【執筆者:栄養士 伊藤春】
賞味期限切れのココアパウダーは、未開封で正しい保存がされていた場合に限り、まだ食べられる可能性があります。
保存状態が適切でない場合や開封後は、酸化がすすみ品質が落ちるため注意が必要です。
この記事では、ココアパウダーが食べられないときの見分け方や、日持ちさせる正しい保存方法について紹介します。
ココアパウダーのこと
- 賞味期限切れ後いつまで使える?
- 開封後の日持ち目安
- 腐るとどうなるかの見分け方
- 正しい保存方法や活用レシピ
賞味期限切れのココアパウダーが手元にある方や、開封済みのココアパウダーの使い道に困っている方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
ココアパウダーの賞味期限切れは使える?|未開封・開封後の違い
賞味期限切れのココアパウダーは、未開封でメーカーが推奨する保存方法を守った場合に限り、食べられる可能性があります。
比較的日持ちする食品なので賞味期限は長めですが、開封後は酸化がすすみ香りが損なわれやすいので、早めに使い切りましょう。
メーカー | 商品名 | 賞味期限 |
---|---|---|
バンホーテン | ピュアココア | 540日 |
ダイソー | ココアパウダー | 360日 |
富澤商店 | 純ココア | 240日 |
賞味期限切れでも使える可能性があるのは、あらかじめ各メーカーが余裕を持って賞味期限を設定しているからです。
日持ち目安の考え方|賞味期限は保存状態で左右される
ココアパウダーは賞味期限が設定されているため日持ちしやすく、すぐに品質が低下する食品ではありません。
賞味期限・・・品質が変わらずに美味しく食べられる期間。期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではない。
賞味期限・・・安全に食べられる期間。期限が過ぎたら食べない方が良い。
安全係数(0.8)を使って計算すると、賞味期限切れのココアパウダーがどのくらい日持ちするか判断できます。
- バンホーテン:賞味期限540日
540÷0.8=675日 - ダイソー:賞味期限390日
390÷0.8=488日 - 富澤商店:240日
240÷0.8=300日
バンホーテンのピュアココアは賞味期限切れから約4ヶ月、ダイソーのココアパウダーは約3ヶ月、富澤商店の純ココアは約2ヶ月過ぎても食べられる可能性があります。
ただしこれは、未開封でラベルに記載された保存方法を守った場合に限るうえ、メーカーの保証期間は過ぎているので、期限内に使いきることをおすすめします。
同時にこの記事も読まれています
保存状態が悪い場合は、酸化がすすみ風味が落ちたり、カビや虫が発生したりする可能性があるので注意しましょう。
腐ると香りが変化する|白い粉はカビではないことも
ココアパウダーの原料は油分をたくさん含むカカオ豆なので、空気に触れると酸化がすすみます。
酸化した油を食べると胸焼けや不快感を生じる場合があるため注意が必要です。
見た目 変色 |
・変色している ・カビが生えている ・虫が寄生している |
---|---|
臭い 匂い におい |
・酸化して油臭い ・カビ臭い |
味 食感 触感など |
風味が悪い |
まれにココアパウダーが白っぽくなる場合がありますが、これはココアパウダーに含まれる油脂が原因で起こるブルーム現象なので、食べても問題はありませんが風味が落ちている場合があります。
ただし、カビが生えている可能性もあるで、食べる前はカビ臭くないかしっかり確認しましょう。
カビの種類によっては人体に有害なカビ毒を生産するものもあり、加熱でも取り除くことができないので注意が必要です。
さらにココアパウダーは香りが甘いことから、虫が寄生する場合があります。
家にあったココアを飲もうとして、全然粉溶けねえじゃん!!…って思ってたら全部虫でした( ´罒`*)✧ pic.twitter.com/Ml8UxjiwiB
— 森宮 月虹 (@morimiya_gekko) February 13, 2017
チャック式のパッケージは簡単に密閉できるのでおすすめですよ。
ミルクココアなどの調整ココアは特に甘い香りがして虫が寄生しやすいため、しっかり密閉して保存するなど注意が必要です。
開封後のココアパウダーを日持ちさせる保存方法
ココアパウダーは熱や湿気に弱いため、しっかり密閉して涼しい場所で保存しましょう。
常温 | 密閉して冷暗所で保存 |
---|---|
冷蔵 | 気温が27℃を超えた場合に、密閉して野菜室で保存 |
冷凍 | おすすめしない |
基本的に常温保存で問題ありませんが、夏の暑い時期や梅雨時期に限り冷蔵庫の野菜室での保存もおすすめです。
ただし純ココアは吸湿しやすい性質のため、冷蔵・冷凍時の急激な温度変化による結露で品質が落ちる可能性があります。
さらに寄生虫の対策としてしっかり封を閉じ、袋を二重にして保存するのもおすすめです。
ココアパウダーはお菓子作り以外で使う機会が少ないためあまりがちですが、いろんな活用レシピがあります。
余ったココアパウダーの使い道|大量消費できるアイデアレシピ
ココアパウダーはお菓子に少し入れる使い方がほとんどですが、かけるだけの活用レシピや、一気に消費できるレシピがあります。
- ☆簡単*ココアバタークッキー☆ by ☆栄養士のれしぴ☆
サクホロでおいしそう。小さいお子さんとも一緒に楽しめるレシピです。 - 簡単!ヘルシー豆腐ココアプリン♥ by rumty
材料がヘルシーでアレンジもききそう。きな粉をかけてもおいしそうですね。 - おからパウダーで!ココアおから蒸しパン by 5万年ダイエッター
ダイエット中でも罪悪感なく食べられますね。
ふりかけるだけで、簡単にアレンジが効く食べ方もあります。
- バニラアイスに:ラム酒もかけると一気に大人の味になります。
- スライスしたバナナに:ヨーグルトのトッピングにも合いますよ。
- カステラに:ココアとカステラの甘い香りがマッチしておいしくいただけます。
ココアパウダーを使い切りたい方は、生チョコレートを作るのもおすすめです。
材料はとてもシンプルですぐに作れます。
ココアパウダーの生チョコレート
材料
ココアパウダー:20g
砂糖:30g
牛乳:15g
- 耐熱容器に砂糖と牛乳を入れ、レンジで20秒程温める
- ココアパウダーを入れよくまぜ、冷凍庫で1〜2時間冷やし固める
- 適当な大きさに切り分け、分量外のココアパウダーをまぶしたら完成!
ココアパウダーはチョコレートと同じカカオ豆からできているので、ミルクと混ぜることでチョコレートの風味を再現できます。
薄いバットに流し固めれば、手で丸めずにカットするだけで済むので楽ですよ。
材料も作り方もシンプルなので、ココアパウダーの使い道に困っている方はぜひ試してみてください。
結論 | ココアパウダーは香りがいい賞味期限内に消費しよう
- 賞味期限切れでも保存状態によっては食べられる場合がある
- 開封後は密閉して涼しい場所で保存すると日持ちする
- 白い粉はカビではない場合も
- 酸化して油臭いものは食べない
- アレンジが効くレシピがたくさん
ココアパウダーは賞味期限切れでも食べられる場合がありますが、温度変化に弱いためパッケージに記載された方法で保存することが大切です。
いちど空気に触れると酸化がすすむので、開封後はしっかり密閉して涼しい場所で保存し、早めに使い切りましょう。
期限内に食べ切るに越したことはないので、たくさんあまっている方は紹介した活用レシピを参考にしてくださいね。