【執筆者:管理栄養士 栗本ひろみ】
ベーグルの賞味期限は常温で焼き上がりの翌日まで、冷凍で1ヶ月程度が目安です。
直ぐに食べない場合は、美味しさが保てるように冷凍保存しましょう。
冷蔵保存はおすすめしない理由や上手な解凍方法など、以下の項目についてご紹介します。
ベーグルのこと
- 賞味期限目安|ベーグル&ベーグル・コストコ・パン屋
- 冷凍保存がおすすめな理由
- 常温保存でカビが生えることも!
- 冷凍ベーグルの上手な解凍方法
ベーグルをまとめ買いして保存に困っている方、ヘルシーなベーグルに興味がある方も参考にしてください。
目次
ベーグルの賞味期限|常温や冷凍保存の日持ちは?
生野菜やハム、チーズを使用していないベーグルの保存期間目安です。
ベーグル&ベーグル | コストコ | |
---|---|---|
常温 | 製造日の翌日まで | 製造日より3日 |
冷蔵 | 推奨しない | |
冷凍 | 1ヶ月程度 |
一般的なパン屋さんのベーグルはベーグル&ベーグルと同じで、常温で焼き上がりの翌日までの商品が多いようです。
たくさん購入したときや、翌日までに食べない場合は冷凍しましょう。
冷蔵NG・冷凍保存OK!その理由は小麦粉の性質
ベーグルは冷めるとが硬くなるので、冷蔵保存には向きません。
なぜなら、小麦粉に含まれるでんぷんが0~4℃、つまり冷蔵庫内の温度で最も老化が進むからです。
・糊化(アルファー化):生でんぷんに水と熱を加え柔らかくなること
【例】お米を炊く・焼き立てのパン・パスタを茹でるなど
・老化(ベーター化):糊化したでんぷんを放置して固くなること
水分30~60%の食品が起こりやすい
【例】冷めたご飯・冷めたパン・もちなど
一方、0℃以下である冷凍庫なら、その老化現象が緩やかにしか進まないので、食べきれないときは冷凍保存しましょう。
冷めてもやわらかいカステラは、たくさんの砂糖を使うことで水分を保っています。
ベーグルに生えるカビの種類と危険性
ベーグルは他のパンにと比べると水分が少ないパンですが、高温多湿な梅雨時期や夏場などはカビが発生しやすい条件(温度・湿度・酸素など)が揃うため、カビの発生が多く見られます。
ベーグルには青カビ(ペニシリウム属)、クロコウジカビ(アスペルギウス属)、黒カビ(クラスドポリウム属)がよく発生するようです。
こちらは全体が緑色になっていますね、ペニシリウム属の青カビが発生したと思われます。
よもぎ餅かと思うでしょ?
カビたベーグルです。 pic.twitter.com/nGRu28vGwi— たくちゃん (@minkponyo8883) January 20, 2020
こちらはカビが点々と見られますね。
ベーグル食ってたらそのベーグルにカビ生えてた事食べた後にきずくという。 pic.twitter.com/Q9AaZWNETM
— マーチスsr🤠 (@sr66943930) April 14, 2020
少しだから取り除けば食べられるかな…と思いそうですが、見えているカビを取り除いただけでは安心とは言えません。
内部や表面にカビ胞子が残っている場合や、カビの中には人の健康に悪影響を及ぼすカビ毒を作りだすものもあるからです。(※1)
カビの種類 | カビ毒の種類 (※2) |
症状など(※3) |
---|---|---|
青カビ | パツリン | 消化管の出血 潰瘍 |
クロコウジカビ | アフトラキシン | 肝臓障害 発がん性 |
オクラトキシンA | 腎臓障害 発がん性 |
|
黒カビ | 産生しない | ー |
カビ毒は熱に強いものが多いので、焼く、茹でるなどの通常の加熱調理では分解しません。(※4)
カビを生やさないためにも常温で放置せず、正しい冷凍方法を知っておきましょう。
ベーグルの正しい保存方法|冷凍方法と解凍方法も
ベーグルを美味しく保存するためには乾燥させないことが一番大切です。
常温 | 1.個別にラップで包む 2.密閉袋に入れ冷暗所で保存する |
---|---|
冷蔵 | 推奨しない |
冷凍 | 1.半分に切って個別にラップで包む 2.密閉袋に入れ冷凍する ※ベーグルサンドは推奨しない |
ただし、ベーグルサンドで具材が挟まれているものや、生地にクリームチーズが練りこまれているものは、当日中に食べるとしても冷蔵庫へ入れ早めに食べてください。
フライパン・電子レンジなどを使った温め方
自然解凍でも食べられますが、上手に解凍すれば焼き立ての風味としっとり、モチモチ食感を再現することができます。
解凍後は当日中に食べ切りましょう。
使用機器 | 解凍方法 | 温め方 |
---|---|---|
トースター | 【常温】 ラップをして 30分置く 【レンジ★時短】 1.霧吹きで 水分をかける 2.ラップをして 500Wで40秒 温める |
・1000W:約90秒 ・500W:約2分 ※焦げそうな場合は アルミホイルを 被せるといい |
フライパン | 凍ったまま | 【焼く】 1.蓋をして弱火で 両面を約5分ずつ焼く 2.火を止めて蒸らす 【蒸す】 1.少し水を入れる 2.オーブンシートを 敷きベーグルを載せる ベーグルを載せる 3.蓋をして約5分蒸す |
オーブン | 1.200℃で予熱 2.5分焼く |
霧吹きの代わりに水にくぐらせても良いですが、半分に切って冷凍している場合は切り口に水をつけないようにしてください。
冷凍で販売している商品はこの解凍方法を参考にして、美味しく食べてください。
プレーンベーグルのカロリー・脂質は?
ベーグルはヘルシーで腹持ちがよく、ダイエットにおすすめなパンだと言われています。
カロリー | 脂質 | |
---|---|---|
プレーンベーグル | 270kcal | 2.0g |
食パン | 248kcal | 4.1g |
ロールパン | 309kcal | 9.0g |
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より |
ベーグルは基本的に小麦粉、水、砂糖、塩、イーストだけで作られます。他のパンと違って卵やバター、牛乳を使用せずに作るので脂肪分が少なくヘルシーです。
モチモチとした食感は成型発酵した後にお湯で茹でてから、焼くことでうまれます。
食感を試してみたい方は、朝ごはんやおやつに取り入れてみてはいかがでしょう。
同時にこの記事も読まれています
結論|常温の日持ちは1日・冷凍保存を活用しよう
- 直ぐに食べない場合は冷凍保存
- 冷蔵庫内で最も劣化がすすむ
- カビが生えたら全て処分
- 上手に解凍して焼きたてを再現
- 低カロリー・低脂質でヘルシー
ベーグルは乾燥しないように密閉して冷凍保存することで、1ヶ月程度の長期保存が可能です。
小麦粉に含まれるでんぷんは冷蔵庫の温度で最も劣化し、硬く美味しくなくなってしまうので冷蔵保存は避けましょう。
冷凍しても上手に解凍すれば焼きたての風味や食感が再現できるので、活用して美味しく食べきってくださいね。