【執筆者:管理栄養士 宍戸恵】
手作りしたサバの味噌煮の日持ちは冷蔵保存で2~3日、冷凍保存なら2~3週間が目安です。
冷凍保存する時のポイントを押さえておくと解凍後もより美味しく食べられますよ♪
手作り・市販品の日持ちや冷凍保存・下味冷凍のコツも含めて紹介していきます。
サバの味噌煮 のこと
- 手作り・市販品の日持ち目安
- 傷んでいる状態の見分け方
- ヒスタミン食中毒の危険性
- 作り置きや下味冷凍のコツ
日持ちさせたい人だけでなく、手元に賞味期限切れの商品があり悩んでいる人も是非参考にしてみてくださいね!
目次
サバの味噌煮の日持ち目安 | 手作り・真空パック
市販品では常温保存可能なケースもありますが、手作りでは必ず冷蔵庫か冷凍庫で保存してください。
手作り | 常温保存 | NG (調理後2時間以内を 目安に食べ切る) |
|
---|---|---|---|
冷蔵保存 | 2~3日程度 | ||
冷凍保存 | 2~3週間程度 | ||
市販品 | 真空パック | 1ヶ月~5年程度 | 開封後は 賞味期限に かかわらず 早めに食べ切る |
缶詰 | 2~3年程度 |
手作り品の冷凍保存や下味冷凍の方法については記事の後半で紹介しています。
市販品はメーカーによって常温・冷凍と保存方法が異なる他、何日持つかは賞味期限を参考にしてください。
真空パックでは非常食として5年以上持つ種類もありますよ!
手作りや一度開封した市販品は放置しておくと品質の劣化が進み、最終的には傷んでしまいます。
傷んだものを食べると食あたりや食中毒を引き起こす危険性があるので注意してください。
常温保存や賞味期限切れには注意
空気中には目に見えない菌が潜んでおり、食品に付着すると栄養分や水分をエサとして増殖してしまいます。
特に常温保存は菌が増えやすく傷む原因となります。
もしサバの味噌煮に以下のような異変が現れたら食べずに処分してくださいね。
見た目 変色 |
ー |
---|---|
臭い 匂い におい |
・腐敗臭 ・酸っぱい臭い |
味 食感 触感など |
・舌がピリピリする (ヒスタミンによる) ・酸味や苦味 |
未開封の市販品であれば菌の付着は考えにくく、賞味期限は切れてもすぐに傷んでしまうわけではありません。
しかし美味しい内に堪能する為にもメーカーの保証期間は守るようにしてくださいね。
保存方法によっても品質は変わる為、基本的に賞味期限切れは食べないことをおすすめします。
特に缶詰の場合は容器が膨張・破裂する危険もあります。
2019年4月で切れてるやつは鯖缶だけだから…!鯖缶2個のうち1個は膨張して錆び浮いてたから廃棄確定だけど、残り1個は無事な外見だし味見もせず棄てるのはもったいないなって…
— おかたに🐎うまこ (@umanihiki) December 29, 2019
この場合は明らかに品質が劣化しているので処分してください。
一方で舌がピリピリする場合は調理後の保存状態ではなく、使用したサバに原因がある可能性が高いです。
ヒスタミン食中毒が疑われるので原因や予防策を覚えておきましょう。
ヒスタミン中毒とは?予防のためにも冷蔵庫保存を
加熱前のサバが傷んでいると起こりやすい食中毒です。
ヒスタミンは鮮度が落ちていく過程で蓄積されていき、一度生成されると加熱しても分解されません。
日持ちに関わらず、調理後すぐに食べた場合でも発症してしまいます。
重症化する例は多くありませんが、発症した場合は医療機関への相談を強くおすすめします。(※3)
予防策としては購入時の選び方から注意しましょう!
- 新鮮なサバを購入する
- 購入後は早めに冷蔵庫へ移しかえる
- 鮮度が落ちない内に調理、あるいは冷凍保存する
サバの鮮度は見た目でも判断しやすいですよ。
切り身 | ・吸水紙に水や血がついていない ・透明感がある ・赤みがかったピンク色 |
---|---|
1尾(丸ごと) | ・目が澄んでいる ・表面に艶がある ・模様がハッキリしている ・エラが鮮やかな赤色 |
他にも魚の鮮度についてはこちらの記事でも紹介されています。
同時にこの記事も読まれています
生のサバを購入して冷凍保存する場合には調味料に漬けた下味冷凍であれば、そのまま冷凍するより日持ちも延び、時短で1品仕上がります。
サバの味噌煮を日持ちさせる冷凍保存のコツ
サバの味噌煮は調理の前後どちらでも2週間以上の冷凍が可能です。
調理前 (下味冷凍) |
3~4週間程度 |
---|---|
調理後 (作り置き) |
2~3週間程度 |
保存時はジップロックやジッパー付きの保存袋が密封性も高くかさばらないですよ♪
冷凍保存の注意点や解凍方法のコツも押さえておきましょう。
下味冷凍のメリットと注意点
タレに漬け込むことで空気と触れる面積を減らし、表面の乾燥も抑えられます。
空気による酸化や乾燥は冷凍焼けとも言い品質や風味を悪くする原因となりますが、下味冷凍は味の染みこみを良くするだけでなく冷凍焼けを予防する効果も期待できます。
レシピに悩んでいる人はこちらも参考にしてみてください。
鯖の味噌煮(下味冷凍) by ★真奈★
切れ目を入れることで、より味が染みこみます!
また冷凍保存でヒスタミン食中毒のリスクも減らせますが、ヒスタミンがなくなるわけではないので調理や解凍時には注意が必要です。
前日の晩や当日の朝から冷蔵庫もしくは流水で解凍しても良いですが、解凍後は放置せず早めに調理してください。
冷凍のままでも調理できるので、傷まないように…と考えるなら凍ったままが良いでしょう。
下味冷凍や作り置きを冷凍する場合には、保存袋の他にもちょっとした工夫で品質の変化を抑えられます。
品質を保つ為のポイント
冷凍庫内は常に-18℃一定を保つようにしましょう。
激しい温度変化は霜の発生や、菌が増殖したり品質が変化したりする原因となります。
粗熱を取る (作り置き) |
・庫内の温度上昇を抑え 他の食品へ与える影響を予防 ・霜の発生を予防 |
---|---|
小分けにする | 不必要な解凍・再冷凍の予防 |
急速冷凍する | 細胞の損傷を抑え 冷凍前の品質を維持 (急速冷凍機能や金属トレイを使用) |
タレを利用して 密封性を高める |
表面の乾燥や酸化を予防 |
解凍後は再加熱してから食べてくださいね。
-18℃以下の環境で菌の活動は抑えられますが完全に死滅できるわけではありませんし、調理後も空気中に潜む菌の付着は十分に考えられます。
再加熱して菌を減らすことでより安全に食べられます。
結論 | サバの味噌煮を日持ちさせるには冷蔵庫より冷凍庫で!
- 冷凍保存で日持ちを延ばせる
- 市販品は賞味期限を確認して
- 傷んだサバで作るとヒスタミン食中毒の原因に
- 下味冷凍で鮮度を保ち時短にも
- 冷凍保存は密封性や温度管理の徹底がポイント
手作りで日持ちさせたい場合は冷凍保存も是非候補に入れてみてください。
下味冷凍しておくと長く持つ上に、時間や手間もかからずメインのおかずとして活躍してくれますよ♪
鮮度が落ちやすい魚なので、記事を参考に工夫して美味しく食べ切るようにしてくださいね!