【執筆者:管理栄養士 宍戸恵】
手作りイチゴジャムの賞味期限は作り方や糖度によって左右しますが、冷蔵保存で2~3週間程度が目安です。
瓶詰めは正しく脱気して保存すれば未開封で長持ちしますよ♪
保存状態が悪いとカビが生えやすいので注意しましょう。
正しい保存方法や注意点を以下のポイントに沿って紹介していきます!
手作りイチゴジャム のこと
- 日持ち目安(瓶詰め・他容器)
- 腐るとどうなる?
- 正しい保存方法や冷凍のコツ
- 瓶詰め(未開封)の注意点
保存方法に悩んでいる人だけでなく、これから手作りジャムに挑戦しようと考えている人もぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
手作りイチゴジャムの賞味期限は?(常温・冷蔵庫・冷凍庫)
自家製のジャムには保存料が入っていないので、瓶詰め(未開封)以外は基本的に早めの消費が良いでしょう。
常温 | 冷蔵 | 冷凍 | |
---|---|---|---|
瓶詰め (開封後) |
NG | 2~3週間程度 (お早めに) |
6ヶ月程度 |
タッパーや 他の容器 |
|||
瓶詰め (未開封) |
1年程度 (瓶詰め後の 殺菌有り) |
1~2ヶ月程度 (瓶詰め後の 殺菌無し) |
NG |
冷凍保存の方法や瓶詰めの殺菌・脱気については後半で解説しています。
一度開封した瓶詰めや、瓶以外の保存容器では密封性が弱く日持ちしないので注意してください。
保存状態が悪かったり長く放置したりすると腐る可能性があります。
開封後の常温保存は禁物!腐ることも
手作りのイチゴジャムは腐るとカビが生えます。
以下のような異変があった場合は食べずに処分してくださいね。
食べられない状態 | 傷み始めている サイン |
|
---|---|---|
見た目 変色 |
カビが生えている | 全体が水っぽい |
臭い 匂い におい |
明らかにカビ臭い | シンナーのような ツンとした臭い |
味 食感 触感など |
きつい酸味や苦味 | ー |
混ぜた時に部分的に水っぽくなるのは、成分が一部分離したもので品質が悪くなったものではありません。
傷み始めている場合は完全に腐敗しているとは考えにくいものの、品質は劣化しています。
扱いには十分注意し、不安な人は処分も検討してください。
1回しか使ってないのにイチゴジャムにカビ生えた… pic.twitter.com/J7QCbscGzw
— Misaka.s (@10032No) November 4, 2020
こちらの方も市販品のジャムですが、カビが生えてしまったようですね。
また低糖度のジャムは特に傷みやすいデメリットがあります。
糖度によって保存性が異なる理由
細菌や微生物が活動する為には一定の水分が必要となります。
ジャムに欠かせない砂糖には水分を引き寄せる保水性があり、高糖度なもの程微生物が活動に使える水分が少なくなります。
反対に低糖度のものは微生物にとって活動しやすく好環境となります。
低糖度 | 糖度40%以上55%未満 |
---|---|
中糖度 | 糖度55%以上65%未満 |
高糖度 | 糖度65%以上 |
本来保存食として親しまれていたジャムは砂糖をたっぷり使ったものが主流でしたが、時代の変化と共に低糖度のジャムも人気を集めるようになりました。
手作りで糖度を調整するのも良いですが、最近は市販品でも低糖度のジャムが楽しめます。
また市販品の賞味期限やカビについてはこちらの記事でも詳しく紹介されています。
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傷みやすい低糖度のジャムは、より一層扱いには注意が必要ですね。
正しい保存方法や冷凍保存のポイントを押さえて安全に食べ切りましょう!
手作りイチゴジャムを日持ちさせる為の保存方法|冷凍保存のコツ
未開封であれば常温保存できますが、季節や気候によっては品質が変わりやすいので不安な人は未開封でも冷蔵保存してください。
常温 | 直射日光や高温多湿な場所は避ける (瓶詰め後に殺菌をした場合のみ保存可能) |
---|---|
冷蔵 | ・蓋をしっかり閉める ・タッパーのような容器では 蓋つきで密封性が高いもの選ぶ |
冷凍 | ・サランラップやチャック付きの 保存袋を使用する ・耐冷性のタッパーでも可能 ・急速冷凍する |
冷蔵・冷凍どちらも基本的には密封性を高めることが余計な菌の付着や増殖を抑えるポイントです。
容器は清潔なものを選び、瓶詰めの場合は煮沸消毒しましょう。
冷凍する場合は工夫して品質の劣化を抑えることが大切です。
瓶詰めのままはNG!冷凍・解凍時のポイント
瓶詰めの冷凍は中身が膨張して、容器の破損に繋がりかねない為NGです。
冷凍する場合はなるべく空気に触れさせないように保存しましょう。
乾燥や酸化が品質を悪くしてしまう原因です。
サランラップで1つずつ包んだものは更にチャック付きの袋(ジップロック等)に入れることで、保存性が高まるだけでなく整理整頓もしやすくなります。
冷凍庫から取り出すとすぐに柔らかくなるので、解凍の手間もかかりません。
使いやすさを優先するならそのまま薄くジップロックに入れても良いでしょう。ジャムは糖度が高いので冷凍保存してもカチコチにはならず、パキパキと割って使用できます。
しかしジップロックに直接入れると、小分けにするより保存性は落ちるので早めに消費してくださいね。
タッパーで保存する場合、解凍後は使い切るようにしてください。
冷凍と解凍を繰り返すと品質が変わりやすく、美味しさを損なう原因となります。
瓶詰めの煮沸消毒や殺菌の工程がない手軽さも冷凍保存のメリットです。
瓶詰めで殺菌する場合は未開封で1年と長持ちしますが、正しく保存することが大切です。
瓶詰め(未開封)保存の注意点
必ず密封できる瓶を使用し、作った後は脱気ができているか確認してください。
ジャム用の瓶はネット注文も可能です。
初めて行う方は、こちらのレシピも参考にしてみてください。
脱気がうまくいっているかは冷却の段階で蓋の中央部が凹んでいるかどうかで判断できます。
開封時にポンッと音がする場所ですが、ここが膨らんでいる場合は脱気に失敗して密封できていない可能性があります。
保存性に関わる為、必ず確認してくださいね。
瓶詰め後の殺菌工程をしない場合でも、ジャムが熱い状態であれば脱気できます。
省く場合は常温で保管せず、必ず冷蔵庫保存してくださいね。
結論|手作りイチゴジャムの開封後は早めに消費するか冷凍保存を
- 瓶詰めは殺菌すると日持ちする
- 開封後や他の容器では早めに消費
- カビが生えたものは処分する
- 冷凍保存で日持ちを延ばせる
- 瓶詰め(未開封)は脱気が重要
手作りジャムは無添加で甘さの調節を行えるのが魅力です。
瓶詰めは殺菌すれば保存期間を延ばせるだけでなく見た目も綺麗なので、プレゼントにも良いですね♪
せっかく作った自家製のジャムを無駄にしないよう、正しく保存して美味しく安全に食べ切りましょう。