新聞等の報道では65歳以上の高齢者は既に25%を超えたとのことです。
今後さらに増え続け戦後のベビーブーマー(昭和22年~24年生まれ)が今年高齢者となり、10年後の平成35年頃は高齢者が29%、75歳以上の後期高齢者が17%と推計されています。
【出典:統計から見た我が国の高齢者(65歳以上)-総務省統計局(http://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics97.pdf)】
一方高齢者を支える働き盛りの人は減り続け、よく言われる騎馬戦形から肩車形(一人の働き手が一人の高齢者を支える)に変化していきます。
“肩車型”では現役世代が直接高齢者に仕送りするようなもので、年金・医療費・介護費用も全額負担するようになるのです。
高齢者の年金・医療・介護の社会保障費は膨大になり、現役世代は自分たちの生活が立ち行かなくなるでしょう。
特にこのままいけば医療・介護の社会保障システムが崩壊すると言われています。
これをどう防ぐか国は明快な回答を準備していません。
国民にああしろ、こうしなさいとは自由主義国家では言えません。
若者を含め国民一人一人が考え、国民としてのコンセンサスを形成することが重要と思います。
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高齢者による医療費の自己負担額の割合は?問題点は?
高齢者は人生の下り坂、病気と隣り合わせと言っても過言ではありません。
どうしても慢性疾患等で病院のお世話になる機会が増えてきます。
ひところ病院がサロン代わりと揶揄された位、病院の待合室はお年寄りで溢れかえっていました。
2014年になって70歳から75歳の後期高齢者になるまで、医療費の本人負担が1割から2割に増やされました。
75歳からは後期高齢者で引き続き1割負担です。
本人負担の医療費が1割だと安易に通院すると言うことで、引き揚げられたのです。
後期高齢者には国民医療費の34%(*)を超える莫大な医療費が掛かっているのです。
しかもじわじわ上昇しているのです。
特別養護老人ホーム(通称特養)とは?
65歳以上の高齢者で、寝たきりや認知症のなどの比較的重度の人を優先的に受け入れる公的施設で、入居待ちが非常に多く全国の入居待機者数は約40万人とも言われ、入居までに10年近くかかる場合もあります。
高齢者を抱える家族にとりましては、
費用(15万円程度)も含め深刻な問題です。
私の近所に特別養護老人ホームが2つあります。
いつも満床で3年~5年待ちとか言われています。
散歩がてらそこを通るのですが、寝たきりの人が多いのかいつもひっそり静かです。
当然です、皆そこで人生終焉を迎える人ばかりで、お医者さんや看護師さんが慌ただしく動き回る状況にはありません。
命を救うのを本来の仕事としているお医者さんも、アルバイトの研修医やリタイヤしても収入を得たいお医者さんが働いているようです。
寝たきりの人は意識のない状態でも、命を永らえるよう栄養剤の入った点滴を受けているようです。
当然国からも多くの社会保障費(介護費・医療費)が補填されています。
高齢者の医療費抑制策はあるのでしょうか?
極端な話ですが、治る見込みのない高齢者に延命治療をしてどうなるのでしょう?
病院としては患者さん・患者さんの親族から延命治療を頼まれれば拒否することはできません。
あくまでも当事者とその家族が決めなければなりません。
私の母が90歳で末期がんの宣告を受け、かねて母から言われていた「苦しみながら死にたくない長患いはご免だ」ということを想い出し、病院の先生に「栄養剤の補給は要りません 水分(リンゲル剤)だけで結構です」と言いました。
先生も私の決断に感心していましたが納得して下さり、入院後4日で苦しむことなく静かに息を引き取りました。
私も同じことをしてもらう様 子供達に言っています。
世間でもっとこのようなことが広く議論されても良いのではないでしょうか。
安楽死と言うと血管に薬物を入れる様な、何か後ろめたい思いを持たれがちですが、チューブから栄養剤を入れないことも安楽死に至る一つなのです。
正に母は安楽死でした。
このあたりの国民的議論はタブー視されている気がします。
国が指針を出すようなことではありません。
あくまでも個人が決めることですが、余りにも情報がなさ過ぎると思います。
もっと国の財政状況の逼迫度合いを示し、国民にどうしますかと言う様な問題提起をしたらと思います。
本人が生前、子供達や身内の者に安楽死を望むと一筆書いておけば良いのでしょうが、「遺言文化」が徹底していないわが国では、身内の者が賢者になるか、必要なら医師が積極的にこのことにかかわることも大切ではないかと思います。
その結果として国家の社会保障費(医療費・介護費)の負担が軽くなると確信しています。