【執筆者:編集部 芦川真理】
賞味期限が表示されている塩鮭は、比較的長持ちするよう加工されていることが多いですが、消費期限が付いている場合はあまり日持ちしません。
冷凍保存をすると保存期間を延ばす効果はありますが、美味しさを損なう可能性があるため注意が必要です。
この記事では、塩鮭の美味しさを保ちながら安全に食べるための、以下の項目を紹介します。
塩鮭のこと
- 賞味期限と日持ち目安
- 塩分濃度による日持ちの違い
- 変色と消費期限切れについて
- 冷凍保存の注意点と冷蔵のコツ
焼き鮭や生鮭の日持ちや、なるべく美味しく保存するためのコツなども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
塩鮭の賞味期限は?焼き鮭・生鮭の日持ち目安
塩鮭は商品によって賞味期限が長いものもありますが、スーパー等で売られて甘口のものは、塩を振っていない生鮭と同じように、あまり日持ちしないものが多いです。
冷蔵 | 冷凍 | |
---|---|---|
塩鮭(生) | 2~3日程 | 2~3週間程 |
生鮭 | 当日~3日程 | |
焼き鮭 | 早めに食べる | |
加工品 (チルド等) |
製造日から 20日程 |
製造日から 30日~1年程 |
ここでいう加工品とは、チルド商品や冷凍で販売されている、比較的賞味期限が長い市販品の塩鮭を指しています。
なぜ商品によってここまで賞味期限に差があるのかというと、塩分濃度の違いが影響しています。
塩分濃度で期限が変わる!生鮭や焼き鮭との違い
塩には食品の水分を抜いて保存性を高める効果があるため、塩鮭の塩分濃度が高くなるにつれて賞味期限が長くなります。
- 甘口(甘塩鮭)3%未満
- 中辛 3%以上6%未満
- 辛口 6%以上10%未満
- 激辛(大辛)10%以上
しかし、スーパーでよく見かける塩鮭は、塩分濃度が高くない甘口タイプが多いため、生鮭とさほど日持ちが変わりません。
焼き鮭といった調理後の塩鮭は、なるべく早めに食べるのが基本です。
冷蔵庫に入れると雑菌の増殖は抑えられますが、なくすことはできないため、冷やせば安全と過信しないようにしましょう。(※1)
一部変色した場合は食べられる可能性がありますが、腐っているとわかる時や消費期限切れは食べられないので注意して下さい。
腐るとどうなる?消費期限切れは食べられない
塩鮭は腐るとドロッとしたり、異臭がしたり見た目や臭いから食べられない状態とわかります。
しかし、一部だけ黒く変色している時や、生の状態で断面が蛍光の緑色のように見る時は、食べられることもあります。
また、消費期限切れしてしまったら、安全のため食べずに処分してください。
たとえ見た目や臭いに変化がなくても、消費期限切れの塩鮭には食中毒菌が繁殖していることがあります。(※3)
詳しくはこの記事をチェック!
購入後すぐに食べられない時は、ひと手間加えてから冷蔵・冷凍すると、塩鮭の美味しさを損なわずに保存できますよ。
塩鮭の冷蔵・冷凍保存の日持ちと保存方法
塩鮭は、常温では腐敗を進めてしまうため、冷蔵か冷凍で保存しましょう。
生 | 1.ペーパーで表面の水分を拭き取る 2.一切れずつラップで包む 3.密閉容器や袋に入れる 4.冷蔵庫か冷凍庫で保存 |
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調理後 (焼き鮭) |
1.焼き立てにお酒を少々振りかけて あら熱を取る 2.一切れずつラップに包む 3.密閉容器や袋に入れる 4.冷蔵庫か冷凍庫で保存 |
空気に触れると乾燥したり、雑菌が付いたりするので、一切れずつラップに包んでから保存すると良いですよ。
塩鮭をなるべく日持ちさせたいなら冷凍保存ですが、できれば焼いてから保存するのがおすすめです。
塩鮭を冷凍する時の注意点と保存期間
冷凍するときは、表面の水分を拭き取ったり、お酒を振りかけたりなどの下処理を行うと、解凍後の生臭さを抑えられ、美味しく保存できます。
また、生の塩鮭を冷凍すると品質が落ちることがあるため、できれば焼いてから冷凍保存がおすすめです。
なぜなら、お店で売られている生の魚は冷凍したものを解凍している場合があるため、再冷凍になる危険があるからです。
冷蔵する場合も、ひと手間加えると美味しさをキープして保存できます。
美味しさを保って冷蔵保存するコツ
塩鮭の表面にある水分をペーパーで抑えてから冷蔵保存すると、生臭さや傷みを抑えられ、より美味しく食べられます。
ただし、消費期限を延ばすほどの効果は期待できないため、必ず期限内に食べてくださいね。
また余分な水分を取るときに、雑菌のついた手で触ったり、空気に触れたりすると、逆に傷む可能性もあるので注意しましょう。
常に鮭の塩焼きをストックしておきたい人は、非常食にもなる、常温保存可能なこちらも参考にしてみてください。
結論|塩鮭の賞味期限はまちまち|日持ちさせるには冷凍保存
- 甘口の塩鮭はあまり日持ちしない
- 焼いた鮭も同様に日持ちしない
- 消費期限切れは食中毒の恐れあり
- 日持ちさせるには冷凍がおすすめ
- 冷蔵は下処理後に保存しよう
塩鮭の塩分濃度が高いほど、日持ちは多少長くなりますが、甘口の塩鮭は生鮭の日持ちとさほど変わりません。
焼いた鮭も冷蔵庫では日持ちしないため、できるだけ早めに食べましょう。
消費期限切れをしたら安全のため、食べずに処分してくださいね。
日持ちさせるには冷凍をして、さらに品質の低下を抑えたい時は、焼いてから保存するのがおすすめです。
冷蔵する時は、下処理をすると美味しさを保って保存できるので、ぜひ活用してみてください。