スーパーやコンビニのお弁当は、家に帰って電子レンジでチンすれば、すぐに食べられるので便利ですよね。
私も時々利用しますが、先日、スーパーで買ったお惣菜をそのまま電子レンジにかけたら、容器が溶けてしまいました。
容器はポリプロピレン製とありますが…。電子レンジでチンしたら、有害物質がでることはあるのでしょうか?
とても気になったので、電子レンジでプラスチック容器をチンしても大丈夫なのか、調べてみました。
さらに、我が家では哺乳瓶を電子レンジで消毒しています。
これも大丈夫なのか気になったので、電子レンジとプラスチック製品についても、あわせて調査してみました!
- ポリプロピレン製の容器を電子レンジでチンしても有害物質はでない?
- プラスチック製の容器が溶けてしまった場合、食品は大丈夫?
- ポリプロピレン製の哺乳瓶は電子レンジで消毒してもいいの?
- ジップロックは電子レンジで使用してもいいの?
- 電子レンジで使ってもいいプラスチック用品の見分け方は?
さらに、私は冷凍した食品を、ジップロックに入れて保存しています。
解凍するときは、そのまま電子レンジでチンするのですが、これも問題ないのでしょうか?
考えると、とても不安になってきました!
早速、「ポリプロピレン製品を電子レンジでチンしてもOKなのか」から見ていきましょう!
目次
ポリプロピレン製品を電子レンジでチンしてもいいの?有害物質は出る?
ポリプロピレンなどのプラスチック製品を電子レンジで加熱するのは、なんとなくよくなさそうなイメージがあります。
有害物質とか出そうで、その安全性が気になりますよね。とくにお子さんがいるご家庭なら、なおさら不安に思うでしょう。
はたして電子レンジでチンはOKなのかどうか、見ていきましょう。
ポリプロピレンから有害物質は発生する?
略称で”PP”とも呼ばれるポリプロピレンの特徴をまとめると…
- ポリプロピレンは100℃までは安定していて、溶けない
- ボウルなどの厚みのあるポリプロピレン製品は、電子レンジ対応であれば約140℃まで耐えられる
- ポリプロピレン容器の中には耐熱温度が120℃のものもある
- 酸化防止剤や紫外線安定剤が添加されているコップなどは、熱いコーヒーなどを入れると溶けることがある
- 200℃になると燃焼するが、ダイオキシンや環境ホルモンなどの有害物質は発生しない
なるほど~。
ポリプロピレンは、たとえ燃焼したとしても有害物質は発生しないようです。
ということは、電子レンジでチンして溶けてしまっても、体に有害な物質は出ないということですね!
ポリプロピレンは4大汎用樹脂の一つ
我が家の収納ケースも、たしかポリプロピレン製なのですが、どういうものかまでは考えたことがありませんでした。
そこで、どういうものなのか調べてみました。
プラスチックには種類がたくさんあり、ポリプロピレンのほかにもポリエチレンやポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどがあることがわかりました。
この4つのプラスチックは日常的によく使われるので、「4大汎用樹脂」と呼ばれているそうです。
ポリプロピレンも、この4大汎用樹脂の一つで、食品用トレイや油の容器、食器、衣装ケース、繊維と幅広く使われています。
ちなみに、どれも原料は原油です。それぞれ、配合される物質や製造工程が微妙に違うので、同じ原料を使っていても種類が変わっているようです。
そもそも、プラスチックもこんなに種類があったんですね!
ちなみに、フライパンの加工でお馴染みの”テフロン”もプラスチックの一種です。
これは、知らなかったので驚きました!
有害物質がでないことはわかりましたが、ポリプロピレン製の容器を溶かしてしまった場合、温めた食品を食べても問題ないんでしょうか?
それとも、ポリプロピレンが付着してしまって、食べられないなんてことがあるのかどうか…。
とても気になったので、調べてみました!
電子レンジでチンしたらプラスチック容器が溶けた!中の食品は食べても大丈夫?
電子レンジで温めて、プラスチック製の容器が溶けてしまった場合、中のお惣菜にプラスチックがくっついてしまっているイメージです。
食べてはいけない気もしますが、どうなんでしょう?
食品に使われるプラスチック製容器には厳しい基準があった!
調べてみると、食品用途に使われるポリプロピレン容器は、食品安全衛生法で安全性が厳しく規制されていることがわかりました。
万が一、容器の一部を食べてしまっても人体には吸収されず、消化されずにそのまま排出されるようです。
もちろん、大きな破片を誤飲してしまうと、窒息する恐れや消化器官などを傷つける可能性があります。
ですが、少し溶けてしまった容器の中の食品を食べても、人体に影響はないということです。
なんだか、少し意外な結果でした…。
なお、この法律は、海外からの輸入品にも適応されるので、仮に海外製のプラスチック容器を温めて溶けても、人体には影響がないということになります。
でも、プラスチックを摂取するのって、やっぱり気持ち悪い…。
そもそも電子レンジで容器を溶かさなければ、食べても大丈夫か?なんて心配はいりませんよね。
私はうっかり容器を溶かしてしまいましたが…。
皆さんは溶かさなくても済むように、どういう条件でポリプロピレンが溶けてしまうのか、見ていきましょう!
どういうときにポリプロピレンは溶けてしまうの?
先ほど、「ポリプロピレンは100℃までは溶けない」とお伝えしました。
水分は100℃を超えると蒸気になりますが、蒸発してしまうので100℃以上になりません。
なので、水分を多く含む食材なら電子レンジでチンしても、容器が溶けることはほとんどありません。
ですが、油は熱を加えると100℃以上になります。そのため、油を多く含んだ食品をポリプロピレン製の容器に入れ、電子レンジで温めると溶けてしまうことがあります。
なので油モノは、ポリプロピレン製品で温めないほうが無難かもしれません。
他にも、こういったことに注意しておきましょう!
- 容器ごと電子レンジで温める場合は、電子レンジ使用可の表示があるかどうか確かめる
- 電子レンジ使用可の場合も、中の食品と容器が接触しているので、溶ける可能性があるので注意は必要
- 表示がない場合は、電子レンジ対応の食器などに移し替えてから温める
- 容器に電子レンジで温める際の時間やワット数の表記があれば、きちんと守る
以上のことを守れば、私のように容器を溶かしてしまうことはないと思います!
ちなみに、プラスチックが溶けたように見えても、液体になることはありません。
お弁当などに使われるポリプロピレン製の容器については、詳しくわかりました。
では、ポリプロピレン製の哺乳瓶についてはどうなんでしょう?
電子レンジで哺乳瓶を殺菌するときには5分以上温めますが、こんなに長い時間、電子レンジでチンしても大丈夫なのでしょうか?
赤ちゃんを雑菌から守る!ポリプロピレン製哺乳瓶は電子レンジで消毒してもいいの?
哺乳瓶や乳首は、使ったあとに毎回消毒することが推奨されています。
とくに、生後3~4カ月頃までの赤ちゃんは雑菌に弱いので、一度使用したら必ずといっていいほど哺乳瓶を消毒します。
なにかと面倒な哺乳瓶の消毒は、育児で疲れているお母さんにとっては、大きな手間です。
ですから、鍋にお湯を沸かして消毒したり、薬品を使ったりしなくてもいい電子レンジでの消毒は、本当に助かりますよね。
とても便利な電子レンジを使用した消毒。はたして、ポリプロピレン製の哺乳瓶でもできるのでしょうか?
ポリプロピレン製哺乳瓶の耐熱温度を確認しよう!
まず、電子レンジで哺乳瓶を消毒する方法を簡単に説明すると、専用の箱に水を入れ、哺乳瓶等を入れてふたをします。
そして、電子レンジで温めて水をスチーム状にして消毒します。つまり、蒸気の力で殺菌するということです!
哺乳瓶には、ガラス製の容器とプラスチック製の容器の2種類があります。
ガラス製の哺乳瓶は電子レンジで消毒しても問題ないですが、気になるのはプラスチック製はどうなのかですよね。
調べてみると、コンビの「除菌じょーずα」という製品のホームページに、以下のような記載がありました。
Q.プラスチック製哺乳瓶も電子レンジ消毒・除菌できるか?
A.電子レンジ使用可能のもので、耐熱温度が120℃以上あれば、ご利用いただけます。
【引用元:コンビ「除菌じょーずα」のよくある質問】
例えば、ドクターベッタの「ジュエルシリーズ」のポリプロプレン製の哺乳瓶は、耐熱温度は120℃で電子レンジで消毒できます。
また、NUKの「プレミアムチョイスほ乳びん」は、消毒の仕方として煮沸とレンジがOKとされています。
ここで注意!
耐熱温度が100℃以下のものや、天然ゴム製のものなどは、電子レンジで消毒してはいけません!
電子レンジで消毒する前に、耐熱温度を説明書やホームページなどで必ず確認しましょう。
もし、親戚などからプラスチック製の哺乳瓶をもらい、耐熱温度が確認できなかった場合は、電子レンジの使用はやめておいたほうが無難です。
ちなみに、ミルクの計量スプーンも、電子レンジ対応なら哺乳瓶と一緒に消毒できるので、時折消毒するようにしましょう!
プラスチック製の哺乳瓶でも、各製品の耐熱温度によっては電子レンジで消毒できることがわかりました。
では、哺乳瓶に入れたミルクは、電子レンジで温められるのでしょうか?
哺乳瓶でミルクは温められるの?
ミルクを作るたびに、適温のお湯で調合するのは正直言って面倒なものです。
中には、哺乳瓶にミルクと水を入れて、電子レンジで温めている人もいるようですが、これってOKなんでしょうか?
森永乳業のサイトには、こんなふうに書かれていました。
調乳したミルクを電子レンジで加熱すると、一部が高温になるなどの加熱ムラになる可能性があり、おすすめはしていません。
【引用元:森永乳業 妊娠・育児情報サイト】
ガラス製ならもちろんのこと、ポリプロピレン製で耐熱温度が120℃以上の哺乳瓶なら、製品としてはレンジでチンはOKなのかもしれません。
ですが加熱ムラによって、赤ちゃんが口の中をやけどしてしまったらかわいそうですよね。
そういう意味では、電子レンジで哺乳瓶を温めるのは、消毒する際に限ったほうがよさそうです。
哺乳瓶の消毒について、もう少し詳しく調べたい方はこちらの記事も参考にされてください。
↓↓↓
哺乳瓶を消毒しないとどうなるか?赤ちゃんへの影響は?
私の母は、「昔は哺乳瓶の消毒はとても大変な仕事だったのに、電子レンジで消毒できるので便利な世の中になった!」と言っていました。
便利と言えば、今や食材や調理した料理の保存に欠かせないジップロックも、キッチン周りに欠かせない便利グッズです。
このジップロックも、”プラスチック製品”ですよね。
冷凍した食品を解凍するときに、ジップロックに入れたまま電子レンジで温めることあるのですが、これも大丈夫なのでしょうか?
保存に便利なジップロック!そのまま電子レンジに入れて使える?
ジップロックと言えば、ファスナー付きのプラスチック製の袋で有名ですよね。
袋(バッグタイプ)のほかにも、タッパータイプのものも発売されています。
どちらのタイプも、電子レンジでチンしても問題ないのでしょうか?
まずは、タッパータイプから見ていきましょう!
タッパータイプのジップロックは電子レンジで使えるの?
ジップロックのタッパータイプは、電子レンジで加熱できます!
でも、注意してほしいことが2点あります。
- 電子レンジに入れる前に蓋をずらしておくこと
- 油分や糖分の多い食品や調味料を入れて温めないこと
蓋をしたまま電子レンジでチンすると、容器が変形してしまうので、レンジに入れる前に確認しましょう!
油分や糖分が多い食品は、先ほどもお伝えしたとおり、温めると高温になります。
そうなると、ジップロックの耐熱温度を超える場合があるので、避けるようにしましょう!
ちなみに、オーブンやグリル、直火では温めてはいけませんので、こちらもお気をつけください。
タッパータイプのジップロックについては分かりましたが、バッグタイプはどうなのでしょうか?
バッグタイプのジップロックで電子レンジて使ってはいけないものとは?
調べてみると、バッグタイプは種類によって、電子レンジにかけていいものといけないものがありました!
バッグタイプのジップロックは、「フリーザーバッグ」「イージージッパー」「スタンディングバッグ」「ストックバッグ」「お手軽バッグ」の5種類が発売されています。
電子レンジが使える使えないは、以下の表を参考にされてください!使えるものが○、使えないものが×になっています。
商品名 | 電子レンジ使用可否 |
フリーザーバッグ | 〇 |
イージージッパー | ○ |
スタンディングバッグ | ○ |
ストックバッグ | × |
お手軽バッグ | × |
ただし、電子レンジが使える3つの製品は、以下の注意点を守って使用してください。
- 電子レンジ加熱はしない
- 電子レンジで解凍する際は、ジッパーの一部を開けて解凍する
ちなみに、ストックバッグはその名の通り、食品等をストックする目的のアイテムです。お手軽バッグは、ストックバッグのミニサイズという位置付けです。
この2つは冷凍もできませんし、鍋を火にかけた状態の湯煎もできません。
また、お手軽バッグ以外は耐熱温度が約100℃なので、湯煎するときには温度に気をつけるようにしましょう!
ここまで、ポリプロピレン製の哺乳瓶が電子レンジで使えること、ジップロックも種類によっては電子レンジOKということがわかりました。
では、電子レンジで使えないプラスチック製品というのは、どういうものなのでしょうか?
電子レンジにかけてもいいのかいけないのか、見分け方があるのでしょうか?
最後にこの疑問を解決して、終わりにしようと思います!
電子レンジ使える?使えない?どうやって見分けたらいいの?
どのようなプラスチックだと、電子レンジで使えるのでしょうか?
調べてみると、基本的には耐熱温度が120℃以上のプラスチック製品は、電子レンジでチンできるようです!
タッパーやボウルなどは、底面に耐熱温度が書かれています。そちらの表記を確認して、耐熱温度が120℃以上なら使って大丈夫です。
それでは、スーパーなどで売っているお惣菜のプラスチック容器はどうなのでしょう?
電子レンジ可や不可の表示があったり、温める際の目安時間が書かれていたりすればいいですが、書いてない場合はわかりませんよね。
なにも表記がない場合は、電子レンジにかけないほうがいいのかなと思ったのですが…。
たまたま買ってきたお惣菜の容器の裏を見ると、「PS」という文字を見つけました。
さきほど、ポリプロピレンの略称は「PP」とお伝えしましたが、きっとPSも何かの略ですよね。
これはヒントになりそうな予感です!
電子レンジにかけてはいけないプラスチックはコレ!
PSとは、プラスチックの一種であるポリスチレンの略称でした。
弁当や惣菜で使われる容器は、主にポリプロピレン(PP)とポリスチレン(PS)の2つだそうです。
基本的に、ポリスチレンは耐熱温度が70℃~90℃ですので、電子レンジは使ってはいけません!
一方、ポリプロピレンは耐熱温度が110℃~130℃なので、電子レンジが使えます。
食品の容器に使われるプラスチックでも、ポリスチレン(PS)の場合は、電子レンジで温めてはいけないんですね。
ちなみに、「お肉やお魚の容器に多い白いトレー」も電子レンジは使えません。
白いトレーの原料は発泡ポリスチレンといって、耐熱温度が80℃です。
レンジにかけると溶けてしまうので、電子レンジはNGでした!
まとめ
今回の記事をまとめますと…
- ポリプロピレン製品は電子レンジでチンしても有害物質は発生しない
- 油分が多い食品だと、電子レンジ可の容器でも溶けてしまう場合がある
- ポリプロピレン製の哺乳瓶でも、説明書に電子レンジ使用可とあれば使っても問題ない
- ジップロックは、電子レンジで使えるものと使えないものがある
- ポリスチレン(PS)は、耐熱温度が70℃なので電子レンジでは使えない
今回、「ポリプロピレン製品は、電子レンジを利用しても有害発生物質は発生しない」ということがわかりました!
ただし、油分が多い食品を温める場合は注意が必要です。
また、ポリスチレン製のものなど、電子レンジで温めてはいけないものもあります。
食品や商品のラベルや説明書をよく読んで、電子レンジ対応かどうかをよく確認することが大切ですね。
万が一、電子レンジの使用方法を間違えると、火災につながる危険性もあります。
なかなかこういったことはないと思うのですが、電子レンジ内で火の手が上がったら扉は開けないようにしましょう!
しばらく様子を見て、火が消えなければ消化器を用意して119番通報してください。
さて、電子レンジにかけてもいいプラスチック製品がわかったので、なんだか安心しましたね!
コンビニのお弁当やスーパーのお惣菜を温める際は、まずは容器の材質を確認してから温めるようにしたいです。
こういう記事がありますので、よろしければ参考にご覧ください!
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