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生活のQ&A

ネギ坊主に毒性はある?食べれるの?食べ方や正しい扱い方も解説

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ネギ坊主 毒性

【執筆者:管理栄養士 上月典子】

ネギ坊主には毒性はあるというのは、本当なのでしょうか。

実際に食べられるのかどうかも調べてみると、いつくかの注意点があることがわかりました。

この記事ではネギ坊主とは何なのか、葱坊主が出たネギは食べられるのか、またその毒性の有無や正しい扱い方・食べ方を解説しています。

この記事を読むとわかる!
ネギ坊主のこと
  • 毒性があるのか
  • 食べられるのかどうかの解説
  • 食べ方やレシピ
  • 体に良い栄養素

家庭菜園をしている人は捨てずに活用できる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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ネギ坊主ができたネギに毒性が?注意点は

ネギ坊主できたネギ 

ネギ坊主の毒性について調べてみても情報は見当たりませんでした。

しかし、犬や猫が食べてはいけないものでネギや玉ねぎなどのネギ類があり、食べてしまうとアリルプロピルジスルフィドという有機硫黄化合物の影響で赤血球が破壊され、貧血・血尿・下痢・嘔吐など消化器の症状を起こす可能性があるといわれています。

加熱しても毒性は変わらず、煮汁だけでも危険ともいわれているので、間違って与えてないよう注意が必要です(※1)


こういった情報が「ネギ坊主に毒性」といわれる所以かもしれませんが、私たち人間が食べても毒にならないようです。

ただし、ネギはβ-カロテンやカリウムなどの栄養素が豊富ですが、食べ過ぎると下痢や腹痛・胸やけ・口臭などを原因になることがあります。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
ネギに含まれる硫化アリル(アリシン)の刺激により、下痢や腹痛などを引き起こすことがあるからです。

とくに生の状態は刺激が強いため、胃腸が弱い人や貧血気味の人、また疲れていたり精神的なストレスがかかっていたりする時は、生のネギを大量に食べるのは避けたほうがよいでしょう。

こういったことから有毒だという情報が発信されたのかもしれませんが、硫化アリルは熱に弱いため、加熱したものであれば心配することはないでしょう。

では実際、ネギ坊主は食べれるのかどうかも解説していきます。

 食べれるのか?正しい扱い方を解説

ネギ坊主とはネギの花のことで、小さな花が集まって咲き球状になります。

その姿は坊主頭を連想させることから、そう呼ばれるようになったようです。

冬の寒さの中育ったネギは、春の暖かくなる頃にネギ坊主を作り出しますが、中はネギの種がたくさん詰まっています。

冬を越えて暖かくなるとネギは種をつくり始めるということですね。

また、ネギ坊主ができることをトウ立ち(薹立ち)ともいい、それ以上大きく成長してしまう前なら食べられます。

次章で食べ方についても掲載しているので、参考にしてみてくださいね。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
ネギ坊主が出来てしまうと出荷基準に満たないとして、店頭で見かけることはないかもしれませんが、家庭菜園でネギ坊主が出来た時は、捨てずに料理してみましょう。
ネギ坊主ができたときのポイントは芯の部分だけは食べないことです。

ネギはネギ坊主をつくるとき芯の部分を丈夫にするために、芯の部分を硬くしてネギ坊主を支えようと成長します。

硬くなった芯にはスジがあるので、噛み切れず口に残ると食感が悪くなります。

トウがたつとネギの中心1本だけは極端に硬いので、そのまわりのやわらかい部分を食べてくださいね。

美味しい食べ方も紹介しますね。

葱坊主がでたとき収穫はどうする|食べ方や天ぷらレシピも

ネギ坊主 食べ方

ネギ坊主は、開花前でトウが小さくやわらかいときに、ネギ坊主から10cmほど下で切って収穫すると良いようです。

開花してしまった(皮が破れ中から花が出てくる状態)ネギ坊主は、採り遅れなのでタイミングを逃さないよう開花前に収穫し美味しく食べましょう。

ネギ坊主は食べると長ネギ濃縮したようでとても美味しく、アスパラガスの穂先のような食感で歯ごたえもあります。

ネギ坊主の料理で代表的なものは天ぷらです。

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部

そのほかのアレンジは焼く・炒める・胡麻和え・味噌和え・ネギ油などです♪捨ててしまうともったいないので、ぜひ食べてみて下さいね。

家庭菜園をしている人は、ぜひ楽しんでみてください。

風邪や喉の痛みにも良いといわれるネギの栄養についても、まとめてみました。

気になる栄養素|玉ねぎと同じ成分も

ネギに含まれる成分は、香りと辛みの元となる玉ねぎと同じ成分硫化アリルをやβ—カロテン・ビタミンC・カルシウム・カリウム・ネギオール・食物繊維などが含まれています。

ネギの成分とはたらき
成分 性質やはたらき
硫化アリル
(アリシン)
・香りや辛みの成分
・ビタミンB₁の吸収を高める
・胃の消化液の分泌を促す
・食欲増進や消化促進
・血行をよくする
β—カロテン ・脂溶性色素カロテノイドの一種
・体内でビタミンAに変換される
・皮膚や粘膜の健康を維持
・抗酸化作用
ビタミンC ・免疫力を高める
・皮膚や粘膜の健康維持を助ける
・コラーゲンをつくるのに不可欠
・ストレスへの抵抗力を強める
・鉄の吸収を良くする
・フリーラジカルによるダメージから
細胞を守るのを助ける
カルシウム ・骨格を構成する
・血液の凝固を促す
・心筋の収縮作用を増進
・筋肉の興奮性を抑える働き
カリウム ・体内の機能を正常に保つ
・酸・塩基平衡を保つ
・神経や筋肉の興奮伝達に関与
・ナトリウムの排出を促し血圧を下げる
ネギオール ・抗菌作用でウイルスに対する
抵抗力を高める
食物繊維 ・人の消化酵素では分解できない
食べ物に含まれる成分
・小腸で消化吸収されずに大腸まで届く
・整腸作用や血糖値上昇の抑制
・コレステロール濃度の低下に役立つ
アリインとアリシンの違い

ネギ類の調理中に涙が出る原因は、アリインです。硫化アリルの一種でアリイン自体は無臭ですが、細胞の中にあるアリナーゼという酵素により分解されると強い臭気で揮発性のあるアリシンに変わります。

ビタミンCには免疫力を高めるはたらきがあり、ネギオールには抗菌作用もあるので、風邪のときにもおすすめです。

白いゼリー状の部分はネギに含まれる粘質物で、セルロース・ヘミセルロース・プロトペクチン・水溶性ペクチンなどからなる多糖類の複合物がゲル化したものに、フラクトース・グルコースなど糖類などが含まれています。

ネギの栄養素をすぐに取り入れたい場合は、ネットで購入するのも良いですね。

ネギ坊主の仲間は種類が多く、いろいろな活用法があります。

活用方法のいろいろ|フラワーアレンジにも

ネギ坊主はネギの仲間に花が美しい「アリウム」というものがあります。

アリウムはユリ科ネギ属の植物で、秋に球根を植えて春に花を楽しむ「秋植え球根植物」として扱われます。

大きさや花色、かたちなどさまざまな種類があり、小さな紫色の花が集まって咲き、ネギ坊主のような球体になる「アリウム・ギガンチウム」は観賞用として切花やフラワーアレンジにも使われます

ガーデニングとして楽しみたい人には、こちらがおすすめです。

活用法も多くあるので、試してみて下さいね。

そのほかネギについては、こちらの記事を参考にしてくださいね。

結論|ネギ坊主は天ぷらや和え物など美味しく食べられる

ネギ坊主 のまとめ
  • ネギ類は犬や猫にとっては毒性となる成分がある
  • トウがたつ前のやわらかいときに収穫するのがポイント
  • ネギ坊主ができたら下10㎝くらいをカットする
  • 硫化アリル(アリシン)は食欲増進や消化促進作用がある
  • 生で大量に食べると下痢や腹痛などを引き起こす可能性も

ネギ坊主が出たら、そのネギ坊主には毒性があるというのは誤解で、犬や猫に与えなければ、私たち人間にとって毒になるようなことはないようです。

ただし、硫化アリルを含むネギ類は生のネギを大量に食べると下痢や腹痛を起こすこともあるため注意しましょう。

ネギ坊主は、なかなか店頭見かけることがないので、家庭菜園をしている人はうっかり切り捨ててしまわずに、ぜひ食べてみてくださいね。

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