【執筆者:編集部 宇野山萌】
冬瓜が腐ると変色やぬめりが発生しますが、傷みつつも食べられる場合もあります。
ほかに食べると食中毒を起こしかねない異変もあるので、正しく見極めなければなりませんね。
そこで腐ったらどうなるかの見分け方や保存方法・食べ方など、冬瓜について調べたのでまとめて紹介します。
冬瓜のこと
- 腐った冬瓜の特徴
- 傷んでる状態との見分け方
- 日持ち日数と正しい保存方法
- 冬瓜を美味しく食べるための下処理のコツやレシピ
水分が多くて腐りやすい冬瓜を、正しく保存して美味しく食べられるようになりましょう。
目次
冬瓜が腐るとどうなる?NG・傷みかけの見分け方
冬瓜は腐ると変色したり悪臭がしたりしますが、見た目が変化したものすべてが食べられないわけではありません。
また腐ってるわけではないけれど、食べない方がいい冬瓜もあります。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・カビが生えている ・全体的に酷く茶色い |
・切り口が茶色い ・種の周りに空洞がある ・皮に白い粉がふいている ・皮に茶色い部分がある |
臭い | ・明らかな腐敗臭 ・カビくさい |
ー |
味・触感 | ・糸を引くほどのぬめり ・溶けてドロドロしている ・食べると苦みがある |
ー |
腐ったものを食べたり、まだ食べられるものを捨ててしまわないように、詳しく説明しますね。
酷いぬめり・カビがあるものや苦い場合は食べられない
冬瓜は腐敗や含有成分の影響で食べない方がいい場合があります。
冬瓜の状態 | 原因など |
---|---|
カビが生えている | ・カビが繁殖している ・体に有害なものもあるので食べない方がいい |
ぬめり 溶けている 腐敗臭がする |
・微生物などが繁殖して腐敗している ・体に有害なものもあるので食べない方がいい |
苦い(※1) | ・苦味成分ククルビタシンが含まれる可能性がある ・食中毒症状(下痢・腹痛など)のリスクがある |
カビや微生物の繁殖によって腐っているからといって、食べたらすぐに食中毒症状が出るとは限りません。
しかし中には体に悪い影響を及ぼすものやカビ毒を産生するものもあるので、食べないようにしましょう。
またウリ科の野菜にはククルビタシンという苦味成分が含まれており、大量に摂ると食中毒を引き起こす場合があります。
少し食べて違和感を感じるなら、食べるのを控えましょう。
見た目に違和感を感じても、腐ってるとまではいえない状態もあるので紹介しますね。
変色・空洞は大丈夫?傷んでるだけで食べられる場合も
冬瓜の色や見た目におかしいと感じる部分があっても、傷みはじめや生育段階の病気の可能性があります。
- 切り口が茶色い・種の周りがスカスカ:傷んでいる
- 皮に白い粉をふいている:完熟時の実からの分泌物
- 皮にかさぶた状の茶色い変色:褐色あざ病によるものだが、実は腐敗しない(※3)
少しの変色が見られるものは傷んでおり、時間が経つと腐敗へと進行するので早めに食べるようにしてください。
皮の白い粉は完熟して美味しい証拠ですし、かさぶたのような変色があっても実に影響はないので食べられますよ♪
同じウリ科のきゅうりも見た目に不安を感じることがありますね。こちらの記事を参考にしてください。
詳しくはこの記事をチェック!
傷んでも食べられる可能性があるとはいえ新鮮に保つのが一番ですから、傷みや腐敗を防ぐ正しい保存方法を確認しましょう。
冬瓜の日持ちはどれくらい?丸ごととカット後の違いとは
冬瓜は丸ごとなら長持ちしますが、カット後は常温では保存できず、日持ちも短くなります。
丸ごと | カット後 | |
常温 | 約6ヶ月 (温度15℃程度、 湿度70%程度の冷暗所) |
ー |
冷蔵 | 1~3ヶ月 | 数日~1週間 |
冷凍 | ー | 約1ヶ月 |
それぞれの具体的な保存方法を説明しますので、手元に冬瓜がある人も、これから買いに行く人も参考にしてくださいね。
丸ごと冬瓜の保存方法と日持ち
冬瓜は丸ごとでふさわしい環境(温度15度程度、湿度70%程度)を整えられるなら、常温で約6ヶ月は保存できます。
温度や湿度の条件を整えられない場合は、丸のままキッチンペーパーで包んでからラップをかけ、冷蔵庫で保存するといいでしょう。
ただし冷蔵庫は乾燥が進むので、常温より日持ちが短くなります。注意してください。
料理に使って残ったものや、最初から切ったものを買ってきた場合には常温保存はできません。
カット後の冬瓜は冷蔵庫で!冷凍保存方法も解説
切った後の冬瓜は冷蔵庫か冷凍庫で保存します。
保存方法を表にまとめますね。
冷蔵庫 | 冷凍庫 |
---|---|
・スプーンでワタを取り除く ・皮はむかない ・キッチンペーパーとラップで包む |
・皮をむく ・使いやすい大きさにカットする ・密閉袋に入れて冷凍する |
冷蔵庫で保存する場合は、小さく切ると空気に触れる表面積が増えて傷みやすくなるので、なるべく切らず、皮も残して保存します。
ただしスポンジみたいなワタと種は、その部分から劣化や傷みが進むため、あらかじめ取り除いておきましょう。
使い切れなかった冬瓜は、日持ちの面から考えても冷凍する方がいいかもしれませんね。
冷凍冬瓜を購入するのも一つの手ですよ!
上手に保存ができても調理に失敗すると、固かったり青臭かったりするかもしれません。
正しい下ごしらえの方法や、簡単で美味しいレシピも紹介しますね!
冬瓜を美味しく無駄なく食べよう!下処理とレシピを紹介
冬瓜を美味しくなるべく無駄なく食べるためには、次のようなポイントを押さえましょう。
- 下処理にこだわる
- 簡単で美味しい基本のレシピや、皮まで食べられるレシピを活用する
冬瓜を食べる際の悩みに合わせた下処理の方法を解説しますので、参考にしてくださいね!
青臭い・食べにくいなどの悩みを解決する下処理の方法
冬瓜は皮のむき方や下茹での有無で見た目や美味しさが変わります。
きれいに仕上げたい | 1.皮を薄くむく 2.繊維を断ち切るために隠し包丁を入れる 3.包丁を入れた皮面に重曹をすり込む 4.皮面を下にして15~20分茹でる 5.取り出して冷水につけておく |
---|---|
舌触りをよくしたい | 皮をぶ厚くむく |
青臭さを取り除きたい | 下茹でをする |
皮をぶ厚くむくと繊維質の部分がなくなり、柔らかく舌触りがよくなります。
いっぽうで薄くむくと皮の色が残った美しいヒスイ色の煮物に仕上がりますが、繊維があるので断ち切るための隠し包丁が必要です。
重曹と塩を合わせたものをすり込むと、冬瓜の色が美しく出るので、動画を参考にしてくださいね。
冬瓜を美味しく無駄なく味わう食べ方
冬瓜は柔らかい煮物のイメージが強いですが、実は皮も食べられます。
まず押さえておきたい煮物のレシピを紹介します。
しょうがを多めに入れると、体がポカポカする冬にぴったりの煮物になりそうですね。
残った皮を捨てるのがもったいない…と思うなら、きんぴらにしてみましょう!
皮を厚めにむいた時でも、残さず食べられますね。
結論 | ぬめりや苦味がある冬瓜は食べないで!
- カビ・ぬめり・悪臭などがある冬瓜は腐ってる
- 苦い冬瓜は食べない方がいい
- 茶色く変色・スカスカの空洞は傷みが進んでいる
- 丸ごとなら半年ほど日持ちする
- カット後の冬瓜は傷みやすいので冷蔵庫でも数日
冬瓜は非常に水分が多い野菜で傷みやすく、丸ごとなら長持ちしますが切った後は冷蔵庫でも数日しか保存できません。
たくさん使い残しがあるときは好みの大きさにカットして、すぐに冷凍庫保存することをおすすめします。
また苦味を感じる冬瓜をたくさん食べると食中毒を引き起こす恐れもあるので、残念ですがあきらめましょう。
皮のむき方や下処理の方法で仕上がりが大きく変わるので、正しく保存して美味しいうちに食べきってくださいね♪