【執筆者:編集部 高田ゆみ】
賞味期限切れから2週間後の卵は生食できませんが、冬なら加熱すると食べられる可能性が高いです。
賞味期限切れになった生卵が何日もつのかは季節によって異なり、夏場はあまり日持ちしません。
正しく保存しておかないと腐るおそれもあり、生で食べたら食中毒を引き起こすおそれもあるので注意したいですね。
そこでこの記事では、安全に卵を食べきるために知っておきたい以下の内容を紹介します。
卵のこと
- 季節で異なる生食できる期間
- 賞味期限切れ後の日持ち
- 半熟卵が日持ちしない理由
- 冷蔵庫で保存するポイント
常に卵をストックしているけど賞味期限内に使い切れず困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
賞味期限切れの卵は冬なら2週間後もOK|加熱は必須
賞味期限は傷みにくい食品に表示されるものなので、卵も正しく保存していれば期限切れでも食べられます。(※1)
賞味期限切れ後何日もつのかは季節によって異なり、冬なら期限切れでも2週間程度は食べられる可能性がありますが、加熱調理は必須です。
冬なら加熱すると食べられる可能性があるのは、季節ごとに生食できる期限が設定されているからです。
夏(7~9月) | 16日以内 |
---|---|
春(4~6月) 秋(10~11月) |
25日以内 |
冬(12~3月) | 57日以内 |
理論上は冬場なら2ヶ月近くも生食できるほど日持ちするのは、卵の構造と保存温度に理由があります。
生卵が何日も日持ちする理由
卵の新たな命を育むために必要な構造が、日持ちする大きな理由のひとつです。
卵の殻には小さな穴が開いており、外から酸素を取り入れて内部で発生した炭酸ガスを出す呼吸の役割を果たして鮮度を保っています。
また、卵白には殺菌作用のある酵素(リゾチーム)が含まれているのも特徴です。
卵の日持ちを左右する保存温度は、食中毒を引き起こす原因菌の増殖に関係があります。
食中毒の原因菌が増殖しやすいのは30~40℃で、とくに卵はサルモネラに注意が必要です。(※2)
生食できる期限は、流通を含めた卵の保存温度と、サルモネラが増殖し始める期間を考慮して設定されているため、平均気温が低い冬のほうが日持ちするのです。
そのため、平均気温が高い夏場はもちろん、保存の仕方が悪いと冬でも賞味期限切れから2週間も持たない可能性があります。
夏は卵が腐ることも|古い卵の見分け方
卵が腐るとどうなるのかは、見た目や臭いを確認してみましょう。
見た目 変色 |
黄身が黒っぽい 水分が蒸発している |
---|---|
臭い 匂い におい |
鼻がツンとする 腐敗臭 |
古い卵は食塩水に入れると浮くのである程度判断できますが、割ってみたほうがわかりやすいです。
詳しくはこの記事をチェック!
賞味期限切れから数日経った古い卵でも、腐っている様子がなければしっかり加熱すると食べられる可能性が高いと考えられます。
卵を無駄にしないためにも、正しい保存方法を守って最後まで食べきるようにしたいですね。
卵が賞味期限切れになるのを防ぐ保存方法|基本は冷蔵庫へ
卵は買ってきたらすぐに冷蔵庫に入れるのが基本で、常温放置しないようにしましょう。
工夫次第では、冷凍保存する方法もあります。
常温 | 不可 |
---|---|
冷蔵 (10℃以下) |
パックのまま入れる 冷蔵庫の中段に入れる 生食するなら賞味期限内に |
冷凍 | 加熱してから冷凍 保存期間は2週間程度 |
冷蔵庫には、パックから出さずにそのまま入れましょう。
冷蔵庫によってはドアポケットに卵用スペースが設けられている場合もありますが、温度が変化しやすいためおすすめできません。
冷気の吹き出し口を避け、スムーズに出し入れしやすい冷蔵庫の中段に入れておくと使いやすいです。
新しい冷蔵庫の卵ケースが三列で、一々卵を入れるのが面倒だったので、ニトリの缶ストッカーを使ってみました🥚
2パック買うこともあるので2段で。
一番下の棚は、ケーキとか鍋とか入れやすいように最初から取っ払ってます。
卵ケースのあった所は調味料入れに。うん、コレなら補充も楽ちんだわ♪😁 pic.twitter.com/rt6YJcZXNO
— 天野奈美 (@Amano_Nami) March 20, 2022
卵を買ってきたら冷蔵庫へ入れる前に、殻がヒビ割れしていないか確認してみましょう。
ヒビが入っていると菌が繁殖するおそれがあるので、すぐ加熱して使いきってください。
半熟のゆで卵はいつまでも保存できない|加熱調理後の活用法
賞味期限切れはもちろんですが、ヒビが入った卵も加熱調理して食べきりましょう。
ゆで卵や炒り卵などを作る際には、半熟ではなくしっかり火を通すのがポイントです。
サルモネラ食中毒を防ぐためには75℃で1分以上加熱しなければいけませんが、半生では生きている可能性があるので完全に火を通してください。(※3)
固くゆでた卵はマヨネーズとあえてフィリングにすると、冷凍保存も可能です。
10個入りタマゴ使いきれない問題!全部ゆで卵にして食べ切れない分は、フィリング状にして冷凍保存することで解決👍これで食べたい時にいつでもタマゴサンドが食べられるぞ🥪 pic.twitter.com/c2b8DBs3Es
— かじとも (@Kaji_Tomo_Chan) June 29, 2022
しっかり火を通した炒り卵も冷凍できるので、ぜひお試しください。
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結論|冬なら賞味期限切れ後2週間の卵も加熱調理で食べられる
- 賞味期限は生食できる期間が基準
- 期限切れ後は加熱して食べられる
- 冬は生食できる期間が長いので期限切れ後2週間は大丈夫
- 正しく保存していないと腐る
- 冷蔵保存を守る
卵の賞味期限は生食できる期間を基準にしていますが、多くの事業者はパック詰めから2週間程度で余裕をもって設定しています。
冬は生食できる期間が長いため、正しく保存していれば賞味期限切れから2週間程度経っても加熱調理するなら大丈夫です。
冬以外の季節も賞味期限切れから数日なら食べられると考えられますが、腐っていないかよく確認して判断することをおすすめします。
食中毒を防ぐためにも冷蔵庫に保存して、できるだけ賞味期限内に食べきるように心がけましょう。