【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
キーマカレーの日持ちは冷蔵で1~2日、冷凍で約1ヶ月です。
冷凍すると保存期間が延びますが、出来上がってから冷凍するまでの取り扱いに注意しないと食中毒菌が増殖する危険性があります。
大きなお鍋で一度にたくさん作ることが多いカレーなので、おいしく安全に食べきるために以下の項目をご紹介します!
キーマカレーのこと
- 冷蔵庫・冷凍の保存期間目安
- 賞味期限が切れた状態
- 日持ちさせる正しい保存方法
- 食中毒の予防方法
作り置きも考えてたくさん作った人や、日持ちさせる保存方法を知りたい人はぜひ参考にしてくださいね♪
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目次
キーマカレーの日持ちは?冷蔵庫や冷凍の保存期間は何日?
キーマカレーの保存期間は冷蔵だと1~2日、冷凍で約1ヶ月です。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 | 1~2日 |
冷凍 | 1ヶ月程度 |
すぐに食べきれない場合は冷凍がよいでしょう。
作り置きには冷凍がおすすめ
キーマカレーを日持ちさせたい場合は冷凍がおすすめです。
少なくとも10℃以下で冷蔵し、常温での保存はやめましょう。
常温放置すると、食中毒の原因菌であるウェルシュ菌が増殖するためです。
ウェルシュ菌が熱に強い殻(芽胞)を作ると100℃30分の加熱でも死滅しません。
- 酸素のない場所を好む
- 12~50℃(特に40℃付近)で増殖
- 主な症状は腹痛と下痢(潜伏期間は平均10時間)
- 自然界や人・動物の大腸に広く分布
冷凍前のカレーがウェルシュ菌に汚染された場合、再加熱しても菌が死滅しないので食中毒になる危険性が高いです。
ウェルシュ菌を増殖させないためには正しい方法で保存することが大切なのです。
一方で、手元にあるキーマカレーが保存期間目安を過ぎていて不安な人は、次のような特徴がないか確認しましょう。
賞味期限切れで食べられない状態
キーマカレーが腐るとカビが生える、酸っぱい味や臭いがするなどの異変が生じます。
見た目 変色 |
カビが生えている |
---|---|
臭い 匂い におい |
・酸っぱい臭い ・明らかに不快な臭い |
味 食感 触感など |
・酸味、苦味がある ・ねばついて糸を引く |
いつもの味や見た目と異なる場合や、作り立てと明らかに味が変わった場合は食べるのをやめましょう。
特に「少しだけカビがあるけれど、取り除けば食べられるかな」と考えるのは危険です。
カビが作る代謝産物のなかには、カビ毒のように健康を害するものがあり、目に見えるカビを取り除いても毒素が残っている可能性があります。
カビ毒は熱に強く、再加熱しても分解されません。
体内に取り込む量はわずかでも、長期間取り続けると健康に悪影響を及ぼす場合があるので、もったいないと思っても食べないようにしましょう。(※2)
せっかく作ったキーマカレーを最後までおいしく食べきれるように、日持ちさせる保存の方法をご紹介します。
キーマカレーを日持ちさせる冷蔵・冷凍保存方法
キーマカレーの冷蔵・冷凍方法のポイントは1食分ずつ小分けすることです。
常温 | 不可 |
---|---|
冷蔵 | 1.底の浅い容器またはジップロックに小分け 2.氷水や保冷剤であら熱を取る 3.冷蔵庫または冷凍庫へ |
冷凍 |
夏はもちろん、冬でも常温の保存は食中毒の危険性があるためできません。
カレーは次の日がおいしいといいますが、常温保存で一晩寝かせたカレーを食べるとおなかを壊してしまうかもしれないので注意しましょう。
常温保存はNG!すみやかに冷蔵・冷凍しよう
キーマカレーを保存する場合は、すばやくあら熱を取ることが重要です。
カレーは粘度があるため冷めにくく、鍋に入れて放置すると菌が繁殖する温度帯(12~50℃)が保たれてどんどん汚染されていきます。
食中毒を防ぐため底の浅い容器やジップロックに移し、氷水や保冷剤であら熱を取りましょう。
せっかく冷凍しても、解凍方法によっては味が落ちる危険性もあります。
正しい方法で解凍し、おいしく食べきりましょうね。
- 冷蔵庫で自然解凍もしくは流水解凍してから温めなおす
- 袋が溶ける可能性があるため、ジップロックの場合は耐熱容器に移してから加熱
- 電子レンジは数回に分けて、途中でかき混ぜながら加熱
解凍後は時間を空けず、温かいうちにすぐ食べましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
常温で放置してはいけない理由、正しい保存方法はわかりましたが、もし菌が増えた状態でも再加熱すれば菌が死滅し大丈夫なのでしょうか。
冷蔵保存で毎日加熱なら日持ちする?食中毒予防法
毎日再加熱して冷蔵庫に入れておけば安心して食べられる、というわけではありません。
食中毒の原因菌であるウェルシュ菌は酸素がない状態を好み、熱に強い殻(芽胞)を作ると100℃30分の加熱でも死滅しないためです。
食中毒予防の3原則はつけない、ふやさない、やっつけるですが、ウェルシュ菌は自然界に広く分布しているのでつけないことは困難です。
さらに、増殖して芽胞を作った場合は家庭でやっつけることは難しいです。
ウェルシュ菌対策は、ふやさないことが重要なのです。
- 鍋底からかき混ぜ、空気を含ませる
- 調理後は小分けし10℃以下で保存
- 再加熱時はよくかき混ぜて加熱ムラを防ぐ
大きなお鍋でたくさん作るカレーはおいしく感じますが、一度に食べきれない場合は保存方法に注意して安全に食べきりましょうね!
結論|キーマカレーの日持ちは短い!保存に注意
- 保存期間は冷蔵庫で1~2日、冷凍で約1ヶ月
- 調理時は鍋底からかき混ぜる
- 調理後は鍋のまま放置せずに小分けし10℃以下で保存
- 再加熱時の際はよくかき混ぜて加熱ムラを防ぐ
- 熱に強い食中毒菌もいる
キーマカレーを鍋のまま常温保存すると食中毒の危険性があります。
調理後はジップロックや薄型のタッパーに移しなるべく早く冷凍、冷蔵保存しましょう。
すぐに食べきれる場合は冷蔵庫へ、作り置きしたい場合は冷凍して最後までおいしく安全に食べきりましょうね♪