料理に黒胡椒をたっぷりかけると、「胡椒にも塩分が含まれているんじゃないの…?」と主人に心配されてしまいました。
胡椒に塩分はあるかなんて知らなかったので驚いたので調べてみたところ、微量の塩分が含まれていることがわかりました!
胡椒の塩分なんて気にしたことがなかったので、かけすぎに注意して使用量を控えた方がいいのか心配になったので、今回は胡椒の塩分について以下の項目を調査しました。
- 胡椒に含まれている塩分は食塩相当量でどのくらい?
- 白胡椒と黒胡椒では塩分濃度が違う?
- 1回に使う量で塩分はどれくらいになる?
- うっかりかけすぎた時にはどうしたら良い?
「塩を少し薄くしたぐらいで胡椒をドバーッ!とかけている私は、塩分の取りすぎなのでは…?」と焦っているあなた!
私と一緒に、胡椒の塩分について学んでみませんか?
それではまず、胡椒に含まれる塩分を種類別に見てみましょう。
目次
胡椒の塩分濃度はどれくらい?ナトリウムと食塩相当量の違い
白胡椒、黒胡椒に柚子胡椒…と、胡椒には様々な種類があり、種類によって塩分が変わります。
「日本食品標準成分表」によると胡椒小さじ1杯(2g)に含まれるナトリウムの量は以下の通りです。
白胡椒 | 0.08mg |
黒胡椒 | 1.3mg |
テーブル胡椒 | 0.7mg |
柚子胡椒 | 198mg |
この中では柚子胡椒のナトリウム量がダントツ!それ以外は、さほど含まれていない印象です。
いわゆる「食塩」とは、ナトリウムと塩素で構成されているため、胡椒に含まれているナトリウム含有量から食塩の量に換算する場合は以下の計算式で求めます。
白胡椒 | 0.0002g |
黒胡椒 | 0.0033g |
テーブル胡椒 | 0.0017g |
柚子胡椒 | 0.5029g |
厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準」によると、食塩相当量の目標量は成人男性が8g未満、成人女性が7g未満になっていますので、胡椒だけで塩分の取りすぎになることはほとんどないと考えられます。
また市販されているテーブル胡椒には、胡椒と塩を合わせたものがあり、塩を振ってから更に味付きの塩胡椒をひとふりすると塩分が増してしまいますから、加減に注意してくださいね。
小さじ1杯という単位では分かりましたが、ひと振りでどのくらいの胡椒がかかっているのかが気になるところ。
パパパっ!と気軽にかけた胡椒は、いったい何グラム相当なんでしょうか?
胡椒のひと振りは何gあるの?
胡椒のひと振りは0.05gくらいと言われています。
料理に胡椒を振る時、大抵の人は2~3回振るくらいだと思いますが、ふた振りしても0.1gです。
ミル挽きの胡椒の場合も、粉で売っている胡椒をひと振り~ふた振りしたぐらいの量が一度に出ますから同程度です。
白胡椒を2回振って0.1gとした場合のナトリウム含有量は0.004mgなので、食塩相当量に換算すると0.000001g…大した量ではないのですね(笑)
だからと言って、たくさん振りかけるのはやめましょう。
たとえば、胡椒に塩がブレンドされている「S&B 味付あらびき塩こしょう」の場合は、2回振って0.1gとした場合は食塩相当量が0.07gになり、塩分が多めになってしまいます。
胡椒は辛味をつけることで風味を増して料理に特徴を持たせ、砂糖や塩を控えた料理の味の不足を補う存在です。
料理の引き立て役として、ほどほどにしておく方が食欲をそそるものだと思いますよ。
胡椒の摂りすぎで高血圧になるって本当?
香辛料の摂り過ぎは高血圧になるという話を耳にした方も多いかもしれませんね。ですが、それは誤解です。
胡椒そのものが血圧を上げるわけではありませんし、先にお話しした通り、胡椒は常識的な使用量であれば塩分も気にするほどではありません。
そのため「高血圧予防のために塩分制限をして胡椒などの香辛料を活用する」という方法は、塩を控えたために物足りなく感じる味付けにメリハリがつき、美味しく減塩を続けられるのです。
とはいえ、これはどんな調味料にも言えることですが、かけすぎは良くありません。
胡椒をたっぷりとかけて味をごまかすばかりでなく、自分の味覚が薄味に慣れるようにしましょう。
いきなり目標値まで塩を減らすと味が薄くて美味しく感じないと思いますが、少しずつ塩の量を減らして味に慣れていけばいいのです。
WHO世界保険機関による1日の塩分量の目標値は5gですが、今までの半分に減らすのは調理も大変ですし、味付けも物足りなくなってストレスが溜まりそうですよね。
いきなりこの数字を目指すのではなく、徐々に控えるのが賢明でしょう。
胡椒に含まれる塩分は常識的な使用量であれば気にする必要はありませんし、上手に活用してくださいね。
でも、胡椒が多めの方が好きな人は、ついかけすぎてしまう場合も多いのではないでしょうか。
次章では胡椒を入れすぎた時の対処法について詳しく紹介します。
胡椒をかけすぎた!上手な対処法は?
ラーメンやスープなどに胡椒を多めにかけるのが大好きな人は、ついうっかりかけすぎてしまうこともありますよね。
ちょっと辛すぎるなぁ…という時、辛すぎる味も気になるし、外食なら汗が気になったりします。
私の場合、子どもも一緒に食べるスープに胡椒を入れすぎて子どもだけインスタントスープに差し替えたこともありました。
少しでも胡椒の辛さを軽減させたり、ドバーッ!と入りすぎた胡椒を取り除いたりしたいですよね。そこでこちらの方法です。
調理の途中で入れすぎた場合
スープの味付けで胡椒を入れすぎた場合には、鍋底に胡椒が沈殿した頃を見計らって玉子の白身を入れて混ぜずに煮れば、白身と一緒に固まるので上手に取り除けます。
他にも無塩バターやクリームを足すと味もまろやかになるし、脂肪分には辛さを抑制する働きがあるのでおすすめです。
食べる直前にかけすぎた場合
ラーメンなどにかけすぎた場合、見える部分はできるだけ上手にすくって取り除くようにしてください。
うまく取り除けないので仕方なく食べるという場合は、辛みを抑えるために牛乳を飲みながら食べるのも良いでしょう。
トマトやきゅうりなどを食べて体内に水分を補うようにすれば、少しは身体の火照りが緩和されるのでこちらもおすすめです。
上手に胡椒を使って、減塩や冷え防止に!
塩分や血圧の話が続くと、胡椒に対して身体に悪いイメージがついてしまったかもしれませんが、そんなことはないですよ。
むしろいろいろと嬉しい効能も期待できるんです。
胡椒にはあの独特の辛味と風味をもたらす、ピペリンという成分が含まれています。
ピペリンを体内に取り込むと、身体の内部で熱の発生が促進され血流の循環が良くなり、より多くの栄養素を運ぶことが可能になるんです。
エネルギーの燃焼と体の代謝が促進される状態になるので、ダイエット中には嬉しいですね。
ただし早く痩せたいからといって、胡椒をかけすぎないようにしましょう。
また胃腸が弱っている時にピペリンを多く含むブラックペッパーを適量に摂取すると、身体を温める効果で消化不良や食欲不振といった胃腸の不調を解消してくれる可能性があります。
かけすぎると弱った胃には刺激が強すぎてしまいそうなので、控えめに。
味噌汁に生姜を入れる感じで洋風のスープにブラックペッパーを入れれば、外食でも冷え防止の習慣が続けやすくなりますね。
この他に胡椒に含まれる成分の中にはカリウムもあります。
カリウムには体内の塩分排出を促進する効果があるので、血圧が高い人などは積極的に摂取したい成分です。
塩やソースを減らした減塩メニューは薄味なので味気なく感じ、食事をしても満足感を得られないことも多いですよね。
胡椒の辛味や香りは、そういう味気なさを補ってくれます。
毎日の料理に上手に取り入れて、減塩や冷え防止の健康習慣を身につけたいですね。
まとめ
胡椒に含まれている塩分について調査した結果をまとめます。
- 胡椒にもナトリウムが含まれている
- 白胡椒よりも黒胡椒のナトリウム含有量が多い
- 胡椒に含まれる食塩相当量はさほど多くない
- 胡椒のかけすぎで塩分の取りすぎになる心配はない
- 胃腸が弱っている時は刺激が強いのでかけすぎに注意
胡椒をきかせるとピリッとした辛さが料理のアクセントとなり、食が進みますよね。
ビールとの相性もいいので、お酒のおつまみを作る時には特に多めにかけていました。
けれど健康のためにも、胡椒も”ほどほどの量”を心掛け、バランスの良い味付けに慣れていかなくてはなりませんね。
どんなものでも、過度に摂取すれば身体に毒というものです。
胡椒に限らず刺激の強い香辛料を過剰に摂取し続けると、食道の粘膜が慢性的に傷つけられます。
そこから病気にもなりかねませんし、過度な刺激は胃腸にも負担になりますから、料理の本来の味を邪魔しない適度な使用量を心がけましょうね。