【執筆者:編集部 新山あさひ】
アルファ米は体に悪い食べ物ではなく、正しく取り扱えば食中毒の危険性は高くありません。
体に悪いと言われる理由はいろいろありますが、誤解もあるのでメリットとデメリットを正しく知っておきましょう。
この記事では、アルファ米を安心して食べるために知っておきたい以下の項目を紹介します。
アルファ米のこと
- 体に悪いと言われる理由
- 原材料に含まれている添加物
- 食中毒を起こす危険性
- 安全に食べるために注意すること
アルファ米を災害用に備蓄したい人や、アウトドアで活用したい人は参考にしてみてください。
目次
アルファ米は体に悪い食べ物ではない
アルファ米が体に悪いと言われているのは間違ったイメージによるものが多いので、心配しすぎなくても大丈夫です。
食品添加物 | 原材料に危険性のあるものは使っていない |
---|---|
太る | 食べ過ぎなければ心配はない |
食中毒 | 正しく取り扱えば危険性は低い |
食べ過ぎや、保管方法・調理などの取り扱いに気を付ければほとんど心配しなくて大丈夫だと考えられます。
また危険な添加物は使われておらず、栄養も普通のお米とほぼ同じです。
食品添加物(防腐剤)や太る心配はほとんどない
アルファ米は食品添加物をたくさん使っているから長期間保存できると考える人がいるようですが、防腐剤は一切使っていないので心配ありません。
アルファ化とは
ベータ化:炊飯前の生米。硬いのでそのままでは消化できない。
アルファ化:炊きあがった状態のお米。ふっくらとやわらかく、体内で消化しやすい。
白米の場合、原材料はお米と水だけです。
お米を乾燥させただけなので、普通米とカロリーや栄養はほとんど変わりません。
5年間保存できるように衛生管理を徹底して製造されていますが、扱い方が悪いと食中毒を起こすことがあります。
未開封なら食中毒の危険性は低い
アルファ米は未開封であれば傷みにくい食品ですが、一度開封すると食中毒の危険性が高まるので注意が必要です。
「アルファ米は危険だ」というイメージを持つ人が多くいるのは、過去に起きた集団食中毒が原因です。
2017年5月に都立高校で行った防災訓練で、非常食を食べた生徒112名が腹痛や下痢の症状を訴える集団食中毒がありました。この時食べた非常食のうち、アルファ米(わかめごはん)の一部からウェルシュ菌が検出されています。
東京保健福祉局によると、「発症には多くの菌量が必要とされており、検査結果だけでは原因食品だと断定できない」と報告しています。
ウェルシュ菌とは(※3)
自然界の広い範囲にいる菌で、体内に入ると腹痛や下痢を起こします。加熱しても死滅しない性質があり、大量調理したカレーやスープなどから検出されることが多いです。
どんな食品にも食中毒のリスクはあるので、きちんと自分の身を守れるように予防方法を知っておきましょう。
体への悪い影響を防ぐポイント|野外での調理に要注意
アルファ米を正しく取り扱うために、次の点に注意してください。
太る | ・食べ過ぎに気を付ける | |
---|---|---|
食中毒 | 保管方法 | ・直射日光・高温多湿を避ける ・袋が破損したら早めに消費 ・賞味期限切れに注意 |
調理 | ・手洗い・消毒の徹底 ・調理器具も清潔にする ・調理には飲料水を使う |
|
保存 | ・ラップに包んで冷凍保存 ・冷凍できなければ残さず処分 |
アルファ米は手軽に調理できるのでアウトドアで重宝しますが、自然の中での作業は菌が付着しやすく、食中毒のリスクが高まります。
賞味期限切れのアルファ米については、こちらの記事を参考にしてください。
詳しくはこの記事をチェック!
アルファ米はメリットが多く、日常の中で重宝する場面がたくさんあります。
アルファ米の日常生活での活用法
非常食のイメージが強いアルファ米ですが、特徴を生かせば日常生活のいろいろな場面で使えます。
小分け包装 | 量が一定で食事管理しやすい |
---|---|
時短調理 | ・お湯を入れて15分で完成 ・特別な材料・調理器具は必要ない |
軽量 | 持ち運びに便利でアウトドア向き |
災害に備えたストックはもちろん、お湯を注ぐだけでできるので忙しい食事の支度にも便利です。
バリエーションが豊富なので、気分に合わせて選べるのもうれしいですね。
また持病やダイエットで食事管理が必要な人は、分量が一定なので食べ過ぎを防げます。
通常市販されているパッケージはお茶碗に軽く2杯分のご飯ができあがりますが、こちらの商品ならお茶碗1杯分なので小食の人でも食べ切れるサイズですよ。
少しアレンジを加えたいときは水以外を使って作ると、簡単に味の変化を楽しめます。
少ない材料でできる!簡単アレンジレシピ
アルファ米は水の代わりにジュースやスープを入れても作れますよ。
- パッケージに入っているスプーンや脱酸素剤を取り出す
- お好みのジュースを入れる
- できあがりを待つ(水を使う時よりも長めに置く)
アルファ米は白米に限らず、ピラフや五目ごはんでもおいしくできあがります。
アレンジを楽しんで、自分だけのお気に入りの組み合わせを見つけてくださいね。
結論|アルファ米は体に悪いわけではないが取り扱いに注意しよう
- 防腐剤は使っていないので体への悪影響はない
- 栄養は普通のお米とほぼ同じ
- 食べ過ぎなければ太る心配はない
- 保存や調理を正しく行えば食中毒の危険性は低い
- 調理時は衛生状態に注意して食中毒を予防しよう
アルファ米は食品添加物をたくさん使っているから長く保存できると思われているようですが、体に悪い添加物は一切使っていません。
栄養は普通のお米とほぼ変わらず、食べ過ぎなければアルファ米のせいで太ると心配しなくても大丈夫です。
過去に集団食中毒があったため危険性が心配されていますが、正しく取り扱っていれば食中毒を起こす可能性は低いです。
アルファ米は外でも調理しやすいので、手洗いや消毒などを徹底して食中毒を予防しましょう。