【執筆者:編集部 鳥越菜生】
50歳で妊娠したかもと思ったら慌てるかもしれませんが、50代で妊娠する確率は高くないと考えられるので、落ち着いて経過をみながら行動しましょう。
50才過ぎて自然妊娠するのはほぼ不可能とも言われますが、Yahoo!知恵袋には妊娠してしまったかもという心配の声が寄せられています。
しかし50代で妊娠する人がいることも確かなので、年齢だけでは判断できません。
この記事では40代・50代で妊娠してしまったかもと不安な人に知っていただきたい、以下の項目について解説します。
50歳での妊娠のこと
- 自然妊娠の確率と何歳まで可能か
- 50代での自然妊娠はほぼ不可能だと言われる理由
- 閉経と妊娠の関係
- 高齢出産のリスク
もしかしたらと人知れず悩んでいる人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
50歳で妊娠したかもと思ったときの対処法 | 知恵袋回答に注目
50歳前後で「妊娠したかも」という状況になっても、自然妊娠は高齢になるほど難しくなり、40代後半や50代ではかなり確率が低いと思われます。
しかし妊娠した可能性が否定できない間は経過をみて、妊娠の初期症状が表れた場合は速やかな受診が必要です。
妊娠が疑われる初期の兆候 |
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・生理が予定日になっても来ない・止まる ・基礎体温が高温期のまま下がらない |
妊娠してしまったかもというときは、予定通り生理が来ない状況が多いですが、中には性交渉があった直後からもう心配になる人もいるようです。
40代・50代の「妊娠したかも」という悩みが多いのは、忘れた頃に急な展開になったために避妊できない、またはし忘れることも理由のひとつでしょう。
また更年期を迎え生理不順になる人が多い年代で、生理がなくても閉経と妊娠との違いを明確に判断しにくいことも一因だと考えられます。
しかし50歳を過ぎると自然妊娠はできないから心配ないとの意見もあるので、根拠について検証してみましょう。
50才で自然妊娠はほぼ不可能と言われる理由と真相
50才になると自然妊娠するのはほぼ不可能と言われるのは、一般的に女性は40代後半から50代前半の間に閉経する人が多く、平均年齢も約50歳とされているからです。
- 生理と排卵が不順か閉経している人が多い
- 卵子や精子・生殖器官の老化
- 性交渉の機会が少ない
- 受精・着床の確率↓
また「この世に生まれるのは奇跡」と言われるように、実は妊娠するにはさまざまな条件がそろう必要があるのです。
妊娠するための条件 |
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①タイミング良く排卵がある ②受精できる (卵子・精子・卵管や子宮の機能と状態が良好) ③着床できる (受精卵・卵管や子宮の機能と状態が良好) |
まず閉経した人は卵子が卵巣から放出(排卵)されないので、自然妊娠することは不可能だと言えます。
そして卵子の寿命は2日、精子が生存できるのも射精後3~4日ほどなので、生理がある人でもちょうど排卵時期と重なって性交渉がなければ妊娠できません。
タイミングだけでなく、卵子と精子が受精できる状態に成熟し条件を兼ね備えている必要があります。
加齢にともなって体が老化していくと当然ながら卵巣・子宮などの生殖機能も減退し、卵子も変化していることが考えられますよね。
そのうえ受精できたとしても、受精卵が無事に子宮内に移動して着床できなければ妊娠は成立しないのです。
確かな数値はわかりませんが、卵巣機能の状態にともなって妊娠する確率も変化すると考えられるのです。
しかし逆に条件が合えば52歳や53歳でも、もしかしたら55歳でも自然妊娠の可能性はないとは言えません。
確率が低いとはいえ望まないなら、「妊娠してしまったかも」と悩まないために、40・50代でも妊娠しないための対策が必要です。
50代で妊娠してしまったと悩む前に | 閉経前は要注意
50代でも女性は完全に閉経してない場合は妊娠する可能性があるので、更年期に入り体の変化がゆらいでいる間は特に、妊娠しないための注意が必要です。
自然妊娠や高齢出産は何歳まで可能なのか、気になる限界についても探ってみました。
自然妊娠が何歳まで可能かは閉経時期による
女性が何歳まで自然妊娠できるかは、閉経がいつ訪れるかによるため個人差がありますが、一般的には50歳代が限界と考えられます。
高齢出産した人の最高齢を調べてみると、ギネス世界記録で認定されているのは自然妊娠では57歳でした。
※参照元:母体保護関係 | 令和3年度衛生行政報告例(厚生労働省)
中には55歳以降も生理が順調な女性もいるようなので、自然妊娠が可能な年齢の上限は正確にはわかりません。
しかし妊娠が可能でも、出産・育児までが無事にできるとは限らないことも知っておきましょう。
高齢出産のリスクも知っておこう | 避妊対策の必要性
高齢出産は胎児と母体の両方に危険が及ぶ可能性があるので、妊娠を継続し出産と育児が可能かと希望するかをよく考えなければなりません。
リスクの高さは承知のうえで妊娠・出産を望む場合は別として、閉経が確定していない期間の性交渉には避妊対策が必須です。
- 周産期死亡率(おもに死産率)↑
- 妊産婦死亡率↑
- 妊娠高血圧症になりやすい
- 前置胎盤・子の染色体異常の発生確率↑
高齢での妊娠においては胎児の死亡率が高くなるため、妊娠が継続できない可能性もあります。
さらに妊産婦死亡率も加齢とともに徐々に高まり、40歳以降の妊娠では20歳代に比べて4倍以上高くなるというデータもありました。(※3)
もし今、妊娠したかもと不安な場合は、市販の妊娠検査薬を活用してみてください。
妊娠検査薬は簡単に使用でき精度が高くなっているので、悩む前にまず試してみると良いですね。
何歳であっても、完全に閉経するまでは自然妊娠の可能性があることを頭に置いて対処することが大切ですね。
更年期を健康で若々しく心豊かに過ごせるように、食事や生活リズムの乱れも整えていきましょう。
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結論 | 50歳でも妊娠不可能とは限らないので注意が必要
- 確かに自然妊娠の確率は低い
- ほぼ不可能と言われるのは閉経平均年齢が50歳だから
- 更年期でも閉経するまでは妊娠する可能性あり
- 何歳まで自然妊娠・出産が可能かは個人差が大きい
- 希望しないなら避妊対策が必要
50代でも妊娠したかもと不安になった場合、しばらくは経過をみていく必要があります。
とはいえ知恵袋回答にあるように、50才前後になると老化により自然妊娠の確率はかなり低くなるので、まずは妊娠検査薬を使ってみるのもおすすめの方法です。
早い人では40代から生理が不安定になる場合もありますが、完全に閉経していないなら妊娠するかもしれないことを自覚しておかねばなりません。
心身ともに辛い経験となる場合もあるので、妊娠してしまったと悔やむ前に、自分の体を守るためにも対策を考えましょう。