結婚式に招待されたら、悩ましいのがご祝儀に関してではないでしょうか。先日、社会人になりたての娘さんがいる方が、こんなことを言っていました。
「今度、娘のお友達が結婚することになって、ハワイなんだって!『旅費は自腹だから結婚式のご祝儀はなしって言われた』って娘は言うんだけど、今時ってそういうものなの?」
確かに、ある程度の年代になると、「ご祝儀を渡さない」というのは抵抗がありますよね。でも今回のように、旅費も捻出してさらにご祝儀もとなると、かなりの金額になってしまいます。
私の今までの経験で「ご祝儀を渡さなかった」ということは一度もありませんが、年齢や立場、挙式の場所などによって、ご祝儀のルールはどう違うのか調べてみました。
- 結婚式にご祝儀なしはアリ?あなたが親族 or 友人の立場ならどうする?
- 事例1.遠方での挙式 ポイントになるのはやっぱり「旅費」!
- 事例2.道民あるある!? ご祝儀が要らない「会費制」の結婚式
- 事例3.意外と悩む!? 兄弟間のご祝儀 ポイントは「年齢」にあり!
- こんなときどうする!? 欠席する場合のご祝儀はどうしたらいいの?
気になるポイントはこの5つでしょうか。
せっかくの晴れの日に、自分の認識不足で主役に嫌な思いをさせてしまったら、申し訳ないですもんね。
結婚式のご祝儀なしの場合について、しっかり確認しておきましょう。
目次
結婚式にご祝儀なしはアリ?あなたが親族 or 友人の立場ならどうする?
結婚式に招待されて、「ご祝儀はいりません」と言われたとしても、本当になしでよいのか悩むところですよね。
そこで、どんな場合に「ご祝儀はなし」になるのかを考えてみましょう。
- 式場が遠方のため、交通費、旅費がかかるのでいらない
- 会費制のため、それ以外はいらない
- 親族で簡単な食事会をするだけなのでいらない
- 再婚(2回目)のため、申し訳ないのでいらない
代表的なのがこの4つでしょう。
このようなシチュエーションで「ご祝儀はいりません」と言われた場合、親族なのか、それとも友人なのかによっても違ってきます。
親、兄弟、親戚の場合
基本的に、親、兄弟、親戚の場合、どんな場合でもご祝儀を渡さないということはありません。
ですが、親戚といっても関係が遠かったり、まだ学生であったりした場合には、相談して「なし」にすることもあります。
式はもちろん、食事会などにも参加して、お祝いしてあげるというのが一般的です。
友人の場合
新郎新婦から「ご祝儀辞退」との内容で招待された場合、ご祝儀を準備する必要はありません。それでも、「親友だから、ご祝儀を渡したい!」ということもあるかもしれませんね。
ですが、当日、ご祝儀を受け取るためのスペースや、人員が確保されていないなどもあり、かえって失礼に当たることもあります。
どうしてもご祝儀を渡したい場合は、前日までに郵送しておくのがベター。そうすると、お互いに気持ちよく晴れの日を迎えられます。
それでは次項から、パターン別にどのように対応するのがスマートなのか、検証していきます。
事例1.遠方での挙式 ポイントになるのはやっぱり「旅費」!
今は、海外挙式をする方も増えてきました。2人だけで、もしくは親族だけで挙式するパターンが多いですが、仲のよい友人も呼んでという場合もあります。
海外ともなるとかなりの出費になるので、新郎新婦がどのくらい費用を負担してくれるのかで考えていきましょう。
ご祝儀を渡す場合
新郎新婦が旅費全額を負担してくれる場合は、遠方であってもご祝儀を渡しましょう。
また、飛行機代のみ、宿泊費のみなど、新郎新婦が旅費の一部を負担してくれる場合も、ご祝儀を渡すのがベターです。
渡さない場合
反対に、「自己負担になりますが、可能なら参加してもらいたい」といった招待であれば、ご祝儀は辞退しても問題ありません。
日本国内でも、遠距離の場合は交通費や宿泊費がかかります。「お車代など準備できないため、ご祝儀は辞退します」などと言われた場合は、お言葉に甘えて問題ないでしょう。
しかし、「移動と宿泊に○万円かかったからご祝儀は10,000円でいいかな」と自己判断すると、あとからご両親にお車代をいただいてしまうことも。
後々後悔しないように、お祝い事では多少無理をしても、ケチらないようにするのが正解のようです。
事例2.道民あるある!? ご祝儀が要らない「会費制」の結婚式
最近増えている結婚式の形に、会費制パーティーがあります。料理と飲み物で一人いくらかが明確で、それ以外は負担してもらわないというパターンです。
この場合、会費制パーティーの前に、親族だけで式を行うことが多く、親、兄弟、親戚などは式の際にご祝儀を渡すのが一般的です。
また、パーティーのみという場合にも、親、兄弟、親戚は、ご祝儀を準備するのが通例です。
北海道は会費制が主流
全国的には、ご祝儀制が一般的に感じますが、北海道では8割以上が会費制スタイルで式を行っているそうです。
費用が抑えられるため、若いカップルでも開催しやすく、カジュアルな雰囲気でゲストともたくさん交流ができます。
厳かな雰囲気も素敵ですが、久しぶりに会った友達や親戚と、たくさん話せるなど人気の理由も理解できますね。
友人はご祝儀なしでOK
友人から会員制の結婚式に招待された場合、招待状に会費とご祝儀を辞退する旨が書かれていることが多いようです。
この場合、すべての人が会費のみで参加するので、ご祝儀なしで問題ありません。
ご祝儀を渡す受付も準備されていないですし、新郎新婦はアットホームな雰囲気を望んでパーティーにしていることが多いので、気遣いは無用です。
会費は現金で渡すため、そこでご祝儀を一緒に渡すのはマナー違反でもあるんですね。
それでもどうしても当日渡したい場合
ここでも、「お祝いの気持ちとして、どうしても渡したい!」ということもあるでしょう。
その場合、進行の妨げにならないように、また他の人が見て「やっぱり渡すべきだった?」と思わせないように、気を遣う必要があります。
後々のトラブルを防ぐためにも、タイミングを見計らって、本人かご両親に渡しましょう。
私が参加した会員制パーティーの場合
結婚式と二次会の間くらいの雰囲気で、当日は会費のみを受付で支払い、ご祝儀を渡している人はいませんでした。
個人的には、当日では荷物になると思い、前日までに友人たちと一人5,000円くらいを出し合ってプレゼントを送りましたよ。
事例3.意外と悩む!? 兄弟間のご祝儀 ポイントは「年齢」にあり!
基本的に、親や兄弟、親戚がご祝儀を払わないことはないとお伝えしました。誰よりもお祝いしてあげたいと思う立場ですから、当然ですよね。
では、一緒に同居している兄弟の場合も同じでしょうか?
両親と同居、学生の兄弟の場合
兄弟へのご祝儀は、相場として5〜10万円といわれています。例えば、三兄弟の兄が若い内に結婚した場合で、下二人はまだ両親と同居の学生だったとします。
この場合、自分でお金を用意するのが難しいため、ご祝儀はなしで問題ありません。ただし、お祝いの気持ちを表すことは大切なので、何かプレゼントするなど、できることはやってあげるとよいでしょう。
社会人の兄弟の場合
両親と同居していても未婚であっても、成人しているならば兄弟へのご祝儀は準備しましょう。
相場の金額より増減があっても、今後のおつきあいを考えて、必ず渡すことをおすすめします。
「兄貴は「いいよ」って言うと思うけど」と兄弟間の関係で考えてしまいがちですが、新婦側からはよく思われないことも多いものです。
Q&Aサイトに載っていたトラブル
兄妹間で、ご祝儀に関するこんなトラブルが、実際にあったようです…。
「兄の式でご祝儀を渡さなかったら、数年後の自分の式で『もらってないから出さなくていいよねって奥さんが言ってるから』と、兄からご祝儀をもらえませんでした。」
「兄弟へのご祝儀」を軽く考えていると、後々大問題に発展するかもしれないという実例でした。
こんなときどうする!? 欠席する場合のご祝儀はどうしたらいいの?
結婚式などのお祝い事は、欠席しないのがマナーと言われていますが、仕事や家庭の事情でどうしても出席できないこともありますよね。
そんなときは、お祝いの気持ちを表すためにもご祝儀は渡したほうがいいのでしょうか?
親族の場合
親族など近しい関係の場合には、郵送したり、代理で持って行ってもらったりして、参加した場合と同額を渡すのがスマートでしょう。
基本的には、出席時の2分の1~3分の1が相場といわれています。
友人の場合
友人の場合、対応は千差万別。欠席なら払わないという方から、欠席ならむしろ多く郵送するという方まで、さまざまなようです。
一般的な対応としては、どのようにするのが好ましいのか、確認しましょう。
- 招待状をもらう前に口頭で欠席を伝えた場合:なしでも可
- 招待状で欠席を伝えた場合(1カ月前以上):5,000円〜10,000円程度
- 招待状では出席を伝え、後日(1カ月前以上)欠席を伝えた場合:出席時のご祝儀の2分の1~3分の1
- 招待状では出席を伝え、直前で欠席を伝えた場合:出席時のご祝儀と同額
- タイミングに関係なく、自分の式に参加してもらった場合:出席時のご祝儀と同額
上記の通り、新郎新婦にどのくらい手間をかけさせてしまったかによって、変わってくるようです。
直前の欠席以外では、ご祝儀ではなくプレゼントを送るのもおすすめ。新生活を考えた品を選んで一筆添えれば、参加できなかったとしても気持ちは伝わるでしょう。
私の体験談
実は、私も直前に欠席を伝えられた経験があります。引き出物や料理はキャンセルできず、席次表も変更不可…。
しょうがないとはわかっていても、もやもやした気持ちになりました。
やはり、よっぽどの理由がなければ、突然のキャンセルはしないのが一番のマナーです。
結婚式って出席すると、幸せオーラ一杯の新郎新婦から幸せのおすそわけをしてもらった気分になれるけど、当日までは何かと準備が大変!って経験をお持ちの方も多いと思います。そんな中でも一番頭を悩ますのは「ご祝儀」の金額!「相場はどれくらい?」とお悩みの方はこちらの記事も是非、参考にして下さいね♪
まとめ
最後に、今回のまとめです。
- 新郎新婦側に「ご祝儀はいらない」と言われたら準備しなくてよい
- 渡したい場合は、事前に郵送する
- 親、兄弟、親戚は、基本的にどんな場合でもご祝儀は渡す
- 遠方での式の場合は、新郎新婦側がどのくらい費用を出してくれるかでご祝儀を渡すか決める
- 会費制パーティーでは会費のみで、ご祝儀はいらない
- 兄弟間では基本的にご祝儀は渡す。まだ未成年の場合は渡さなくてもよい
- 欠席の場合は、どのタイミングで欠席を伝えたかでご祝儀の額を変える
- ご祝儀を渡さない場合でも、プレゼントや祝電を送るとよい
ご祝儀を渡すかどうかは、ルールやマナーよりも「気持ち」によるところが大きいと思います。
また、ご祝儀を辞退された場合や、式自体を行わない友人の場合でも、相手からご祝儀をいただいていたり、特にお世話になったりした場合は、郵送でご祝儀を送るのが大人のマナーといえるでしょう。
それを念頭に入れて、相手との関係性や距離感を踏まえて、ベストな対応をしていきたいですね。
実は私の結婚式で、叔父さんのご祝儀袋にお金が入っていなかったことがありました。親戚だったため、伝えてもらって事なきを得ましたが、友人だったら「入ってなかったよ」とは言えませんよね。
結婚式は、主役のふたりにとっては人生でとっても大切な1日。そんな日に水を差すことにならないように、ご祝儀についてはもちろん、すべての行動に気を配れるようになりたいですね。