【執筆者:編集部 高田ゆみ】
焼き海苔は賞味期限切れになっても、未開封で正しく保存していたなら腐ることはありません。
開封後は吸湿しやすくカビが生える可能性もあるため、正しく保存して早めに食べきらなければいけません。
そこでこの記事では、焼き海苔本来のパリパリした食感や風味を楽しむために知っておきたい、以下の項目について紹介します。
焼き海苔のこと
- 賞味期限切れでも腐らない理由
- 期限切れ後食べられる期間の目安
- 開封後の保存期間目安
- 正しい保存方法と復活方法
使い切れなかった焼き海苔の食感が毎回悪くなって困っていた人にも役立つので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
賞味期限切れでも焼き海苔は腐ることがない|カビの見分け方
賞味期限切れになった未開封の焼き海苔を正しく保存していたなら、基本的には微生物が増殖しにくいため腐ることもなく、食べられる可能性があります。
開封後は賞味期限内でも日持ちせず、未開封でも正しく保存していなかった場合は食べられない場合もあるため注意が必要です。
未開封 | 製造日から1年程度 ※正しく保存していた場合に限る |
---|---|
開封後 | 賞味期限の日付に関わらず1ヶ月程度 ※できるだけお早めに |
賞味期限切れになった未開封の焼き海苔を食べられる期間は、設定されている賞味期限からある程度の目安がわかります。
未開封で賞味期限切れの焼き海苔が食べられる期間の目安
未開封で正しく保存していた焼き海苔が賞味期限切れになっても食べられる可能性があると考えられるのは、賞味期限がある程度余裕をもって設定されているからです。
たとえば、ニコニコのり「焼極」は製造日から13ヶ月後が賞味期限です。
16ヶ月(13ヶ月 ÷ 0.8)が最大日持ち期間だと推測できることから、一般的な焼き海苔は賞味期限の日付から2~3ヶ月程度なら食べられると考えられます。
安全性に問題が生じるリスクが高い消費期限切れとは違い、賞味期限切れ後でも食べられる可能性は高いですが、保存状況によっては焼き海苔の風味を楽しめないかもしれません。
本来なら腐ることがないはずの食品ですが、まれにカビが発生したり、食中毒の原因になったりするため、食べられる状態の見分け方を覚えておきましょう。
腐るよりもカビ・虫に注意|赤い変色は食べられる
焼き海苔が賞味期限切れになっても正しく保存していれば腐ることがないと言えるのは、水分活性が低い食品だからです。
焼き海苔の水分活性は0.5以下で微生物が繁殖できないため、正しく保存していればカビが生えたり、腐ったりしません。
ただし非常にレアなケースとして、ノロウイルスが付着した刻み海苔が原因で食中毒事件が発生した事例があります。(※4)
保存方法を間違えて水分が含まれるとカビが繁殖する可能性も考えられますが、まれにカビのように見える鳥の羽根や白いゴミなどの異物混入事例もあります。
異物混入って言ったら
おれは海苔に鳥の羽はいってて半分食っちまったけどな😂 pic.twitter.com/N8gmIGgzSV— やまもんは消えるよ? (@monano_yamamon) September 7, 2015
万が一カビが発生しているのに気付かないまま食べても、急性の食中毒症状を引き起こすことはあまりないと考えられますが、カビ毒が発生している可能性を考えると食べないほうがいいです。(※3)
また、開封後に正しく保存していないと赤っぽく変色したり、虫(シバンムシ)が発生したりします。
変色は湿気が原因で、水分を吸収すると海苔に含まれる緑色の色素が分解され、赤い色素が目立つようになっただけなので、食べられないことはありませんが風味や食感は悪いです。
安全においしく食べきるためにも、正しい保存方法を守りましょう。
同時にこの記事も読まれています
焼き海苔の賞味期限切れを防ぐ開封後の保存方法
焼き海苔は、未開封・開封後を問わずに密封して常温(高温多湿を避けて冷暗所)が正しい保存方法です。
雑菌の繁殖を防いで日持ちさせたい場合は、冷蔵庫や冷凍庫に入れておく方法もあります。
常温 | 高温多湿を避けて冷暗所 乾燥剤を入れて密封 |
---|---|
冷蔵 | 常温に戻してから開封する ※基本は非推奨 |
冷凍 |
冷蔵庫や冷凍庫でも保存する場合は、正しく取り扱わないと結露で本来の食感や風味を楽しめなくなるため注意してください。
開封後の正しい保存方法|冷蔵庫・冷凍保存の注意点
開封後の焼き海苔は、湿気らないように密封して高温多湿を避けて冷暗所に保存しておくのがベストです。
アルミ袋は光を遮断し、空気を通しにくい特徴があります。
さらに、乾燥剤付の専用ストッカーに入れておくと収納しやすく、湿気対策にも役立ちますよ。
開封後1ヶ月以内に食べきれるなら密封して冷暗所に保存がベストでも、さらに長く保存したい場合は冷蔵庫や冷凍庫に入れたほうが安心ですよね。
冷蔵庫や冷凍庫に入れた場合は、必ず常温に戻してから袋を空けてください。
急に袋を空けると結露が生じるため、海苔の風味を損ないやすくなります。
仮に保存がうまくいかずに湿気って風味が失われても、諦めずに使い切りましょう!
湿気った焼き海苔を復活させる方法
多少湿気った程度の焼き海苔なら、上手に水分を飛ばせばパリッとした食感が復活します。
20秒くらいガスコンロの直火で炙ったり、フライパンで焼いたりする方法もありますが、火加減が難しくて焦がしてしまうかもしれません。
赤い色素が目立つほど変色した古い焼き海苔は、風味が損なわれている可能性があるので佃煮にリメイクしてみましょう。
焼き海苔の佃煮
材料
焼き海苔:全形5枚
水:150cc
しょうゆ:大さじ2
砂糖・みりん:各大さじ1
酒:大さじ1/2
顆粒だし:小さじ1/2
※味付け海苔を使う場合は調味料を少なめに
- 焼き海苔を細かく切る
- 水・調味料を入れて弱火で煮詰める
- お好みの固さになればOK
青しそや、唐辛子などお好みで味を調整してアレンジしてみるのもおすすめです。ぜひお試しください♪
結論 | 焼き海苔は賞味期限切れになる前に食べきろう
- 未開封なら賞味期限切れでも食べられる可能性大
- 賞味期限の日付から2~3ヶ月程度までが目安
- 正しく保存していないと吸湿して劣化しやすい
- 開封後は密封・冷暗所保存
- 冷蔵庫や冷凍保存は結露しやすい
焼き海苔は賞味期限切れ後すぐに腐るわけではなく、未開封なら食べられる可能性はありますが、本来の風味を楽しむためには賞味期限内に食べるのがベストです。
ただし、開封後は急速に劣化しやすいため、賞味期限の日付に関係なく保存期間は1ヶ月以内を目安にしてください。
保存中は吸湿しないように乾燥剤を入れて密封保存しておくことをおすすめします。
吸湿してパリパリ感が失われても、レンジで水分を飛ばすだけでも良いですし、ほかの料理にアレンジしても良いので、無駄なく最後まで食べきるようにしたいですね。