餃子の皮にカビが生えたように見える黒い点々は、小麦の表皮「ふすま」が原因なら食べても問題ありません。
ただし、本当にカビが生える場合もあるので見た目の違いを知っておくと安心です。
開封後や賞味期限切れの餃子の皮は、カビが生えるだけでなく腐ることもあります。
食べられるか判断するには、ぬめりや異臭など見分け方を知っておくことが大切です。
そこで、今回は餃子の皮について次のことを調べてみました。
数枚だけ余ってしまうことも多い餃子の皮ですが、実は冷凍保存も可能です。
見分け方と保存方法のポイントを確認して、毎日のお料理に活かしてみてください♪
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目次
餃子の皮にカビが生えた?食べられるか見分け方のポイント
餃子の皮が古くなるとたくさんの黒い点々が現れて、カビが生えたように見えることがあります。
その多くはふすまの色素が変色して現れたもので、ほかに傷んだ様子がなければ食べても大丈夫です。
ただし保存状態が悪いままにしていると、本当に黒カビが生えて食べられなくなるかもしれません。
また、ふすまの変色とカビは同時に現れることもあります。
間違えて食べたら危険なので、それぞれの見分け方をしっかりと確認しておきましょう。
見分けるために覚えておきたいふすまとカビの違い
ふすまの黒い点々とカビの大きな違いは見た目にあります。
ふすま | ・黒い点が全体的に広がる ・こすってもとれない |
---|---|
カビ | ・さまざまな色がある ・ふわふわしている ・粉っぽい |
ふすまは原材料として餃子の皮の全体に混ざっているため、黒い点々がまんべんなく見られます。
生地の中に埋まっているため、こすっても取れません。
一方でカビが生えたら部分的に繁殖が進むため、限られた範囲で黒・白・青などに変色することが多いです。
見分け方が分かったところで、なぜふすまが黒くなって現れるのか原因を確認してみましょう。
黒い点々はふすまの変色が原因
餃子の皮に含まれるふすまは、賞味期限が近づくにつれて黒い斑点が目立ってきます。
これは時間の経過でふすまの色素が化学変化を起こして変色するからです。(※1)
時間が経ってから目立ち始めるため、カビが生えていると勘違いしやすいのです。
ちなみにふすまは小麦の表皮の一部で、材料自体に混ざっていて簡単に取り除けません。
時間の経過で変色するため、いちばんの防止法は早く食べきることと覚えておきましょう。
ではカビが生えた場合はどうなるのか、画像と一緒に見ていきましょう。
保存状態が悪いとカビが生える
餃子の皮にはふすまにそっくりな黒カビだけでなく、白い綿のような白カビや青カビなどさまざまなカビが生えることがあります。
これは中途半端に余ってしまい使いどころがわからないまま放置した結果、冷蔵庫の片隅で生命(※)の苗床となっていた餃子の皮です。 綺麗でしょ。
※カビ pic.twitter.com/ozMU39v2Ld
— こひかげ (@kohikagee) May 20, 2021
カビの胞子は空気中にも存在しているため、開封して残ったものや手作りの皮に生えてくることが多いです。
カビが生えた餃子の皮を食べると、まれに下痢や腹痛などの症状が出る可能性があります。(※2)
そのため、黒い点々が現れたときは見分け方を参考にしっかりと確認してから食べましょう。
下痢や吐き気の症状が軽い場合の対処法は、水分を補給しながら安静に過ごすことです。
カビ臭いと感じたときもカビが生えていると考えられるので、食べずに処分したほうが安全です。
また餃子の皮はカビが生えていなくても腐っている場合があります。
そのため、明らかに状態がおかしい場合も注意が必要です。
餃子の皮が腐るとどうなる?カビ以外に食べたら危険な状態の見分け方
餃子の皮が腐ると通常とは違うにおいや質感に変わります。
特に注意したいのがぬめりや、嗅いでいられないほど臭いと感じるときです。
このような異変は細菌やウイルスなどの微生物が増殖し、食べ物を分解したときに起こります。(※3)
ぬめりやにおい以外では、変色が見られる場合も腐っている可能性が高いです。
変色は微生物による着色が原因
餃子の皮の腐敗が進むと部分的に茶色やピンク色に変色することがあります。
このような変色は色素を持った微生物が増殖し、着色したことが原因です。(※4)
食べ物を着色させる微生物のすべてが有害ではありませんが、同時にさまざまな微生物の繁殖が進んでいる可能性が高いです。
その中に人体に有害な微生物がいるかもしれないため、変色が見られた場合も食べないようにしましょう。
このような腐った餃子の皮を食べると、下痢や腹痛、吐き気などの症状が出ることがあります。
火を通せば安心と思うかもしれませんが、微生物の種類によっては加熱後も毒素が残ります。(※5)
調理して食べるのも危険なので、様子がおかしいときは決して食べないようにしましょう。
また、餃子の皮は袋の中で結露が発生し、水分がつくことがあります。
ぬめりやカビが生えているなど異常がなければ食べられますが、濡れたまま長く保存すると痛みやすくなります。
そのため水分がついている様子が見られたら、なるべく早く食べるようにしましょう。
カビが生えるなど腐る寸前まで鮮度が落ちないように、餃子の皮の正しい保存方法を確認しておきましょう。
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
餃子の皮をカビさせない対策とは?劣化を防ぐ保存方法
餃子の皮を賞味期限切れのまま放置していたり保管場所が悪かったりすると、カビや乾燥による劣化で食べられなくなります。
市販のものはパッケージに記載がある通りに保存して、手作りした皮も要冷蔵と覚えておきましょう。
餃子の皮は1袋単位でも薄くて小さいため、冷蔵庫への入れ忘れには特に気をつけてくださいね。
餃子の皮のパッケージには賞味期限が書いてありますが、賞味期限とは「おいしく食べられる期限」のことです。(※7)
そのため未開封で正しく保存されていた場合に限り、1週間程度であれば期限を過ぎても食べられる場合がありますよ。
開封後の余った皮をビニールに入れたまま冷蔵庫へ戻すと乾燥しやすく、カビも生えやすくなります。
余った皮の保存性を高めるには、小分けにして冷蔵保存しましょう。(※9)
- STEP1餃子の皮を使いやすい枚数で分け、重ねてラップで包むラップでしっかり包むことで乾燥を防ぎます
- STEP2冷蔵用保存袋にまとめて入れ、空気を抜いて冷蔵庫に保存する開封済みのため賞味期限まで日にちがあっても早めに食べきりましょう
手作りの餃子の皮も同じように保存しておくと劣化を防ぎながら、使いやすくなりますよ。
ラップだけだと隙間ができて乾燥やニオイ移りしやすくなるため、必ずこちらのような保存用袋に入れて2重で保存しましょう。
餃子の皮を賞味期限内に消費できないときは冷凍保存がおすすめです。(※10)
- STEP1餃子の皮を数枚ずつに分け、重ねてラップで包む枚数が少ないほど剥がしやすくなります
- STEP2冷凍用保存袋にまとめて入れ、空気を抜いて冷凍庫で保存する保存期間は1ヶ月ほどです
冷凍した餃子の皮は常温ではなく冷蔵庫内で10~15分解凍して使います。
出しっぱなしにすると乾燥がどんどん進むので、解凍後の餃子の皮はなるべく早く使い切りましょう。
冷凍保存すれば半年以上持つという人もいますが、におい移りや冷凍焼けにより味の劣化が進みます。
冷凍保存した餃子の皮でも、保存期間の目安を守るようにしてくださいね。
結論|餃子の皮はカビに注意して正しく保存しよう
餃子の皮に現れる黒い点々は小麦の表皮であるふすまが原因の場合が多く、ぬめりやにおいがおかしいなどの傷んでいる様子がなければ食べても大丈夫です。
ただし賞味期限切れや開封済みの餃子の皮にはふすまにそっくりな黒カビや、青カビなどが生えることもあるため、安全をしっかりと確認してから食べるように気をつけましょう。
餃子の皮の保存方法の基本は冷蔵保存ですが、冷凍保存も可能です。
数枚だけ余ったとときや手作りの皮を作りすぎたときには数枚ずつに分けて冷凍しておき、冷蔵庫で解凍して使いましょう。
参考資料
※をクリックすると元の位置へ戻ります。
※1 餃子の皮やワンタンの皮の黒い点々について|大長軒食品工業
※2 カビが生えた食べ物、大丈夫?|ヨミドクター(読売新聞)
※3 微生物による食品の化学変化~発酵と腐敗とは~ |株式会社 東邦微生物病研究所
※4 腐敗や食中毒を起こす微生物 食べ物の腐敗と食中毒|ウエノフードテクノ
※5 基礎的な管理(管理の基盤)1 有害微生物の基礎知識と洗浄殺菌|一般財団法人食品産業センター
※6 「食中毒について」|公益社団法人全日本病院協会
※7 消費期限と賞味期限|農林水産省
※8 餃子の皮についてのご質問 お客様相談室|モランボン
※9 料理の基本! 餃子の皮・春巻きの皮の保存方法のレシピ動画・作り方 |DELISH KITCHEN
※10 【餃子の皮の冷凍】余ったときの冷凍保存テクニック!活用レシピ付 |ほほえみごはん(ニチレイフーズ)