【執筆者:編集部 対島敬】
黒糖には賞味期限が表示され、期間内は正しく保存された未開封のものなら美味しく食べられます。
しかし保存方法や保存場所をまちがって黒糖が腐ると、見た目や臭いに異変が起こり食べられません。
中でも表面が白くなる場合はカビの可能性もあるので、食べられるかどうかの見分け方を知っておくと役立ちますよ。
この記事では下記の項目にそって、美味しく黒糖を使い切るために役立つ情報を紹介します。
黒糖のこと
- 賞味期限目安の紹介
- 賞味期限切れでも食べられる場合
- 腐るときの見分け方
- 未開封・開封後の正しい保存方法
黒糖が賞味期限切れでも食べられるか知りたい人や、開封後の正しい保存方法がわからない人のお悩みもきっと解決できますよ♪
目次
黒糖に賞味期限はある?食べられる目安期間とは
黒糖の賞味期限はメーカーによって違いがありますが、製造日から4ヶ月〜2年ほどに設定されているものが多いようです。
未開封 | 開封後 | |
---|---|---|
純黒糖 | 製造日から 4ヶ月~2年ほど (商品記載の日付までが推奨) |
お早めに |
加工黒糖 | 製造日から 1~2年ほど (商品記載の日付までが推奨) |
黒糖の種類には純黒糖と加工黒糖があり、それぞれに粉末状と塊(かたまり)の商品があります。
加工黒糖:サトウキビの搾汁から作られた黒糖と粗糖や糖蜜を混ぜて作られたもの
こちらが、純黒糖として販売されている商品の一例です。
加工黒糖には、こちらのような商品があります。
実は砂糖は腐りにくく長期保存しても品質が変わりにくいため、基本的には賞味期限の表示義務はありません。(※1)
黒糖も砂糖の一種に分類されますが上白糖やグラニュー糖に比べ水分量が多く品質が劣化しやすいこともあり、賞味期限が表示されている場合が多いようです。
特に純黒糖の水分量は風味や口どけのよさなど各商品の特徴にも関係するため、メーカーの製法と賞味期限を調べる科学的なテストの結果によって賞味期間に幅が出ると考えられます。
いつ開封したか不明な黒砂糖が賞味期限切れの場合は、食べずに処分してください。
未開封なら賞味期限切れでも食べられるかもしれないので、状態を確認するのがおすすめです。
賞味期限切れになっても食べられる可能性がある
賞味期限切れの黒糖が正しく保存された未開封であれば、まだ食べられる可能性があります。
賞味期限は、美味しく食べられる品質が保証されている期限を指しているからです。
消費期限:安全に食べられる品質が保証されている期限
消費期限とは違い賞味期限を少し過ぎて食べても、体に悪影響が出る可能性は低いです。
ただし賞味期限を過ぎると開封後と同様に品質は保証されないので、食べられる状態かを自分で判断しなければいけません。
安全に食べるためには、黒糖にあらわれる腐敗のサインを見逃さないようにしましょう。
腐るときの見分け方|白くなるのはカビのせい?
黒糖が腐ると見た目や臭いがいつもと変わって食べられなくなりますが、似たような変化でも食べられる場合もあるので正しく見分けることが大切です。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
白やピンクの カビが発生 |
・表面に粉がふく ・色が濃い ・黒い小さな点々 |
臭い 匂い におい |
・すっぱい臭いがする ・異臭がする ・カビ臭い |
ー |
味 食感 触感など |
ー | ー |
黒砂糖は劣化がすすむとすっぱい臭いに変化するので、食べられないと判断しやすいです。
特に表面が乾燥や摩擦で粉をふいて白くなる場合は食べられますが、カビとの区別がつきにくいので注意しましょう。
カビの臭いがするときや白っぽい部分がふわふわしていたらカビの可能性が高いです。
どちらか判断できない場合は、安全面を考慮し食べない方が賢明です。
また味わいにやや酸味を感じても、原料のサトウキビ由来の風味なので問題なく食べられます。
黒糖の他にも砂糖や黒蜜については、こちらの記事で紹介しています。
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表のような変化が起きて黒糖を無駄にしないためには、早めに使い切るだけでなく正しく保存することも大切です。
黒糖の賞味期限を延ばす保存方法|品質を保つコツ
前章で紹介した黒糖の種類によって適した保存方法が異なるため、まず手元に純黒糖か加工黒糖のどちらがあるのかを確認するのがポイントです。
純黒糖 | 加工黒糖 | ||
---|---|---|---|
常温 | 未開封 | 推奨しない | ・直射日光を避ける ・高温多湿を避ける ・パッケージのまま で保存 |
開封後 | ・直射日光を避ける ・高温多湿を避ける ・保存容器や保存袋 で密閉保存 |
||
冷蔵 | 未開封 | パッケージのままで保存 | |
開封後 | 保存容器や保存袋で密閉保存 | ||
冷凍 | 未開封 | ー | ー |
開封後 | 保存容器や 保存袋で密閉保存 |
吸湿性があり高温になるとくっついてベトベトする性質がある黒糖は、どちらの種類も高温多湿を避けて保存しなければいけません。
口どけや風味を重視して作られる純黒糖は温度や湿度によって品質が劣化する影響が大きく、冷蔵・冷凍保存がおすすめです。
特に加工黒糖を常温保存する場合は保存方法を守るだけでなく、適切な保管場所を選ぶことも品質を保つ大事なポイントです。
未開封・開封後の正しい常温保存方法と注意点
加工黒糖を常温で保存する場合は未開封ならパッケージのまま、開封後はしっかりと保存容器や保存袋に密閉してください。
品質が劣化しやすい以下ような場所は、避けて保存するのがおすすめです。
- コンロ周りなど高温になりやすい場所
- シンク下など湿気が溜まりやすい場所
加工黒糖を使い切るのに時間がかかる場合や純黒糖を保存する場合は、冷蔵庫保存が適しています。
基本は冷蔵庫保存がおすすめ!純黒糖は冷凍保存も
適度に乾燥していて低温の冷蔵庫内は、黒糖の品質低下を防ぎながら保存するのに適しています。
常温保存と同様に未開封ならパッケージのまま、開封後は保存容器や保存袋に入れ密閉しましょう。
こちらのような乾燥剤を入れると、品質低下を防ぐ対策になりますよ♪
冷蔵庫保存では必要な分を取り出したら、すぐに庫内へ戻すことが重要です。
戻さずに常温放置すると温度差で容器や袋の内側に水滴ができ、固まったりカビが発生したりする原因になるので注意してください。
純黒糖を食べ切れなさそうな場合は、冷凍で保存するのもおすすめです。
- 塊タイプ:個別にラップで包み冷凍保存袋に入れる
- 粉末タイプ:1回分に小分けし保存袋に入れ、薄く平らな状態で冷凍
解凍すると温度変化でベトベトになるため、直前に取りだし凍ったままで消費しましょう。
冷蔵保存で6ヶ月、冷凍保存で1年が保存期間の目安なので、お料理やお菓子づくりに活用してぜひ使い切ってくださいね。
結論|黒糖の賞味期限を延ばすなら種類を確認し正しく保存しよう
- 賞味期限は4ヶ月〜2年ほどと商品によって幅がある
- 乾燥して白くなる時や結晶化した黒い点々は食べられる
- すっぱい臭い・カビが生えたら食べられない
- 加工黒糖は常温・冷蔵保存しよう
- 純黒糖は冷蔵・冷凍保存しよう
黒糖の賞味期限は比較的長いですが、保存する場所や方法が適切でないと劣化しやすい食材です。
すっぱい臭いに変化したりカビが生えたりすると食べられなくなって、もったいないですよね。
今回紹介した純黒糖と加工黒糖のそれぞれに合った保存方法で、風味が劣化しにくい可能性があるので、ぜひ最後まで美味しく食べ切ってくださいね。
※2 賞味期限と消費期限 | 大阪市
※3 食品衛生何でも相談| 三重県