みょうがの鮮度が落ちると中心に黒い部分ができる、皮に斑点模様が現れるなどの変色が見られます。
ただし、色が悪い状態になっても傷みかけている程度であれば食べられるため、見分け方を知っておくと便利です。
みょうがは日持ちしにくい野菜ですが、正しく保存すると劣化を抑えられますよ。
みょうがの鮮度を保つ方法を知るために、今回は次のことを調べてみました。
みょうがは薬味として少量ずつ使う機会が多いので余りがちですが、事前に冷凍保存しておけば保存期間を延ばせます。
大量消費できる食べ方も紹介していますので、「今までは変色したみょうがを捨てていた」という人はぜひ参考にしてみてください♪
目次
みょうがの黒い部分は食べられる?変色の原因とは
黒い部分があるみょうがは食べられない場合と、問題なく食べられる場合があります。
腐って黒く変色した場合は食べられませんが、鮮度が落ちて黒っぽくくすんでしまっているだけなら大丈夫なことも多いですよ。
また、買ったばかりのみょうがの先端が黒っぽく変色しているのは、みょうがの育ち方が原因なことがほとんどで基本的には食べられます。
安心して食べられるのは以下のような新鮮なみょうがです。
- ふっくらして先端が開いていない
- つやがある
- 色が鮮やか
この特徴は変色しにくいみょうがの選び方にも当てはまるので、覚えておくと便利ですよ。
新鮮な特徴が見られず黒ずみだしたり、指で押すと柔らかかったりするときは鮮度が落ちている可能性があります。
そのような様子が見られたら、腐ってしまう前に大量消費できる食べ方で食べきってしまいましょう。
みょうがは新鮮なものでもすぐ色が悪い状態に変わってしまうため、どんな変色であれば大丈夫なのか判断しにくいです。
見分ける際の参考にできるよう、まずは腐るとどうなるのか確認してみましょう。
シミのような斑点と筋は傷や腐ったことが原因
みょうがの皮にシミのような斑点や筋状の変色が現れることがありますが、これはみょうがに傷がついているか部分的に腐り始めているサインです。
この変色の原因が傷であれば栽培中についてしまうため、収穫直後でも変色していることがあります。
傷があると見た目が悪くなってしまいますが、取り除くと食べられることがほとんどです。
栽培中のみょうがは傷だけでなく紋枯病という病気にかかることがあります。
紋枯病は土壌にいる病原菌が原因で感染し、斑点状に腐ってしまう病気です。(※2)
同じ場所でみょうが栽培を続ける連作で発生しやすくなるので、家庭菜園で育てる際には違う場所で育てるなどの対策を行いましょう。
また、みょうがの腐った範囲が広がると茶色く変色し、ぬめりのある汁が出てきてしまいます。
みょうがって腐るとブスね💧
お得サイズ買ったけど、3本入りのやつが美味しいし食べきれていい学んだ🖕🏻 pic.twitter.com/VNC8G3NEXY— ぽりりん (@poririn_mk) August 23, 2020
このような状態のみょうがは腐敗がかなり進んでいると考えられるため、食べずに処分してしまったほうが良いでしょう。
食中毒の対処法は、安静に過ごして水分をしっかり取ることが基本です。
しかし、下痢が何日も続く、激しい嘔吐や意識障害が見られるなど症状が悪化すると生死に関わることもあるため、重い症状の場合はすぐに診察を受けてくださいね。
また、腐った部分から水分が出たり保存方法が良くなかったりすると、みょうがにカビが生えてしまいます。
カビを食べてしまうと、腐ったものと同じように吐き気や下痢の症状が出ることがあり、アレルギーにも繋がってしまいます。(※4)
ふわふわした物がついている場合はカビの可能性が高いため、この場合も食べないように注意しましょう。
一方で、みょうがをカットしたあとに黒い斑点が現れたら、土や虫が入り込んでしまっている可能性があります。
カット後の黒い斑点は土や虫の可能性がある
みょうがは土から生えてくるため、まれに土の粒や虫などが入り込んでしまいます。
大量に頂いたみょうがを食べてたら、中に黒い物体を発見。なんと、それがお皿の上で動き出した!ヒルのような形、頭らしき丸い所がヒクヒクしてるなう。泣
— ちる (@chirux038) August 31, 2010
山の中で自生しているみょうがには、発熱・下痢・腹痛などの症状を引き起こす肝蛭(かんてつ)という寄生虫が入り込んでしまう可能性もあるそうです。(※5)
対処方法としては内部までしっかりと洗うことが一番ですが、不安に感じるときは細かく刻んで食べましょう。
先端が開いたみょうがには特に入り込みやすいので、身の締まったみょうがを選ぶとある程度避けることができますよ。
また、みょうがは外側からだけでなく中心部分からも腐ってしまいます。腐るとどうなるのか確認してみましょう。
汁が飛び出すのは中心部分が腐っているから
真ん中から腐ってしまったみょうがは、輪切りにすると汁が飛び出すことがあります。
みょうがを切ったら黄色い濃汁が出てきた
— なまえがないよ (@kamijow) August 30, 2012
液体が出てくるのは、中が茶色い腐った状態になり中身が溶けてしまうからです。
その場合は芯があった部分に空洞ができているため、指でおさえるとふかふかした柔らかい感触に変わってしまいますよ。
中が腐っていても鮮度が落ちているように見えないこともありますが、細菌が残っている可能性を考えて食べないようにしましょう。
見た目は新鮮でも中身だけ腐っていた場合、返金や交換などの対応をしてもらえる可能性があるので、捨てる前に購入店へ相談してみることをおすすめします。
ただし柔らかくなったみょうがでも、花を取り除いて柔らかくなった場合は食べられます。
白い花が咲くと風味や食感が弱くなってしまうため、自宅でみょうがを栽培している方は花が咲くまでに収穫するようにしましょう。(※6)
一方で、先が緑色の変色は赤色が鮮やかなときと同じで新鮮なことが多いです。
食べても大丈夫な変色の見分け方
緑の部分ができるのは日光に当たりすぎたことが原因で、家庭菜園や農産物直売所で販売しているみょうがに多く見られます。
みょうがは収穫前に先端が地面から顔を出しますが、そのときの日除けが不十分だと黒っぽい濃い緑に変色してしまうのです。
中心が腐って黒く変色したみょうがは食べないほうが良いですが、色がくすみ始めた傷みかけのみょうがであれば食べても大丈夫です。
腐らせて捨てないようにするための対処法を確認してみましょう。
みょうがの黒い部分の対処法やおすすめの食べ方は?
みょうがの劣化を防ぐには、鮮度の高いみょうがを購入することと、正しい保存方法で保存することが大切です。
この2つができていれば、黒くなってとろけている!というような失敗をしにくくなりますよ。
万が一鮮度が落ちてしまった場合には、急いで食べきれば無駄になりません。
みょうがをどんどん食べ進められるような、消費しやすい食べ方も確認してみましょう。
みょうがを美味しく食べ切れるレシピ
まず紹介するのは簡単に作れる調味料とあえるだけのレシピです。
みょうがと一緒にきゅうりやナスが残っているときは、山形県の郷土料理「だし」が作れます。
ご飯やお豆腐、そうめんなどのさまざまな食品にかけて食べられるため、みょうがを消費しやすくなりますよ。
こちらのレシピではオクラで粘りを出していますが、昆布を使えば本場の味にさらに近づきます。
通販では「だし」のための昆布も購入できるので、常備しておけばいつでも作れるようになりますよ。
みょうがの特徴はシャキシャキした歯ざわりと土臭いと感じる方もいる独特な香りですが、切り方によって感じ方も変わります。(※7)
切り方 | 特徴 |
---|---|
薄切り、千切り | 食感を強く楽しめる |
輪切り | 繊維を断ち切るので香りが強くなる |
鮮度が落ちて風味が弱くなったときは「輪切り」にして、美味しく食べ切りましょう。
対処法だけでなく、黒い変色を起こしにくなる正しい保存方法も覚えておきましょう。
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みょうがが黒くなるのを防ごう!正しい保存方法
新鮮なみょうがでも保存方法が悪いと、数日で黒い変色を起こして腐りはじめます。
常温をさけて冷蔵庫で保存するのが基本ですが、冷凍保存もできますよ。(※8)
冷蔵保存には2つの方法があり、日持ち期間が長いのは水を張った容器に入れて保存する方法です。
- STEP1汚れをしっかり洗い流し、鮮度が落ちている部分を切り取る汚れはぬめりの原因になるためしっかりと洗い落とします
- STEP2浸るくらいに水を張った保存容器に入れ、野菜室で保存する中の水は2~3日おきに替えましょう
この保存方法では1ヶ月ほど日持ちします。
ただし食感や風味は少し弱まってしまうので、みょうがの美味しさを保ちたい場合はキッチンペーパーで包む方法がおすすめです。
- STEP1汚れをしっかり洗い流し、鮮度が落ちている部分を切り取るここまでは先ほどと同じように行ってください
- STEP2濡らして絞ったキッチンペーパーに2~3個ずつ包みビニール袋に入れ、野菜室で保存する濡らしたキッチンペーパーが、乾燥してしまうのを防いでくれます
キッチンペーパーを2~3日おきに交換すれば、美味しさを保ったままで10日ほど保存ができます。
量が多い場合には賞味期限を伸ばせる、冷凍保存がおすすめです。
- STEP1汚れをしっかり洗い流し、水分を拭き取っておく水分が残っていると冷凍焼けにつながるのでしっかりと拭き取りましょう
- STEP2濡らして絞ったキッチンペーパーに2~3個ずつ包みビニール袋に入れ、野菜室で保存する濡らしたキッチンペーパーが乾燥を防ぎます
冷凍する際はこのような金属製のバットにのせておけば急速冷凍できるため、品質の低下を抑えられますよ。
凍ったままでもカットできますが、包丁の刃が通らないほど固まっているときは4、5分ほど常温で溶かして切りましょう。
解凍後のみょうがは柔らかくなってしまうので、凍ったまま汁物に入れる、炒め物の具にするなど加熱調理していただくのがおすすめです。
結論|みょうがの黒い変色は状況を見極めて判断しよう
みょうがの黒い変色は鮮度が落ちたときだけでなく、日光に当たりすぎた場合にも現れます。
鮮度が落ちやすいみょうがは、黒ずみや傷によるシミのような変色も起こりやすいです。
しかし、腐っていなければ食べられることが多いため、その場合は腐りきる前に大量消費して食べきれば無駄になりませんよ。
風味を保ちたい場合はキッチンペーパーで包んで冷蔵保存すれば、10日間ほど美味しく食べられます。
冷凍保存もできますが柔らかくなり生食には向かないため、炒め物や汁物に入れるのがおすすめです。
参考資料
※をクリックすると元の位置へ戻ります。
※1 [みょうが]切り方や下ごしらえのコツ、含まれる栄養素は?|カゴメ株式会社
※2 みょうが 紋枯病|こうち農業ネット(高知県農業振興部)
※3 食べ物の腐敗と食中毒|株式会社ウエノフードテクノ
※4 カビが生えた食べ物、大丈夫?|ヨミドクター(読売新聞)
※5 肝蛭(かんてつ)症 |新潟県
※6 ミョウガ(茗荷)とれたて大百科|Aグループ
※7 旬野菜便り♪夏こそ香味野菜を!みょうが使いこなし術!|AJINOMOTO PARK(味の素株式会社)
※8 【みょうがの保存完全ガイド】冷蔵で1ヵ月、冷凍で2ヵ月もつ(検証付き)|ほほえみごはん(ニチレイフーズ)