【監修者:管理栄養士 佐藤久美】
きゅうりの断面が薄い緑色でなく白いのは、ほとんどの場合水分が抜けて鮮度が落ちただけなので食べられます。
ただし、透明な液体や白いカビが発生している場合は腐っていることもあるので注意しなくてはなりません。
きゅうりが白くなる状態はさまざまで、食べられる場合と食べられない場合があります。
また白以外にも断面が茶色などに変色することがあり、食べられるか不安に思うこともあるでしょう。
そこでこの記事では、きゅうりの変色について以下の点を調べてみました。
せっかく購入するなら古いきゅうりでなく、新鮮なものを選びたいですよね!
きゅうりを食べられるか判断するためにも、腐るとどうなるかをあわせて解説しますよ。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
きゅうりの断面が白い原因と食べられるかどうかの見分け方
新鮮なきゅうりの断面は緑色ですが、水分が抜けると実がスポンジ状になり、白く見えることがあります。(※1)
そのほか、外側の皮が白かったり白い液体が出たりなど、白いといってもさまざまなケースがあり、食べられるかどうかも原因によって異なります。
なぜきゅうりが白くなるのか、食べられる場合と食べられない場合について詳しく解説していきます。
断面が白い場合や、外側に白い粉がついているのは食べられる
きゅうりの断面が白い場合や、外側が白いものは食べても大丈夫です。
白い場所・状態 | 原因 |
---|---|
断面・内側 | 水分が抜けたため (鮮度が落ちた) |
外側・表面の白い粉 | ブルーム(果粉) |
きゅうりは全体のおよそ95%が水分なので、あまり日持ちしない野菜です。(※2)
水分が抜けスポンジ状になると白っぽく見えますが、古いだけで腐っているわけではないので食べられます。
買ったきゅうりの中が白い💦 pic.twitter.com/uuqHnxKbJJ
— 4kidsmama (@_4kidsmama_) July 15, 2020
ただしこのように断面が白くなっているものはあまり美味しいとは言えないため、生ではなく調理して食べるのがおすすめです。
そして皮の表面が白いものがありますが、あの白い粉は『ブルーム』と呼ばれる果粉で、きゅうりの水分が蒸発するのを防いでいます。(※3)
ブルームきゅうり。表面に白い粉状のものがついたきゅうりのこと。
これを農薬と勘違いして嫌う消費者がいるということで、ブルームのないツルツルのきゅうりが主流となっている。
接ぎ木でブルームが出ないようにするということなので、ブルームのあるきゅうりは自根の可能性高く、そのため美味い。 pic.twitter.com/tnPWyxKBXv— 阿智村有機農業日記 (@kerokero100show) June 14, 2020
こちらの投稿にもありますが、ブルームは農薬ではなくみずみずしさを保つ役割があるので、むしろ美味しいと言われていますよ!
ここまで紹介した白い変色は食べても問題ありませんが、カビが生えたり白いぬるぬるした液体が出ている場合は食べたら危険です。
白いカビや白い液体・ぬるぬるが出た場合は食べられない
きゅうりから白い液体が出ている場合、白いカビやぬるぬるがある場合は腐っているので食べられません。
ただし表面だけが軽くぬるぬるしている程度で、水で洗い流せる程度であれば食べられる可能性もあります。
昨日買ったきゅうり全部腐ってる
浅漬けにしようとおもったのに最悪🙄
多分レシート捨てられたっぽいけど後で持ってってみよ…
袋で自分の店に置いてたやつってのはわかるやろ…カードも出てるし購入履歴調べて貰えるかな🙄
5本200円は無駄にしたくねえ!!腐ってますよねこれ…? pic.twitter.com/ph9L3n5z6g
— ᴀᴋᴇᴋᴏ🥺ྀིྀི (@akeko_mei) October 14, 2019
こちらのように、一部であっても外側の皮が崩れるくらいぬるぬるしていたり、のちほど紹介する腐敗のサインがある場合は食べないでくださいね!
またきゅうりを栽培している場合、葉っぱに白い斑点が出る場合があります。
これは『うどんこ病』といって、カビが原因です。(※5)
きゅうりのうどん粉病の葉っぱを取りました😰全体的には全然元気できゅうりも収穫順調ですが、下の方に隠れてた。カビです😣2枚。隣の叔父さんに見てもらって気づいた。きゅうりにもニンニク唐辛子酢をかけます #家庭菜園初心者 #家庭菜園 #きゅうり #うどんこ病 pic.twitter.com/wrXgZZcE95
— ぽらら (@poraracom) June 20, 2020
葉に白い斑点があるのがわかります。
きゅうりはうどんこ病が発生しやすいので、注意深くチェックしてくださいね。
このようにきゅうりは白くなることがありますが、茶色などほかの色に変色することもあります。
そこで、その場合は食べられるかも調べてみましたよ!
きゅうりの断面の白い以外の変色は大丈夫?見分け方を解説
きゅうりは低温に弱いため冷蔵庫で長期間保存していると、低温障害により赤や茶色などに変色することがあります。(※6)
中が少し赤い程度なら食べられる可能性もありますが、茶色にまで変色している場合は食べない方が良いでしょう。
見分け方などを詳しく解説していきます。
断面が緑色でなく茶色や透明な場合は食べない方が安全
きゅうりの中が透き通ってるように見えたり、輪っかの周りが茶色などに変色している場合は、痛みが進んでいるので食べないようにしましょう。
そのほか中に空洞がある場合や、ほかの変色がある場合は食べられるのか一覧にまとめました。
断面の変化・変色 | 原因 | 食べられるかどうか |
---|---|---|
空洞 | 水分・栄養不足による空洞化 | 〇 |
黄ばみ | 熟しすぎ | △ |
赤い・オレンジ | 低温障害 | |
透明・茶色 | 痛みが進行 | × |
穴があいて空洞化しているきゅうりは食べられますが、水分が少ない状態なので新鮮なものと比べると味は劣ります。(※7)
熟しすぎて黄ばみがあるもの、低温障害により中身が赤やオレンジ色に変色しているものは、生ではなく熱を通すなどして食べることはできます。
低温障害が進んで茶色くなっていたり、透明や半透明に透き通っているような状態は傷みが進行しているので食べないでください。
そのほかきゅうりが腐るとどうなるか、特徴を以下に簡単にまとめます。
- 白カビが生える
- 白い液体が出る
- 茶色や透明に変色している
- 腐敗臭がする
- カビ臭い
- ぬめりがある
- 糸を引く
きゅうりが変色していて食べられるか悩んだ場合は、上記のように腐っているサインがないか確認してみてくださいね。
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
ときおり、購入したばかりのきゅうりでも傷んでいることがあります。
そこで、なるべく新鮮なきゅうりを選ぶためのポイントも確認しておきましょう!
新鮮なきゅうりを見分ける方法は?正しい保存方法も紹介
新鮮なきゅうりには以下のような特徴があるので、購入するときにチェックしてみてくださいね。(※8)
- 重みとハリがある
- 濃い緑色をしている
- 太さが均一である
- 両端が固い
- つぶつぶ(イボ)がとがっている
農家直送の新鮮なきゅうりを手に入れたいときは、通販を利用するのがおすすめです。
きゅうりは日持ちしないため、たくさん購入したときは保存方法に気を付けてください。
実は冷凍保存もできるので、詳しい方法をご紹介します。
きゅうりをなるべく新鮮に保存する方法
きゅうりは低温に弱いので、冷蔵庫ではなく野菜室で保存しましょう。
冬場は風通しの良い冷暗所で保存するのがおすすめです。
- 水分をキッチンペーパーで拭く
- ラップやポリ袋で包む(密閉しない)
- なり口を上にして、立てて保存する
こちらの画像のようにラップやポリ袋で密閉すると、きゅうりから出る水分で傷むので気を付けてくださいね。
保存したきゅうりは、4~5日をめどに食べるようにしましょう。
それ以上保存したいなら、冷凍保存がおすすめです。
- 水で洗ってキッチンペーパーで水けをふく
- 1本ずつラップで包む
- 冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存
薄切りにしてラップに包み、冷凍することもできます。すぐに調理できて便利ですよ。
冷凍したきゅうりはやわらかい食感になるので、酢の物などにアレンジするのがおすすめです。
新鮮なきゅうりを購入して、上手に保存してくださいね!
結論|きゅうりの断面が変色しているときは要注意
きゅうりの断面が白いのは、水分が抜けて鮮度が落ちているのが原因なので、美味しくはないものの食べられます。
また外側についている白い粉は、ブルームという水分を保持するための果粉のため、むしろきゅうりがみずみずしい証拠です。
ただし赤や茶色に変色している場合は、低温障害や痛みが進行しているため、なるべく食べない方が良いでしょう。
購入する際に新鮮なきゅうりを選んで上手に保存すると、鮮度を保ったまま美味しく食べられますよ!