【執筆者:編集部 徐廷順】
カマンベールチーズは白カビを植え付け熟成させて作るチーズですが、食べてはいけないカビが生えることもあるので注意が必要です。
チーズに生えるカビには熟成を促すものと身体に毒となるものがあるため、この記事では以下の内容について詳しくお伝えしていきます。
カマンベールチーズのこと
- 食べてはいけないカビの見分け方
- カビが生えた場合の対処法
- 劣化を防ぐ正しい保存の仕方
- 美味しい食べ方のバリエーション
外側を覆う皮は食べられるのかや、白カビ以外のカビが生えた場合は大丈夫なのか、食べきれないチーズのアレンジ法を知りたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
カマンベールチーズにカビが生えた|外側の白カビなら大丈夫
食べやすくクリーミーな味わいのカマンベールチーズは、チーズを覆う外側の白カビなら問題なく食べられますが、購入後、保存中にカビが生えてきたら食べないほうが良いでしょう。
状態 | 原因 | |
---|---|---|
食べられる | 外側を覆う白いカビ | 熟成を促すために吹き付ける |
赤茶色に変化 | 熟成が進んだため | |
食べられない | 青カビ、黒カビ、赤カビ | カビ |
刺激のある味 | 劣化 | |
強過ぎるアンモニア臭 カビ臭い |
白カビチーズであるカマンベールチーズは、微生物の一種であるカビの働きを利用して独特の風味や味をつくりだしています。
通常カビと言えば食べない方がいいというイメージがありますが、なぜカマンベールチーズの白カビは大丈夫なのかというと、身体に害を与えるものではないからです。
熟成を促す白カビなので安全|表面の皮は食べられる
カマンベールチーズに使われる白カビは純粋培養したもので、有害物質はタンパク質を分解しながらなくなるため、身体に悪影響を及ぼすことはありません。
またカマンベールチーズの外側を覆う皮は白カビが硬くなったもので、身体に毒のあるカビの発生や他の微生物の侵入を抑えるため、さらに熟成が進みます。
ただし新しく白カビではないカビが生えた場合は、注意が必要です。
青カビ・黒カビ・赤カビが生えたら食べられない
保存中に新しく青カビや黒カビ、赤カビが生えた場合は、身体に有害なカビ毒を発生するカビの可能性が高いため、食べないほうが良いでしょう。
これらのカビが生えると、臭いにも異変を感じるかもしれません。
カビがついている部分だけ取り除いたとしても、目に見えない胞子や微生物がチーズ内部に浸出したり、表面に付着している可能性があるため、食べないでくださいね。
カマンベールチーズが食べたくなり久しぶりに箱を開けたら白カビじゃなく黒カビが生えてました。でも同じカビだから食べられるのかな(笑) pic.twitter.com/HkpHUDv0pz
— MAーくん on the world (@MAontheworld1) July 17, 2021
このような状態になってしまうと、全廃棄せざるを得ませんね。
ただし赤カビの場合は、カビではなく熟成が進んで変色している場合もあります。
熟成すると赤茶色に変色|臭いで確認を
カマンベールチーズは熟成が進むにつれて赤茶色に変化し、香りも強くなり、中身は柔らかい状態へと変化していくため、食べられるかどうかは臭いで判断しましょう。
多少の変色であれば食べられますが、強烈なアンモニア臭や異臭がする場合は、既に熟成が進みすぎているか赤カビの可能性があるので食べないほうが安全です。
熟成させた味を好む人もいますが、茶色になり熟成しすぎたカマンベールチーズは香りも味も落ちるので、基本的には食べないほうが良いでしょう。
なるべくカマンベールチーズが劣化しないように、できるだけ日持ちする保存方法を守ってくださいね。
カマンベールチーズの保存方法|乾燥を防ぐのがポイント
カマンベールチーズにカビが生えないようにするためには、切り口の乾燥や水分に注意して保存しましょう。
冷蔵 | 1.クッキングシートやチーズペーパーで全体を包む 2.保存袋や容器に入れる 3.10℃以下の野菜室に保存 |
---|---|
冷凍 | 1.一口大に切る 2.個別にクッキングシートで包む 3.ラップをする 4.冷凍保存袋に入れて冷凍 |
基本は冷蔵保存ですが、ラップで包むと蒸れやすく、水蒸気によりカビが発生する原因になる可能性があります。
一番おすすめなのが、チーズの蒸れを防いで保湿調整ができるチーズペーパーです。
なければクッキングシートでも代用できますよ。
オランダのチーズショップでは、購入したチーズは専用のチーズペーパーに包んで渡されます。スーパーのチーズ売り場にもチーズペーパーがあるので必ず持って帰り、それに包んで冷蔵庫に保存してします。
冷凍する場合は、そのまま保存するだけでなくフライやハンバーグの中にくるむと、そのまま加熱調理できて便利です。
日持ちはカマンベールチーズの種類によって異なるので、製法のタイプを確認してみましょう。
日持ちさせるならロングライフタイプを選ぼう
カマンベールチーズには製法の違いにより2つのタイプがあり、日持ちが異なります。
タイプ | 特徴 | 日持ち |
---|---|---|
熟成タイプ | ・日々熟成が進む ・伝統的な製法 |
約14〜43日くらい |
ロングライフタイプ | ・殺菌して熟成を止める ・品質が安定 |
約90〜180日くらい |
日本で一般的に作られているカマンベルチーズはロングライフタイプで、日持ちさせたい場合はこちらを選ぶと良いでしょう。
賞味期限は短いものの、カマンベールチーズ本来の熟成による変化を味わうには、熟成タイプがおすすめです。
賞味期限に開きはありますが、いずれのタイプも開封したあとは早めに食べきってくださいね。
アレンジレシピや簡単便利なアミューズ
カマンベールチーズを食べ切れずに残ってしまった場合は、そのまま食べるだけでなくアレンジしていただくのがおすすめです。
夕食のメニューから、ふいの来客に役立つレシピをご紹介していきますね。
カマンベールチーズの紫蘇巻き揚げ
材料
カマンベールチーズ:1ホール
紫蘇:8枚ほど
薄力粉:適量
卵:1個
パン粉:適量
パセリ:少々
オリーブオイル:適量
- カマンベールチーズを一口サイズに切り紫蘇を巻く(巻かないものも準備)
- パン粉にみじん切りしたパセリを混ぜる
- 薄力粉、卵液、パン粉と順につけ180度の油で揚げて出来上がり♪ポン酢でどうぞ
紫蘇巻きにはポン酢やレモン汁、紫蘇なしバージョンにはタルタルソースやカレーケチャップなど色々楽しめますよ。
ビールにもばっちりです!
カマンベールチーズのカナッペ
材料
カマンベールチーズ:適量
バジル:適量
ボラジ:適量
クラッカー:適量
ブラジルナッツ:適量
ハチミツ:適量
- カマンベールチーズをスライスする
- クラッカーの上にバジルやエディブルフラワー、お好きなナッツなどと一緒に乗せていく
- 美味しい蜂蜜をかけて出来上がり
簡単すぎてすみません!エディブルフラワーが咲くシーズンにお出しすると季節感も含めてゲストにも喜ばれます。
アミューズ
材料
カマンベールチーズ:適量
コーンフレーク:適量
蜂蜜:少々
- コーンフレークを乾煎りして火を止めたら蜂蜜を垂らす
- 小さく切ったカマンベールチーズの上に1を乗せて出来上がり
あまりにも簡単ですがあまりにも便利です。
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結論|カマンベールチーズに新しく生えたカビは要注意
- 外側の皮は白カビで食べられる
- 新しいカビが生えたら食べない
- 茶色への変化と赤カビの違いは臭いで確認しよう
- 乾燥を防ぐのが保存のポイント
- 食べきれない場合はアレンジを
カマンベールチーズの外側についている白カビ(皮)は身体に害がないため食べられますが、新しく青カビや黒カビ、赤カビが発生した場合は食べられないので注意してください。
カビを生やさないためにも、乾燥や水分に注意して保存しましょう。
チーズはタンパク質が豊富なうえ、ビタミンA・B2も多く、熟成タイプは乳酸菌や酵素が含まれていて栄養価が高い食品です。
食べきれない場合は、美味しくアレンジしながらチーズライフを楽しんでみてくださいね。