【執筆者:編集部 松洋子】
おでんの常温保存は、たとえ冬であってもおすすめしません。
うっかり何時間も鍋に入れたまま、常温放置してしまうと食中毒の危険が高まります。
この記事では、おでんを美味しく安全に食べるために押さえておきたい以下の項目を解説いたします。
おでん のこと
- 常温保存は何時間できるのか
- 夏・冬問わず潜む食中毒リスク
- レトルトパック品の賞味期限
- 次の日も美味しく食べる保存方法
冬はもちろん夏もヘルシーで美味しいおでんは、大鍋でたくさん作り置きしておきたいですよね。
おでんの正しい保存方法を理解して、安全に食べましょう。
目次
おでんは常温保存できるか|何時間も放置は危険
手作りのおでんは、傷みやすいので常温保存できません。
調理後に放置すれば味が染みると期待しますが、何時間も置くと食中毒の危険が高まり大変危険です。
手作り | NG(季節問わず) |
---|---|
レトルトパック | 製造日より6ヶ月程度 (商品による) |
▼紀文 だし自慢おでん
(製造から180日)
続いて、手作りおでんを作る際に気をつけたい食中毒について解説します。
常温放置すると次の日どうなる?冬も食中毒に注意
おでんを作って鍋のまま放置すると、何時間もしないうちに腐敗が始まる恐れがあります。
まずは、臭いや見た目の変化に注目しましょう。
- 灰汁のような泡が浮く
- 粘りがあり糸を引く
- 大根がドロドロになる
- 異臭がして食べると酸っぱい
少しでも異変を感じたら、食べるのはやめてすぐに破棄してください。
[生活]昨日のおでん…の残りもの
夕食にと思ったら傷んでた💦
冷蔵保存しなかったのが失敗😵
具材勿体無い o…rz pic.twitter.com/gXWP8Txn1x— NAO (@nao2000withE) September 18, 2018
おでんを作る際に発生しやすいのは、ウエルシュ菌の食中毒です。
ウエルシュ菌の特徴と増殖させない方法
おでんを作って何時間も放置するとウエルシュ菌が増殖する恐れがあるので、なるべく早く食べきるのが重要です。
症状 | 主に腹痛と下痢 |
---|---|
増殖しやすい温度 | 43~47℃ |
特徴 | ・熱に強い殻を作る ・酸素がない環境で増える ・低温(10℃以下)では増えにくい |
加熱してもウエルシュ菌が死滅するわけではないので、よくかき混ぜながら空気を送り増殖を防ぐのが大事です。
調理後はすぐに食べるのが一番安全ですが、おでんを次の日まで保存したい場合は、手早く粗熱をとって早めに冷蔵庫に入れましょう。
おでんの粗熱を素早くとり、正しく冷蔵や冷凍する方法を次の章で解説いたします。
おでんの正しい保存方法|作り置きの日持ち目安
おでんの保存方法は常温不可、冷蔵が適していますが具材によっては冷凍も可能です。
保存方法 | 保存期間 |
---|---|
常温 | NG |
冷蔵 | できるだけ翌日に食べきる |
冷凍 | 2週間程度 (不向きな具材はこちら) |
おでんが出来上がったら、まずは素早く粗熱をとりましょう。
- ザルで具材と出汁を分ける
- 厚みのない保存容器に広げる
- 小分けにして空気に触れさせる
- 冷水に浸けるか氷や保冷剤で冷やす
しっかり粗熱がとれたら、冷蔵庫に入れて保存します。
粗熱とれたら冷蔵庫へ|夏に美味しい冷製レシピも
おでんは冷蔵保存が適していますが、なるべく翌日に食べるのがおすすめです。
2〜3日もしくは煮直して7日も食べられたという人もいますが、環境に左右されるので一概に言えません。
衛生面から基本的に何日ももつことはないと考え、少しでも異変を感じたら破棄するなど自己責任で判断してください。
夏の食欲のない日には、冷製おでんも人気です。
もし前日のおでんに飽きてしまった場合は、リメイクレシピがおすすめです。
翌日におでんを食べる際は、75℃以上が1分以上続くように再加熱します。
正しく冷蔵保存した場合でも、日持ちは短いので早めに食べるのが無難です。
冷凍したら保存期間はいつまで?具材別の注意点
冷凍した手作りおでんは2週間程度保存できますが、保存期間が長くなると風味が落ちるのでなるべく早く食べましょう。
ただし冷凍保存に向かない具材もあるので注意してください。
- 冷凍しやすい(変化が小さい):練り物、牛すじ、はんぺん など
- 冷凍向きではない(変化が大きい):大根、じゃがいも、厚揚げ、ゆで卵 など
冷凍すると食材中の水分が氷になって体積が大きくなるので、周りの細胞を壊します。
水分が多い野菜は柔らかくなりすぎ、卵や厚揚げ・こんにゃくも食感が悪くなり美味しさが損なわれるので冷凍はおすすめできません。
詳しくはこの記事をチェック!
正しいおでんの保存方法を理解して、安全に美味しく食べきりましょう。
結論|おでんは常温放置せずに正しく保存しよう
- 手作りは常温保存できない
- 常温放置は食中毒の危険が高まる
- 市販品には常温保存可・賞味期限6ヶ月の商品もある
- 作り置きしたら粗熱をとり早めに冷蔵庫へ入れる
- 正しく保存できれば翌日も美味しく食べられる
おでんは季節問わず傷みやすく、常温で放置してはいけません。
大鍋調理で発生しやすいウエルシュ菌による食中毒に注意が必要です。
調理後すぐに食べない場合は、鍋のまま放置せず正しい方法で冷却し、なるべく早く冷蔵庫に入れてくださいね。
正しい保存方法を実践して、美味しいおでんを残さず食べましょう。