【監修者:野菜ソムリエプロ みつはしさなこ】
【執筆者:同上】
自然薯が腐ると、ぬめりが出て柔らかくなる、茶色くなる、異臭やカビなどが起きます。
しかし、中には腐っていないのに切ったら変色した…という場合もあるんですよ。
自然薯のこと
- 腐るとどうなる?
- 切ったら変色したときは?
- 長持ちするにはどう保存する?
- 簡単で美味しいレシピは?
自然薯をはじめとした山芋類は、断面が白くみずみずしいのが新鮮な特徴ですが、収穫の状態によっては変色しやすいものがあります。
「すりおろしたら変色したのは、腐っていたからかも…」という自然薯は、実は食べても全く問題ないかもしれません!
さらに、なぜ変色したかが分かれば食べられるかの違いが自分で判断できますし、予防や長持ちする保存方法を知っておけば、真っ白で美味しい自然薯を楽しめるので、最後まで読んでみてくださいね。
みつはしさなこ先生
野菜ソムリエプロ
みつはし先生の公式ブログ・Twitter・Instagram
目次
自然薯は腐るとどうなる?変色はカビが原因?
自然薯が腐ると表面が茶色く変色する、柔らかくなる、異臭がするなどの特徴が現れます。
ただし、変色だけでは腐っているとは限らないので、表面の柔らかさなど全体をみて判断しましょう。
見た目 変色 |
茶色く変色している ぬめりがある カビが生えている |
---|---|
臭い 匂い におい |
異臭がする |
味 食感 触感など |
どろどろしている 柔らかくなっている |
実は、自然薯に含まれる成分には、色変わりしやすい特徴があります。
この変色はちょっとした一手間で防げるので、読んで試してみてくださいね。
自然薯の変色はポリフェノールが原因
自然薯を切ると、断面のポリフェノール成分が空気に触れて茶色や黒い色、ピンクなどに色変わりします。
特に、成熟する前に掘られた若堀りの自然薯はポリフェノール成分が多いため、すり下ろした直後からアクが出て変色しやすいです。
この場合、腐っているわけではないので、食べても問題ありません。
変色を防ぐには、調理の前後に次のようにアク抜きしてくださいね。
- 皮を厚めにむく
- 切ったら酢水に漬けておく(自然薯がかぶるくらいの水に酢1、2滴)
- すりおろした自然薯に数滴の酢を混ぜる
変色した自然薯などの山芋類はもとの色には戻りませんが、調味料や味つけを工夫すれば、変色が気にならない仕上がりになりますよ。
詳しくはこちらの記事も読んでみてくださいね。
詳しくはこの記事をチェック!
食べられない自然薯の見分け方
一方、断面が柔らかい状態や、青カビが生えていたり異臭がする自然薯は、腐って食べられません。
変色だけでなく、全体や断面部分が大丈夫か、使う前によく確認してくださいね。
自然薯の保存方法は?賞味期限はどのくらい?
自然薯は、なるべく冷蔵保存か冷凍保存しましょう。
一定の条件なら常温保存もできますが、家庭では比較的温度変化の少ない冷蔵庫がおすすめです。
丸ごと | カット後 | |
常温 | 約1ヶ月 (約7℃の冷暗所 の場合) |
NG |
冷蔵 | 約1ヶ月 | 2、3日 |
冷凍 | - | 約1ヶ月 |
また予めカットして冷凍保存すると、長持ちするだけでなく料理の時短にもつながるので、使いきれない自然薯は冷凍保存しておくといいですよ!
自然薯は冷蔵保存がおすすめな理由
自然薯は光や水気に弱いため、傷みやすくあまり長持ちしません。
寒い時期は冷暗所で保存できますが、温度変化が心配な場合は、温度が安定している冷蔵庫に保存しましょう。(※1)
自然薯は乾燥に弱いので、新聞紙やポリ袋に入れて乾かないようにしてください。
- 丸ごとの場合:新聞紙で包む
- カットした場合:断面をラップで密閉しポリ袋などに入れる
特に使いかけの自然薯は傷むのが早いので、2、3日で使い切るかカットして冷凍保存しておきましょう。
自然薯を冷凍保存するコツ
自然薯は、冷凍保存なら約1ヶ月日持ちします。
丸ごとよりもすりおろす、食べやすいサイズや形にカットしてから冷凍保存すると、料理する際に使いやすいですよ。
- すりおろすか食べやすい形にカットする
- ジッパー付き袋に入れて密閉し、冷凍する
とろろや粗刻み状態で冷凍した自然薯は、自然解凍して使えます。
加熱して使いたい場合は、冷凍のまま鍋やフライパンに入れて調理してくださいね。
自然薯の特徴を活かした美味しい食べ方はこれ!
自然薯はとろろにして食べるのがよく知られていますが、山芋類の中でも特に粘り気が強いため、一工夫すると美味しく食べやすくなります。
ここでは、自然薯ならではのとろろの楽しみ方を動画付きで解説するので参考にしてください。
自然薯で作るふわふわ「とろろ」
自然薯でとろろを作るときは、すりおろしたあとに味噌汁や出汁で伸ばすと、味がしみてより美味しくなります。
- 自然薯の表面をグリルであぶり、ひげ根を焼いてからすり下ろす
- すり下ろしたら、冷ました味噌汁などで伸ばす
実際のすり方はこちらの動画でわかりやすく解説しているので、チェックしてみてください(約5分)。
とろろを洋風アレンジ「グラタン」
和食のイメージが強いとろろは、グラタンにしても美味しいんですよ♪
夜
とろろグラタン最強に美味しいんだけどこれはリピ pic.twitter.com/zaGaObWbXQ
— もふちゃん。〔max86kg〕 (@__mfo0) May 31, 2018
ぜひ試してみてくださいね!
結論 | 自然薯が腐っているかは全体をみて判断しよう
- ぬめり・異臭・変色するとNG
- ポリフェノールによる変色はOK
- ラップ・ポリ袋で密閉し冷蔵保存
- カットして冷凍保存が使いやすい
- 強い粘り気はとろろがおすすめ!
自然薯が腐ると、ぬめりや異臭がしたり、変色して柔らかくなった状態になります。
しかし、ポリフェノール成分の反応によって黒くなるなどしたものは、見た目は悪くなりますが食べても問題ありませんよ。
腐らせないためには、冷蔵庫などで保存して早めに使い切る、使いかけを残さず冷凍保存すると自然薯をムダにすることなく最後まで美味しく使い切れます。
記事の保存方法やレシピを参考に、自然薯を楽しんでくださいね。