【執筆者:編集部 対島敬】
なめろうは生魚を使った料理のため腐りやすく、常温保存はできません。
日持ちしないので冷蔵庫で保存し、早めに食べ切るようにしてください。
冷凍すると風味が落ちる場合がありますが、2週間ほど日持ちします。
この記事ではなめろうの賞味期限の目安や正しい冷凍保存方法など、下記の項目について紹介します。
なめろうのこと
- 賞味期限の目安
- 鮮度落ちと腐敗の見分け方
- 正しい保存方法と保存期間目安
- 余った時のアレンジレシピ
手作りのなめろうが食べられる状態か気になる人や余った時の美味しい食べ方を知りたい人は、ぜひ参考にしてください♪
目次
なめろうは日持ちする?賞味期限目安を紹介
手作りのなめろうや市販の冷蔵商品は日持ちしないため、当日中に食べ切るようにしてください。
手作り | 当日中 | ||
---|---|---|---|
市販品 の一例 |
未開封 | 冷蔵 | 数時間〜1日 (商品記載の日付までが推奨) |
冷凍 | 製造日から1〜3ヶ月程度 (商品記載の日付までが推奨) |
||
開封後 | 当日中 |
冷凍食品のなめろうはメーカーによって賞味期限が1〜3ヶ月ほどに設けられているようですが、開封後は手作りのものと同じく傷みやすいので当日中に消費しましょう。
こちらの商品は冷凍で1ヶ月ほど保存でき、小分けパックで開封後も食べ切りやすいです。
たたき:薬味と一緒に生魚を味付けせずに細切れにしたもの
生魚を細かくミンチ状にするなめろうは劣化が早く、食べられるかの見極めは大切です。
消費期限切れ・賞味期限切れでも食べられる?
市販のなめろうは、賞味期限と消費期限のどちらが表示されているのかによって判断が分かれます。
消費期限:安全に食べられる期限のこと
賞味期限切れなら風味が落ちても食べられる可能性はありますが、消費期限切れなら安全性に問題が生じているかもしれないので食べないほうがいいでしょう。
同時にこの記事も読まれています
魚が死ぬと細菌による分解が進むにつれて鮮度が落ちていき、食べられない状態(腐敗)に変化します。
腐っていて食べられない | 鮮度が落ちている | |
---|---|---|
見た目 変色 |
くすんだ色 ドリップがある |
|
匂い 臭い におい |
強烈に生臭い | やや生臭い |
味 食感 触感など |
ドロドロしている 口がピリピリする (ヒスタミンによる) |
やや弾力がある |
安全性を考えると明らかに鮮度が落ちていたら、腐っていなくても生のまま食べるのは避けたほうが賢明です。
鮮度が悪化したなめろうを食べた場合、付着していた菌の種類によっては魚が原因の食中毒になる可能性もあります。
鮮度が落ちていたら要注意!魚が原因の食中毒
魚を食べて食中毒を引き起こすのは腸炎ビブリオとヒスタミンが主な原因で、どちらも鮮度が落ちるとリスクが高くなります。(※2)
海中に存在する細菌の一種です。漁獲後から調理されるまでに保存状態が悪いと菌が増殖し、食べてから数時間後には激しい腹痛や下痢などの症状があらわれる可能性があります。
腸炎ビブリオは流水で洗ったり、60℃で10分以上しっかりと中心部まで火を通したりすると減らせますが、生で食べるなめろうには適用できません。
また、なめろうによく使われるぶりやアジなどの赤身魚が原因となるのが、ヒスタミンによる食中毒です。
赤身魚に多く含まれるヒスチジン(アミノ酸の一種)が、菌が生み出す酵素によりヒスタミンに変えられます。ヒスタミンが増殖した魚を食べると1時間以内にじんましん・頭痛・嘔吐などの症状があらわれる可能性があります。
ヒスタミンは、一度作られると加熱や冷凍をしても減ることはありません。
口にした時に舌がピリピリと感じたらヒスタミンが原因の可能性があるので、飲み込まずに処分しましょう。
保存状態の悪さが細菌を増殖させ、食中毒につながってしまいます。
手作りをする場合は、鮮度の良い生食用を購入し調理まで冷蔵庫で保管しておくことも大切です。
保存方法や保存期間を守れば、日持ちしないなめろうを安全に食べられる可能性が高まります。
日持ちしないなめろうの保存方法と保存期間
なめろうは前述の通り日持ちせず、食中毒の心配もあるので常温保存はNGです。
冷蔵庫で保存し、その日のうちに食べ切るようにしてください。
保存方法 | 保存期間目安 | |
---|---|---|
常温 | NG | - |
冷蔵 | 保存容器で密閉 (4℃以下推奨) |
当日中 |
冷凍 | 小分けしてラップし 保存用袋に入れる |
2週間ほど |
生魚は常温で空気に触れると劣化が速く進む傾向があり、ミンチ状で空気に触れる部分が多いなめろうは特に気をつけなければいけません。
また生魚は水分と栄養が多く含まれており、腐敗菌が増える3つの条件である水分・栄養・温度が揃わないためには、温度管理が重要なポイントです。(※3)
出来上がったらすぐに清潔な密閉容器に入れて4℃以下の冷蔵庫で保存し、食べる直前に取り出してください。
正しい冷凍保存方法と美味しく解凍するコツ
なめろうを冷凍保存する手順は、以下の通りです。
- 再冷凍は不可のため1回分ずつに分ける
- 空気を抜き薄く伸ばしてラップする
- 保存袋に入れ金属バットの上に置き急速冷凍する
準備している間も劣化は進むので、手早く行うようにしましょう。
また食べる5〜6時間ほど前に冷蔵庫へ移動させゆっくり解凍すると、魚からドリップが出にくいため美味しく解凍できます。
解凍後は早めに食べ切るよう心がけましょう。加熱してから食べると食中毒のリスクを減らせます。
冷凍保存期間の目安は2週間ですが、期間が過ぎそうになった場合は別の料理にアレンジして食べ切るのもひとつの手です。
日持ちしないなめろうが余った時の食べ方は?
余ったなめろうは日持ち期間内であれば、手軽なお茶漬けで食べるのがおすすめです。
ご飯に乗せて熱湯をかけると、魚の出汁と味噌が溶けあい美味しく食べられます。
その他にも、なめろうはいわば味付けされた魚のミンチなのでさまざまな加熱調理に応用可能です。
- 焼く:つみれハンバーグ
- 揚げる:すり身揚げ
- 汁物の具:つみれ汁
いずれも少し手を加えてそれぞれの作り方で加熱するだけですが、細菌の数を減らせるので日持ちしないなめろうに比べ安全性が高まります。
中には、なめろうをこんなアレンジで食べる人もいるようです。
アジのなめろうをギョーザにしてやった!
なめろうギョーザ♪
めちゃんこ美味しい❗ pic.twitter.com/pbTDLP3paA— ∞おかん∞(のん) (@okan0628) January 30, 2018
なめろうをそのまま食べるのに飽きた時や、大量消費したい時に役立ちそうですね。
また、なめろうの味付けに使う合わせ調味料も加熱すれば作り置きが可能です。
菌の繁殖を抑えられるので冷蔵保存で2週間ほど日持ちします。
なめろうは余ってもアレンジしやすいので、ぜひいろんな食べ方を試してみてくださいね。
結論|なめろうは日持ちしない!余ったら加熱して食べよう
-
- 生モノだから常温保存はNG
- 腐ると色や臭いに異変が起こる
- 冷蔵保存でも当日中に食べ切ろう
- 冷凍保存期間の目安は2週間ほど
- 余ったら加熱してから食べる
なめろうは生魚を細かく刻んで作るため、鮮度が落ちやすく日持ちしません。
常温保存はNGで、冷蔵保存でも当日中には食べ切るようにしましょう。
作った日に食べ切れない場合は、2週間ほど日持ちする冷凍保存がおすすめです。