ以外が生える ・カビがふわふわ |
・青カビが増殖 ・青カビがオレンジ色 ・断面が茶色い ・表面に水気がある |
匂い 臭い におい |
強烈なアンモニア臭 | やや刺激臭がする |
味 食感 触感など |
舌に強い刺激がある | ・塩味が強い ・舌がピリピリする |
注意が必要なのは、青カビ以外の白カビ・赤カビ・黒カビなどが新しく生えた場合です。
ブルーチーズの青カビは内側から広がっていくため、表面に生えた別のカビを食べてしまうと健康を害するおそれがあります。
こちらのブルーチーズには、表面に白いふわふわしたカビができているように見えますね。
今日のゴルゴンゾーラ
カビてたw pic.twitter.com/wDygweqzXI— なにくわぬ顔してる (@fnedg) November 26, 2018
カビの種類によってはカビ毒が作られたりアレルギーの原因になったりする場合もあり、食べずに処分する方が安全です。
一方、食べられる場合の変化には、以下のような理由が考えられます。
- 熟成がすすんだため
- 乾燥による変色
- 原材料が結合したメイラード反応
- チーズ内の水分が分離
いずれも製造過程や熟成中に起こる変化で、雑菌や別のカビが付着して腐ったわけではありません。
また特に異変がなくても注意したいのが、リステリア菌による食中毒です。
ナチュラルチーズ・生ハム・スモークサーモンなど、冷蔵庫で長間保存された加熱せずに食べられる食品が原因になる可能性があります。
熱に弱い菌のため75℃で1分間以上の加熱をしてから食べると、安全性を高められます。
その他のチーズを安全に食べるための情報は、こちらもおすすめです。
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ブルーチーズを食べて健康被害を受けないように、正しく保存して期間内に食べ切りましょう。
ブルーチーズの賞味期限を延ばす保存方法と保存期間目安
ブルーチーズは温度変化に弱く品質が劣化する常温保存はできないため、通常は冷蔵保存が適しています。
保存方法 | 保存期間目安 | |
---|---|---|
常温 | 不可 | ー |
冷蔵 | ・ペーパーなどで3重に包む ・保存袋に入れ密閉 |
1週間ほど |
冷凍 | ・小分けしてラップをする ・保存袋に入れ密閉 |
1ヶ月ほど |
開封後に冷蔵する際は表面の水分・油分をふきとり、キッチンペーパー・ラップ・アルミホイルの順で3重に包んでください。
保存袋に入れ、ブルーチーズの独特な臭いが他の食品に移らないようにするのもポイントです。
冷凍保存もできますがメーカー指定の保存方法とは違うため、品質をたもてない可能性があります。
しかし冷凍すると冷蔵保存より日持ちするので、上手に使い分けるのがおすすめです。
正しい冷凍保存方法|冷凍後も美味しく食べるコツ
ブルーチーズの冷凍保存は以下の手順で行ない、1ヶ月ほどを目安に食べ切りましょう。
- 使いやすいサイズに切り分ける
- 1回分ずつ小分けしラップで包む
- 保存袋に平らに並べて密閉し冷凍する
凍ったままピザやパスタなどの加熱する料理に使うと、冷凍による品質の低下を感じにくいです。
ブルーチーズに含まれる水分が凍って膨張すると組織が壊れ、解凍したら水分が出てしまうので食感や風味が悪くなり生食には向きません。
使い方は限られますが、加熱しても美味しく食べられるので冷凍保存もぜひ活用してくださいね。
結論 | ブルーチーズが賞味期限切れになる前に冷凍して食べきろう
- 賞味期限切れでも保存が適切で未開封なら食べられる可能性がある
- 白・赤・黒いカビが生えたら危険
- 開封後の冷蔵保存期間は約1週間
- 余った時は冷凍保存がおすすめ
- 冷凍後は解凍せず加熱調理に使う
ブルーチーズが賞味期限切れでも、未開封で保存方法が守られていれば食べられる場合があります。
保存方法をまちがうと味や臭いに異変が起きるほか、青カビ以外のカビが生えて食べられません。
余った場合は冷凍保存で日持ちするので、ぜひ加熱調理に使って美味しく食べ切ってくださいね。