【執筆者:管理栄養士 鳥越菜生】
井村屋あずきバーは食べ過ぎると、糖質の摂り過ぎになり太ったり健康に悪影響が生じたりする可能性があるため体に悪いと言われることがあります。
小豆の食物繊維が摂れ体に良いメリットも期待できる人気アイスですが、摂取量や食べるタイミングに注意しましょう。
そこでこの記事では、あずきバーを安心して食べられるように、気になる次の項目について解説します。
あずきバーのこと
- 食べ過ぎて悪影響が出る原因
- 適量目安と1本の摂取カロリー
- 食物繊維量や体への栄養メリット
- 太りにくいおすすめの食べ方
ダイエット中だけどあずきバーを食べたくて悩んでいる人や、毎日お風呂上りに食べて大丈夫か知りたい人もぜひ参考にしてくださいね。
※「あずきバー」は井村屋グループ株式会社により商標登録されています。
目次
あずきバーの食べ過ぎは体に悪い|糖質が原因に
あずきバーが体に悪いと言われるのは、食べ過ぎると糖質の過剰摂取になり、太る原因や健康へのデメリットとなる場合があるからです。
ほかにも下痢や歯の痛みなどを起こす場合もあり、いくつか要因が考えられます。
肥満 脂肪肝 |
糖質の摂り過ぎになる |
---|---|
歯の痛み | 硬いので噛む力が必要 |
消化器症状 | 胃腸が冷えて下痢を起こす |
長年人気のアイスで暑い季節には毎日何回も食べる人もいますが、食べ過ぎると糖質の過剰摂取による悪影響が懸念されるので注意が必要です。
糖質を摂り過ぎて肥満の原因に | ダイエット中は要注意
あずきバーは糖質を多く含んでいるため食べ過ぎると太りやすくなる可能性があり、摂取量に注意が必要です。
ぜんざいのような優しい甘みが魅力ですが、小豆・砂糖・水あめなどから作られるので、糖質が多く含まれています。
またあんこと同じように、食後の血糖値(血中ブドウ糖濃度)の上がりやすさを表すGI値・GL値も高いことが予想されます。
⇒70以上で「高GI食品」
GL値は、食品により食べる量に差があることを考慮してGI値を補正したものです。
⇒20以上で「高GL」
(※参考:つぶあん1食60g~GI値78・GL値23)
血糖値が急上昇するとインスリンというホルモンが分泌され、あふれた糖を吸収して臓器へ運ぶと同時に余った分は脂肪として蓄えて血糖値を下げようとします。(※2)
氷菓でさっぱり感も味わえますが、硬く凍ることがデメリットになる場合もあります。
硬さも魅力 | ただし歯には気を付けて
あずきバーはカチカチな硬さも魅力のひとつですが、強く噛んだときに歯を痛める場合があるので注意しましょう。
また冷凍庫から出してすぐに食べると、舌や唇に引っ付くことがあります。
あずきバーって本当にサファイアより硬いのかしら?💎(((´ω`)))オイシイ pic.twitter.com/Z5Gcm6aomX
— ・XO・ (@VvfNl) September 12, 2022
取り出したあと少し間をおいてから食べると大丈夫だった、という口コミが多いです。
あずきバー
歯が欠けそうなくらい硬いけど、少し経つとちゃんと食べられて、美味しかったです😊
程よい甘さで。— タスク (@kazuyukey3) September 9, 2022
いつも数分放置してから食べ始める、という人もいました。
それほど硬く凍り冷たさが味わえるアイスですが、食べ過ぎると胃腸が冷えて下痢になる場合があるので注意しましょう。
食べ過ぎると胃腸が冷えて下痢の原因に
あずきバーを食べ過ぎると、胃腸の冷えと冷たい刺激により下痢を起こす場合があるので注意が必要です。
冷たいものを食べ過ぎると腸の刺激となり、内容物を送るための動きが活発になりすぎて便の通過が速くなり、水分吸収が追い付かず下痢になる場合があるのです。
あずきバーを安心して食べられるように、悪影響を防ぐポイントを確認しましょう。
体に悪い影響を出にくくするポイント
あずきバーを食べて体に悪い影響が出ないようにするには、糖の摂り過ぎや胃腸の冷えを防ぐため食べ過ぎないよう工夫することが大切です。
肥満 脂肪肝 |
食べ過ぎない (1日に小さいサイズ1本) 食べるタイミングに気を付ける 一緒に飲食するものの糖質量も注意 |
---|---|
歯の痛み | 少し時間を置いてから食べる |
消化器症状 | 一度に多く食べない 腹部を温める 温かいものを飲みながら食べる |
棒付きアイスを分割して食べるのは難しいため、1回に食べる量を減らすには1本の容量が小さいタイプを選ぶと良いですね。
あずきバーには65mlと80mlの2サイズがあり、1本でそれぞれ摂取カロリーは110kcalと147kcalです。
箱入り商品には1本が60mlのオーガニックタイプもありますよ。
また宇治金時やミルク金時味は乳成分を含むため、プレーンタイプより脂質が多いです。
詳しくはこの記事をチェック!
糖の過剰状態を避けるには食べるタイミングも重要なので、あずきバーで体への悪影響を防ぐおすすめの食べ方をご紹介します。
あずきバーは適量ならおやつにできる|太りにくい食べ方
あずきバーには小豆の食物繊維や栄養が含まれているため、適量なら体に良いはたらきが期待でき、食べるタイミングに注意すればおやつに向いています。
炭水化物 | 糖質 | 体の活動に必要な エネルギー源となる |
---|---|---|
食物繊維 | 腸の調子や便通を整える | |
タンパク質 | 体の成分を作る | |
ビタミンB群 | 体の調子を整える | |
ミネラル | 体の調子を整える 体の成分を作る |
|
ポリフェノール | 抗酸化作用 |
あずきバーは、医薬品のように疾病に対して効果・効能があると認められたものではありませんが、小豆の栄養や食物繊維が摂取できます。
小豆の栄養による体に良いはたらきと食物繊維量
あずきバーを食べると小豆の豊富な食物繊維をはじめタンパク質や鉄分などの栄養が摂れ、整腸や体の調子を良くするなどのメリットが期待できます。
あずきバーは1本に小豆100粒が均等に配置された「ぜんざいを固めたアイス」として、1973年に発売されました。
食物繊維は小豆100gに24.8g含まれるので、小豆100粒を20gくらいと考えると、あずきバー1本で約5g摂れると推計できます。(※4)
食物繊維は体内で直接消化・吸収されずに大腸まで達し、腸内細菌を増やしたり便通を整えたりする作用を持つ重要な成分です。近年不足している人が多いため、1日3~4gを目標に増やすようすすめられています。
ほかにもビタミンB群や鉄・カリウムなどのミネラルのほかポリフェノールなど、小豆の栄養が丸ごと含まれていますよ。
詳しくはこの記事をチェック!
栄養メリットはしっかり得られて太らないようにするため、食べ方も工夫しましょう。
摂取カロリーを消費できる時間帯に1本だけ食べる
あずきバーを食べても太らないように、なるべく活動量の多い日中の食間におやつとして1本だけ食べ、食べ合わせも工夫しましょう。
- 食後すぐや就寝前は避ける
- 1日に食べるのは1本だけにする
- 毎日食べている人は週に1~2日食べない日を作る
- 一緒に飲む物は無糖タイプや糖質の少ないものを選ぶ
- 物足りない場合はチーズやナッツなどの
タンパク質や脂質の多い食品を少量だけ食べ合わせる
例えば65mlサイズ1本なら110kcalで200kcalまではあと90kcal余裕があるので、物足りない場合は腹持ちの良い食品を追加する方法があります。
糖・カロリー摂取を抑えるため、チーズ・ゆで卵・ナッツなど、タンパク質や脂質を多く含む食品を少量だけ食べ合わせるのがおすすめです。
結論|あずきバーは食べ過ぎと食べる時間に気を付けよう
- 一度に食べ過ぎると糖質が過剰になり太りやすい
- 1日に食べるのは1本にする
- 悪影響を防ぐためには食べるタイミングも重要
- 小豆の食物繊維や栄養からメリットが得られる
- 太らないためには食べ合わせやサイズの工夫も大切
あずきバーは空腹時や運動後のおやつにぴったりですが、食べ過ぎると糖質の摂り過ぎで太ったり体に悪影響が現れたりする可能性があります。
悪影響なく小豆の栄養からの体に良いメリットを活かすため、1日1本までにして食べる時間にも気を付けましょう。
ダイエット中や糖質の量が気になる人は、1本がより小さいサイズを選ぶのがおすすめです。
食物繊維の補給もできるおやつとして、あずきバーを上手に活用しましょう。