ビーフシチューを作ると、酸っぱい味がしたりえぐみが残って美味しくなかったり、食べて良いか悩む場合がありますよね。
作りたてなら、材料の赤ワイン入れ過ぎやトマト缶の煮込み方が原因で酸味やえぐみが強くなっている場合が多く、食べられる可能性が高いです。
しかし作ってしばらく経ってから酸っぱい味や臭いがある場合は、腐って食べられないこともあるので、見分け方を覚えておきましょう。
この記事では、ビーフシチューの酸味が強いときに知っておくと便利な次の項目について解説します。
この記事を読むと、ビーフシチューが酸っぱいときにどうするか悩まずに済み、酸っぱさを和らげ美味しく調整する方法もわかりますよ。
使う食材の特性や調理のコツを覚えると、酸っぱくないビーフシチューを作れます。
鮮度を落とさず正しく保存する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
ビーフシチューが酸っぱいのは腐っている?原因や見分け方
ビーフシチューが作りたてなのに酸っぱいのは、材料の赤ワインやトマト缶にもともと含まれる酸味が原因と考えられるので、食べても大丈夫です。
しかし、作ったあとそのまま室温に置いていた場合は腐る可能性もあるので、酸っぱいと感じたら、食べて良い状態か見分ける必要があります。
そこでまず、ビーフシチューが酸っぱいときに考えられる原因や食べられるかの見分け方を解説していきますね。
できたての酸味やえぐみは赤ワインやトマト缶が原因
ビーフシチューが酸っぱい味や渋い・苦いなどえぐみのある味になるのは、ワイン入れ過ぎのほかトマト缶の強い酸味が原因です。
ビーフシチューはトマト缶のほかトマトケチャップ・トマトペーストなどを使い、風味やコク付けに赤ワインを加え、ブラウンソースやデミグラスソースを足して煮込むレシピが多いですよね。
ワインが死ぬほどあるのでビーフシチューを作ったら酸っぱい(;´Д`) pic.twitter.com/YvB3wDAXRT
— MATUKOPE (@matukope) September 25, 2020
赤ワインはブドウのクエン酸・酒石酸などの有機酸による酸味やタンニンという渋み成分により深い味わいとコクがありますが、料理に入れ過ぎると酸っぱさやえぐみの原因になります。(※1)
ビーフシチューに赤ワインを入れるとタンニンの効果で肉のくさみや臭い消しにもなりますが、レシピ通りの量にし、多すぎないようにしましょう。(※2)
トマトもクエン酸を含むため酸味があるのが特徴ですが、トマト缶にはさらにクエン酸が添加されている場合が多く、調理後も酸味が残りやすいです。(※3)
このようにビーフシチューにはワインやトマト缶といった酸味が強い材料を使うので、入れる量や調理の仕方によって酸っぱい味やえぐみが出ますが、食べるのに問題はありません。
しかし作ったあと鍋ごと放置していたものを温め直して酸っぱいときは、傷んで食べられない場合もあるので要注意です。
室温で放置後の酸っぱい味や匂いは腐敗が理由の場合も
ビーフシチューを作って時間が経ったあとや翌日に食べるときに酸っぱい味や匂いがするのは、腐ってる可能性があり、食中毒の原因になる場合もあるため食べるのは危険です。
ビーフシチューが余計に酸っぱいのだが腐敗してるよねこれ
— あつ (@aaaaajkt) November 5, 2020
こちらのように作ってすぐのときよりも酸っぱくなっていたら、腐っている可能性が高いですね。
ビーフシチューが腐ると、鍋の中を混ぜたとき粘り気や糸を引く感じがあったり、酸っぱいような異臭や肉臭い匂いがしたり、食べたら後味が酸っぱいなどの異変があります。
- 異臭がする
- 混ぜると粘り気や糸を引く感じがある
- 食べると舌に酸っぱい味が残る
- 表面にカビが生えている
腐った食品はカビや細菌類が付いて増殖している可能性が高く、ウェルシュ菌のような食中毒菌が含まれている可能性もあるので、上のような異変がある場合は残念ですが処分しましょう。
体調に異変が出た場合は、しっかり水分補給をして、症状が長く続いたり高熱が出たりした場合は無理をせず病院を受診しましょう。
ビーフシチューが傷んだり腐ったりしたら食べられませんが、調理の仕方が原因で酸っぱくなったものは、味の調整をすると美味しく食べられます。
ビーフシチューが酸っぱくても大丈夫!おすすめの対処法
ビーフシチューを作るのに失敗して酸っぱい味や匂いがする場合は、酸味を抑える食材を加えて味を調整しましょう。
ビーフシチューの酸味が強いときはどうすると良いのか、おすすめの対処法やそもそも酸っぱい味にならない調理のコツをご紹介していきますね。
甘味料や乳製品を加えて味を調整
作りたてのビーフシチューが少し酸っぱいなという時は、仕上げに蜂蜜・砂糖・みりんなどの甘味料や牛乳や生クリームなどの乳製品を少量加えると酸味が和らぎますよ。
酸っぱいものに砂糖や蜂蜜などの甘味が加わると味の抑制効果が起こり、酸味が抑えられてまろやかに感じられるのです。(※5)
赤ワインでビーフシチュー♥️って作ったら酸っぱい…
調べて砂糖やらはちみつやらバターやら入れたらなんか甘酸っぱい汁になった…めしまずぅorz— 楓(かえで) (@kaedetoriku) September 22, 2020
このように、酸っぱさを消すために甘味料を多く入れても無理な場合もあるので、甘くなりすぎないように少量ずつ入れて試しましょう。
牛乳や生クリームはバターと同じように酸っぱさを和らげるのに役立ち、盛り付けの飾りにもおすすめです。
酸味を消す調理のコツとおすすめレシピ
ビーフシチューに入れる赤ワインやトマトの酸味を消すには、水を入れるタイミングや加熱時間に気を付けて調理することが重要です。
赤ワインは煮詰めると酸味を飛ばすことができるので、鍋に加えたら弱めの火加減で時間をかけ、半量くらいになるまで煮込みましょう。
トマトやトマト缶の酸味の成分であるクエン酸は175℃以上の高温で加熱すると分解されますが、水分がある状態では100℃にしかなりません。(※6)
そこで調理の際は次の動画のように、トマト缶やトマトペーストなどは油を使って肉や野菜を炒めたところへ、水を足す前に加えてしっかりと加熱しましょう。
トマトはしっかり加熱するうちに水分が飛び、トマトに含まれるうま味成分・グアニル酸の割合が増えるので、美味しさも増していきますよ♪(※7)
そしてビーフシチューが酸っぱい味にならないためには、玉ねぎの炒め方も工夫しましょう。
玉ねぎを甘くする
ビーフシチューに入れる玉ねぎを炒めたりレンジ加熱したりして甘みを感じられるように調理してから入れると、酸味対策になりますよ。
玉ねぎは加熱すると辛み成分が壊れたり蒸発したりするため、甘味が感じられるようになります。(※8)
炒めると水分も蒸発するため糖分の濃度が増してより甘く感じられますが、レンジ加熱でも内部の辛み成分が壊せるので、時短したい場合には便利な方法です。
またビーフシチューの酸味を和らげるには、バターでコクを加える方法もあります。
バターでコクをプラス
乳製品の中でもバターは栄養や旨味が凝縮されているため深いコクがプラスでき、酸味を抑えるのにも役立つので、食材を炒める際に使いましょう。
乳製品はタンパク質・脂肪・乳糖を含むため、料理に甘味やコクを加えながら、口内の表面をカバーして口当たりや味覚をまろやかに感じさせます。(※9)
たとえば人気のハインツ・デミグラスソース缶でビーフシチューを作る場合も、酸っぱい味にしないため、バターで食材を炒めたら赤ワインを入れ、半量になるまで煮詰めてから加えてみてくださいね。
また、作ったあとに腐って酸っぱくなることがないよう、鮮度を落とさず保存するコツも覚えましょう。
酸っぱいビーフシチューにならない!腐りにくい保存方法
ビーフシチューを傷みや腐敗により酸っぱい味にしないためには、作ったあと食べない分は早めに急冷し、冷蔵庫で正しく保存しましょう。
シチューやカレーのような鍋で大量に作る料理は、ウェルシュ菌という食中毒を起こす菌が増殖しやすいため、鍋のままで室温に放置しておくのは危険です。
ウェルシュ菌は牛肉や鶏肉、魚介類に付いていることが多い細菌で、芽胞を作ると100℃・6時間の加熱にも耐えられ酸素が無くても増殖できるため、鍋底で増える場合があります。(※10)
食中毒を防ぎ、せっかく作ったビーフシチューをムダにしないために、鮮度を落とさない保存方法をご紹介します。
翌日食べるなら冷蔵もOK!長く保存するなら冷凍に
ビーフシチューを作ったらすぐ食べる分以外は鍋から平らなバットに移して急冷し、保存容器・袋に1食分や1回分ずつ小分けして冷凍すれば、約1ヵ月保存できます。
保存場所 | 準備 | 保存期間 |
---|---|---|
冷蔵室 | ①鍋からバットに移す ②氷や保冷剤でバットごと冷やす ③熱が取れたら保存容器・袋に小分けする ※冷凍にはレンジ加熱可能な冷凍用容器・袋を使用 |
翌日まで |
冷凍庫 | 1ヵ月以内 |
冷蔵の場合は、スペースがあれば小分けせず鍋に入れて保存してもOKです。
ただしビーフシチューは冷蔵庫でも保存状態によっては腐ることがあるので、食べるときには傷みや腐敗などの異変がないかチェックしましょう。
冷凍の場合、レンジ加熱できる容器を使えばそのままレンジで解凍・加熱ができて便利ですよ。
保存容器への色移りを防ぐ方法など、もっと詳しい冷凍保存法を知りたい場合は、こちらもご覧ください。
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
冷凍の場合はじゃが芋やにんじんの食感が悪くなるので、熱いうちに取り出し、つぶして戻したものを冷凍する方法もおすすめです。
その場合も次のようにリメイクすると美味しく食べられますよ。
グラタンソースに使う
ソースとして使い、チーズを乗せて焼くだけで簡単にグラタンが作れます。
パンのほかに野菜やウインナーなどの具材を足しても良いですね。
煮込みハンバーグのソースに使う
ビーフシチューはいろいろな洋食のデミグラスソースの代わりに使えます。
ぜひ試してみてくださいね。
結論|酸っぱいビーフシチューにならないように注意しよう
ビーフシチューが酸っぱくなっても材料のトマト缶や赤ワインの使い方が原因の場合は、美味しく感じられないかもしれませんが問題なく食べられます。
しかし作って時間が経ってから酸っぱくなると傷んで腐っている可能性があり、食べると食中毒の危険性もあるので、見分け方を覚えておくと安心です。
作ったビーフシチューが酸っぱい場合は、蜂蜜や乳製品などを入れて味を調節してみてくださいね。
また、なるべく酸っぱくならない調理法や上手な保存方法、リメイクレシピなども参考に、ビーフシチューを最後まで美味しく食べきりましょう!
参考資料
※をクリックすると元の位置へ戻ります。
※1 ワインの酸|ワイン専門店BUDOYA
※2 ワインの「タンニン」って何?|エノテカ株式会社
※3 商品情報・デルモンテ完熟ホールトマト|キッコーマン株式会社
※4 食べ物の腐敗と食中毒|株式会社ウエノフードテクノ
※5 【基本の味】味の相互作用|日本調理アカデミー
※6 クエン酸とは|サツマ化工株式会社
※7 トマト嫌いでもおいしく食べられる!苦手を克服するレシピ4選|KAGOME
※8 タマネギやサツマイモを加熱すると甘く感じるのはなぜですか?|野菜等健康食生活協議会事務局
※9 牛乳乳製品を楽しむ|一般社団法人 Jミルク
※10 食中毒・ウェルシュ菌とは|SARAYA