【執筆者:管理栄養士 市沢淳美】
納豆のタレは成分の一部に添加物を含む商品もありますが、体に悪いわけではありません。
健康のために毎日納豆を食べる人は、1回の使用量に気をつけないと塩分の過剰摂取になりやすく、健康に悪影響を与えるおそれがあるため注意しましょう。
この記事では、納豆のタレを安心して無駄なく使用するために、以下の項目について紹介します。
納豆のタレ のこと
- 体に悪いと言われる理由
- 付属のタレ・からしに含まれる成分や添加物の危険性
- タレの代わりになる調味料
- 余ったタレの使い道と保存方法
タレだけでなく、付属のからしについて知りたい人や、納豆の食べ過ぎによる危険性や適量を知りたい人もぜひ参考にしてください。
目次
納豆のタレが体に悪いとされる理由は添加物と塩分
納豆のタレには添加物が含まれていて体に悪いと考える人もいますが、適量であれば問題ありません。
ただし、塩分の過剰摂取になりやすく、食べ過ぎると生活習慣病のおそれがあるため注意しましょう。
食品添加物 | 健康への悪い影響 ※基本的に問題ない |
---|---|
塩分の過剰摂取 | 生活習慣病のおそれ ※使用量に気をつける |
食品添加物に対しては様々な考え方がありますが、安全性に配慮した国の基準について知っておくと、上手く付き合えるのではないでしょうか。
付属のタレの成分を検証|添加物よりも塩分過多に注意
納豆のタレには食品添加物を含む商品もありますが、基本的に健康への問題はありません。
しかし塩分を多く含むため、摂り過ぎると生活習慣病につながるおそれがあり、使用量に注意が必要です。(※1)
果糖ぶどう糖液糖 | でんぷんを原料とした甘味料 |
---|---|
たんぱく質 加水分解物 |
たんぱく質を分解して作られ うま味を加えるもの |
調味料 (アミノ酸等) |
うま味成分を合成・抽出したもの |
塩分 | 1袋で約1g含む商品もある (目標量から換算した1食分の約半量) |
食品添加物は、毎日摂取しても健康への影響がないとされる量を国で定めています。
さらに、実際の摂取量は国が定めた基準よりも、大きく下回っている調査結果もあるため、過度に心配する必要はありません。(※2)
納豆にはタレだけでなく、からしも一緒に入っていることがありますね。
からしの成分についても確認しておきましょう。
からしの成分|添加物は含まれるが問題ない
付属のからしも食品添加物を含んでいることがありますが、基本的に健康への問題はありません。
酸味料(クエン酸) | 糖蜜やでんぷんを発酵して作られる |
---|---|
着色料(ウコン) | ウコンの根茎から黄色の色素を抽出 |
どちらの成分も、タレに含まれる添加物と同様に安全性へ配慮されています。
からしは納豆をおいしく食べるための工夫として、昔から使われてきました。
からしが納豆に付いている理由
納豆のからしは、臭いを軽減する役割があります。昔は品質管理が十分にできず、納豆の臭いが強かったことから、食べやすくするためにからしが使われていました。現在は品質管理が徹底されているため、おいしさのアクセントとして添えられています。
また、からしにも塩分は含まれていますが微量であるため、塩分は気にせず味の好みで使用するとよいでしょう。
付属のタレやからしについて詳しく見てきましたが、納豆の成分も見てみましょう。
健康に良いイメージがありますが、食べ過ぎると体に悪い影響を与える可能性もあります。
納豆の食べ過ぎによる危険性
納豆は食べ過ぎるとお腹の調子が悪くなったり、婦人系疾患や痛風につながったりするおそれもあるため注意が必要です。
腹痛や吐き気 | 納豆菌の摂り過ぎによる 腸内環境の乱れ |
---|---|
婦人系疾患 | 女性ホルモンに似ている イソフラボンの摂り過ぎ |
痛風 | プリン体の摂り過ぎ |
適量であれば栄養豊富で健康に良い食べ物なので、体に悪い影響が出ない食べ方を確認しましょう。
体に悪い影響が出にくい納豆・タレの適量|代用できる調味料も
納豆と付属のタレで体に悪い影響が出るのを防ぐには、食べる頻度と量がポイントです。
栄養成分や塩分の摂り過ぎを防ぐため、納豆は1日1パック、付属のタレは1/2袋程度を目安にしましょう。
付属のタレが半端になると使いにくいと感じる人は、別の調味料でも代用できます。
- 醤油麹
- ポン酢
- めんつゆ
醤油麹は添加物が気になる人にもおすすめです。
発酵の力によって生み出された甘みやうま味が、納豆とよく合います。
さっぱりと食べられるポン酢は、特に減塩を意識している人におすすめです。
納豆には酸味がまろやかなタイプが合います。
余った納豆のタレは正しく保存して、別の料理に活用しましょう!
余った納豆のタレの使い道や保存方法
納豆のタレは甘みやうま味が強いため、めんつゆの代わりとして活用できます。
- ほうれん草の胡麻和え:茹でたほうれん草に、すりごまと納豆のタレを和える
- 味付き卵:納豆のタレを倍量の水で薄めて、殻をむいたゆで卵を漬ける
- 野菜炒め:野菜や肉を炒め、納豆のタレ・塩・こしょうで味付け
- ディップソース:マヨネーズと納豆のタレを混ぜて、野菜スティックや温野菜に添える
様々な料理に使える納豆のタレを無駄にしないために、正しい保存方法や賞味期限を確認しましょう。
納豆と同様に冷蔵庫で保存|早めに使い切る
納豆のタレは、冷蔵庫で保存し早めに使い切りましょう。
納豆のタレを長期間保存すると、味や風味が落ちるだけでなく、塩分がガラスやプラスチックのように結晶化する場合もあります。
冷蔵庫のかたづけしてたら、隅から納豆のタレだけ出てきてしかも中で結晶化しとる・・・w pic.twitter.com/SBQud1m02e
— TOUMA (@touma_leviathan) March 19, 2022
冷蔵庫の中に小さいケースを付けておくと、奥に紛れ込むのを防げますよ。
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結論|納豆のタレは適量なら体に悪いわけではない
- 添加物は含まれているが適量なら毎日食べても問題ない
- 塩分の過剰摂取になりやすく生活習慣病のおそれ
- 納豆1日1パック・タレ1/2袋が適量
- 付属のタレの代わりは醤油麹やポン酢がおすすめ
- 余ったタレはめんつゆの代用として早めに使う
納豆のタレが体に悪いと言われる理由は、食品添加物への心配や、塩分の摂り過ぎによる生活習慣病への影響です。
食品添加物はしっかりと安全性に配慮されているため、過度に心配する必要はありません。
納豆のタレが余った場合は、ごま和えや味付け卵など様々な使い道があります。
品質が悪くならないように冷蔵庫で保存して、早めに使い切ってくださいね!