家を新築中の我が家では、最近の話題のほとんどは庭のDIYについて。
外構は「節約するためになるべく自分たちでやろう」と決めているので、素人夫婦ながら少しずつ素材や道具を勉強しているところです。
そんな折、ウッドデッキを単管パイプで作るという記事を発見し、真似してやってみようという話になりました。
「雨風に負けないようにステンレス製のパイプのほうがいいかな」などと話し合っていましたが、ふと「こんなものどうやって切るの?」という疑問が。
数本ならホームセンターなどでお願いできますが、大量だとかなり時間がかかりそうで、しかも現地で微調整が必要になるかもしれません。
これは、ぜひ知っておきたい!
そこで今回は、ステンレス製のパイプの切断方法について、調べてみます!
- ステンレス製パイプの切断方法は?家庭で切るならパイプカッターが便利!
- ステンレスの薄板を切りたい!簡単な切断方法はある?
- まるで業社並み!チップソーがあればステンレス切断が楽々できちゃう!
- 錆びないはずのステンレスが切断面から錆びるって本当なの?
- いつまでもピカピカ!ステンレスを錆びにくくする方法とは?
理想は、自分たちでその場でサクッと切れること。そして、なるべくお金がかからない方法を探ります。
目次
ステンレス製パイプの切断方法は?家庭で切るならパイプカッターが便利!
ステンレス製のパイプを切断したい場面を調べてみると、多くの情報が出てきたのは物干し竿の切断についてです。
引っ越しなどで不要になった物干し竿を、ゴミとして出すためには小さく切断する必要があるのですね。
ステンレスパイプ1本だけなら金のこぎり
このように、物干し竿のようなステンレスパイプ1本だけを切断したい場合は、金のこぎりを使うのがおすすめです。
切断する前に、切りたい部分にビニールテープを貼っておけば、刃が滑りにくく素人でも切りやすくなりますよ。
金のこぎりは100均でも購入できるため、一番安く済む方法と言えるでしょう。
パイプカッターとは?
今回の私のように、ステンレスパイプを複数本切断する必要がある場合は、金のこぎりでは相当時間がかかってしまう上、握力も続かなくなってしまう可能性があります。
そんなときにおすすめなのが、金のこぎりよりも簡単に切れるパイプカッターです。
パイプカッターとは、ノブを回すだけで簡単に金属を切断することができる便利な工具です。
使い方は、カットしたい金属パイプをパイプカッターに緩めに固定して真っ直ぐな線をつけ、少し締めて、回しながら切っていくだけ。
これだけでカットできるため、大きな音が出ることもなく、力もいらないので女性ひとりでも簡単にこなせます。
切ることができる素材は、銅管、真鍮管、アルミ管、塩ビ管、ステンレス管などさまざまで、商品によってカットできる径が違うので注意しましょう。
また、カットする時にあまり強く締めるとパイプが潰れてしまうことがあるため、適度なバランスを保つことが重要です。
パイプカッターの使い方
動画で確認してみると、意外と簡単そうですよね。
これなら素人女性である私でもできそうです。
探してみると電動パイプカッターなるものもあるようですが、見た限り安くても15万円ほど…。
さすがにここまでの道具は必要ないので、バリ取りまでできる3,000円ほどのものを第一候補に入れましたよ!
ステンレスの薄板を切りたい!簡単な切断方法はある?
ステンレス製のパイプの切断方法についてはよくわかりましたが、ではステンレス製の薄板はどのように切断したら良いのでしょうか?
金のこぎりでも切ることはできますが、かなり時間がかかってしまいます。
カッターのようなものでカットできれば楽そうですが、安くて簡単な道具がないかチェックしてみます。
簡単&安いのは金切りばさみ
ステンレス製の薄板なら、金切りばさみで簡単にカットすることができます。
直線用や右曲がり用、左曲がり用などさまざまな種類があり、価格も1,000円程度からとお手頃。
少しの量であったり、一度カットしたら今後は必要ない場合などにおすすめです。
しかし、金切りばさみは簡単にカットすることができますが、切断後に薄板が波打ってしまうことがあります。
その場合は、硬い金属の上に薄板をのせて、角材などで叩いて平らにしましょう。
グラインダーを利用する
電動工具のグラインダーに、ステンレス切断用の砥石をセットしてカットする方法もあります。
電動なので、グラインダーを利用するほうが時間も労力もかからずにカットすることができます。
しかし、切削くずが飛び散るので、必ず保護メガネを装着して使用しましょう。
グラインダーは、ホームセンターなどで2,000円〜3,000円程度で入手できるので、今後利用できそうな場面がある場合は、購入しておくと便利です。
まるで業社並み!チップソーがあればステンレス切断が楽々できちゃう!
パイプカッターやグラインダーを利用して、ステンレス製品をカットできることはわかりました。
しかし、もっと大量にカットしなければならない場合は、これでは時間と労力がかかりすぎてしまいます。
高速カッターやチップソーを使う
そんな時は、業者並みの早さと手軽さで素早くステンレスを切断することができる、高速カッターやチップソーがおすすめです。
高速カッターとは、水道管や鋼管などを切断する時に使われる電動工具で、厚さ5mmほどの砥石が高速回転しているところに材料を押し当ててカットします。
ステンレスも数秒でカットできる便利な工具ですが、作業中は火花が飛び散るため、ゴーグルや手袋は必須です。
また、高速カッターだと熱焼けして仕上がりが汚くなる場合があるので、見える場所に使うもののカットには向かないでしょう。
なるべく熱焼けを防止するためには、切削オイルの出る量を多めに調節したり、回転数を少なくしてみるなどの対策をします。
チップソーとは、いわゆる丸ノコギリの歯のことを指し、草刈り用や木工用、金属用などいろいろな種類があります。
高速カッターと同じように、本体にチップソーを装着し、電動で高速回転しているところに材料を押し当ててカットします。
こちらも、作業中は火花が飛び散るため、ゴーグルや手袋は必須。
チップソーなら熱焼けせず、高速カッターより音も静かなので、切るものが多い場合や定期的に切断する場合はチップソーがおすすめです。
チップソーの使い方
うーん。プロの仕事!
動画で見るとものすごく簡単に切れていて、1本1本パイプカッターで切るよりとても便利そう。
しかし、パイプカッターに比べるとお値段もかなり跳ね上がります。
どのくらいの実務があるかによって、高速カッターやチップソーを購入すべきか検討すると良いでしょう。
材料を押し当てるだけで簡単にカットできて便利ですが、高速カッターやチップソーは高価で、さらに危険を伴うため使用には細心の注意が必要となります。
錆びないはずのステンレスが切断面から錆びるって本当なの?
ステンレスといえば、錆びにくいというイメージがありませんか?
実際、調理器具や水を使う場所などで使用していても錆びていません。
では、DIYなどで自分でカットした場合も、ステンレスは錆びにくいままなのでしょうか?
ステンレスの切断面は錆びやすくなる?
そのそもステンレスのステンとは「錆びる」という意味で、レスは「~しない」という意味。つまり錆びないという名前そのものなんですね。
では、ほかの金属と違ってなぜステンレスは錆びにくいのでしょう?
ステンレスが錆びにくいのは、表面に不動態皮膜があることが関係しています。
この不動態被膜は、鉄が酸素と結合しようとするのを防いでくれるため、錆びないのです。
ステンレスを切断すると、切断面の不動態皮膜が破壊されてしまうため錆びやすくなると思われていますが、それは間違いです。
不動態皮膜は酸素や水がある環境ならすぐに再生するので、切断されても瞬時に切断面を包むように再生されます。
そのため、DIYなどで自分で切断したステンレスが錆びやすくなるということはないのですね。
もし切断面から錆びてしまったなんてことがあった場合は、切断時の溶接熱によって耐食性の悪い酸化膜ができている可能性が高いようです。
切断する工具にもよりますが、怪我などを防止するためにも、切断面は必ず綺麗にバリ取りをしておきましょう。
いつまでもピカピカ!ステンレスを錆びにくくする方法とは?
ステンレスは錆びにくい金属という認識がありますが、外で使っていても問題ないくらい本当に錆びないのでしょうか?
せっかくの機会なので、こちらも詳しく調べてみます。
ステンレスが錆びないというのは間違い
「ステンレスは錆びない」というのは誤解で、正確にはステンレスは錆びにくいということになります。
ステンレスとは、非常に錆びにくい鉄の合金です。
鉄などの金属と比べると、かなり錆びにくいと言えますが、まったく錆びることがないわけではありません。
ステンレスが錆びてしまう原因
鉄などの金属に比べると、ステンレスはほとんど錆びることがないと言えるでしょう。
そのため、外に使うパイプや、洗面などの水回りに使われることが多くなっています。
そんなステンレスですが、気づくと錆びていた! なんてことはありませんか?
じつはそれには原因があったのです。
- もらい錆…ほかの金属と長時間接触していたため、ステンレスの不動態皮膜の上に錆が付着して錆が広がってしまいます。
- 塩素…ステンレスは塩素に弱く、塩素が付着すると不動態皮膜が破壊されてしまいます。塩素系の漂白剤などを使用すると錆びてしまうことがあります。
- 汚れ、水分…ステンレスの表面が汚れていたり、水分が残っていたりすると、不動態皮膜が作れず錆びてしまう原因になります。
- 塩分…塩分が付着したまま放置すると錆びてしまうことがあります。ステンレス容器は塩などの保存には向いていません。
確かに、ほかの金属と触れ合ったままになっている場所から錆びているような気がします。
では、このような錆びを防ぐ方法はあるのでしょうか?
ステンレスが錆びるのを防ぐためには
ステンレスにも種類があり、錆びにくいものと錆びやすいものがあります。
代表的なものはフェライト系のステンレスですが、ほかにもオーステナイト系ステンレスやフェライト系とオーステナイト系混じったステンレスなどがあります。
クロムと鉄の合金であるフェライト系ステンレスは、SUS430などがあり、ステンレスのなかでは錆びやすいと言われています。
磁石を近づけてくっつく感じがするものは、フェライト系ステンレスに当てはまります。
鉄にクロムとニッケルを加えた合金であるオーステナイト系ステンレスは、SUS304などがあり、錆びにくいステンレスと言えます。
こちらは磁石に近づけてもくっつくことはありません。
さまざまな原因でステンレスが錆びてしまうことはありますが、雨風にさらされる場所で使用する場合には、オーステナイト系ステンレスを選ぶと良いでしょう。
現在使用しているステンレスパイプなどを錆から守るには、ステンレス用防錆スプレーをしておく方法もあります。
また、錆びてしまう原因を作らないために、ほかの金属をステンレスの上に長期間置かない、定期的なメンテナンスをするなどの注意が必要です。
まとめ
同じステンレスでも、形状によっていろいろと道具を使い分けた方がいいのですね。
自分で今後どのくらいその道具を使うのかを踏まえ、購入するかどうか決めると良さそうです。
では、今回のポイントをまとめてみます。
- ステンレス製のパイプ1本を切断するなら金のこぎりが安くて簡単
- ステンレス製のパイプを複数本切断するならパイプカッターを使う
- ステンレスの薄板を少しだけ切るなら金切りばさみが安い
- ステンレスの薄板をたくさん切るなら、グラインダーにステンレス切断用の砥石をセットして使う
- ステンレス製品を大量に切断するなら、高速カッターやチップソーを使う
- ステンレスは錆びにくい金属だが、防錆スプレーなどをしておくとなお良い
自分たちで毎週のようにDIYするような家庭であれば、思い切って高速カッターやチップソーを購入してしまうのが手っ取り早いですよね。
我が家の場合は、パイプカッターで頑張ってみようと思います。
ほかにも知らない道具がたくさんあるので、少しずつ調べて勉強していきたいと思います!