普段、スマホの充電器は常にコンセントに差しっぱなしです。
電気代節約のためにはコンセントから抜いたほうが良いのかと思うのですが、ついそのままにしています。
アイコスを使っている夫は、充電器を差しっぱなしにすると壊れるからと常に外しているようです。
確かに常にスマホを充電しているとバッテリーが劣化するという話も聞いたことがありますが、特に困ったこともありません。
しかしコンセントから発火して火事になったというニュースもあり、充電器の差しっぱなしは大丈夫なのか少し不安になりました。
そこで今回は、充電器を差しっぱなしにしても大丈夫なのか、電気代や安全面から確認してみましたよ!
- 充電器を差しっぱなしにすると電気代がかかるのか?
- 家電ごとの待機電力や電気代はどれくらいなのか?
- 差しっぱなしにだと充電器は壊れるのか?
- 火事につながる危険性はあるのか?
- 充電器がなるべく長持ちする正しい使い方とは?
スマホやノートパソコンを常に充電していると、バッテリーが消耗するという噂は本当なのでしょうか?
あまり待機電力を気にしたことはないのですが、とても電気代がかかるなら気を付けたいですよね。
充電器の差しっぱなしによる影響を色々な側面から検証してみたので、ぜひ確認してみて下さい!
目次
充電器の差しっぱなしは電気代の無駄?家電ごとに待機電力を調査!
充電器とは変圧器を用いて高電圧を低電圧に変換する器械のことです。
厳密に言うと違いがあるのですが、ACアダプターと呼ばれる場合もありますね。
充電器は電子機器を接続していなくても常に微量な電力を消費しているため、待機電力がかかります。
一般財団法人省エネルギーセンターの平成24年度の調査によると、待機電力が家庭の総電力量に占める割合は、5.1%(年間消費電力量228kWh)だそうです。
金額にすると、年間で6,156円ということになります!
※全国家庭電気製品公正取引協議会で定めている 「1kWh単価 =27円」という数値をもとに計算
ただしこれは、すべての電子機器の待機電力を合わせた数値です。
充電器やACアダプターに絞るとどうなるのか、家電別に電気代や待機電力を調べてみました。
充電器を差しっぱなしでも電気代は微々たるもの
先ほどの平成24年度一般財団法人省エネルギーセンターのデータをもとに、家庭内で待機電力がかかる家電を順番にご紹介していきます。
電子機器 | 待機電力(1日あたり) |
外付けモデムやルーター、ホームゲートウェイ機器など | 7.34W |
ガス瞬間湯沸器 | 7.05W |
ガス給湯付ふろがま | 6.65W |
石油給湯付ふろがま | 6.30W |
パソコンネットワーク機器 | 5.92W |
FAX付電話またはFAX専用機 | 3.43W |
充電式掃除機 | 2.82W |
その他の電話 | 2.46W |
充電式電気シェーバー | 2.34W |
ビデオデッキ | 2.27W |
充電器で待機電力が高いのは、掃除機と髭剃りシェーバーですね。
スマホなど携帯、ノートパソコン、タブレット、アイコスやグローなどの電気タバコの充電器の場合、待機電力は1W以下のことがほとんどです。
例えば、iPhoneの充電器をコンセントに差しっぱなしで1カ月間過ごしたとしても、電気代は1ヶ月で0.81円程と考えられます。
(1W×30日間=30W / 0.03kW(30W)×27=0.81円)
待機電力が高めな掃除機や髭剃りシェーバーの充電器を差しっぱなしにしたとしても、電気代はこれくらいです。
1ヶ月間の待機電力の電気代
掃除機 = 2.28円(0.00282kW×30日×27円)
髭剃り = 1.89円(0.00234kW×30日×27円)
これを見て高いと感じるかどうかは人それぞれかもしれませんが、私はさほど気になる額ではありませんでした。
充電器の待機電力はあまり高くないと言えそうですね。
ちなみにワイヤレス充電器の待機電力も、有線の場合はさほど変わりはありません。
車のシガーライターは?
車についているシガーライターは、エンジンをかけている時だけ通電しています。
またこれくらいの電気機器を利用してもバッテリーに影響が出ることは考えにくいです。
つまり車のシガーライターに充電器を差しっぱなしでも、あまり気にする必要はありません。
電気代だけを見るなら、充電器程度であればコンセントに差しっぱなしでも良いのではと感じました。
しかし問題は電気代だけではありません。
バッテリーの劣化などはどうなのか、安全面なども確認してみました。
充電器の差しっぱなしで家電は壊れるの?バッテリー劣化は気にすべき?
私のiphoneは、かなりの頻度で充電しっぱなしになっています。
なので、電気代より「充電器のコードを差しっぱなしだと壊れる」という話の方が、むしろ気になります。
バッテリーはそもそも高温に弱く、ずっと充電していると熱を持つので危ないと聞いたことがありませんか?
しかし最近のスマホやタブレット、モバイルバッテリーなどには過充電を防止する保護機能が付いていて、高温になるのを防いでくれるようです。
そのため充電器を差しっぱなしでも、昔のように高温になって困ることは少なくなっています。
過充電を保護する機能の一例
- wimaxの「保護モード」
- エネループの「満充電キープ機能」
機種によってはこれらの保護機能が付いており、充電器に差しっぱなしでもあまり問題はないとされています。
10年以上前の物であればわかりません、最近の充電器はこのような保護機能が充実しています。
充電器を差しっぱなしにしても、バッテリーの劣化には大きく影響しないようです。
ただし、なんでも差しっぱなしにしておいても大丈夫というわけではありません。
コンセントから抜いたほうがいい場合とは?
保護機能が付いていない場合は過充電になってしまうので、差しっぱなしにしないようにしましょう。
また、保護機能が付いていても差しっぱなしを推奨していないメーカーもあります。
例えば、マキタの充電式家庭用掃除機には保護機能が付いていますが、充電が終わった後は充電器を抜くように推奨しています。
また、ゲーム機の3DSなどは充電しながらプレイしないよう、注意が促されていました。
機器によっては、充電しながら使うと必要な電気量が一気に増えるためバッテリーが熱を持ち、劣化する危険が高くなります。
しかし、最近のスマホやApple製品はあまり気にする必要がないという意見も多くあるため、あまり神経質になる必要はありません。
Apple製品は充電しながらの使用OK!
Apple製品であるmacbookやipadは、充電したまま使ってもあまり問題ないようです。
Apple公式HPにあるコミュニティによれば、満充電後は継続して充電されない仕組になっているとのこと。
macbookなどはむしろ充電器を差しっぱなしで使用することを進めている意見もありました。
このように電子機器によって注意点は異なるので、購入した時に取扱説明書を確認することをお勧めします。
差しっぱなしによる影響は電子機器にもよるようですが、100%フル充電はしない方が良いようです。
後程正しい使い方で理由を詳しく説明しますが、バッテリーは20~80%の充電をお勧めします。
コンセントに差しっぱなしだと、ついすぐに充電してしまいますよね?
差しっぱなしによる明確な劣化の危険はありませんが、常に充電しておくメリットもまたありません。
差しっぱなしを推奨していないメーカーもあるので、わからない場合はコンセントは抜いておくと間違いないです。
また、少なからず火事の原因になる場合も考えられるので、詳しく説明していきます。
充電器の差しっぱなしで火事になる可能性は?発火の原因はコレ!
iphoneなどのスマホの充電器を差しっぱなしにしていても、普通に使っている限りは、それほど火事の危険はありません。
しかし全くないわけではなく、コンセントや充電器にも使われているリチウムイオン電池が原因の火事は毎年起こっています。
東京消防省が発表した、平成29年度における発生要因は以下の通りです。
要因 | 件数 |
電気ストーブ | 100件 |
コード | 73件 |
差込みプラグ | 64件 |
コンセント | 59件 |
リチウムイオン電池 | 56件 |
電子レンジ | 45件 |
特に近年では、モバイルバッテリーやスマホ、電子タバコ、ノートパソコンなどに使用されているリチウムイオン電池関連の火災が増えているようです。
充電器をコンセントに差しっぱなしにしてバッテリーが熱を帯びると、発火して火事につながる恐れはあるということですね。
また電子機器が原因の火事で、差しっぱなし以外にも気を付けるべきポイントは何かも調べてみましたよ。
差しっぱなし以外の火事の要因について
それ以外にもほこりやケーブルの断線など、火事につながる危険がある要因をまとめてみました。
火事のおそれがある要因
- 古かったりメーカー正規品ではない充電器
- たこ足配線
- コンセントの接触不良
- ケーブルの断線や錆び
- ほこりや湿気
- 布団や毛布の上での充電
ついついほこりが溜まることはよくありますよね。
私も気になってテレビの裏にあるコンセントを見たら、しっかりほこりが溜まっていました…。
取扱説明書などにもこのような注意書きはよく記載されていますが、正直あまり見ていなかった私。
充電器の差しっぱなしだけでなく、むしろほこりやたこ足配線などに注意を払う必要があると思いました。
火事の危険性だけではなく、実はあまりよく知らない、正しく充電器を使う方法に関しても説明しておきます。
充電器のコンセントはこまめに抜こう!正しい使い方を教えます!
充電器を差しっぱなしにしても、電気代は微々たるものだということがわかりました。
しかし、劣化や火事の恐れがある以上、差しっぱなしにしておくメリットは少ないです。
逆に充電器の使い方を工夫すると、携帯などのバッテリーを長持ちさせることができます。
バッテリーを長持ちさせるには
- 高温や寒さに弱いので、温度変化がないようにする(5~45℃くらいの間)
- 週1くらいは電源を切って休ませる
- 充電は20~80%くらいがベスト
スマホなどに搭載されているリチウムイオン電池は、20~80%の時に最も効果的に稼働すると言われています。
また、消耗品であるバッテリーは週に1度くらいは電源を切り、休ませた方が良いようです。
電子機器でも常に全力疾走は疲れる、という感じでしょうか。
性能の進化により、充電器を差しっぱなしでも大きな影響はありませんが、適度に使うことが大切なんですね。
また、火事の危険性の個所でも触れましたが、正規品ではないと消耗が激しくなったり正しく充電されないこともあります。
形が合うからと言って、違う機器の充電器を使わないようにしましょう。
また、コンセント周りにほこりがたまらないように掃除したり、たこ足配線にしないことも重要です。
できればコンセントから抜くのが理想ですが、正直面倒ですよね?
そんな場合は、節電タップを使うと手間がかからず節電できるので、とても便利です。
我が家もなるべくこの節電タップを使うようにしています。
劣化や火事の予防だけでなく、微々たるものでも電気の無駄遣いは極力なくしていきたいですよね。
まとめ
充電器をコンセントに差しっぱなしにしても大丈夫なのか、電気代や安全性の側面から検証してみました。
最後にポイントをまとめます。
- 家電製品全体の待機電力の割合は、家庭の消費電力の5.1%程度
- 掃除機や髭剃りシェーバーは待機電力が少し高い
- スマホなどの充電器を差しっぱなしでも電気代は微々たるもの
- 保護機能が付いている充電器は過充電になりにくい
- バッテリーが熱くなると火事になる危険性がある
- 充電器を長持ちさせるには、20~80%程度の充電が良い
- 劣化や火事を避けるには正規品を使用し、ほこりなどがたまらないようにする
充電器を差しっぱなしで問題なのは、電気代ではなく劣化や火事の方でしたね。
最近の電子機器は保護機能などが充実しているので、そこまで神経質になる必要はないかもしれません。
ただし、常に満タン充電しているとバッテリーが消耗するので、やはり過充電は避けた方が良いのではないでしょうか。
差しっぱなしだと必要以上に充電してしまうため、なるべくならコンセントを抜くか節電タップの利用をお勧めしたいと思います。
塵も積もれば山となりますからね!
みなさんも今回の情報を参考に、なるべく消耗させずに上手に充電器を使っていってくださいね。