戸棚の奥を整理していたら、以前にお友達からもらった賞味期限切れのインスタントコーヒーが出てきました。
普段自分では購入しない個包装のインスタントコーヒーだったのですが、なんと5年も前に賞味期限が切れているではありませんか!
一見粉に変化はありませんが、さすがに飲む勇気がありません。
そこで、念のため賞味期限切れのインスタントコーヒーはいつまで飲めるのか、飲めない場合は他の使い道がないかきちんと調べてみることにしました。
- インスタントコーヒーの賞味期限はどれくらいか
- 開封後や賞味期限切れのインスタントコーヒーはいつまで飲めるのか
- 腐るとどうなる?簡単な見分け方と飲用以外の活用法
- インスタントコーヒーの正しい保存方法
インスタントコーヒーは安い時に買いだめをしておくという人も多いのでないでしょうか。
これを読めばインスタントコーヒーの賞味期限や開封後の日持ちがわかるので、安心して飲むことができますよ。
万が一賞味期限が切れてしまったり、コーヒーが苦手という場合でも、上手な活用法を知って無駄なく使い切れるようになるので、ぜひ参考にしてください。
目次
インスタントコーヒーの賞味期限を調査!開封後の日持ち期間は?
そもそもインスタントコーヒーの賞味期限を意識したことはありますか?
インスタントコーヒーのもとになっているコーヒー豆は「脂質成分を含んだ果物=生鮮食品」なので、コーヒーにもれっきとした賞味期限があるのです!
その中でもインスタントコーヒーは様々な加工がされているので、賞味期限は比較的長い傾向がありますが、きちんと確認しておきましょう。
まずは、インスタントコーヒーには大きく分けて2つの製法があるのでご紹介します!
フリーズドライ製法
凍らせたコーヒー液を細かく砕き、その粒を真空中で乾燥させる製法。風味や香りを逃しにくいのが特徴。
スプレードライ製法
コーヒー液を霧状にして、熱風で水分を蒸発させる製法。水や牛乳にも溶けやすいのが特徴。
インスタントコーヒーは手軽に飲めるので大変便利なのですが、どのように作られているかはよく知りませんでした。
このようにして作られたインスタントコーヒーの粉が瓶や袋に入れられているのですが、賞味期限に違いはあるのでしょうか?
どのくらい日持ちするのか、有名なメーカーのものを中心に調べてみました。
AGF 「マキシム」 「ブレンディ」 |
スティック | 2年程度(25ヶ月) |
袋入り | 1年半程度(19ヶ月) | |
瓶入り | 3年程度(37ヶ月) | |
UCC 「カップコーヒー」 「ザ・ブレンド」 |
スティック | 2年 |
袋入り | ||
瓶入り | 3年 | |
ネスレ 「ネスカフェエクセラ」 「ネスカフェゴールドブレンド」 |
スティック | 1年 |
袋入り | ||
瓶入り | 2年 | |
スターバックス | スティック | 8ヶ月程度(240日間) |
大まかな見方としては、個包装されたスティックタイプと袋入りの場合は1年~2年程度、瓶だと2~3年という具合ですね。
スタバのスティックは8ヶ月程度と少し短めです。
フリーズドライまたはスプレードライの製法によっての違いはなく、包装の状態によって賞味期限に違いがありました。
そしてこの賞味期限は未開封の場合です。
開封後は1ヶ月以内を目安に早めに飲み切るようにしましょう。
お得だからといって、ファミリーサイズのものを数ヶ月にわたって飲む、なんていうのはおすすめしません!
開封後に限らず、未開封の場合でも保存方法などによって早めに劣化することもあるので注意してくださいね。
続いて、作り置きのコーヒーやインスタントではないコーヒーも賞味期限も確認してみました。
作り置きやコーヒー豆の賞味期限
夏場にアイスコーヒーを作り置きしておく、なんてこともあるかと思います。
その場合の日持ちはこのようになっています。
作り置きのコーヒーの場合
日持ちは冷蔵庫で3日~1週間程度
風味が飛んでしまうので、なるべく早めに飲み切ってしまうことをおすすめします。
アイスコーヒーでない場合は、当日中に消費した方がよいでしょう。
飲めるかもしれませんが、香りや味を楽しめません。
インスタントコーヒーは手軽で便利ですが、コーヒーマシンで落として飲むコーヒーもとても美味しいですよね。
通常のコーヒー豆や挽いた後のコーヒー粉の賞味期限はどの程度なのでしょうか?
コーヒー豆やコーヒー粉の賞味期限
通常のコーヒー豆の賞味期限を調べてみましたが商品によってまちまちで、2ヶ月程度から1年程度と幅があるようです。
参考までにコーヒー豆専門店での説明を記載しておきます。
- コーヒー豆 → 真空包装の冷凍保存で3ヶ月ほど
- コーヒー粉 → 真空包装の冷蔵保存で2ヶ月ほど
真空包装ではない場合、豆を挽いた時から2~3週間くらいが賞味期限になります。
必ず賞味期限を確認して飲むようにしてくださいね。
賞味期限がわかったところで、賞味期限切れのインスタントコーヒーは飲めないのか気になりますよね。
こちらのポイントをしっかり確認しておきましょう。
インスタントコーヒーが賞味期限切れに!いつまでなら飲んでも大丈夫?
まずは、賞味期限とはどんな期限なのか、詳しく説明したいと思います。
賞味期限とは
- 美味しく食べられる期限
- 日持ちする食品に付けられている
- 試験にクリアした期間×0.8程度係数をかけて算出(ある程度余裕を持って期間が設定されている)
このように、賞味期限はそもそも余裕を持って設定されているので、賞味期限切れしたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
対して、消費期限は「安全に食べられる期限」であり、5日以内に品質が劣化してしまう食品に付けられます。
インスタントコーヒーは5日以内に品質が劣化する可能性は低いので、賞味期限が付けられていることが多いのです。
ではある程度余裕を持っているとは言え、賞味期限切れのコーヒーはいつでまで飲めるのでしょうか?
賞味期限の設定方法(安全な期間×0.8程度)を考えると、表示されている賞味期限の日付から1.2倍~1.5倍程度の期間なら問題ないと考えられます。
例えば賞味期限が1年だとすると、
- 12ヶ月 × 1.2 = 14.4ヶ月
- 12ヶ月 × 1.5 = 18ヶ月
賞味期限切れから2ヶ月から半年程度なら大丈夫だと考えられますね。
実際にどれくらいまでなら飲んでも大丈夫なのか?
各メーカーでは、賞味期限切れのインスタントコーヒーを飲むことは推奨していませんが、賞味期限が多少過ぎても健康に被害はないと記載されていたりします。
しかしたとえ飲めたとしても、時間の経過とともにコーヒー豆に含まれている油分が酸化してしまい、本来の美味しさは味わえないようですね。
とはいえ、実際はどれくらいまで飲めるのか気になりますよね?
インターネット上ではこのような意見が見られました。
- 賞味期限が半年過ぎたものでも飲めた
- 未開封なら1年賞味期限が過ぎていても問題ない
- 賞味期限を2年前のものでも固まってなければ飲める
- 3年過ぎたものでも未開封なら飲める/さすがに3年は飲めない
- 賞味期限が10年過ぎているインスタントコーヒーでも飲めた
- 開封してから1年経ってインスタントコーヒーは飲まない方が良い
10年以上経ったものでも飲めたという意見もあるようですが、これらの意見はあくまでも参考にとどめる程度にしてくださいね。
2~3年あたりで諦める人が多いという印象でした。
そして、「開封後」はやはりあまり日持ちしないので、早めに飲み切ってしまいましょう。
実際にインスタントコーヒーが腐っているかどうか、飲めるかどうかは自分で判断するしかありません。
見分け方を調べてみたので、さっそくチェックしてみましょう。
インスタントコーヒー粉は腐るとどうなる?傷んだ時の見分け方がコレ!
インスタントコーヒーの原材料であるコーヒー豆は果物なので、腐るということもありそうですが、製品化されたインスタントコーヒーも腐るのでしょうか。
傷んでいるかどうかの見分け方は、見た目や臭い、味などが目安となります。
飲まない方が良いインスタントコーヒーはこのような特徴があるようです。
- サラサラしていない・固まっている
- 振っても固まりが戻らない
- カビのような白いものがある
- 味に違和感がある
- 色が黒や紫色、こげ茶になっている
- 溶けた状態になっている
- 明らかな異臭がする
色が変色していたり、明らかな異臭がする場合は飲まないほうが良いでしょう。
少し固まりや白い物が見られても、瓶を振ってもとに戻るようであれば飲める可能性はあります。
あくまで自己責任ですが、どうしても諦めきれない場合は、少し味見をしてみると良いかもしれません。
白いものは全てカビ?
水分が少ないインスタントコーヒーにカビが生えることは実は少ないです。
開封後であればカビが生えることもあるようですが、未開封の場合はカビではなくカフェインかもしれません。
保存状態が悪いと、成分の1つであるカフェインが白い結晶となって表れる場合があります。
インスタントコーヒーがカビてた?んでググってみたらカフェインが結晶化したとかなんとか?
繊維感が伝わるようにわざわざ接写リングつけて撮ったった📸 pic.twitter.com/z4cvYGX4RS
— カイマル☺︎ (@Kaimaru_G) 2018年9月27日
ビンごと振ると元に戻るような軽度な場合なら、飲んでも健康に影響することは少ないようです。
しかし、本来の味は落ちていますので、おすすめめはできない状態ですね。
インスタントコーヒーが腐るかどうかは、保存方法にも影響されるのでしょうか?
常温か冷蔵かどちらが良いかなど、保存方法は後ほど詳しく説明します!
ちなみに、もう飲めないと判断したインスタントコーヒーは、別の用途に使うことができます!
捨ててしまうのは勿体ないので、活用法をぜひチェックしておいてください。
古くなったインスタントコーヒーの上手な使い道!
飲めなくなった賞味期限切れのインスタントコーヒーは、このような使い道がありますよ。
- 消臭、芳香剤
- 石鹸と一緒に
- 作物の虫よけ、肥料代わり
- 布の染色
- 床の傷跡隠し
一番よく使われているのが、消臭や芳香剤としてですね。
穴をあけたプラスチックの容器などに入れて、冷蔵庫や冷凍庫、玄関、下駄箱などに入れておくと消臭剤の役割になります。
灰皿や掃除機であればそのまま粉を入れておいても良いようです。
また、石鹸とインスタントコーヒーの粉を一緒に洗うと、綺麗になるうえ良い香りもするのでおすすめです。
また、あまり傷んでいないようであればお菓子作りなどに利用するというアイディアもありました。
捨ててしまうのはもったいないので、活用法を知って上手に使ってみたいですね。
とはいえ、やはりなるべく美味しく飲みたいインスタントコーヒー。
なるべく日持ちさせるには、どのように保存するのが良いのか確認しておきましょう!
インスタントコーヒーの正しい保存方法!常温と冷蔵はどっちがいいの?
インスタントコーヒーが傷んでしまう原因は、「高温」「光」「酸素」「湿度」です。
常温でもまったく問題がありませんが、直射日光があたるような場所や高温多湿の場所は避け、なるべく涼しいところで保存しましょう。
これは、開封前でも開封後でも同じなのですが、開封後は特に湿気に気をつけてくださいね。
開封後の保存のポイント
密閉して、酸素や湿気をなるべく避けましょう!!
※粉を出し入れするときのスプーンは、濡れていないか確認してくださいね。
瓶の場合
入口についているふたの紙の縁だけ残し、できるだけ平らにしてキャップをしっかり締めましょう。
縁を残すことで凸凹を防いて平らになるので、湿気を防ぐことができます。
紙全体が残ってしまうと隙間ができてしまうので、縁だけにしてくださいね。
袋入りの場合
できるだけ袋の中の空気を抜いて密閉して保存しましょう。
1回分ずつ小瓶などに移し替える方法もありますが、移し替えるとその分空気に触れてしまうので、袋の空気を抜いたうえで、袋ごと密閉できる容器に入れるのがおすすめです。
どちらにせよ、開封後は1ヶ月程度が美味しく飲める期限なので、購入する際は1ヶ月で飲み切れるサイズにしましょうね。
冷蔵庫や冷凍庫の保存はどうなのか?
高温多湿がNGということは、冷蔵庫保存の方が良いのではと思いませんでしたか?
結論から言うと、常温でも冷蔵でもどちらでも構いません。
というのも、確かに冷蔵の方が酸素や湿気を防ぐことができるのですが、今度は結露の危険性が出てくるのです。
冷蔵庫の中と室温の温度差によって保存容器に水滴がついてしまうと、とても傷みやすくなってしまいます。
特に湿っぽくなってしまう可能性が高い冷凍はおすすめできません。
1ヶ月以内に飲み切るのが原則なので、そのくらいの期間であれば温度差による水滴の心配がない、常温保存がおすすめと言えます。
冷蔵や冷凍で保存したい場合には、使用後は手早く密閉して戻してくださいね。
まとめ
インスタントコーヒーの賞味期限や保存方法などについて、ポイントをまとめておきます。
- インスタントコーヒーの賞味期限は1年~3年
- 開封後の賞味期限は1ヶ月
- 2ヶ月~半年ほどであれば賞味期限が切れても問題ない
- 粉が固る場合や、色が変な場合は傷んでいる
- 飲用以外には消臭や肥料として使うことができる
- 保存は常温保存がおすすめ
比較的日持ちするイメージがあったインスタントコーヒーですが、さすがに何年も経っているものは飲まない方が良さそうです。
何よりコーヒーはその香りも楽しみたいので、なるべく期限内に美味しく飲むことをおすすめします。
我が家にある、賞味期限が5年も過ぎてしまったインスタントコーヒーは、消臭剤として活用することにします!
手軽な常温保存が一番おすすめというもうれしいポイントでした。
みなさんも便利なインスタントコーヒーを美味しく飲むのはもちろん、上手に活用して無駄なく使いきってみてくださいね。