【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
無塩バターは未開封かつ冷蔵庫で保存していたら賞味期限切れでも食べられる可能性があります。
しかし、保存状態が悪い場合や、開封後は期限内でも腐るかもしれません。
無塩バターを無駄にせず最後まで安全に食べきれるように、正しい保存方法や日持ち目安など、以下の項目を紹介します。
無塩バターのこと
- 未開封・開封後の保存期間目安
- 賞味期限切れからいつまで平気か
- 腐るとどうなるか
- 日持ちさせる正しい保存方法
お菓子作り用に購入したけど中途半端に余ってしまった人や、冷蔵庫の奥から期限切れになったバターを発見した人は参考にしてくださいね♪
目次
無塩バターの賞味期限切れは腐る?未開封・開封後の日持ち
無塩バターは未開封なら日持ちのする食品で、賞味期限切れになっても多少の期間は食べられる可能性が高いです。
ただし、メーカーは期限内に食べきることを推奨していて、自己責任となるので注意しましょう。
未開封 | 150~240日程度 | |
---|---|---|
開封後 | なるべく早く |
無塩バターには消費期限ではなく賞味期限が設定されているので、期限を過ぎても大丈夫な可能性があるのです。
市販品の賞味期限目安と賞味・消費期限の違い
無塩バターは比較的日持ちする食品に設定される賞味期限が表示されています。
市販品の賞味期限は半年前後に設定されている場合が多いです。
▼雪印メグミルク 賞味期限:150日
▼よつば 賞味期限:180日
▼カルピスバター 240日
賞味期限切れからいつまで大丈夫か、安全係数を使うと大体の目安がわかります。
期限切れからいつまで大丈夫か|半年・1年後は危険?
賞味期限は安全係数を用いて、余裕をもって設定されています。
では、最大日持ち日数の目安を計算してみましょう。
- 賞味期限が150日の場合
150÷0.8=187日 - 180日の場合
180÷0.8=225 - 240日の場合
240÷0.8=300日
商品によりますが、未開封で保存方法を守っていれば、賞味期限切れから1~2ヶ月程度は食べられる可能性があります。
賞味期限切れから長期間経過した場合、保存方法が誤っていた場合は期限内でも異変が生じるのでよく確認しましょう。
カビが生えたら注意!腐るとどうなるのか
無塩バターが腐るとカビが生える、ナイフで削るとボロボロ崩れるなど異変が生じます。
見た目 変色 |
・カビが生えている ・水滴がにじみ出る |
---|---|
臭い 匂い におい |
・古い油の臭い ・刺激臭 |
味 食感 触感など |
・苦みや酸味がある ・ボロボロと崩れる |
カビが生えたバターは、カビの部分を取り除けば食べられるとは言えません。
目に見えないだけで、実は汚染されている危険性があるからです。
また、カビの中にはカビ毒を産生する種類もあります。
カビ毒は人体に悪影響を及ぼす危険性があるだけでなく、熱に強いので調理しても分解されません。(※3)
バターの劣化を防ぐために、正しい保存方法を覚えておきましょう。
無塩バターの正しい保存方法と日持ち目安
無塩バターは銀紙やラップでぴったりと包んで、密閉容器に入れて保存しましょう。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 (4週間以内) |
1.銀紙やラップでしっかり包む 2.密閉容器に入れる |
冷凍 (約半年) |
1.銀紙の上からラップで覆う または小分けしてラップで包む 2.冷凍用保存袋に入れて密封 |
常温保存は腐る原因になるのでやめましょうね。
常温保存はNG|保存の注意点
常温放置はカビや細菌の増殖、温度変化による結露の発生で劣化のスピードを早めます。
- 高温多湿の環境に放置
- 早く柔らかくしようと直射日光に当てた
- ラップや銀紙に包まず保存した
- 一度溶かしたものを再び固めた
- 使用済のバターナイフを入れたまま保存
空気に触れる面積が広いと酸化やにおい移りの原因になります。
また、パンくずの付いたバターナイフを入れたまま保存すると、細菌の増殖につながるのでやめましょう。
すぐに食べきれない場合は冷凍保存がおすすめです。
日持ちさせたいなら冷凍保存しよう
無塩バターは冷凍保存も可能ですが、温度変化により劣化する場合があります。
冷凍庫の奥にしまう、使用後はすぐに冷凍庫に入れる、扉の開け閉めは素早く行うなど、温度がなるべく一定になるように注意しましょう。
パンに塗る、料理に使う場合は小分けしてから冷凍すると使いやすくなります。
お菓子作りで大量消費する予定なら、塊のまま銀紙に包んだ状態で、ラップで覆い冷凍しましょう。
作ったお菓子の日持ちや保存方法は以下の記事を参考にしてくださいね♪
詳しくはこの記事をチェック!
結論|賞味期限切れの無塩バターは未開封なら食べられるかも
- 未開封なら賞味期限切れでも食べられる可能性あり
- 開封後はなるべく早めに食べきる
- 腐るとカビや刺激臭などの異変
- ラップに包んで保存し酸化を防ぐ
- 日持ちさせたいなら冷凍保存
賞味期限切れのバターは食べられる場合もあります。
ただ、見た目や臭いに異常がないかよく確認して、自己責任のうえ食べましょう。
急激な温度変化は劣化の原因になるので避けて、保存期間にあわせて冷蔵・冷凍保存しましょう。
風味豊かな無塩バターを、最後までおいしく食べきってくださいね♪