消費期限切れから3日過ぎた豆腐が冷蔵庫に残っていたのですが、未開封なので見た目は問題なさそうでした。
まだ食べても問題ないなら食べたいけれど、もし腐っていて食中毒を引き起こすのも嫌なので、消費期限切れの豆腐はいつまで食べて大丈夫なのか詳しく調べてみました。
この記事でわかること
- 消費期限切れの豆腐は未開封なら食べられるのか
- 豆腐に消費期限と賞味期限の表示がある理由
- 食べてはいけない豆腐の見分け方
- 腐った豆腐を食べて食中毒になった事例
- 豆腐の正しい保存方法
豆腐は冷奴のように加熱せずに食べることも多い食品です。
簡単に食べられる豆腐だけに衛生面で気を付けなくてはなりません。
消費期限が切れてしまった豆腐はもちろん、期限が切れていない豆腐でもそのままいただく場合は、出来るだけ早く食べることが大切です。
私もそうですが、ついうっかり忘れることってあるんですよね。
消費期限切れになった豆腐はいつまで食べられるのか、食べてはいけない豆腐の見分け方などを詳しく紹介しますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
豆腐の消費期限切れはいつまで食べられる?未開封品は1日、2日なら過ぎても大丈夫?
豆腐の消費期限は、商品によって製造日から3日くらいのものから2週間以上のものまでありますが、基本的には豆腐の消費期限が切れたものは食べないほうが無難です。
特に開封後の豆腐なら、たとえ消費期限が切れて1日目でも食べないほうが良いでしょう。
後ほど紹介しますが、正しくしっかりと保存していれば、1日や2日ほど過ぎているものなら食べられることがあります。
ちなみに食品の品質期限表示には、消費期限と賞味期限があるのをご存知ですか?
豆腐にも消費期限表示と賞味期限表示の商品があり、表示の違いで期限切れに食べられるかどうかもある程度左右されます。
豆腐の消費期限・賞味期限ってどのくらい?
豆腐の品質保持期限表示には消費期限と賞味期限があり、品質保持の期限にも幅があるのは、その製造方法やパック方法の違いがあるためです。
まずは消費期限と賞味期限の違いについて確認しておきましょう。
消費期限と賞味期限の違い
消費期限と賞味期限の違いは、簡単に言うと安全性とおいしさの違いです。
- 消費期限…安全に食べられる期間(品質が急激に劣化する食品、5日ほどしか日持ちしない食品に表示)
- 賞味期限…美味しく食べられる期間(日持ちがしやすい食品に表示)
消費期限が切れた場合は、安全に食べられる期間が過ぎたことになりますので、消費期限が表示された豆腐は期限から1日過ぎただけでも食べないほうが良いです。
賞味期限表示の豆腐なら、期限が切れても数日は食べられる可能性はありますが、未開封に限りますので詳しくは後ほど説明します。
豆腐を購入する時も、品質期限表示にも気を付けてみてくださいね。
豆腐には、水と一緒にパックされた商品と水分や空気が入っていない真空パックされた商品があります。
水が一緒に入っている豆腐
水が入っている豆腐は、商品をパック詰めする際に水の中に微量の菌などが入ってしまうので劣化が早くなります。
そのため、あまり日持ちはせず消費期限表示になることが多いです。
消費期限表示の場合は、未開封でも消費期限切れから1日過ぎただけで食べないほうがいいです。
国民生活センターの調査でも、消費期限が記載されている豆腐から大腸菌群陽性のものが確認されています。
木綿及び絹ごし豆腐では、細菌数が 1g 当たりで 10 万を超えるものがあった。細菌が多めに検出された豆腐は、「消費期限」表示がされており、購入日から期限日までの期間が3~4日の短いものが多かった。
さらに、汚染の指標として扱われる大腸菌群についても調べた。その結果、大腸菌群陽性のものもあったが、大腸菌(E.coli)が陽性のものはなかった。
なお、充填絹ごし豆腐からは細菌が検出されなかった。充填絹ごし豆腐には60日近く日持ちする旨が表示された銘柄もあったが、期限日まで細菌が繁殖することはなかった。
消費期限内なら人体に影響を与えるほどの細菌ではなくても、消費期限を境にして急増する可能性も考えられるため、1日でも期限が切れたら食べないようにしてください。
真空パックの豆腐(充填豆腐)
パックの中は水分が入っていない豆腐は、充填豆腐といいます。
充填豆腐は豆乳と凝固剤をパック容器に詰めて後に加熱するので、菌の繁殖を抑えられるので、日持ちしやすくなります。
期限表示は賞味期限になり、長いもので1~2ヶ月ほどとなります。
充填豆腐の場合は、賞味期限なので期限が切れても食べられる場合もありますが、自己責任でお願いします。
お豆腐屋さんのお豆腐には品質期限表示がない!
スーパーやコンビニで販売されている豆腐以外に、町のお豆腐屋さんもありますね。
私が小さなころは、自転車でリヤカーを引っ張ってお豆腐を売りに回っているお豆腐屋さんがいらっしゃいましたが、今はほとんど見かけません。
下長者町通にあるお豆腐屋さん(名前は思い出せず)。今日もリヤカーでお豆腐の販売。 pic.twitter.com/QOIAZoSxnU
— すみれの言葉 (@sumire_gingetsu) 2018年8月4日
町のお豆腐屋さんもすっかり少なくなりましたが、まだ近所にお豆腐屋さんのある地域もあることでしょう。
そんなお豆腐屋さんで販売されているお豆腐には、期限表示がありません。
ですが、手作り豆腐は保存料などが入っていませんので、長くても2日ほどで食べきってくださいね。
パック詰めされた豆腐と違う味わいがあるお豆腐、久しぶりに食べたくなりました!
賞味期限表示の豆腐は未開封なら期限切れでも食べられる?
長期間保存できる賞味期限が記載された豆腐は、未開封で冷蔵庫でしっかり保存していたなら、賞味期限切れでも食べられる場合もあります。
順に見ていきましょう。
賞味期限切れから1日から3日過ぎた場合
冷蔵庫で保存している未開封の豆腐なら、賞味期限後1日や2日、あるいは3日過ぎた程度ならそれほど劣化していないと考えられますが、あくまでも自己責任です。
中身は確認しないといけません。(品質チェックの方法は次の章で説明しますね)
もし異常がなくても加熱して自己責任で食べましょう。
賞味期限切れから4日、5日から1週間過ぎた場合
賞味期限切れ4日から1週間ほど過ぎてしまったら、少し不安ですね。
冷蔵庫に保存していてもちょっと危なくなってきます。
品質を確認して匂いや見た目に異常がなくて食べられると判断した場合は、しっかり加熱することが大事ですが、こちらも自己責任になります。
ただ、夏場は湿度や気温が高くなりますので、豆腐の品質も劣化が早くなります。
賞味期限表示でも期限切れの豆腐は避けたほうがいいと思います。
豆腐の消費期限や賞味期限が切れた後の品質確認は、どこを見ればいいのでしょうか。
豆腐が腐ってしまった時にはどんな風になるのか、覚えておけば豆腐が食べられるかどうかのチェックもしやすいですね。
豆腐は腐るとどうなるの?こんな豆腐は食べると危ない!
消費期限や賞味期限が切れている豆腐や、開封後で期限がわからない場合など、食べても大丈夫かどうかの判断は、あなたの五感でチェックしなければなりません。
豆腐が腐ったときにどんなになるのかを把握していれば、賞味期限切れでも食べられるのか、判断しやすくなります。
豆腐が腐るとこうなる!
豆腐が腐っているかどうかを、臭いや見た目などでわかる状態は以下のようなものです。
臭い
- 酸っぱい臭い
- 青臭い感じ
見た目
- 黄色く変色している
- 触るとぬるぬるして糸を引く
- パックがパンパンに膨らんでいる
- 水が白く濁っている
一番わかりやすいのは臭いで、豆腐が腐り始めると結構臭いが出ますので、あやしいと思ったらまず臭いを嗅いでみてください。
見た目と臭い意外には、味です。
ほんの少し食べてみて、酸っぱいとか豆腐の味がしないなどあれば危険です。
このような状態が1つでもあれば豆腐が腐っている可能性が大きいので、ためらわずに処分してください。
稀に賞味期限内の豆腐でもこのような状態になることがありますが、たとえ期限内でも食べないでください。
少しくらい大丈夫、この程度なら食べられると思っても、やめましょう。
腐った豆腐は、本当に危ないんです!
消費期限を過ぎた豆腐を食べたら、食中毒を引き起こすリスクもあるので十分注意しましょう。
腐った豆腐に要注意!十分加熱しても食中毒になることも!?
腐った豆腐を食べてしまうと、かなりひどい症状の食中毒になることもあります。
加熱すれば大丈夫!と考えがちですが、豆腐の場合は加熱しても食中毒になることがありますので注意が必要です。
豆腐の食中毒って?
大豆が原料の豆腐は、日が経つと大豆タンパクが腐敗菌に浸食され酸味が出てきます。
酸っぱい臭いがすると腐っていると判断できるのはこのためです。
腐敗菌が出す毒素を食べてしまうことで食中毒は起こります。
実は、菌が増えて食品を侵食して酸味を出す時に、その菌が人間にとって有効な場合「発酵」と呼ばれます。
ヨーグルトなども乳酸菌が発酵したものなので、酸味がありますね。
腐敗菌による酸味も、「発酵」と同じですが、人間にとって有効なのが有害なのかによって大きな違いがあります。
ただ、人間に取って有効な発酵菌でも消化器系の弱い人はお腹を下したりすることもあります。
そのような人は特に豆腐が少しでも怪しいと思った時は食べないようにしましょう。
豆腐で食中毒を起こす主な腐敗菌には以下のようなものがあります。
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌は、人の表皮・鼻の粘膜などに存在している菌で、傷口など炎症を起こしている部位には特に多く存在しています。
黄色ブドウ球菌自体は熱に弱いのですが、菌が増えるときに発生するエンテロトキシンは、100℃で30分加熱しても毒性を失いません。すごく手ごわいのです!
黄色ブドウ球菌による食中毒症状
飲食後1~5時間ほどで、激しい嘔吐・腹痛・下痢を伴う急性胃腸炎の症状を起こします。発熱はあまりありません。
セレウス菌
セレウス菌は、自然界に広く生育しています。
加熱すると熱に強い殻を作り休眠し、環境が整うとまた増殖して毒素を出します。
通常の加熱・煮沸やアルコール消毒では完全に死滅しません。
セレウス菌による食中毒症状
嘔吐型…飲食後1時間から5時間で吐き気と嘔吐の症状が表れて熱は出ません。
原因となる毒素は熱に強いため加熱しても効果がありません。穀類を調理した食品に多く見られます。
下痢型…飲食後8時間から16時間で腹痛・下痢の症状が出ます。
こちらの場合、毒素は加熱することで毒性を失います。スープ類が原因になることが多く見られます。
病原性大腸菌
大腸菌は、人間の町内に存在していて、ほとんどは害がありませんが、中には下痢などの症状を起こす有害な大腸菌がいます。
それを病原性大腸菌と呼んでいます。よく知られているものにO157があります。
病原性大腸菌は熱に弱く、75℃で1分間加熱すれば死滅しますので、食品を十分に加熱することが大切です。
病原性大腸菌による食中毒症状
飲食後4~8日ほどの潜伏期間があり、その後激しい腹痛を伴う下痢、水溶性の便の後に血便が出ます。発熱は比較的軽いです。
患者の6~7%は発症後2週間以内に重篤な合併症を起こすことがあり、死に至ることもまれにあります。
食中毒の予防はどのようなことをすればいい?
食品全般に言える食中毒の予防策は、
- 手洗いを十分に行う
- 食材はよく洗ってから使用する
- 調理した食品は出来るだけ早く食べ、常温で長期間放置しない
- 食品は適切に保存し、菌が増殖する環境を作らない
黄色ブドウ球菌とセレウス菌の予防には、手に傷がある場合は傷口を保護して直接食品に触れないようにすることが大切です。
病原性大腸菌の予防には十分に加熱すること(75℃で1分以上の加熱)を加えます。
特に豆腐に多い原因菌は黄色ブドウ球菌とセレウス菌ですので、加熱すれば大丈夫だと思わないようにしてください。
しぶとい毒素はいますよ。
食中毒の怖さをもっと知っておくことも必要ですね
↓ ↓ ↓
鶏肉の生焼けによる食中毒の症状!食べてしまったときは?
次章では食中毒を予防しながら、少しの間豆腐を保存したい、またはどうしても食べきれないのである程度の期間保存したい場合はどうしたら良いのかも詳しく紹介します。
豆腐の正しい保存方法とは?冷凍保存もできるの?
豆腐はできるだけ早く使い切るべきですが、どうしても使い切れずに残ってしまう時もありますよね。
そこで豆腐の保存方法を冷蔵と冷凍の場合に分けて紹介します。
豆腐を冷蔵で保存する方法
充填豆腐の場合は、未開封ならそのまま冷蔵保存して期限内に食べれば問題ありませんが、水の入ったパックの豆腐と充填豆腐でも開封済みの豆腐の場合は、適切に保存しなければいけません。
冷蔵で保存する方法には、
- 水につけて保存する方法
- 下茹でして保存する方法
があります。
水につけて保存する方法
豆腐のパックに入っている水は、豆腐が崩れないようにするためのクッションのようなもので、保存するための水ではありません。
むしろパック内の水分に入りこんだ菌が悪さをする心配のほうが強いです。
ですので、豆腐を買ってすぐに使わない場合は、一度パックから出してタッパーなどに入れ替えましょう。
清潔で適当な大きさのタッパーに、豆腐が浸かるくらいのきれいな水を入れて冷蔵庫で保存します。
一番簡単な保存方法ですね。これで賞味期限・消費期限内なら心配ありませんし、賞味期限後1日から2日程度まで日持ちすることもあります。
ただし、タッパーの水は毎日替えること、念のために豆腐の状態をチェックすることは必要ですよ。
下茹でして保存する方法
下茹でしてから保存する方法は、菌が毒素を出す前によぼうできるので、少し手間がかかりますが日持ちしやすいです。
下茹でする時は、豆腐をきれいな布巾などに包んでから、沸騰させたお湯に入れて茹でます。
あまりぶくぶく沸騰させると豆腐が崩れてしまうので、中火くらいで茹でましょう。
1分ほど茹でたら冷水で冷やして、清潔なタッパーに水を入れて豆腐を浸します。この場合も水は毎日替えてください。
水に入れて保存する方法より1日から2日ほど日持ち期間は長くなりますが、やはり使う前に豆腐の状態はチェックしてくださいね。
豆腐を冷凍で保存する方法
豆腐は、冷凍すると味が染み込みやすくなる利点もあり、煮込み料理などに使うなら冷凍豆腐はぴったりです。
豆腐を冷凍保存する時は、キッチンペーパーで水けをよく切っておきます。
使いやすい大きさにカットしておくと、料理に必要な分を取り出しやすいので便利ですね。
水けを切った豆腐を冷凍できるタッパーに入れて冷凍室に入れればOKです。
解凍する時は、キッチンペーパーに包んで水切りバットやざるの上で室温で解凍します。
急ぐときは、電子レンジで5分ほど加熱するといいでしょう。
解凍した豆腐はすぐに使いきって再冷凍はしないでくださいね。
冷凍にした豆腐の保存期間は、およそ1ヶ月です。
冷凍にした豆腐はこんなふうに使ってみよう
豆腐を冷凍すると、スポンジのように味が染み込みやすくなるとともに、お肉のような食感になります。
ですので、ダイエット食としてお肉の代用としても使えるのは、うれしいメリットだと思います。
冷凍の豆腐を使った料理を少し紹介しましょう。
豆腐の唐揚風
冷凍する豆腐は木綿豆腐がオススメです。
カリッと揚げたいときは、2度揚げをおすすめします。
- 豆腐2丁を解凍してから水切りをします
- 酒大さじ3・みりん大さじ2・醤油大さじ5・おろしにんにくとおろししょうが各小さじ1~2・鶏ガラスープの素小さじ2を混ぜてポリ袋に入れます
- 2に1の豆腐をちぎりながら入れて20分ほど漬けこみます
- ポリ袋に小麦粉と片栗粉を1:1の割合で入れて混ぜます
- 4に3の豆腐を少しずつ入れてまぶします
- 80度に熱した油であげます
冷凍豆腐のそぼろ
お弁当にもべんりはそぼろです。
白ごまを加えると風味が良くなって、もっとおいしくなりますよ。
- 豆腐1丁を解凍して水けを切り、細かく刻みます
- 牛脂(なければサラダ油)と1をフライパンで炒めます
- 2に醤油大さじ2・砂糖大さじ2・おろししょうが小さじ1くらいを入れてパラパラになるまで炒めます
まとめ
今日は、消費期限切れの豆腐についてお話しました。
大事に所を中心におさらいしておきましょう。
- 豆腐の期限表示は消費期限と賞味期限がある
- 消費期限切れの豆腐は1日過ぎただけでも食べない方が良い
- 賞味期限切れから3日過ぎた程度なら食べられる場合もあるが自己責任
- 豆腐には水入りのパック豆腐と充填豆腐がある
- 水入りパックの豆腐は日持ちしない
- 充填豆腐は未開封なら長期保存できるものも多い
- 腐った豆腐は臭いや見た目で見分ける
- 腐った豆腐を食べると食中毒の危険がある
- 加熱しても死滅しない菌がいるので傷んだ豆腐は絶対食べない
- 豆腐は冷蔵保存と冷凍保存が可能
- 冷凍保存なら1ヶ月ほど日持ちする
- 冷凍保存した豆腐はお肉のような食感になる
ヘルシーでおいしい豆腐を安心して食べるために、期限切れの豆腐を安全に対処できるように、また豆腐をしっかり保存して最後まで美味しくいただけるように今日の記事を参考にしていただけたらうれしいです。
冷凍の豆腐はまだまだいろんな料理を工夫できそうですので、私もこれから頭をひねってみます!
豆腐の仲間、油揚げの消費期限切れについても知っておきませんか
↓ ↓ ↓
油揚げの消費期限切れは何日後まで大丈夫?腐った油揚げはこんな感じ!