コバエはいつの間にかあちこち飛び回っていて、ある日突然大量発生したように出て来てほんとに困りますよね。
我が家でも急にコバエの大量発生で苦労した経験があるのですが、その時の教訓から言えるのは、コバエが成虫になる前の幼虫の段階で駆除するのが一番の対策です!
そこで今回は、コバエの幼虫の駆除方法を中心にお話したいと思います。
- コバエの幼虫は、専用の駆除剤で駆除できる
- コバエの種類のよって発生場所が違う
- コバエがいた!すぐにやっつけるには?
- コバエの大量発生を防ぐ方法とは?
- コバエやコバエの卵を食べてしまったかも!?どうする?
- カブトムシの飼育ケースには、コバエが発生する!対策を!
などなど、不快なコバエに煩わされないための対策をいろいろお届けしたいと思います。
台所以外にも風呂場や洗面所などの水回り、見て癒される観葉植物もコバエが発生しやすい場所です。
せっかくきれいな緑をお部屋に置いていても、コバエが飛んでいたら癒しの空間が台無しです。
今回は、それぞれの場所に合った対策を紹介していますので、コバエに悩まされている皆さんのお役に立てると思います。
毎日のちょっとした注意でコバエはいなくなります。さあ、始めましょう。
目次
コバエの幼虫が気持ち悪い!すぐにでも駆除できる方法とは?
コバエは、一体どこからやって来るのでしょう。
皆さんも知っての通り、小さなコバエはどこからでも家の中に入ってきて卵を産み、幼虫が成虫になって大量発生する原因になります。
コバエの大量発生を防ぐには、成虫になる前の幼虫の段階で駆除してしまえば良いですよね!
コバエは、湿気の多い場所や生ごみなどに卵を産むことが多いです。
そこでまずはコバエが卵を産みそうな場所をチェックしましょう。
もしそこにコバエの幼虫がいたら、駆除のスタートです!
コバエの幼虫を退治する方法
コバエの幼虫や卵は、たとえ大量に見つけても動き回ることがないので、成虫より駆除しやすいです。
コバエの幼虫は10日ほどで成虫になりますので、見つけたらできるだけ早く、幼虫や卵のうちにやっつけてしまうことが大切です。
幼虫の駆除にはいくつか方法があります。
専用の殺虫剤を使用する
成虫のコバエに有効なキンチョールやハイター、カビキラー、コバエホイホイは幼虫や卵には聞きません。
幼虫や卵には専用の殺虫剤「バポナうじ殺し」が効果てきめんなので、幼虫を見つけたらまとめて駆除しましょう。
幼虫には塩素系漂白剤も効果があります。
塩素系漂白剤は強アルカリ性ですので、ほとんどの小さな生物は死んでしまいますが、コバエの幼虫も例外ではありません。
幼虫専用の殺虫剤が手元にないときは、塩素系漂白剤を使ってみましょう。
幼虫専用の殺虫剤は、人間への毒性は弱いのですが、魚など水棲生物にとっては毒性が高くなりますので、排水がそのまま川などに排水されるような地域では使用しないでください。
熱湯をかける
食品の近くや台所など、あまり殺虫剤を使いたくない場合は、熱湯をかける方法があります。
熱湯といっても60℃くらいのお湯で大丈夫です。
あまり温度の高い熱湯では排水管を痛めてしまう恐れがありますが、60℃なら排水管も傷めませんので安心して使えます。
しっかりと熱湯をかければ排水管の幼虫や卵も駆除することができますが、完全に駆除できない時もありますので、その後の対策も必要です。(対策については後程紹介します)
掃除機やコロコロテープで駆除
熱湯をかけたり、殺虫剤がすぐに用意できないときは、コロコロテープで粘着するという方法もあります。
また、掃除機で吸い取る方法もありますが、中で成虫になってしまうと大変ですので、掃除機内のごみはできるだけ早くポリ袋などに入れてしっかり封をして捨ててください。
コバエの幼虫は、これで退治できましたが、これからも戦いは続きます。
そこで、敵をやっつけるにはまず敵を知ることが大事!ということで、コバエの種類や特徴について紹介します。
コバエという名前のハエはいない!正しい名称と種類・特徴を知っておこう!
小さくてわずらわしく飛んでいる虫をコバエと呼んでいますが、それは小さなハエの総称であり、実際にコバエという名前の虫はいません。
実はコバエと呼んでいる虫の種類もいろいろあり、それぞれに特徴があります。
コバエの種類や特徴、発生しやすい場所などをまとめてみました。
ショウジョウバエ
- 体長は2~3mm
- 眼が赤く、体は黄赤色
- 国内には約260種類
果物とアルコール類が好物で、屋外では樹液や果物を餌として動物のフンには寄り付かないので、病原菌を媒介することはありません。
生ごみを好むので特に果物の皮などはポリ袋に入れてしっかり閉じて処分しましょう。
また、ビールなどの空き缶も水洗いしてポリ袋などに入れて密封しておきましょう。
ノミバエ
- 体長は2~3mm
- 体がノミのように丸い形をした黄褐色
- 国内には約20種類
肉と野菜が好物ですが、動物のフンから発生して、あらゆる食品にたかってくるために衛生上の問題があります。
小さくて動きが俊敏なため駆除に手を焼くコバエです。
動物のフン以外にも、生ごみ、排水口、観葉植物などあらゆるところでエサをたべます。
クロバネキノコバエ
- 体調1~2mm
- 黒い蚊のような小さなコバエ
- 国内には約150種類
室内をふわふわと浮遊するような飛び方をします。
観葉植物や菜園などの培土や有機たい肥に卵を産んで繁殖します。
幼虫は、観葉植物や菜園などの土の中で育ちます。
クロバネキノコバエは、植物病原菌は媒介しますが、人体に影響を与えるような伝染病は媒介しません。
チョウバエ
- 体長は3~4mm
- 全身が毛におおわれて灰黒色で逆ハートの形
- 国内には約50種類(正式には蚊の仲間)
発生源は、台所や浴室の排水口、水垢の汚れなどです。
排水管内についているヘドロ状の堆積物に卵を産みます。
屋外でも水の溜まっている雨どいや下水道からも出てきます。
チョウバエは毛におおわれているため、殺虫剤の効き目が弱いので、まずはチョウバエに卵を産ませないように排水口のヘドロを除去しましょう。
コバエは、病原菌の媒介はしませんが、飛んでいるとあまり気持ちの良いものではありません。
また、腐敗物やフンなどにもたかるので衛生的によくありません。
食品工場や飲食店などでは最大の注意を払わなければなりません。
一番の対策はコバエを発生させないことですが、そのためにはどのようにすればいいのでしょうか。
また、もしコバエが出てきたら、どのような駆除方法が有効なのか確認しておきましょう!
もうコバエを見たくない!大量発生を防ぐ対策とすぐできる駆除方法
コバエは基本的には汚れた水回りや生ごみなどに卵を産みつけます。
つまり、コバエの大量発生を防ぐには、卵を産む場所をなくせばいいのです。
水回りを中心に見ていきましょう。
台所のコバエ対策
台所でよく見るコバエは、ノミバエとショウジョウバエです。
生ごみや食べ物が好物のコバエなので、一番の対策は生ごみをポリ袋に入れて密封して早め早めに処分することです。
三角コーナーも小まめに掃除してきれいにしておきましょう。
しっかり密封した生ごみは、屋外に置いた蓋つきの大型のごみ容器などに入れます。
大型のごみ容器には、大きめのビニール袋や専用のごみ袋を取り付け、底に乾燥剤や除湿剤を置きます。
コバエは、台所の排水管にも卵を産み付けますので、排水管の洗浄剤できれいにしておくことが大切です。
夕食後の後片付けが終わったら
- シンクと三角コーナーを掃除する
- 仕上げに60℃くらいのお湯を排水口から流しておく
- 台所はいつもきれいに保ち、生ごみは小まめに処分すること
これらを習慣にしてゴミの臭いを断てば、コバエの発生を防ぐことができます。
風呂場や洗面所、トイレのコバエ対策
風呂場や洗面所、トイレで見かけるコバエは、チョウバエが多いです。
チョウバエは、排水口、排水溝や排水管の汚れがたまったところに産卵しますので、その汚れを落としましょう。
排水口は、髪の毛や水垢などがたまりやすいので髪の毛などは小まめに捨てましょう。
排水口と排水管の汚れを取るために、排水管の洗浄剤で掃除をします。
洗面所の排水管も同じように掃除をしましょう。
排水管の掃除は、1~2週間に1度は行ってください。
チョウバエは熱に弱く、50℃くらいのお湯でも死にます。
お風呂掃除の後や入浴後などに排水口やチョウバエが卵を産みそうな水汚れのあるところ、スポンジや石けん置きなどに限界まで温度を上げた熱いシャワーをかけておくだけでも十分効果があります。
コバエに限らず虫は湿気が好きですので、お風呂に窓がない場合は特に換気扇を24時間かけておくことをお勧めします。
観葉植物や植木鉢のコバエ対策
観葉植物などに発生するコバエは、主にクロキノコバエとチョウバエです。
チョウバエは、水垢や汚れた水、植木鉢の受け皿などに産卵しますので、受け皿の水を放っておかないように、気を付けてください。
クロキノコバエは、土の中の有機物が好物でそこに卵を産みます。
クロキノコバエは、細くて小さい体なので網戸の網もすり抜けてしまいます。
観葉植物の土の匂いに誘われて外から入ってきて、卵を産み付けてしまうのです。
そこでまずは、もう産み付けられているかもしれない土の中を殺虫しなければなりません。
土の中のコバエ退治には、オルトラン粒剤やダントツ水溶剤、スミチオン乳剤などの薬剤が有効です。
薬をあまり使いたくないなら、竹酢液や木酢液を10倍ほどに薄めてスプレーする方法もあります。
これなら植物由来なので、植物の根を傷めることはありません。
ただし、一度に多くスプレーすると土が湿ってクロキノコバエにとって好みの環境になってしまいますので、一回撒いた後は土が乾燥するのを待って、こまめに撒いてください。
土の中のコバエを退治した後は、二度と発生させないための対策です。
- 植木鉢の土は腐葉土を使用せず赤玉土を使用する
- 有機肥料を置かない
- 水やりは土が乾いた時にたっぷりとやる
- 観葉植物をハイドロカルチャー(水耕栽培)で育てる
観葉植物には、赤玉土だけで育つ種類も多く、赤玉土がコバエのエサになる成分を含まないのでコバエ対策としておすすめです。
また、土の代わりにハイドロボールという専用の用土を使ったハイドロカルチャーもコバエが卵を産む可能性がありませんのでおすすめです。
ただ、ハイドロカルチャーに向かない植物もありますので、前もって調べてくださいね。
コバエが出たときすぐに駆除する方法
コバエの成虫はスプレータイプの殺虫剤やハエ取り紙、据え置きのホイホイタイプなどの駆除用品が有効です。
台所など殺虫剤を使いたくないところには、アルコールスプレーがおすすめです。
コバエだけでなく害虫全般にアルコールスプレーは有効です。
台所でのコバエ退治には「めんつゆトラップ」
ペットボトルを深さ5㎝くらいで切ったものや小さな容器に水:めんつゆを3:1くらいの割合で入れ、台所洗剤を4~5滴入れます。
その容器を生ごみの近くやコバエのいそうなところに置くだけです。
3~5日ほど置いてみてください。思っているより取れますよ。
もし1週間置いても効果がない場合は、お酢のトラップに変えてみてください。
作り方は同じで、お酢は穀物酢でも寿司酢、リンゴ酢などでもOKです。
コバエの種類によって好きな匂いが違うので、いろいろと試してみてください。
ビール・日本酒・ワインのトラップ、はちみつ・シロップのトラップなどもいいですよ。
このトラップを放置するのは、長くても1週間にしてください。
それ以上置いていると、コバエが卵を産み付ける可能性が出てきますので、置く期間には気を付けてください。
コバエの嫌いな香りをリビングに
コバエは生ごみや果物の匂いは好きですが、嫌いな匂いもあります。
その匂いは、人間にとっては良い香りのものが多いのです。
コバエの嫌う匂いで有名なのは、薄荷の香りがするペパーミントやユーカリ、ゼラニウム、ローズマリー・ラベンダーなどのアロマオイルです
これらの香りは蚊も嫌うので、コバエが発生しやすい夏なら一石二鳥ですね。
リビングのリラックス効果も兼ねてアロマオイルを置いてコバエを追っ払いましょう!
コバエ退治完了!と安心していたのにちょっと油断していると、台所などにまた現れるコバエです。
もし調理中にコバエが紛れてしまったり、卵や幼虫に気づかずに食べてしまったら…どうします?
間違ってコバエの幼虫を食べたかも!?大丈夫?
コバエの卵は小さくてわかりにくいですから、もし食べ物についていても気づかずに食べてしまうかもしれません。
幼虫も同じように気づかず食べてしまうかもしれません。これって大丈夫なのでしょうか?
コバエの幼虫も卵も毒は持っていません。
それに胃酸で溶けてしまいますので基本的には問題ありません。
ですが、体調が悪い時や免疫力が低下している時に卵を食べてしまったら、胃で消化されずに腸内で孵化してしまう可能性もあります。
もし腸内で孵化してしまうと、腸内が幼虫によって刺激され、腹痛や下痢の原因になってしまうことがあるようです。
このような症状を消化器ハエ症と呼び、その原因となるコバエはノミバエが多いそうです。
腹痛や下痢はしんどいですが、命にかかわる病気ではありません。
幼虫が腸内に棲みついて悪さをし続けるわけでもないので治療らしい治療はしません。
そのうち便と一緒に排出されれば、症状は治まります。
と言ってもあまり気持ちのいいことではありませんね。
幼虫や卵を食べないようにするには、食べ物の食べ残しを出しっぱなしにしないこと、コバエの撃退対策を怠らないことが一番です。
実は、台所や他の水回り以外にもコバエが大量発生する場所があるんです!
カブトムシを飼育しているご家庭は要注意!コバエ発生の意外な原因になっているかもしれませんよ。
カブトムシの飼育ケースにコバエが大量発生!慌てないで、まずこうしよう!
カブトムシを飼育した経験のある人ならよくわかることですが、飼育ケースにコバエが大量発生することがあるのです!
カブトムシが成虫なら、コバエが悪影響を与える心配はありません。
ですがコバエが飛び回る飼育ケースはなんだか気持ちが悪いものだし、ケースから外に出てくるともっと困りますね!
もしカブトムシの幼虫なら、幼虫のエサである”マット”が劣化してしまうのでもちろん早く対策をしないといけません。
飼育ケース内のコバエの駆除方法
コバエは飼育内のマットに卵を産み付けていますので、コバエが大量発生した場合は、まずマットを取り替えます。
取り替えるときは、前のマットが残らないように飼育ケースの中をきれいに水洗いしましょう。
このときに気を付けなくてはならないのは、カブトムシがさなぎになっていないかどうかです。
もしカブトムシがさなぎになっている時はマットを取り替えないでください。
出ないとカブトムシが羽化出来なくなってしまう恐れがあります。
ただ飼育ケースからコバエが出てくると困るので、ケースとフタの間に新聞紙などでカバーしておくと良いですね。
そこまでやっていても隙間から出てきてしまうのがコバエの嫌なところなので、念のためケースの外にめんつゆトラップを置いておくといいですよ。
飼育ケースにコバエを大量発生させないための対策
飼育ケースにコバエが発生するのはある程度は仕方のないことですが、あまり大量に発生するのは困ります。
大量発生の予防には、ケース内にコバエが入ってしまわないように注意しましょう!
新聞紙を挟めるだけという方法は手軽で経済的なのですが、ケースの中のカブトムシが見えなくなってしまうというデメリットがあります。
そんなときは、市販のコバエ対策シートがオススメです。
コバエを防ぐ透明の飼育ケース用のシートが販売されていますのでそちらを使用してみてください。
また、普通の飼育ケースよりは値段が高いのですが、コバエが侵入しない工夫がされている飼育ケースもあります。
飼育中の手間を考えると、コバエ対策ケースのほうがお得かもしれません。
カブトムシやクワガタを飼育する時には、検討してみてください。
まとめ
今回は、コバエの幼虫を中心に嫌なコバエの退治方法についてお話しました。
ポイントをもう一度押さえておきましょう。
- コバエは生ごみや汚れた水回りに産卵する
- コバエの幼虫は10日から15日ほどで成虫になる
- コバエの幼虫や卵には専用の殺虫剤か熱湯が有効
- コバエにはいろいろな種類がいる
- ショウジョウバエやノミバエは台所に多い
- クロキノコバエは観葉植物に多い
- チョウバエは浴室や洗面所に多い
- コバエ対策は清潔が一番
- 生ごみは密封して小まめに捨てる
- 排水管は洗浄剤できれいにする
- 60℃の熱湯はとても効果がある
- めんつゆトラップはおすすめ
- 2週間に一回は排水周りを洗浄する
- 観葉植物は、腐葉土や有機肥料を避けて赤玉土を
- コバエの幼虫や卵は間違って食べても一般的には問題ない
- 飼育ケースでコバエが大量に発生した時は、まずマットを交換
- コバエ対策の飼育ケースがある
コバエは、一匹飛んでいるだけでも嫌なのに大量発生なんて、考えたくもありませんよね。
これ以上コバエを見たくない皆さん、コバエの幼虫をたくさん見かけてしまったら、今回紹介した方法で退治してください。
そして嫌なコバエを見ることがないように、水回りの清潔を心がけて気持ちよく暮らしましょうね。
私も忙しさにかまけてつい、さぼりがちな水回りの掃除もこれを機会にしっかりと習慣付けしておこうと思います。