【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
手作りカスタードクリームの日持ちは、冷蔵で1~2日、冷凍保存で2週間程度です。
傷みやすく調理過程にも注意が必要で、常温放置や生卵の取り扱いを誤ると食中毒の危険性があります。
カスタードクリームをムダなく安全に食べきれるように、正しい保存方法など以下の項目をご紹介します!
カスタードクリームのこと
- 手作りの日持ち目安
- 腐るとどうなるか?
- 正しい冷蔵・冷凍保存方法
- 余った場合のアレンジレシピ
カスタードクリームが余った人、食べきれなくて保存期間をのばしたい人は参考にしてくださいね♪
目次
カスタードクリームの日持ちは冷蔵・冷凍保存で何日?
手作りカスタードクリームの日持ちは冷蔵で1~2日、冷凍で約2週間です。
手作り | 常温 | NG |
---|---|---|
冷蔵 | 1~2日 | |
冷凍 | 約2週間 | |
市販品 (冷凍) |
未開封 | 1~8ヶ月程度 (商品による) |
開封後 | なるべく早く |
冷凍の市販品は未開封では日持ちしますが、開封後は冷蔵保存でなるべく早く食べきるようにしましょう。
手作り、解凍後の市販品のどちらも常温保存は腐る原因となるので不向きです。
では、腐るとどのように変化するのでしょうか。
腐ると酸っぱい?賞味期限切れの特徴
カスタードクリームが腐るとカビが生える、異臭がする、ねばねばするなど異変が生じます。
作り立てに比べて明らかに酸っぱい場合も腐っている可能性が高いので、食べるのをやめましょう。
見た目 変色 |
カビが生えている |
---|---|
臭い 匂い におい |
明らかな嫌悪臭 |
味 食感 触感など |
・酸っぱいなど明らかに腐った味 ・糸を引くようなねばり |
一方、見た目に変化がなくても実は食中毒菌に汚染されていて、食べるとおなかを壊してしまう場合もあります。
常温放置で増える食中毒菌
カスタードクリームで注意すべき食中毒菌はサルモネラ菌と黄色ブドウ球菌です。
特に、黄色ブドウ球菌が出した毒素は加熱で破壊されないので、増殖させないように常温放置はやめましょう。
サルモネラ菌(※1) | |
---|---|
分布 | 人、動物、河川など |
潜伏期間 | 6~72時間 |
症状 | 腹痛、下痢、発熱 |
特徴 | 汚染された食肉や卵が 原因の事が多い |
黄色ブドウ球菌(※2) | |
分布 | ・化膿した傷口、鼻の中、毛髪など ・動物の皮膚、腸管 |
潜伏期間 | 1~5時間 |
症状 | 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢 |
特徴 | 毒素は加熱しても破壊されない |
サルモネラ菌は加熱が不十分な卵や溶き卵の常温放置、黄色ブドウ球菌は手指の傷から汚染がひろがります。
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食中毒を防ぐには、以下のポイントに気をつけましょう。
- 手指にケガがある場合、ゴム手袋などを着用する
- 調理前は手洗いし、生の卵を扱った容器など使用後はよく洗う
- 卵は使う直前に割り、割ったまま放置しない
- 十分に加熱する
(スプーンでかき回したときにスプーンにクリームの薄い膜が付くくらい) - 室温で放置しない
衛生面に気をつけて作ったカスタードクリームが日持ちするように、正しい保存方法もご紹介します。
カスタードクリームの冷凍・冷蔵保存方法
カスタードクリームの正しい保存方法は出来立てを急冷し、あら熱が取れたら密閉容器やジップロックに入れ冷蔵庫や冷凍庫にしまいましょう。
常温 | NG |
---|---|
冷蔵 | 1.食品バットに移し表面にラップを密着 2.氷水や保冷剤で急冷 3.密閉容器に移す 4.表面にラップを密着させフタをする |
冷凍 | 1.食品バットに移し表面にラップを密着 2.氷水や保冷剤で急冷 3.ジップロックに入れ薄く平らにして冷凍 |
カスタードクリームの保存はあら熱をすばやくとることが重要です。
手作りの日持ちは短い!出来立ては急冷しよう
カスタードクリームは水分や栄養分を多く含むため日持ちしません。
手作りの場合、出来立ての熱いうちに食品バットなどに薄く広げ、表面にラップを貼り付けて氷水や保冷剤などで急冷し雑菌の繁殖を防ぎましょう。
予告通りクリームパン作り。カスタードクリームできた〜すっごいアナログな方法で急冷中 pic.twitter.com/C31U6MWEtj
— くま (@SHINO539) September 25, 2014
常温放置すると細菌の増殖に必要な水分・栄養分・温度が揃い、腐敗や食中毒の原因となります。
ラップとカスタードクリームの間に隙間があると、湯気が水滴となり雑菌が増える原因やクリームが水っぽくなるのでぴったり密着させましょう。
また、カスタードクリームが乾燥しダマになることや空気中の雑菌の付着も防いでくれます。
急冷させた後に冷凍すると、さらに保存期間を延ばせます。
冷凍で保存期間をのばす!解凍方法も解説
カスタードクリームは冷凍すると2週間程度日持ちします。
ジップロックに入れ薄く平らにして冷凍しましょう。
解凍方法は使いたい分だけ折って耐熱容器に入れ、ラップをかけて電子レンジで加熱しましょう。
ただしクリームの粘度がゆるい場合、解凍後なめらかな状態に戻らない可能性があります。
冷凍する場合は卵や薄力粉の量を増やして固めのカスタードクリームにするのがおすすめです。
クリームが余ったら別のお菓子にアレンジするのもおすすめです。
余った場合のアレンジレシピ
カスタードクリームはシュークリームに入れるなど冷やして食べるほか、温かい状態でもおいしく食べられます。
- 余りカスタードとHMで簡単リッチマフィン by ゆきち525
ホットケーキミックスで気軽に作れますね♪ - 超簡単☆餃子の皮でエッグタルト☆ by ★おぺこ★
余ったクリームを乗せて焼くだけで簡単ですね♪冷凍パイシートでもOKです!
アレンジレシピも活用して、最後までおいしく食べきりましょうね♪
結論|カスタードクリームの日持ちは短い!保存方法に注意
- 手作りの日持ちは冷蔵保存で1~2日、冷凍で約2週間
- 腐るとカビ、酸っぱい味や臭いなどの異変が生じる
- 常温放置で食中毒の危険性あり
- 調理後は急冷し保存期間をのばす
- 賞味期限が短いので早めに食べる
カスタードクリームの日持ちは短く腐りやすいので早めに食べきりましょう。
手作りの場合、出来立てを氷水や保冷剤ですぐ冷やしてから冷蔵・冷凍保存するのが食中毒を予防して保存期間をのばすポイントです。
正しく保存したクリームが余ったらアレンジレシピも活用して、おいしく安全に食べきりましょうね♪