先日初めて自分で浅漬けを作ってみましたが、ふと手作りの漬物はどれくらい日持ちするのか疑問に思いました。
市販の漬物には賞味期限が記載されていますが、手作りとなるとそうはいかないですよね。
漬物には保存食のイメージあるので、わりと日持ちするのでは?とも思ったのですがよくわからないので、今回は漬物の日持ちについて以下の項目を調べてみました。
- 漬物の日持ち(手作りや市販の違い)
- 賞味期限切れの漬物は食べられる?
- 腐るとどうなる?簡単な見分け方
- 正しい保存方法と冷凍保存のコツ
以前、京都のお土産でもらった漬物が美味しかったので、有名店の賞味期限についても調べてみました。
手作りの漬物がどれくらい日持ちするのか、大根・きゅうり・白菜などの種類にわけて詳しく紹介しています!
これを見れば、手作りの漬物の日持ち期間や長期保存の方法、市販の漬物の賞味期限についてもわかるので、ぜひ自分で漬物を作る時や市販の漬物を購入した際の参考にしてみてくださいね。
目次
漬物の日持ちする期間はどれくらい?種類別に調査しました!
漬物の日持ち期間は種類や製法によって違いますが、2日~1週間程度と比較的短めのものから、半年以上と長く持つものに分かれるようです。
浅漬けなど手軽に作れるものは2日~1週間ほどで、らっきょうやたくあんなどは比較的日持ちします。
手作りした場合や京都の有名店、市販の漬物の賞味期限について具体的に調べてみたので確認してみてください。
漬物の種類別・日持ち日数や賞味期限
自家製の漬物の賞味期限の目安は1週間以内程度です。
もちろん浅漬けなどの手軽なものは2日ほどになりますし、たくあんなどを作った場合はもっと長くなりますが、多くがこの範囲内です。
作りすぎずに食べきれる分量にすることをお勧めします。
種類 | 日持ち期間 | 保存方法 |
大根(甘酢漬け) | 1週間 | 冷蔵庫 |
たくあん(干し大根) | 半年~1年程度 | |
きゅうり | 5日間 | |
白菜 | 2~3週間(賞味期限は1週間) | |
キャベツ(浅漬け) | 2日間 | |
高菜 | 5日間 | |
かぶ | 7日~10日間 | |
長芋(醤油漬け) | 6日~1週間 | |
野沢菜 | 2週間程度(浅漬けの場合2日程度) | |
水ナス | 3日間~1週間 | 常温だと3日間、冷蔵庫だと1週間程度 |
らっきょう | 半年~1年間 | 冷暗所だと半年、冷蔵庫だと1年間程度 |
保存は冷蔵庫が基本です!
京都の漬物の場合、賞味期限はだいたい1週間程度~180日間で、種類や店舗によって長いものもあります。
漬物有名店の賞味期限は商品によって違うので、賞味期限や保存方法はその都度確認するようにお願いします。
【店名】 | 【漬物の日持ち期間】 |
とり山本店 | 30日~180日間 |
京つけもの西利 | 1日~1ヵ月以上 |
加茂のすぐき販売所 | 3週間程度 |
スーパーやコンビニで売っている漬物の賞味期限も、3日程度~2週間以内と似たような日持ち期間のものが多いです。
今回は、漬物の種類が多いセブンイレブンや最近人気の吉野家の漬物の賞味期限について、具体的に調べてみました。
【店名】 | 【種類】 | 【日持ち期間】 |
セブンイレブン | きゅうり、なす、ピクルスなど | 3~4日程度(短め) |
たくあん、福神漬、らっきょう、にんにく | 44日~90日(長め) | |
吉野家 | お新香カップ | 9日 |
漬物の漬け方によっても日持ちが変わるので、簡単レシピも合わせて次章で紹介します!
漬け方による日持ちの違い
そのほか、日持ち期間は漬け方によっても変わってきます。
「塩麹」「粕漬け」「味噌+ヨーグルト」の簡単レシピや日持ち期間も調べてみたので参考にしてみてください。
意外と簡単に作れるのでお勧めです!
塩麹
とっても簡単で美味しい漬物を作ることができます。
塩麹は市販のものでも手作りのものでもどちらでも大丈夫です。
日持ちはだいたい2日~5日間くらいのようですね。
<簡単レシピ>
- 塩麹と野菜をビニールなどに入れて混ぜ合わせる
- 冷蔵庫で1時間ほど寝かせて完成!
粕漬け
粕漬けに使う酒粕は基本的に腐らないものなので、粕漬けの漬物は日持ちすることもあるようですが、美味しく食べられるのはやはり1週間程度です。
それ以上の期間になる場合は冷凍保存することもできるようです。
食べる時は自然解凍してくださいね。
<簡単レシピ>
- 野菜に塩を振り、半日ほど寝かせる
- 出てきた水分を捨てる
- 2の野菜に、みりんと酒粕を1:5の割合で混ぜる
- 1日~1日半ほど漬けて完成!
味噌ヨーグルト
食べる時は味噌ヨーグルトを流して、2日ほどで食べきってください。
私もこの漬け方は初めて知ったのですが、とても簡単そうなので試してみたいです!
味噌ヨーグルトは繰り返し使え、冷蔵庫で1週間ほど持つようです。
<簡単レシピ>
- みそとプレーンヨーグルトを1:1の割合で混ぜ合わせる
- 1の中に野菜を入れ、2,3時間~2日ほど漬けこみ完成!
色々な種類の漬物の賞味期間を調べてみましたが、みなさんはどう思いましたか?
保存食のイメージがあった私としては、思っていたよりも短くてびっくりしました。
ではどうして漬物の日持ち期間が短いのでしょう?気になる理由を調べてみました。
漬物は保存食じゃないの?意外と日持ちしない理由とは?
そもそも漬物は保存食ですが、最近の漬物は保存食は言えないほど日持ち期間が短いものが多いの事実。
その理由はズバリ、塩分濃度が低いから。
食品が腐る理由は菌が繁殖するためですが、その菌は水分が多いと繁殖しやすいです。
そしてその水分は食品を塩漬けにすると抜けていきます。
つまり漬物を作る時の塩分濃度が高いと水分が抜け、菌が繁殖できないので腐りにくい、ということになります。
塩分と発酵で保存に適しているぬか漬けや、昔ながらの製法で作った塩分濃度が高い漬物は腐りにくいようですね。
しかし最近は減塩傾向が好まれるので、今では日持ちしない漬物が増えているというわけです。
- 本来の漬物は保存食
- 塩分濃度が高い漬物は腐りにくい
- 減塩傾向のため、最近は腐りやすい漬物が多い
- ぬか漬けや昔ながらの漬物は保存に適している
保存期間を伸ばしたい場合は、塩分濃度を調整してみましょう!
保存期間に応じた塩分濃度について
長期保存に適した塩分濃度は10%~25%です。
ですが、すぐに食べきってしまう場合や薄味がお好みの場合は3%くらいでも良いと思います。
保存したい期間に応じた、具体的な塩分濃度はこのようになっています。
即席漬け | 2%前後 |
浅漬け | 4~5%前後 |
保存用 | 10~15% |
長期保存用 | 20~25% |
お好みや保存期間に応じて塩分濃度を調整してみてくださいね。
お弁当に入っている梅干しは塩分濃度が高くて発酵しているため腐りにくいものですが、塩分濃度が低い浅漬けなどをお弁当に入れると腐りやすいので注意しましょう!
ところで、保存食のイメージがある他の発酵食品はどれくらい日持ちするのでしょうか?
どこの家庭の冷蔵庫にもありそうな味噌についても調べてみたので、もしよければこちらも参考にしてみてください。
とはいえ、漬物も味噌も長く日持ちするイメージもあり、ついつい賞味期限が切れてしまう事がないですか?
私もよく冷蔵庫に入れっぱなしで忘れてしまい、賞味期限がわからなくなってしまう事があります。
そこで、漬物が腐った場合はどうなるのか、その見分け方も確認してみました。
漬物の賞味期限切れは食べられる?腐るとどうなるの?
賞味期限切れから1週間くらいなら気にしないという人も多いようですね。
しかし実際、賞味期限切れの漬物はどのくらいまで食べられるのでしょうか?
そして腐ってしまった場合はどうなるのか、判断基準も調べてみました。
市販の漬物に設定される賞味期限について
そもそも賞味期限とはどのような期限なのでしょうか?
ちなみによく比較される「賞味期限」と「消費期限」の違いは以下の通りです。
賞味期限:美味しく食べられる期間
漬物だと30日~180日間が多い
消費期限:期間が過ぎたら食べない方が良い期間
漬物だと5日~7日以内が多い
この賞味期限がどのように決められているかというと、「客観的指標から得られた期限に1未満の係数をかけて設定」されています。
わかりやすく言うと、おそらく大丈夫だという期限よりも短めに設定するということです。
具体的には、市販品の賞味期限は実際よりも1.1~1.2倍の余裕をもって設定されています。
つまり、賞味期限が3か月くらいあるものなら1週間程度なら問題ないと言えそうです。
奈良漬けなどの塩分濃度が濃い漬物はこれ以上経っても食べられる場合もありますが、賞味期限が半年以上たっているものなどは注意が必要です。
また、消費期限の場合は食べない方が無難です!
そして記載されている期限は「未開封」のものに対してなので注意してください。
真空パックになっていて常温保存が可能なものもありますが、開封後は必ず冷蔵庫に保存しましょう。
腐っているかの判断基準
腐っているかどうかは、見た目や臭いなどをチェックしてみてください。
見分け方は以下の通りです。
- カビが生えたり変色したりしている
- アルコール臭や腐敗臭がする
- 酸っぱい味や苦い味がする
- ドロッとしている
こうなっていたらもうアウト!食べるのは諦めましょう。
しかしうっかり気が付かずに賞味期限切れの漬物を食べてしまう人もたくさんいるようです。
その結果「お腹がいたい」「調子が悪い」となってしまう人もいるので十分注意してくださいね。
それでは、どうしたらなるべく長く日持ちさせることができるのでしょうか?漬物の正しい保存方法もチェックしてみましょう!
漬物の正しい保存方法!冷凍しても大丈夫?
漬物の上手は保存方法は、空気に触れさせないことです。
空気に触れると雑菌が繁殖してしまい、腐りやすくなってしまいます。
なるべく空気に触れないようにするための保存方法は以下の通りです。
漬物の正しい保存方法は漬け汁がポイント!
漬け汁があるかないかで正しい保存方法が違います。
どちらも空気に触れないようするための保存方法です。
- 漬け汁なし → ラップにくるんで保存
- 漬け汁あり → 汁ごと蓋の付いた容器に入れて保存
私は正直、水分があると腐りやすい気がして、汁も全て捨ててタッパに保存していました…。
漬け汁はあった方が良いのですね。
そしてもう1つのポイントは、保存の温度です。
開封後はもちろん、糠漬けや真空パックなどの常温保存ができるものでも、漬物はなるべく冷蔵庫など低温での保存が適しています。
夏場の保存は注意
気温が高くなる夏場は特に注意が必要です。
塩分濃度が4~5%である浅漬けは25℃では1~2日か持たないので、夏場は常温ではなく必ず冷蔵庫で保存しましょう。
また、手作りをする場合は塩分濃度を10%以上にすると腐敗菌の繁殖を抑えることができ、長期保存することができます。
保存に適したぬか漬けの場合も注意が必要です。
ぬか床の適温は20~25℃なので、漬けている間も容器の上や下に保冷剤などを置いて適温に保つようにしましょう。
塩分濃度が低い漬物は、アルコールや酸を加えると保存期間を延ばすことができますよ。
漬物を冷凍保存するコツ
意外と日持ちのしない漬物ですが、実は漬物も冷凍することができます。
冷凍するときはしっかり汁気を切り、小分けにしてからラップなどに包み冷凍しましょう。
食べる時は自然解凍してくださいね。
食感は少し落ちますが、風味は十分に楽しむことができます。
冷凍も上手に活用して、賢く美味しく漬物を楽しみましょう!
まとめ
漬物の日持ちについて最後にまとめておきましょう。
- 最近の漬物は意外と日持ちしない
- 浅漬けなど塩分濃度が低いと2日~1週間程度
- 塩分濃度が高いたくあんなどは半年~1年程度
- 賞味期限切れ後に食べても良い目安は日付の1.1~1.2倍以内
- 腐っているかは見た目と臭いで判断
- 保存のポイントは空気に触れさせないことと温度
- 漬物は冷凍保存できる
保存食のイメージがある漬物ですが、最近では減塩傾向のためあまり日持ちがしないんですね。
子どもも漬物が好きなのでなるべく薄味にしていましたが、日持ちにも十分気を付けていこうと思います。
今までは恐る恐る食べていたこともありますが、これからは自信をもって食べられそうです。
もちろん、賞味期限以内に食べられるのが一番です!
しかし、食べきれない場合などもあるので、漬け方の工夫や冷凍などを使って、上手に美味しく漬物を味わってみてくださいね。