2005年に個人情報の保護に関する法律が全面施行されてから、個人が特定される情報の扱いが大幅に改善されてきました。
そのために、会社はもちろん、自宅でもシュレッダーを常備するようになった方も多いのではないでしょうか?
シュレッダーは、外部に漏らしたくない情報を記載した書類などを、一瞬で粉々にしてくれるので、あるとたいへん便利です。
でも・・・、このシュレッダー、結構な頻度で止まってしまいませんか?
自分が使ったタイミングで止まってしまうと、動くように直しておかなければならず、焦ってしまいますよね?
なかなか直せずにいると、他の方の手を煩わせてしまったり仕事の進行に影響が出たりと、侮れないやっかいなトラブルです。
今回は、そんなシュレッダーの詰まりを簡単に直す方法はないのか、調べてみました。
- 紙詰まりを起こしたら、まずは逆回しにトライ!
- シュレッダーはどうして定期的に紙詰まりを起こすの?
- 逆回ししても挟まった紙が動かないときは・・・
- オーバーヒートしてしまったら・・・
- 紙詰まりが頻繁に起こる原因は、刃の手入れ!
- 紙詰まりがどうしても解消しない場合は裏技を活用!
これら6つのポイント別に、シュレッダーの紙詰まりの直し方を探ってみましょう。
目次
シュレッダーの紙詰まり!直し方を段階別に紹介するよ!
会社など公共の機関はもちろんのこと、家庭内でも、個人情報が記載された書類はシュレッダーにかけてから廃棄するのが習慣になってきていますね。
今や私たちの身近な機器となったシュレッダーですが、必ず定期的に紙詰まりを起こします。
シュレッダーの仕組み
シュレッダーは基本的に、回転するギザギザの刃の間に紙を差し入れて細断する仕組みになっています。
細断にもいくつか種類があり、縦方向にまっすぐ細断するストレートカット方式、縦方向にカットした紙を一定間隔ごとに横方向にカットするクロスカット方式、クロスカット方式と同じように縦横にカットし、正方形に近い屑を出すスパイラルカット方式、より細かく細断でき、高いセキュリティーが期待できるマイクロカット方式などがあります。
刃を動かす部分は、電動や手動がありますが、紙を差し込む部分は手動になっているので、一度に入れすぎたり向きが悪かったりすると、どうしても紙詰まりが起きてしまうのです。
では、突然シュレッダーが止まってしまったら、どのように対処するのが正解なのでしょうか。
シュレッダーの紙詰まり!まずは逆回しにトライ
シュレッダーが紙詰まりを起こしてしまった場合の対処方法を段階別に分けて紹介しますね。
まずは、通常通りに、適切な方法で使っていたにもかかわらず止まってしまった場合です。
逆回転させる
会社に置いてある業務用シュレッダーなら、ほぼ必ずある「逆回転機能」。
紙が詰まって停止してしまったシュレッダーから、紙が入りきらず少しでも見えている状態であれば逆回転のボタンを押してみましょう。
ギーギー、ガサガサガサと不吉な音が鳴ることもありますが、シュレッダーの投入口から紙が少しづつ押し戻されてきます。
キリで押し込む!
もし逆転機能がないシュレッダーだったら、電源を切り、キリなどの細長いもので投入口から下に押し込んでみましょう!機械の負担を軽くしてあげれば、再び動き出してくれるでしょう。
押してダメなら引いてみよう!
詰まった紙が多くて、押し込むのが難しい場合は、カッターで多少切ったり、手でつかめる部分を引っ張ってあげましょう。ピンセットやラジオペンチを使用したり、掃除機で吸い取る方法もありますね。
途中でちぎれてしまっても、一瞬だけ電源を入れて刃を回転させると紙の位置も多少変わるので、また挟めるだけ挟んで引っ張る、を繰り返してみましょう。
根気のいる作業ですが、最終的にはきれいに屑を取り除けます。
逆回ししても挟まった紙が動かないときは・・・
逆回転機能が搭載されていない場合や、逆回転しても空回りするだけで詰まった紙に変化がない場合などは、以下の方法を試してみてください。
- 電源を切り、掃除機をMAXにして吸い取ってみる。
- 詰まった紙が多すぎる場合は、機械を分解して紙を取り除く。
- 安全装置が作動し、ロックされてしまっている場合もある。その場合は電源、コンセントを抜いてから詰まっている紙を取り出す。
- 逆回転機能がない家庭用のシュレッダーの場合は、チャイルドロックがかかってしまった可能性がある。取扱説明書を読んで、チャイルドロックを解除しましょう。チャイルドロックの解除ボタンは、子どもが外しにくいよう、側面か裏側についていることが多い。
- オーバーヒートで動かなくなる場合もある。その場合は十分に冷ましてから再度動かしてみましょう。
機械を分解してみるのは結構ハードルが高いですよね。戻せなくなったら…と思うと不安です。
まずは、取扱説明書をよく読み返し、何かしらの安全装置が作動していないか、オーバーヒートしていないか、できることから確認してみましょう。
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頑固に動かない原因は?オーバーヒートの可能性大
だましだまし動かして、手動で詰まった紙を取り除こうと電源を入れても、うんともすんとも言わなくなってしまったら…
オーバーヒートの可能性が大。電動シュレッダーは、刃を回転させるためにモーターが取り付けられています。連続してモーターを使うと熱を帯びるので、焼損を防ぐために止まるよう設定されているのです。
この状態になると、電源を入れてもまったく反応しなくなり、電源を入れたり切ったりしてどうにかすることはできなくなります。
シュレッダーがオーバーヒートした時は・・・
シュレッダーには、定格時間(安全に連続して使用できる基準時間)というものがあります。
定格時間5分と定められたシュレッダーを連続して10分近く連続運転させるとオーバーヒートを起こし、自動的に止まってしまうのです。
この状態を解消するには、一旦電源を切り、コンセントも抜いておきます。コンセントまで抜かないと熱は冷めないんですね。その状態で30分以上放置します。モーターが冷えれば機能も回復するので、再度電源を入れてみてください。
可能であれば、その間に刃の部分も表に出して、掃除をしておくとよいでしょう。
あまり無理して回そうとすると、オーバーヒートしてモーターが焼けてしまい、モーター交換が必要になる場合もあるので気をつけましょう。
・・・確かに、シュレッダーって、触るとかなり熱くなっていることがありますよね。
頻繁にオーバーヒートが起こる場合は、定格時間を再確認し、それを超えて使用していないか、高すぎる室温で使用していないかなどをチェックしてみましょう。
それでも、空回りがあったり歯が回転しなくなる場合は、モーターの動力を刃の回転に伝える歯車の破損やベルトの切断(外れ)の可能性が考えられます。速やかに修理センターに連絡しましょう。
頻繁に起こる紙詰まりの原因は、刃の手入れ
シュレッダーも刃物ですので、乾燥した紙を挟んで細断していくにつれ、どんどん切れ味が悪くなっていきます。
長く利用するためには、日々のメンテナンスが重要なんですね。
刃のメンテナンス方法
刃こぼれがなく、紙滑りや切れ味が悪いだけならば、刃に潤滑油を塗ればいいでしょう。でも、取扱説明書には「可燃性のスプレーは使用しない。発火する可能性あり」と注意書きがあるので、直接刃に塗るのは危険です!
方法としては、以下の要領で進めることをおすすめします。
- コピー用紙などを3〜4枚重ね、一番上の紙にミシン油を塗る。
- ミシン油を塗った紙の上に、さらに紙を1〜2枚重ねる。
- それらの紙を細断すると、刃に油が行き渡り、滑りやすくなる。
また、刃を研ぐことと潤滑油をさすこと、両方の機能を備えた便利グッズもあります!こちら(サンワサプライ:シュレッダー用 メンテナンスシート)はシュレッダーにかけるだけでメンテナンスが完了するという優れもの。
定期的に使っていれば、シュレッダーが詰まる、止まるなどの障害も減ってくるでしょう。
すぐに処分したい書類があるのにシュレッダーが故障・・・裏技があります!
「数枚の用紙をシュレッダーにかけたかっただけなのに、詰まって停止してしまった」「新しいシュレッダーを購入しはいいけど、届くまでシュレッダー待ちの書類がたまってしまう」。
そんな時は・・・手やはさみでビリビリにして対処するしかないですよね・・・。あぁ、面倒くさいなぁ。
そう思ったあなたに、ちょっとした裏技をご紹介します!
- 紙には「目」(木目のようなもの)があるため、手で裂きやすい方向がある。直角に方向を変えると比較的楽に裂けるので試してみましょう。
- 住所氏名など個人情報のある部分だけ、あらかじめ「パンチ」で穴をあけてから裂いて捨てれば情報が漏れることはないでしょう。
- 細かく細断できるハサミ(ナカバヤシ「シュレッダーはさみチョッキル」)が販売されているので、ハガキなどの厚みがある紙にもおすすめです♪
- 家庭であれば、ビリビリに破いた紙と生ゴミを一緒に袋に詰めれば、水分でインクが染みだして文字は読めなくなるため、セキュリティーが上がります。
- どうしても気になる書類は、細か目の洗濯ネットや古いパンストの中に書類を破いて入れ、洗濯機で回してしまいましょう!洋服のポケットにレシートを入れたままうっかり洗濯してしまったときと同じですね。白い塊のようになり読めなくなります。
- 会社の場合は、「クロネコヤマトの機密文書リサイクルサービス」などの機密文書廃棄リサイクルサービスを活用する方法もあります。
一時的にシュレッダーが使えない場合の対処法として、これらの方法を頭に入れておくと心強いでしょう。
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まとめ
どうでしたか? 私は、シュレッダーが詰まってしまった場合、必ずゴミ箱を確認し、紙屑がたまっている場合は捨ててから改めて動かします。
意外と盲点ですが、これだけでスムーズに細断後の紙屑が下に落ちて、詰まりが解消されることもあるんですよ。
では、最後に今回のまとめです。
- シュレッダーが詰まった時は、まず最初に逆回転機能を試す。
- 逆回転できない場合には、ピンセットかラジオペンチを使い詰まった紙を挟んで取り出す。電源を入れたり切ったりして、紙を少しずつ回転させると取りやすい。
- それでもダメな場合は、掃除機で吸い取る!ロックがかかっている場合は解除する。
- シュレッダーがオーバーヒートした場合は、定格時間を過ぎていないか確認する。電源を落とし、コンセントを抜いて30分以上放置。
- 定期的に刃のメンテナンスをする。
- あきらかな故障が疑われる場合は、決して強引に回さない。高額な修理費が必要になることもある。
- シュレッダーがない場合は、手作業でてきる裏技を活用しよう!
普段、酷使しているシュレッダーですが、ストライキされてみると、ありがたみが分かりますね・・・
順調に動いている時こそメンテナンスを怠らないようにし、長く大切に使いたいものです。