PR
スポンサーリンク
食材・料理のQ&A

じゃがいもの青い部分を食べたけど大丈夫?青くなる原因と対処法

スポンサーリンク
料理・食材
スポンサーリンク

【監修者:管理栄養士 合田麻梨恵】

じゃがいもが青い場合は、体に害を及ぼすソラニンやチャコニンなどの毒素が含まれていますが、青い部分の皮を厚く剝けば食べても大丈夫です。

ただし皮だけでなく中身まで青や緑色になっている場合は、食べられないので注意しましょう。

じゃがいも 青

青いじゃがいもを食べた場合、下痢や吐き気などの食中毒症状を起こす可能性があるため、食べられるかどうか見分けることが大切です。

そこでこの記事では、じゃがいもが青い場合に知っておきたい以下の内容をまとめました。

じゃがいもが青みがかる原因や適切な保存方法を知ると、新鮮な状態でじゃがいもを保てるようになりますよ!

また、毒素を減らせる可能性がある調理法なども説明しているので、青色のじゃがいもにお悩みの場合はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

記事監修者・管理栄養士・合田麻梨恵先生記事監修・合田麻梨恵先生
管理栄養士・栄養士
【和食ライフスタイリスト】
管理栄養士和食ライフスタイリスト/ 世界10カ国以上の料理を食べ歩き「和食の魅力」に目覚める。大学卒業後大手コンビニエンスストアの商品開発を担当し、広告代理店の営業を経て、独立。現在はビジネスのできる和食・健康・美容の専門家 ”和食ライフスタイリスト” 講師の養成、事業・商品プロデュース、健康経営コンサルティングなどを通して和文化継承、予防医学普及の原点 ”和食のある暮らし” を提案している。 合田麻梨恵先生の公式サイト実績・メディア出演情報

スポンサーリンク

じゃがいもの皮や中身が青い原因は?食べたらどうなる?

じゃがいもの皮がなぜ青くなるのかというと、天然毒素であるグリコアルカロイド(ソラニンやチャコニンなど)が原因です。

じゃがいも 青 毒

もともとナス科の植物であるじゃがいもの皮や芽にはこれらの毒素が含まれているのですが、光に当たったり傷がついたりすることでさらに含有量が増え、青や緑に変色します。(※1)

そのため、青くなった部分には通常よりも多くの毒素が含まれているので、食べないようにしましょう。

管理栄養士 合田麻梨恵
管理栄養士
合田麻梨恵
青や緑に変色した皮の部分には、100gあたり100mg以上のグリコアルカロイドが含まれているそうですよ!

ソラニンやチャコニンは毒性が強く、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、めまいなどを起こす可能性があります。(※2)

実際に発生した食中毒のデータによると、体重1㎏あたり1mg以上摂取すると症状が出始め、3~6mg以上の場合は死亡の危険もあるようです。
例)体重50㎏の場合、50mg以上で発症、150~300mgで命の危険

青いじゃがいもを食べてしまったら、数分後から数日後くらいまで体調の変化に注意し、異変があればすぐに病院を受診してくださいね!

しかしこのように青緑になっているのが皮だけの場合は、皮を厚く剥けば食べられることも多いです。

じゃがいも 毒 食べてしまったら

そこで、どの程度なら大丈夫なのか画像と併せて確認していきましょう。

青色や緑の部分には毒が!食べられない場合を画像で紹介

ソラニンやチャコニンなどの毒素を多く含んでいるじゃがいもは青緑色に変色していますが、皮だけで中身が無事であれば食べられます

このように全体的に青いじゃがいもでも 、皮を厚めに剥いてみて中身が変色していなければ食べても大丈夫です。

でも中身まで青や緑に変色しているじゃがいもは、食べられないので注意してください。

同じ袋に入っていたということは同じ品種だと思われますが、ひとつだけ薄緑色にように見えるため、このような場合は食べないようしましょう。

ソラニンやチャコニンはうっすら苦味やえぐみを感じることが多いので、どうしても判断がつかない場合は少し食べてみて苦いか確かめるという手もありますが、あまりおすすめはできません。

管理栄養士 合田麻梨恵
管理栄養士
合田麻梨恵
毒素への耐性が低いお子さんに食べさせるのは、絶対にやめましょう!

また小粒のじゃがいもが青みがかっている場合は、中身にまで毒素が浸透している可能性が高いので、食べない方が良いでしょう。

こちらの画像には小粒で少し緑に変色しているじゃがいもも含まれていますが、これは諦めた方が良さそうです。

特に家庭菜園のじゃがいもは小粒になったり、収穫したてでも青かったりするので注意してくださいね。

そのほかじゃがいもで要注意なのは、同じくソラニンやチャコニンを含んでいる芽の部分です。

じゃがいも 芽

青い部分と同じように、芽も根本までしっかり取り除くようにしましょう!

また、じゃがいもの花が咲いた後に、プチトマトのような青い実がなる場合があります。(※3)

青い実にも毒素が含まれているので、トマトと間違えて食べないようにしてくださいね。

ご紹介してきたように、じゃがいもの皮がどこまで青いかというよりも、中身が変色しているかどうかで食べられるかを見極めるのですが、品種によっては青緑色に見えるものもあるので要注意です。

そもそも青緑色っぽい品種も!色の違いを解説

じゃがいもには様々な品種があり、ものによっては中身がうっすら緑っぽいものもあります。

たとえば、こちらの「マチルダ」という品種は、光の当たり具合によっては緑っぽく見えます。

じゃがいも 青み

ほかの品種と比べてみると、よりわかりやすいです。

煮崩れしにくくカレーや煮物など何にでも使えると評判の「とうや」は黄色みが強く、ほかのじゃがいもは白っぽいですね。

このようにそもそも青や緑に見える品種もありますが、さまざまな角度からよく見て判断するようにしましょう。

それでも不安な場合は、なるべく毒素を取り除く方法を試してみてください。

じゃがいもの青い部分だけ取り除くと大丈夫?対処法とは

じゃがいもの青い部分には毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれていますが、厚めに皮を剥くなどして除去し、中身に問題がなければ食べられます。

また青や緑に変色していない場合でも、じゃがいもの皮にはソラニンやチャコニンが含まれているため、皮は剥いて調理するようにしましょう。

じゃがいも 青 皮

「でも新じゃがいもをレンジでチンして食べたい!」などという場合は、できるだけ毒素を取り除く方法を試してみください。

青い部分を取り除いてから水にさらすのが基本

皮が変色していも中身が青や緑じゃないものや、新じゃがなど皮付きのまま食べたい場合は、水にさらすのがおすすめです。

ソラニンは水溶性なので、水にさらしておくと多少は減少すると言われています。(※4)

じゃがいも 緑 水にさらす

青いじゃがいもは必ず厚く皮を剥いてから水にさらしてくださいね。

水溶性であるビタミンCなどの栄養も抜け出てしまうので、さらすのは長時間ではなく10分程度に抑えておきましょう。(※5)

ただし、毒素は水にさらしてから加熱調理をしても完全になくなりません。注目したいのが「揚げる・焼く」の高温調理です。

加熱に強いソラニンやチャコニンはオーブン調理で対処する

ソラニンやチャコニンは加熱に強いため、カレーや肉じゃがのような茹でたり煮たりする調理では消すことができませんが、揚げたりオーブンで焼いたりなど高温調理であれば減少する可能性があります。

ただし5分などの短時間では意味がなく、170℃で15分以上オーブンで加熱した場合に分解されたとの研究報告があります。(※6)

じゃがいも 緑 加熱

揚げ物で15分以上だと焦げてしまうこともあるので、オーブンでじっくり焼き上げるこちらのレシピがおすすめです。

参考レシピ

なるべく皮を剥いた方が良いですが、新じゃがいもを水にさらしたあとに皮付きで調理するのも良いでしょう。

220℃の高温で20~30分ほど焼くので、毒素が少し減少する可能性があります。

ただし完全になくなるわけではないので、青い部分は必ず取り除くようにしましょう。

取り除くと食べられるとは言え、じゃがいもが青くなるのはできるだけ避けたいですよね。

そこで、なるべくじゃがいもが青くならない保存方法をお伝えします。

じゃがいもが青くなるのを防ぐ正しい保存方法

じゃがいもが青くなる一番の原因は光なので、日光や蛍光灯の光が当たらない風通しの良い常温で保存しましょう。

じゃがいも 青くなる

スーパーで買ったばかりのじゃがいもが青いことがあるのは、透明な袋に入れられて光を浴びていることが要因の一つだと考えられます。

また高温で湿気があると、同じく毒素を含む芽が出てくるので、温度や湿度にも注意したいところです。

じゃがいもの適切な保存方法(※7)
  • ネットなどに入れて日陰に吊るす
  • 新聞紙で包んで段ボールなどで保存
りんごと一緒に保存すると芽が出にくい

りんごが出す「エチレン」という物質はじゃがいもの発芽を抑える効果があるので、一緒に保存すると良いですよ!(※8)

また、野菜ストッカーなどに入れて保存するのもおすすめです。

じゃがいもの適温は5℃前後なので冷蔵庫での保存は向いていませんが、夏場など高温になる季節は冷蔵庫保存することもあるでしょう。

そこで、冷蔵庫で保存するときの注意点や冷凍保存の方法もお伝えしていきます。

冷蔵保存は要注意!日持ち期間はどれくらい?

じゃがいもは冷えると傷みやすくなるため、やむを得ず冷蔵庫で保存する場合は1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包んでから保存袋などに入れ、野菜室に入れましょう。(※9)

じゃがいもを長期間冷蔵すると還元糖が増えます。還元糖が増えたじゃがいもは、調理法によって有害物質のアクリルアミドができやすくなります。

アクリルアミドは、加熱温度が高く・加熱時間が長いほど生成されやすいため、炒める・揚げるの高温調理はなるべく短時間で調理すると良さそうです。(※10)

一度冷蔵したじゃがいもでも、常温で1週間ほど置いたり水にさらしたりすると還元糖は少なくなるので、調理の際はぜひ試してみてくださいね。

管理栄養士 合田麻梨恵
管理栄養士
合田麻梨恵
冷蔵したじゃがいもは、調理方法に注意した方が良いかもしれません。

ちなみにじゃがいもは、味は落ちますが生のまま冷凍することもできます。

じゃがいもの冷凍保存方法
  • 1
    皮を剥いて、棒状やくし形など小さくカットする
  • 2
    水にさらしたあと水気を切る
  • 3
    冷凍保存袋にいれ、冷凍庫で保存する

前述した通り、じゃがいもは基本的に常温保存ですが、冷蔵・冷凍した場合の保存期間の目安もお伝えしておきますね。

じゃがいもの保存期間
常温:約4ヶ月
冷蔵:約3ヶ月
冷凍:約1ヶ月

じゃがいもが青くなったり芽が出たりしないよう、上手に保存して美味しくいただいてください!

結論|じゃがいもの青い部分は毒性があるので注意しよう

じゃがいもの青い部分や芽には、ソラニンやチャコニンなど体に有害な物質が含まれていますが、皮を厚く剥いて調理すれば食べられます。

ただし中身まで青や緑に変色している場合は食べられないので、注意してください。

じゃがいもが青くならないようにするには、日光や湿度に注意して風通しの良い日陰で保存してみてくださいね!

 

▲目次へ戻る

タイトルとURLをコピーしました