【執筆者:編集部 高田ゆみ】
要冷蔵のウインナーは常温保存できませんが、短時間で臭いや見た目に問題がなければ加熱して食べられる場合があります。
ただし、4時間以上常温放置すると変な臭いがして傷む可能性があり、2日以上経つとならカビや食中毒のリスクもあるため注意しましょう。
常温保存できる商品であれば、賞味期限の日付まで問題なく食べられます。
ウインナーは商品によって原材料や製法がバラバラで保存方法も異なるため、きちんと守らないと菌が繁殖するかもしれません。
この記事ではウインナーを安全に食べるために知っておきたい、以下の項目について紹介します。
ウインナーのこと
- 常温保存時の日持ち期間目安
- 要冷蔵品・常温保存可能品の違い
- 腐るとどうなるのか
- 弁当に入れる際の注意点
長期間保存できて常温放置しても問題ないウインナーについても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
要冷蔵のウインナーは常温保存不可|日持ちは商品で異なる
常温放置した要冷蔵品のウインナーは、短時間で臭いや見た目に問題がなければ加熱すると食べられますが、長時間経つと傷んで食べられなくなることもあるので注意しましょう。
なお、もともと常温保存できる商品なら問題なく食べられます。
ウインナーの日持ち期間は商品によって異なるため、賞味期限の日付を確認してみましょう。
市販品 (未開封) |
要冷蔵品 | 製造日から2週間から1ヶ月程度 (常温は基本NG) |
---|---|---|
常温保存品 | 最長で製造日から6年 | |
手作り・開封後 | お早めに |
市販品のウインナーは、要冷蔵品と常温(直射日光や風通しが悪い場所を避ける)でも保存できる商品があります。
常温放置していたウインナーが食べられるか迷った場合は、商品に記載されている保存方法を確認してみましょう。
常温保存できる・できないウインナーがある理由
市販品のウインナーに常温保存できる・できない商品があるのは、製造方法が異なるためです。
一般的なウインナーは製造工程で加熱殺菌している「加熱食肉製品」ですが、商品によって製造工程が違うため、保存方法や日持ち期間も変わります。
日本ハム シャウエッセン |
ノザキ ウインナーソーセージ |
|
---|---|---|
賞味期限 (製造日起算) |
約1ヶ月 | 約3年 |
包装 | 袋 | 缶詰 |
保存方法 | 要冷蔵・10℃以下 | 常温(約15~25℃) |
- 基本:10℃以下で保存
- 例外1:気密性のある容器包装に充填し製品中心部を120℃・4分以上加熱で殺菌
- 例外2:同等以上の効力がある殺菌を実施
シャウエッセンは、袋に窒素ガスが充填されて鮮度を保つ工夫がされていますが、基本的な加熱食肉製品の保存基準に該当するため、冷蔵保存は必須です。
缶詰は、製造過程で120℃・4分以上の高温高圧殺菌を実施しているため、常温で約3年保存できる商品になります。
気密性容器に密閉後に加圧加熱殺菌をして、常温保存でも6年間の賞味期限が設定されているウインナーソーセージも市販されており、登山のお供や非常食にもおすすめです。
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未開封で要冷蔵品のウインナーはもちろんですが、常温保存できる商品でも開封後に常温放置すると、雑菌が繁殖して腐る可能性もあるので注意してください。
4時間以上常温放置は臭いやカビをチェック|2日以上は要注意
要冷蔵品のウインナーなのに冷蔵庫に入れるのを忘れてしまった場合でも、2時間程度なら臭いや見た目に問題がなければ加熱すると食べられる可能性があります。
常温放置して2日以上経つと腐敗臭やカビが生えるなどの異変で確実に食べられないとわかりますが、4時間程度なら見分け方が難しいのでよく確認しましょう。
見た目 変色 |
カビが生える ネバネバしたぬめり |
---|---|
臭い 匂い におい |
嫌悪感のある腐敗臭 普通の臭いとは違う |
味 食感 触感など |
ベタベタして柔らかい |
要冷蔵はもちろん、常温保存できるウインナーでも開封後は常温放置すると傷みやすいため、正しく保存しましょう。
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常温・要冷蔵のウインナーを日持ちさせる保存方法
要冷蔵品はもちろんですが、常温保存できるウインナーも開封後は日持ちしません。
食べきれそうもない場合は、冷凍保存しておくのがおすすめです。
保存方法 | 未開封 | 開封後 | |
---|---|---|---|
常温保存品 | 要冷蔵品 | ||
常温 | 賞味期限まで | NG | 当日中 |
冷蔵 | - | 賞味期限まで | お早めに |
冷凍 | 1ヶ月程度 |
要冷蔵品・常温保存可能品に関わらず、基本的には未開封でも賞味期限内に食べきることをおすすめします。
詳しくはこの記事をチェック!
賞味期限内に食べきれそうもない場合は、冷凍しておけば1ヶ月くらいなら保存できます。
解凍してから調理すると旨味が逃げてしまうため、凍ったままボイルして焼くのがおすすめです。
詳しくはこの記事をチェック!
保存方法はもちろんですが、もっと肝心なのが調理後の環境です。
常温放置しやすいお弁当にウインナーを入れる際には、傷まないようにしっかり管理しなければいけません。
お弁当にウインナーを入れる場合の注意点
ウインナーが傷まないように保存していても、お弁当の管理が悪くて食中毒菌が増えると意味がないですよね。
お弁当にウインナーを入れる際には、いくつか注意したいポイントがあります。
- 手指・弁当箱・調理器具を清潔にする
- しっかり加熱調理しておく
- 冷ましてから弁当箱に詰めてフタを閉める
- 保冷剤や保冷バッグに入れる
市販品のウインナーはそのまま食べられる商品も多いですが、菌の繁殖を防ぐためにもお弁当に入れる際には加熱調理をしてください。
冷凍保存したウインナーを使う際にも、必ず加熱しましょう。
熱いまま弁当箱に詰めてフタを閉めると、蒸気で水分が発生して菌が繁殖しやすくなるため、必ず冷ましてから盛り付けてください。
菌の繁殖を防ぐためには、常温なら20℃前後が理想です。(※3)
20℃以上になりそうな場合は、保冷剤や保冷バッグに入れて持ち歩くことをおすすめします。
結論|ウインナーは常温・要冷蔵を確認して正しく保存しよう
- 要冷蔵品の常温放置は傷みやすい
- 長期間常温保存できる商品もある
- 開封後はどちらも日持ちしない
- 冷凍保存後は凍った状態で加熱調理がおすすめ
- 常温放置しやすい弁当は取扱注意
ウインナーは常温保存できる商品もありますが、要冷蔵品を常温放置してはいけません。
冷蔵庫に入れ忘れて4時間以上経っている場合は、傷んでいないか確認して自己責任で判断しましょう。
常温保存可能品でも開封して空気に触れると傷みやすくなるため、すぐに食べきれない場合は冷凍保存したほうがいいです。
凍ったまま加熱調理するとお弁当にも使えるので、保冷剤や保冷バッグを使って常温でも傷まないように工夫してみてください。