【執筆者:編集部 高田ゆみ】
牡蠣(カキ)が腐ると身が溶ける、不快な腐敗臭がするなどの特徴で食べられないとわかります。
しかし、もともと磯の香りが強いため腐った牡蠣の見分け方が難しいものです。
生臭いけど腐ってるかよくわからない場合は、死んだ牡蠣の特徴を覚えておくと便利ですね。
そこでこの記事では、牡蠣の鮮度を見極めるために知っておきたい以下の項目を紹介します。
牡蠣のこと
- 鮮度の見分け方
- 食中毒のリスク
- 賞味期限切れの見分け方
- 鮮度を保つ保存方法
食べきれないほど牡蠣がたくさんあって困っている人や、臭みが苦手だけど美味しく食べてみたい人にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
腐った牡蠣の見分け方とは?臭いや見た目の特徴
腐った牡蠣の見分け方は難しく、臭いや見た目だけではわかりにくいものです。
牡蠣が腐ると身が溶けたり、不快な臭いがしたりしますが、鮮度が落ちただけでも見た目が変わる場合があります。
特徴 | 鮮度が落ちた状態 | 新鮮 | |
---|---|---|---|
見た目 変色 |
殻付き | ★殻を閉じない | 殻を閉じる 白濁した水 |
むき身 | ★溶けている ツヤ無・白い 貝柱が黄色に近い 白濁した水 |
ツヤ有・乳白色 黒い部分が濃い 貝柱が半透明 |
|
匂い 臭い におい |
★不快な臭い | 磯の香り | |
味 食感 触感など |
殻付き | 軽い | 重い |
むき身 | 弾力がない | 弾力がある |
牡蠣は「磯臭いから苦手!」と言われるほど独特な香りがする二枚貝なので、臭いだけで鮮度を見極めるのが難しいかもしれません。
ほかにも見た目や購入した時期、保存状態などを確認して腐っているのか判断しましょう。
生臭いのは腐ってるとは限らない!死んだ牡蠣の見分け方
牡蠣はもともと磯臭い独特の香りがするため、生臭いと感じるだけでは腐ってるとは言い切れません。
また、エサとなるプランクトンの影響で薬品のような臭いや、ドブ臭さに感じられることもありますが食べても問題ありません。
殻が開いたままで閉じない、むせかえるほど不快な臭いがするのは死んだ牡蠣だと考えて、食べずに処分しましょう。
なお、加熱調理しても殻が開かないのも死んだ牡蠣の特徴とは限りません。
殻付きの牡蠣を加熱調理しても開かないことはよくあるので鮮度に問題なければ食べても大丈夫です。
腐った牡蠣を食べると食あたりを引き起こすこともありますが、腐っていなくても食中毒を引き起こす場合もあるので注意が必要です。
食中毒は鮮度が良くても要注意
新鮮な牡蠣を生のまま食べたい場合には、以下のポイントを確認して食中毒を引き起こさないように十分気をつけてください。
- 「生食用」と記載されている
- 消費期限切れになっていない
- 正しい保存方法を守っていた
牡蠣は必ず「加熱用」または「生食用」と表示して販売されています。(※2)
生食用は育った海域や海水、加工などの基準を満たしたものに表示されています。
加熱用は生食用の基準を満たしていないため、必ず加熱調理しなければいけません。
生食用でも消費期限切れギリギリでかなり鮮度が落ちているなら、加熱したほうが安心ですね。
また、生食はノロウイルスによる食中毒を引き起こすリスクが少なからずあります。(※3)
免疫力が低下している人や子供、高齢者は加熱してから食べたほうがよさそうですね。
鮮度は問題なく、ノロウイルスや貝毒が原因でもないのに下痢や嘔吐などの症状が出た場合はアレルギー反応かもしれません。(※5)
症状が長引く場合や、牡蠣を食べる度に体調を崩す場合は病院を受診してみることをおすすめします。
詳しくはこの記事をチェック!
このような体調不良を引き起こさずに安心して牡蠣を楽しむためには、正しく保存してできるだけ新鮮なうちに食べることが大切です。
牡蠣が腐るのを防ぐ保存方法と賞味期限の目安
産地によって異なりますが、生の牡蠣には水揚げ後4日程度の消費期限が設定されており、殻付きなら10℃以下の冷暗所、むき身は冷蔵庫で保存するのが基本です。
殻付き | むき身 | |
---|---|---|
常温 (冷暗所) |
水揚げ後4日程度 | 不可 |
冷蔵 | 加工後4日程度 | |
冷凍 | 1カ月程度 |
消費期限内に食べきれそうもない場合は、1カ月程度を目安に冷凍保存することをおすすめします。
ただし、風味を保つにはちょっとした工夫が必要になるので覚えておくといいですね!
殻付きの生牡蠣・加熱用のむき身など保存のコツ
殻付きの生牡蠣は10℃以下の冷暗所なら冷蔵庫に入れなくても4日程度なら保存できます。
冷蔵庫で保管したい場合は、殻が乾燥しないように湿らせた新聞紙で包み、窒息しないように密閉せずに保存しましょう。
むき身は生食用・加熱用に限らず購入した状態のままで冷蔵庫(できればチルド室)に入れて必ず消費期限内に食べてください。
消費期限内に食べきれず冷凍する場合は、殻付きならよく流水で洗ってから1つずつ冷凍保存袋に入れてOKです。
むき身は金属バットに並べて1時間ほど凍らせてから冷凍保存袋に入れると、くっつかずに使いやすくなります。
冷凍むき身を自然解凍するとせっかくの旨味が逃げてしまうので、塩水(水500ml・塩15g)に30分くらい浸して解凍するのがおすすめです。
なお、生食用を冷凍した場合も必ず加熱調理してから使いましょう。
冷凍牡蠣は日持ちして賞味期限切れになりにくいので、長期保存しておきたい人におすすめです。
結論 | 腐った牡蠣の見分け方は難しいので早めに食べよう
- 身が溶ける・腐敗臭・殻が閉じないのは食べてはダメ
- 新鮮でも磯臭い・生臭いと感じて見分けにくい
- 生きていれば加熱調理で食べられる可能性がある
- 生食は食中毒のリスクがある
- 食べきれないなら冷凍する
腐った牡蠣の見分け方は臭いだけでは判断できないため、見た目の変化、いつ購入したのか、どのように保存していたのかを確認して総合的に判断しましょう。
生食用は衛生的な環境で処理されているため新鮮ならそのまま食べても問題ありませんが、加熱用や鮮度が落ちた場合は必ず火を通してください。
とくにノロウイルスの食中毒は例年のように発生しているため、「腐っていなければ大丈夫!」とは限らないことを覚えておくことが大切です。
正しい保存方法と食べ方を守って、ぜひ美味しい牡蠣を楽しんでください♪