【執筆者:編集部 坪田八重】
塩レモンは長期保存も可能な発酵食品ですが、熟成中や保存している間に腐ることがあります。
腐った塩レモンは見た目や匂いの変化し、有害な症状が出る可能性があるため食べられなくなります。
ただし熟成が進んだ場合にも状態が変化するので、危険な状態の見分け方を中心に以下の項目をまとめました。
塩レモンのこと
- 塩レモンが腐るとどうなる?
- 腐ったような茶色や柔らかい塩レモンは食べられる?
- 賞味期限はどれくらい?
- 保存期間を延ばす保存方法のコツ
塩レモンは材料や保存方法の違いで日持ちが悪くなる場合があります。
長期保存するためのコツも紹介していますので、今までに腐らせたことがある方はぜひ参考にしてみてくださいね♪
目次
塩レモンが腐るとどうなる?危険な状態と熟成の見分け方
塩レモンが腐ると、カビが生えたり腐敗臭がしたりします。
食べ物が腐っているか判断するために「強い酸味」を基準にする場合も多いですが、もともと酸っぱい塩レモンの場合は判断が難しいです。
そのため見た目や匂いの変化を中心に確認しましょう。
食べられない | 食べられる | |
---|---|---|
見た目 変色 |
カビが生えている (ふわふわ・斑点など) |
・茶色っぽい ・ドロドロしている ・白い結晶が付着 |
匂い 臭い におい |
・明らかな腐敗臭 ・カビくさい |
- |
味 食感 触感など |
- | 苦みがある |
カビが生えた塩レモンを食べると、カビ毒を体内に取り込む恐れがあるため注意してください。
カビを取り除いても食べられない!有害なカビ毒に注意
カビ毒はカビが作り出す人体に有害な物質のことで、くり返し取り込むことで発がん性をもたらすものもあれば、食べてすぐ症状が出る場合もあります。(※1)
カビは本来目に見えないほど小さいですが、増殖するとこちらの画像のように目視できるようになります。
冷蔵庫に入りきらなかった塩レモンの残りがカビに侵されて、悔しみ! pic.twitter.com/6vhN3U7tfL
— ずんこ(マイホーム欲しい) (@pandaruman1) April 7, 2016
目視できるほど増殖が進んだカビは、周辺に胞子を飛ばしたり菌糸を広げていたりする可能性が高いです。
いっぽうで、塩レモンを長期間保存すると塩が再結晶化する場合があります。
表面が白くなることから白いカビのように見えますが、塩の場合は触感がジャリジャリしていることが多いです。
また塩レモンの熟成が進むと、食べ物が腐ったときと同じように色や質感が変化する場合があります。
茶色やドロドロ|熟成が進んだ変化は発酵の影響
熟成が進んだ塩レモンは皮の色が茶色っぽく変わったり、崩れるくらい柔らかくなったりします。
このような変化は発酵により熟成が進んだことが理由と考えられ、腐った様子がなければ食べられる可能性が高いです。
塩レモンは塩分濃度を高くすることで、食べ物を腐敗させる微生物の増殖を防ぎ、発酵が進みやすくなっています。
そのため保存状態や作り方が良ければ長期保存できる場合がありますよ。
腐るとどうなるか分かったところで、日持ちする期間の目安や長持ちさせるためのポイントも確認しておきましょう!
塩レモンの賞味期限はどれくらい?保存期間の目安と保存方法
自宅で作る塩レモンには市販の場合と違って賞味期限の記載がありません。
美味しく食べきるためにも手作りしたものはある程度発酵が進んだら冷蔵保存し、以下の表を参考に消費しましょう。
自家製 | 市販 |
||
---|---|---|---|
塩分濃度が低い | 塩分濃度が高い | ||
常温 | 完成後はNG! | パッケージの 記載内容に 従う |
|
冷蔵 | 数日以内 | 数ヶ月~1年以上 | |
冷凍 | 2~3週間 |
次のような市販の塩レモンは記載されている賞味期限を守って食べるのが基本です。
未開封の場合の保存方法もパッケージの記載内容に従ってください。
塩の使用量が多く、しっかり発酵させるモロッコの作り方に近い塩レモンは1年以上保存できる場合もあります。
ただし長期間保存できるとしても、見た目や匂いに腐った様子が見られたら食べられませんよ。
塩分濃度が低い、あまり発酵させない塩レモンは腐りやすく日持ちが悪い場合が多いです。
そのため、完成したら数日以内に食べきれる量で少なめに作るように心がけましょう。
また自家製や市販で開封済みの塩レモンを冷凍保存すると、温度変化や乾燥により味が劣化しやすくなります。
日持ちする塩レモンを作るためには、微生物の繁殖を抑えるポイントを意識しましょう。
腐るのを防ぐ長期保存のポイントは?
塩レモンを長期保存したいときは適切な塩分濃度を意識し、消毒した容器で作ることが大切です。
しょっぱいのが苦手な場合は塩を減らして作っても良いですが、塩の殺菌効果が期待できず腐りやすくなるため数日以内に食べ切れる分量で作りましょう。
また塩レモンを作る際の容器に微生物が付着していると発酵せずに腐敗する可能性が高くなります。
容器を煮沸消毒すると食べ物を腐敗させる微生物をある程度殺菌できるため、塩レモンを作る前には容器の消毒を忘れないでくださいね。
保存容器の中でレモンを空気に触れさせないことも腐らせないためのポイントです。
冷蔵保存中はつけ汁からレモンを出さないように保存すると日持ちしやすくなります。
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結論 | 塩レモンは冷蔵保存が基本!容器を消毒して腐るのを防ごう
- 塩レモンが腐るとカビが生えたり腐敗臭がすることがある
- 茶色い変色や触感が柔らかいのは発酵が進んだ影響
- 塩分濃度が高い塩レモンは殺菌効果が高く、発酵も進みやすい
- 塩が少ない作り方をしたものは腐りやすいため早めに食べきる
- 作る前に容器を煮沸消毒しておくと腐りにくい
塩レモンが腐ると匂いがおかしくなったりカビが生えたりします。
食べるとカビ毒を取り込んで有害な症状が出る恐れがあるため、カビが生えた部分だけ取り除いて食べるのもやめておきましょう。
長期保存のためには塩分を減らしすぎないようにし、漬け込む前に保存容器を消毒しておくことが大切です。
冷凍保存すると温度変化や乾燥で品質が悪くなる可能性が高いため、冷蔵して熟成を進めながら保存したほうが日持ちしやすくなりますよ。