【執筆者:管理栄養士 上月典子】
とうもろこしは賞味期限や消費期限が表示されていませんが、常温保存では日持ちしない野菜です。
保存状態が悪いと、腐ったりカビが生えたりして食べられなくなります。
生(皮付き)のとうもろこしや茹でた後の日持ちや正しい保存方法を知っておくと、長く楽しめますね。
この記事では、とうもろこしが常温保存に向かない理由や冷蔵庫・冷凍庫で保存する時のコツなど、以下の項目の情報をご紹介します。
とうもろこしのこと
- 常温保存に向かない理由
- 冷蔵・冷凍の日持ち目安
- 腐った場合の見分け方
- 長持ちさせる保存法と活用レシピ
手元にあるとうもろこしが食べられるのか悩んでいる人や、たくさん届いて保存方法に困っている人もぜひ参考にしてください。
目次
とうもろこしの常温保存は日持ちしない|冷蔵や冷凍がおすすめ
とうもろこしは、常温保存では日持ちしないため低温での保存が適しています。
生(皮付き) | 茹でた後 | |
---|---|---|
常温 | 当日中 | NG |
冷蔵 | 1~3日程度 | 1~2日程度 |
冷凍 | 1~2ヶ月程度 | 1ヶ月程度 |
とうもろこしのような野菜には賞味期限や消費期限が表示されていないので、日持ち目安を知っておくと無駄にすることなく食べられますね。(※1)
スイートコーンをはじめ、食感や甘さ・ジューシーさなどの違いで多くの品種があります。
フルーツコーンやスイーツコーンと呼ばれるものは、糖度も高く生のままでも食べられるようです。
生(皮付き)のとうもろこしはネット注文もできますが、常温ではなく冷蔵での発送がほとんどです。
届いたら、すぐに冷蔵か冷凍保存することをおすすめします。
真空パックの商品は常温保存も可能です。
生(皮つき)のとうもろこしを何日か常温放置した場合、あっという間に美味しさが失われます。
常温保存に向かない理由|鮮度や糖度が落ちる
とうもろこしは常温放置すると、すぐに食べられなくなるわけではありませんが、鮮度や糖度が急激に落ちるデリケートな野菜です。
その日のうちに食べきれない場合は、生(皮付き)のままか皮をむいて茹でたものを冷蔵庫や冷凍庫にいれると保存期間を延ばせますよ。
- 鍋の場合:一度沸騰させたたっぷりのお湯に皮をむいたとうもろこしを入れ、再沸騰後、塩を加え4~5分茹でる
- 電子レンジの場合:皮をむいて水洗いをし、塩をふって1本ずつラップし1本当たり3~4分前後を目安にレンジで温める
保存法についてはこちらを参考にしてくださいね。
常温で放置すると、カビが生えたり腐ったりすることもあるのでよく確認しましょう。
腐るとどうなるのか|新鮮な状態・粒の根元が黒い原因も
とうもろこしが腐ると見た目や臭いが変化し、食べられない状態だとわかります。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・ネバネバしている ・茶色の変色 |
粒の付け根が黒い |
臭い | ・酸っぱい臭い ・明らかな腐敗臭 |
ー |
味 食感 |
酸っぱい |
保存状態が悪いと、雑菌や微生物・カビなどが付着し腐りやすくなります。
カビは一度生えると目に見えない箇所に広がっている可能性もあるので、カビの部分だけ取り除いて食べるのは避け、処分しましょう。
毒性の強いカビ毒もあるのでよく確認してください。
正しく保存されていた状態で、粒の付け根部分が黒くなっている場合はカビではないことがあります。
- 皮の色が濃い緑色
- ヒゲが多くきれいな茶色でしっとりしている
- 粒が詰まっていてずっしりと重い
- ハリがあり粒が揃っていてみずみずしい
新鮮なとうもろこしを正しい方法で保存できると、安全に長く美味しく食べられますね。
とうもろこしの冷蔵庫・冷凍庫での正しい保存方法|生・茹でた後
とうもろこしの常温保存は品質が劣化しやすいのでおすすめしませんが、冷蔵庫や冷凍庫での保存なら日持ちします。
ただし保存期間は冷凍でも長くて2ヶ月程度なので、半年以上のものを食べるのはやめましょう。
生(皮付き) | 茹でた後 | |
---|---|---|
常温 | 推奨しない | NG |
冷蔵 | ・皮を数枚残しむく ・ヒゲをカットする ・新聞紙かキッチン ペーパーで包む ・野菜室に立てて 入れる |
・1本ずつラップで ピッタリ包む ・空気を抜いて 密閉して保存袋に |
冷凍 | ・皮をむき水洗い ・ヒゲと茎をカット ・1本ずつラップで ピッタリ包む ・空気を抜いて 密閉して保存袋に |
冷凍した 生(皮付き)とうもろこしを解凍する場合は、鍋で茹でるか電子レンジあたためて下さい。
便利なとうもろこしカッターもあります。
胚芽(粒の付け根の白い部分)に、ビタミンB₁・B₂・Eやカリウム・亜鉛など多くの栄養素が詰まっています。
脂肪酸の一種のリノール酸や食物繊維も豊富です。
とうもろこしは、茹でる・蒸す・焼くといったシンプルな方法で収穫後できるだけ早く食べるのが一番ですが、食べ切れなかったり余ってしまったりした時に活用法を知ってくとよいですね。
余った時の活用法|お役立ちレシピで大量消費
とうもろこしは、さまざまな活用法やアレンジで大量消費できますよ。
- サラダやポテトサラダ
- ソテー
- かき揚げやコロッケ
- スープやシチュー
- 炊き込みご飯など
ここで、とうもろこしをたっぷり使ったコーンスープの作り方をご紹介します♪
コーンスープ
材料(4人分)
玉ねぎ:1/2個
オリーブオイル:大さじ1
塩:小さじ1
小麦粉:小さじ2
☆とうもろこし:1~2本
(粒で270~300g)
☆水:2カップ
☆コンソメ:小さじ1
豆乳:1カップ
ハーブソルト:少々
- 玉ねぎは薄切りに、とうもろこしの粒はそぎ落とす
- 鍋にオリーブオイルを入れ玉ねぎを炒め塩と小麦粉を加え混ぜる
- ☆の材料を加え中火で10分程煮る
- 粗熱がとれたらミキサーに入れ撹拌し、なめらかになったら鍋に戻す
- 最後に豆乳とハーブソルトを加え、沸騰させないように煮て完成
豆乳は牛乳やアーモンドミルクなどに代用でき、冷蔵庫で冷やすと冷製スープになるので夏の暑い季節にもおすすめです。
裏ごしした残りはコロッケの生地に加えるととうもろこしのクロームコロッケもできますよ。
今日のごはんは、とうもろこしのクリームコロッケです🌽
とうもろこしプリッ、クリームとろ~り、衣サクッが堪りません😍
優しい甘さでとても美味しかったです💗#おうちごはん #晩ごはん #おうちカフェ #コロッケ #おつまみ pic.twitter.com/Ez861amZvU— riotame (@shoumare) August 20, 2020
また、とうもろこしのヒゲもかき揚げにしたり、天日干しにして乾煎りするとお茶としても飲めるので、他の活用法も合わせていろいろ試してくださいね。
とうもろこしについては、こちらの記事も参考にしてください。
同時にこの記事も読まれています
結論 | とうもろこしの常温保存は日持ちしないので新鮮なうちに
- 鮮度や糖度が落ちるため常温保存には向かない
- 生(皮付き)・茹でた後も冷蔵・冷凍保存可能
- 粒の根元が黒いのはブラックレイヤー現象の場合も
- 粒状やペースト状で冷凍すると場所をとらない
- 冷凍は長期保存可能で料理にもアレンジしやすい
とうもろこしは常温保存では日持ちしない野菜なので、新鮮なうちに食べ切りましょう。
保存方法のコツを押さえれば、冷蔵や冷凍保存もでき保存期間も延ばせて料理にもアレンジしやくなります。
夏の栄養補給にピッタリなとうもろこしを、長く美味しく食べられるようしっかり保存してくださいね。