果物を買ってきて、食べてみると”甘味が足りない”・”食感が悪い”などで、「はずれだった!」なんてことはありませんか?
そんなときはコンポートにすると日持ちしますし、残念な味だったフルーツも美味しく生まれ変わります!
今回はコンポートがどれくらいの期間食べられるのかなど、果物別に詳しい情報をまとめてお知らせします。
- 手作りコンポートの日持ち期間を紹介。いちじく・梨・りんご・桃など果物別に調査!
- 市販のコンポートの賞味期限を紹介。賞味期限切れになったらすぐに捨てる方がいいの?
- コンポートが腐るとどうなるの?
- コンポートを長期保存する4つのポイントと正しい保存方法
長期保存用の料理は、実際に食べるときに「本当に大丈夫かな?」と思ってしまうことが無いでしょうか?
食べてはいけないコンポートの見分け方や、長期保存する正しい方法もご紹介します。
コンポートを安全に・無駄なく食べ切るための情報をわかりやすくお話ししていくので、ぜひ最後までごらん下さい!
目次
手作りコンポートの日持ち期間!いちじく・梨・りんご・桃などの違いは?
まずは、手作りコンポートの日持ちを果物別にご紹介します。長期保存できる果物には、何か特徴があるのでしょうか?
果物別 手作りコンポートの日持ち
手作りコンポートの日持ちを口コミやレシピサイトで調べると、想像していたよりもたくさんの果物がコンポートにできるとわかりました。
まずは、「手作りして食べている」という実体験の情報があった果物と日持ち日数を、表でご紹介します。
日持ち期間 | 果物 | |
冷蔵庫 | 冷凍 | |
3~5日 | 2週間~1ヶ月 | 杏 いちご 金柑 ぶどう みかん ミニトマト メロン 桃 |
1~2週間 | 情報なし | 柿 すもも(プラム) びわ ラフランス(洋梨) りんご |
3週間 | 半年 | 梅 さくらんぼ 梨 |
1ヶ月 | – | いちじく オレンジ |
1年 | – | ブルーベリー |
口コミやレシピサイトから手作りコンポートの日持ちを調べてわかったのは、下記のことでした。
- 手作りコンポートの基本の日持ち:冷蔵庫で3~5日、冷凍で2週間~1ヶ月
- 日持ちが長い場合がある果物:実がしっかりしている、皮つきのままコンポートにする果物
- 糖度でも日持ちが変わる
- 保存容器を煮沸するかどうかでも日持ちが変わる
- 【糖度が高い・清潔な保存容器を使う・未開封】の条件を満たせば常温の涼しい場所or冷蔵庫で1年日持ちすることもある
ご家庭での作り方や保存状況によって、同じ果物でも日持ちが変わる場合があると考えておいて下さいね!
手作りコンポート 簡単レシピ
「コンポートってジャムと同じじゃない?」と疑問をお持ちの方のために、コンポートとジャムの違いと、簡単な作り方をご紹介します。
コンポートとジャムの違い
- ジャムは長期保存を目的にして、高い糖度で煮詰める料理
- コンポートは長期保存が目的ではない。果物に甘味など好みで味をつけて煮る料理
私はコンポートも長期保存するための料理なのかと思っていたのですが、基本的には違うんですね!
先ほどの表でご紹介した”口コミなどで長期間(1週間~1年)保存できると実体験の情報があったコンポート”は、ジャムのような作り方をしているのかもしれません。
コンポートの簡単な作り方
1分ほどで基本の作り方がチェックできるので、参考になさってみて下さい。
動画では、形がしっかりしているりんごをコンポートにしていました。果物の中には”やわらかい桃”のように、煮ると形が崩れてしまうものもありますよね。
そんなときは、シロップに果物を漬けておくだけでも味が染みます。加熱しない分日持ちが短くなるので、3日を目安に食べられる分だけ作って下さいね。
手作りでも、作り方によっては長期保存している方がいるとわかったコンポートですが、市販品の賞味期限はどれくらいの期間が設定されているのでしょうか?
お取り寄せもできる、有名店のコンポートの賞味期限をチェックしてみましょう!
市販のコンポートの賞味期限!賞味期限切れはいつまで食べられるの?
コンポートを手作りするなら、極端に言えばグラニュー糖さえあれば作れてしまいます。
市販品の場合は、シナモン・お酒・レモンなど、お店によって独自の味つけをしているので、手作りとは違った美味しさが楽しめます。
有名店のコンポートの賞味期限を、表にまとめてご紹介します。
店名など | 賞味期限 | 引用元 |
千疋屋 (桃・洋梨・さくらんぼ) |
半年くらい | 公式HP |
マテルネ (りんご) |
24ヶ月(2年) | 公式HP |
サンクゼール (ブルーベリー) |
720日(2年弱) | 公式HP |
市販品の場合は、果物の種類は賞味期限に関係がなさそうです。
瓶詰で完全密閉されているなどの製造方法で、1年以上も保存できる商品がありました。
賞味期限切れのコンポートはいつまで食べられるの?
私は季節のご挨拶品などで高級感があるコンポートを頂くと、「何か特別なときに食べよう」と考えて、しまっておきがちです。
”いつの間にか賞味期限が切れていた”という失敗を何度かしているのですが、期限切れのコンポートは食べてもいいのでしょうか?
農林水産省のホームページで賞味期限の意味を調べると、下記のとおりです。
- 賞味期限:未開封で保存方法を守った場合の、美味しく食べられる期限
- 消費期限:未開封で保存方法を守った場合の、安全に食べられる期限
賞味期限は美味しさを保てる期間なので、農林水産省のホームページにも「期限切れになってもすぐに腐るわけではない」と書かれていました。
消費者庁のホームページでは、賞味期限を設定するときの基本の考え方に関する情報も見つけました。
賞味期限の決め方
客観的な検査をしてわかった”実際に食べられる期間”に、0.8以上1未満の安全係数を掛けて決めるのが基本。
逆算すると、賞味期限の1.2倍は食べられる可能性があることになりますよね。
- 賞味期限半年なら・・・実際に食べられる期間は約7ヶ月
- 賞味期限1年なら・・・実際に食べられる期間は約1年2ヶ月
- 賞味期限2年なら・・・実際に食べられる期間は約2年4ヶ月
コンポートも、賞味期限切れになってからも食べられる可能性があると予想できます。
ただし、賞味期限の意味にもあったように「未開封で保存方法を守った場合の」という前提条件がついていることにご注意下さい。
開封後や保存方法を守らなかった場合は、期限内でも腐ってしまう可能性があります。
市販品を食べるときは、賞味期限に頼り過ぎず、自分で状態を判断するのが大切ですね。
また賞味期限切れになると味・食感などが落ちるので、本来の味を楽しむためには、やはり賞味期限内に食べるのがおすすめです!
市販品も、手作りと同じで「食べられるかどうかの最終判断は自分でする」と考えておく必要がありました。
では、コンポートが腐るとどうなるのでしょうか?
食べてはいけないコンポートの見分け方も確認しましょう!
コンポートは腐るとどうなるの?傷んだときの見分け方や目安がコレ!
コンポートが腐ると、見た目や味が変化します。自分の五感を信じて、少しでも変だと感じたら食べないのがおすすめです。
見た目
- コンポートのシロップが濁っている
- 果物のシロップから出ている部分にプツプツと白いカビが生えている
臭い
- 酸っぱい臭い
味
- 舌に炭酸のような刺激を感じる
- 気持ち悪い味
- 酸っぱい
コンポートを腐らせる雑菌は、空気・湿気などの中にも存在します。
少量の雑菌がついた場合でも、作り方や保存状態によってはすぐに増殖してコンポートを腐らせてしまうので注意が必要です!
清潔な環境・手指・調理器具で手作りし、清潔な容器に保存して下さいね。
最後に、コンポートを長期保存するために大切なポイントと、正しい保存方法も確認しましょう!
コンポートの正しい保存方法とは?長期保存に欠かせないポイント4つ
先ほどコンポートの糖度や保存容器の煮沸が日持ちを長くする場合があるとご紹介しました。
コンポートが長持ちするポイントと正しい保存方法を、まとめてご紹介します。
長期保存 4つの大切なポイント
コンポートを長期保存するためには、果物自体の腐敗を防ぎ、雑菌がつかないようにする必要があります。
ポイントは4つです!
- 糖度を上げる
- 果物が完全にひたるくらいのシロップが必要
- 密閉度の高い容器を選ぶ
- 容器を煮沸消毒する
1つずつご紹介します。
1.糖度を上げる
「浸透圧」という言葉を聞いたことがあると思います。
食品と糖分や塩分を一緒にすると、水分が濃度の高い方から低い方へと移動する作用のことです。
ジャムが長期保存可能なのは、浸透圧で下記のような現象が起こるからです。
- 果物と大量の砂糖(果物と同じくらいの分量)を一緒に煮ると、果物に含まれる水分が砂糖の方へ移動する
- 果物の中は水分がなくなって脱水症状のような状態になる
- 水分を栄養源にする雑菌は、増殖できない
コンポートも、ジャムと同じような状態にすれば腐りにくくなります。
とはいえ、糖度が高すぎるコンポートが苦手な方もいらっしゃいますよね。
あっさりした味付けで手作りした場合は、数日で食べ切るか、冷凍で日持ちを延ばしてみて下さい。
2.果物が完全にひたるくらいのシロップが必要
シロップから出ている部分は、コンポートの保存容器を開けるたびに空気に触れます。
シロップにつかっている部分よりも雑菌が付着しやすいので、劣化が進みます。
3.密閉度の高い容器を選ぶ
先ほどもお話ししたのですが、空気や湿気の中にも雑菌がいるので、密閉度が低い容器だと腐りやすくなります。
コンポートを長期保存するなら、傷がつきにくくて密閉度が高いビンがおすすめです。
次にご紹介する脱気殺菌をするためには、鉄製のフタがついているビンが便利ですよ!
タッパーでは長期保存できないの?
タッパーの素材は柔らかいので、使うたびに目に見えない傷がついていきます。
傷に入り込んだ雑菌は、洗っても・煮沸しても完全に取り切るのが難しいので、保存している食品を腐らせる原因になります。
4.容器を煮沸消毒&脱気殺菌をする
煮沸は、洗っても取り切れなかった保存容器の中の雑菌を死滅させるために行います。
脱気殺菌は、保存容器にコンポートを入れた後に、容器内に残っている”雑菌を含んだ空気”を完全に取り除くために行います。
煮沸と脱気殺菌の方法はこちらの動画がわかりやすいので、ぜひチェックしてみて下さい。
瓶が冷めたときにフタの中央が少しヘコんでいれば、脱気成功です!
瓶が冷めたときに下記のような状態になったら、上手に脱気できていません。冷蔵庫保存なら3日、冷凍保存なら1ヶ月を目安に食べ切るようおすすめします。
- 瓶のフタがヘコんでいない
- 瓶から少しシロップが漏れ出ている
- 2~3週間後にシロップが白く濁る
では、具体的な保存方法をご紹介します。
正しい保存方法
脱気殺菌をしたコンポートは、「未開封であれば1年以上常温保存できる」という実体験の情報もありました。
実際の日持ちは保存環境に左右されますが、普通にフタを閉めたものよりは長期保存できる可能性が高まります。
開封後は、下記の点に注意して保存なさって下さい。
- 開封後は冷蔵庫に入れて3~5日を目安に食べきる
- 清潔なスプーンなどで取り分けて、食べない分はすぐに冷蔵庫に入れる
- シロップは果物が完全にひたる量を保つ
「脱気殺菌が上手にできなかったけど長期保存したい」という場合は、冷凍が便利です。
コンポートの保存方法 冷凍
- コンポートを、1回食べる分ずつジップロックなどの密閉できる保存袋に入れる(シロップごと)
- 空気を抜いて密閉する
- 冷凍庫に入れ、凍るまで平らにしておく
先ほど表でご紹介したように、さくらんぼのコンポートでは「冷凍で半年保存可能」という口コミもありましたが、冷凍していても、臭い移りや冷凍やけで風味は少しずつ落ちていきます。
一般的には、1ヶ月を目安に食べきるようおすすめします!
まとめ
コンポートの日持ちなど、最後まで美味しく食べ切るための情報をご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- 手作りコンポートの日持ちは基本的には冷蔵庫で3~5日、冷凍で1ヶ月程
- 手作りコンポートは、糖度や保存方法で日持ちが左右される
- 市販のコンポートの賞味期限は長く、2年という商品もある
- 市販のコンポートは賞味期限切れになっても食べられる可能があるが、期限内に食べるのがおすすめ
- コンポートが腐ると、見た目・臭い・味が変化する
- コンポートを長期保存するためには4つのポイントがある
- コンポートはシロップごと冷凍も可能
口コミなどで、さまざまな果物がコンポートにできるとわかりました。
基本的には長期保存を目的としていないコンポートですが、私も目的に合わせて、糖度などを調整して作ってみようと思います。
保存容器の選び方・煮沸・脱気殺菌についてもご紹介しました。
少し手間がかかりますが、一度覚えておけば他の食品保存にも応用できますので、チャレンジしてみて頂けると幸いです♪