【監修者:管理栄養士 杉原彩佳】
れんこん(レンコン)が腐ると、中身まで黒や茶色に変色したり、臭いがおかしくなったりして食べられない状態になります。
しかし紫やピンクの変色であれば腐っているわけではなく、食べられることもあります。
れんこんが腐っていないか、食べられるかどうかを判断するためにも、見分け方を知っておくと便利です。
そこでこの記事では、れんこんが腐るとどうなるかや変色を防ぐ方法など、下記についてご紹介していきます。
見た目ではっきりわかるほど腐っている場合だけでなく、食べられるか迷う場合でも判断できるようになりますよ。
日持ちやレシピなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
れんこんが腐るとどうなる?食べられない状態の見分け方
れんこん(レンコン)が腐ると、変色やカビなどの見た目の変化だけでなく、異臭がしたりヌメヌメしたりします。
新鮮な状態のれんこんと比較すると判断しやすいです。
- 太くてふっくら丸い(寸胴型)
- ずっしり重みがある
- 皮に傷がない
- 硬さがしっかりとある
- 穴は小さめで大きさが揃っている
一本丸ごとであれば、形状や重さをしっかりと確認しましょう。
カットしたれんこんは、中身が黒く変色していないかもチェックしてみてくださいね。
一方腐ったれんこんはどのような見た目になるのか、詳しくご紹介していきます。
腐っているかは変色など見た目の変化や臭いで判断を
れんこんが腐ると、見た目や臭い、感触、味などに異変が出てきます。
- 断面や穴が全面的に黒や茶色に変色している
- カビが生える
- 異臭がする
- 皮がヌメヌメしている
- 指で押すとへこむほど柔らかい
- 汁が出て溶け出している
- 苦い
皮の一部分だけなく、中身や真ん中の穴まで変色していたら腐ってる可能性が高いです。
白カビレンコン
このトンネル歩きたい
# pic.twitter.com/OnVDvG0q3F— Koh Kitsukawaです (@pmhe360) February 19, 2021
こちらのれんこんは、全体的に黒いだけでなく白いカビも生えているようなので、絶対に食べてはいけません。
ここまで変色していなくても、カットしたときに中身が黒い場合は食べないでくださいね。
腐ったれんこんを食べると体調を崩す可能性もあるので、注意してくださいね。
れんこんの食中毒などが気になる場合は、ぜひこちらの記事もチェックしてください。
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
ただし、同じ変色でも食べられる場合もあるので、詳しくご紹介していきますね。
紫色やピンクの変色・皮だけにある黒い斑点は問題なし
れんこんが紫色やピンクなど赤い系統に変色した場合や、皮にある黒い斑点は「タンニン」というポリフェノールが酸化したもので腐ってはいないため、食べても大丈夫です。(※2)
れんこんに多く含まれるタンニンは、酸化したり鉄と結合すると黒や紫、ピンク色に変化するという特徴があります。
そのため、カットしたれんこんや鉄の包丁・フライパンで調理した場合に変色することがあるのです。(※3)
アク抜きしないで
からしレンコン作ったら
紫になったでござる😅 pic.twitter.com/QC8LKafXqM
— ひろさんきっちん♪@楽なのにちゃんとしてるレシピの料理研究家 (@hirosankitchen) April 27, 2020
キレイな紫色になってますね!このような変色を防ぐ方法は後ほどご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
また、れんこんを切ると糸を引いたりネバネバしていると感じることがありますが、これは栄養成分が原因なので食べても問題ありません。(※5)
れんこんが腐ると、見た目だけでなく異臭やぬめりが出てくるので、食べれるかどうかの目安として覚えておいてくださいね。
なるべく腐らせずに日持ちさせたいなら、正しい保存方法を知っておきましょう。
れんこんが腐る原因とは?日持ち期間の目安と保存のコツ
水の中で栽培されるれんこんは乾燥に弱く、光や空気にも強くないため、正しい方法で保存しないと腐りやすいです。
どれくらい持つか、日数の目安は以下を参考にしてください。
れんこんの状態 | 常温 | 冷蔵(野菜室) | 冷凍 |
---|---|---|---|
一本丸ごと | 1週間 | 1~2週間 | 1~2ヶ月 |
カット | 1~2日 | 3~5日 | 1ヶ月 |
ただし、正しい方法で保存しないと日持ちが短くなるので、詳しくご説明していきますね。
乾燥を防いで冷蔵庫で保存
れんこんを保存するには、乾燥を防いで空気に触れないようにするのが大切です。
一本丸ごとの場合とカットした場合に分けて、保存方法をお伝えしていきます。
一本丸ごとの場合
れんこんの適温は10℃以下なので、冷蔵庫の野菜室で保存するのが適しています。
冬なら常温でも保存できますが、暖房などで部屋が暖かい場合はやはり野菜室で保存するのがおすすめです。
- 濡らしたキッチンペーパーや新聞紙で包む
- 密閉できる袋などに入れる
- 冷蔵庫の野菜室で立てて保存する
土が付いている場合は、土ごと保存した方が長持ちして風味も良くなりますよ!(※6)
カットしたれんこんの場合
カットしたれんこんは、空気に触れないように注意して保存してください。
- 切り口をきっちりラップで包む
- 密閉できる袋などにいれて保存する
もしくは水を張ったタッパなどに入れて保存もできますが、毎日水を取り替える必要があり、また栄養成分が抜け出てしまいます。
ただし、「新れんこん」(6~9月頃に収穫したもの)は果肉に透明感があり見た目にも美しいですが、あまり日持ちしないので、なるべく早く食べるか冷凍保存・日干し保存がおすすめです。
長期保存するなら冷凍か日干しで
れんこんを冷凍もしくは日干しにすると、1ヶ月程度保存できます。(※7)
- 皮を剥いてカットする
- 酢水に浸ける
- 水気を取り、ラップで包む
- 重ならないように冷凍保存袋に入れて、冷凍する
固めに茹でておくと、解凍したあとの調理にすぐ使えるので便利です。
日干しする場合は、薄くスライスしておきましょう。
- れんこんの皮を剥き、薄くスライスする
- 酢水に浸ける
- 水気を取り、ざるなどに並べる
- 3日ほど天日干しする
- タッパや密閉袋などに入れ、冷蔵庫で保存
また真空パックされたれんこんは、通常よりも長持ちすることが多いのでおすすめです。
そしてれんこんが傷んでると感じた場合は、保存するのではなく調理して食べきってしまいましょう!
れんこんが腐る前に!美味しく食べきる方法
れんこんを美味しく食べるには、変色を防ぐために水か酢水(水2カップ:酢大さじ1)に2~3分浸けておくのがおすすめです。
変色を防ぐだけでなくアクを抜く効果もあるので、ぜひ調理前に試してみてくださいね。
少し変色したれんこんでも、白く戻ることもありますよ。
続いて、傷みかけているれんこんでも美味しく食べられるレシピをご紹介します。
れんこんと鶏ひき肉のつくね
れんこん料理と言えばきんぴらが定番ですが、傷んでるれんこんを使うなら細かく刻んでひき肉と併せるつくねがおすすめです。
少しくらい傷んでいても気にならないので、ぜひ試してみてくださいね。
このほか、しっかりと火を通して味付けする煮物にするのも良いでしょう。
れんこんの甘辛煮物
さっと炒める料理よりも、しっかり煮込む料理であれば多少の痛みは気になりませんよ。
甘辛でご飯がすすむ味付けです。
傷みかけのれんこんは、細かく刻んだりしっかり火を通して食べると美味しくいただけます。
結論|れんこんが腐るサインを見逃さず早めに食べよう
れんこんが腐ると中身まで黒や茶色に変色したり、異臭がしたりします。
ただし、皮の表面にある黒い斑点や紫やピンクなどに変色した場合は、れんこんに含まれる栄養素であるタンニンの影響なので、食べても大丈夫です。
れんこんが傷むのを防ぐには、空気に触れさせないように冷蔵庫で保存し、なるべく早めに食べましょう。
長持ちさせたいときは、冷凍や日干しがおすすめです。
傷みかけているれんこんでも工夫次第で美味しく食べられるので、ぜひ今回の情報を参考にしてみてくださいね。