【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
サラダチキンが腐ると、ぬめりやカビ、腐敗臭などいかにも食べられそうにない状態に見た目やにおいが変化します。
しかし見た目は食べられそうでも食中毒のリスクが隠れている場合や、一方で見た目に異変があっても問題なく食べられる場合もあるので注意が必要です。
大丈夫だと思って食べたらおなかを壊したり、逆にまだ食べられるのに捨ててしまうなんてことは避けたいですよね。
食べられる状態と食べられない状態を正しく見極めて、おいしく安全に楽しめるようにサラダチキンの状態や保存方法について以下の項目を紹介します。
サラダチキンのこと
- 腐るとどうなるのか
- 異変があっても大丈夫な状態
- 手作りで気を付けるポイント
- 賞味期限の目安と保存方法
手元にあるサラダチキンが腐っているか不安な人、いつまで日持ちするか知りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね♪
目次
サラダチキンが腐るとどうなる?見分け方のポイント
サラダチキンが腐るとカビが生える、アンモニア臭がするなどの異変が生じます。
しかし、見た目に変化が表れても食べられる場合があります。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・カビが生えている ・緑色に変色 ・袋が膨張している |
・虹色のてかりがある ・袋が膨張している (冷凍庫から出してすぐ) |
匂い 臭い におい |
・明らかな腐敗臭臭 ・アンモニア臭 ・エタノール臭 |
ー |
味 食感 触感など |
・ぬめりがある ・ネバネバしている ・明らかに腐った味 |
水分が出ているが さらさらで異臭はない |
また、手作りの場合は加熱不足にも注意が必要です。
ぬめり、ネバネバは腐っている可能性大!
サラダチキンに粘りがあり、アンモニア臭など不快な臭いがする場合は腐っていると言えるでしょう。
また、スパイスとは別の緑色や黒い点が発生した場合はカビの可能性が高いので食べないようにしましょう。
体調を崩すのを防ぐためにも、もったいないと思っても思い切って捨てましょう。
カビではないけれど緑に変色している場合は、乳酸菌の増殖によって肉が酸化したためだと考えられます。
ぬめり、袋の膨張、エタノール臭も乳酸菌の発育が原因で、変色と同様に食べられないサインなので、しっかりチェックしましょう。
逆に、違和感があって捨ててしまったけれど実はまだ食べられる状態だった、なんてことがないように、食べても大丈夫な状態も紹介します。
食べても大丈夫なサラダチキンの見分け方
加工の段階や、保管時の温度差による変化は問題ないといえるでしょう。
- 虹色のてかり
(鋭利な刃物で肉の繊維を直角に切った場合に現れる) - 冷凍庫から出してすぐ袋が膨張
(パッケージ内の細かい氷が気体に変化したため。開封後の臭いや見た目を要確認) - 水分が出ているがさらっとして異臭はない
(温度変化により鶏肉から水分が出た)
いつもと違う見た目だと不安に思うかもしれませんが、食べられる場合もあるので覚えておきましょう。
しかし見た目が大丈夫そうでも、食中毒の危険が潜んでいるケースもあります。
カビが生えてなくても注意!食中毒のリスク
鶏肉の加熱が不十分だと、カンピロバクターによる下痢、腹痛、発熱などの食中毒症状を引き起こす可能性があります。
カンピロバクターはもともと鶏肉が保有している菌のことで、新鮮なお肉だから安全というわけではありません。(※2)
- 生の鶏肉を触った後は必ず手を洗う
- 使用したまな板や包丁は洗浄・殺菌してから次の用途に使う
- 肉の中心部が75℃で1分以上の加熱を行う
(同等な条件として、70℃3分、65℃15分がある)
せっかく作ったサラダチキンでおなかを壊すことは避けたいですよね。
中心温度75℃1分以上を目安に、しっかり火が通っていることを確認してから食べるようにしましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
サラダチキンが腐るとどうなるかや、手作りするときの注意点はわかりましたが、腐った特徴がなければ賞味期限切れでも食べられるのでしょうか?
サラダチキンの賞味期限や、日持ちする保存方法についても紹介します。
サラダチキンの賞味期限と腐るのを防ぐ保存方法
サラダチキンは常温に放置すると腐る危険性が高いため、冷蔵保存や冷凍が向いています。
未開封 | 開封後 | 手作り | |
---|---|---|---|
常温 | 商品による | NG | NG |
冷蔵 | 2~3週間程度 | 1日 | 3~4日 |
冷凍 | 約1ヶ月 (解凍後5日) |
約1ヶ月 (解凍後1~2日) |
市販品は商品によって保存方法や消費期限が差があります。
市販品の賞味期限を比較!
常温や冷凍で売られているサラダチキンは、要冷蔵の商品に比べて賞味期限が長く設定されています。
未開封 | 開封後 | |
---|---|---|
常温 | 製造日から12~19ヶ月 | NG |
冷蔵 | 製造日から22日程度 | 1日 |
冷凍 | 商品到着後110日 (解凍後5日) |
解凍後1~2日 |
セブンイレブンなどのコンビニやスーパーでおなじみなのは冷蔵保存のサラダチキンですが、常温保存が可能な商品もあるので、表示をよく確認してくださいね。
サラダチキンにつけられた表示は、おいしく食べられる期間を示す賞味期限です。
そのため、たとえ賞味期限切れから1ヶ月経った商品だとしても、見た目や味にそれほど変化がないかもしれません。
ただし見た目が大丈夫そうでも、食中毒の危険性がないとは限りません。
大丈夫だと思って食べたときにおなかを壊さないよう、正しい保存方法と日持ちさせる方法をご紹介します。
開封後の賞味期限はいつまで?保存方法も解説
開封した後や手作りのサラダチキンは常温で保存できません。
すぐに食べきれる場合は冷蔵、日持ちさせたい場合は冷凍しましょう。
場所 | 日持ち | 保存方法 |
---|---|---|
冷蔵庫 | 手作り:3~4日 市販品:1日 |
1.清潔な保存容器に移す 2.ラップをして密閉 |
冷凍庫 | 3週間 (冷蔵商品を 冷凍する場合) |
1.一食分ずつラップに包む (ほぐしておくと便利) 2.保存容器に入れる ※市販品は パックのままでも可 |
通販やコストコでまとめ買いした場合は冷凍保存しておくと安心ですね。
食べる頻度が多い人は活用してみてもいいですね♪
結論 | 正しい保存方法でサラダチキンが腐るのを防ごう
- 腐るとぬめり、ネバネバ、アンモニア臭などの異変が生じる
- 黒い点が発生したらカビの恐れ
- 手作りする場合は加熱不足に注意
- 開封後は冷凍または冷蔵保存
- 日持ちさせたい場合は冷凍しよう
カビや粘りがあるサラダチキンは腐っているといえますが、虹色のてかりや異臭のしない水分が出ていた場合は問題なく食べられます。
1年以上保存がきく商品もありますが、開封後は冷蔵庫で保存し早めに食べきりましょう。
手作りの場合は中心までよく加熱して食中毒を防ぎましょう。
冷凍すれば3週間程度日持ちするので作り置きしても大丈夫ですよ♪
高たんぱくなサラダチキンを最後までおいしく食べきりましょう!